Dr. Thanong Bidaya

(第77回富丘会総会・懇親パーティ・来賓紹介より)
Dr. Thanong Bidaya
Dr.Thanong
Bidaya(タノン、ピッタヤ)氏は、1947(昭和 22)年生まれで、
1968 年より日本政府国費留学生として本学経済学部に編入学し、当時の清水が
丘校舎で学生生活を送られ、宮崎義一教授のゼミナールに属し、産業連関分析
について卒業論文をまとめられました。1970 年経済学部卒業後、アメリカのノ
ースウェスタン大学大学院で研究を進め、
「途上国における機械産業の生産技術
の選択問題」というテーマで経営学博士号を取得されています。
タイ帰国後は、産業界特に財政、金融分野を中心に幅広く活躍され、1997 年
6月からは経済運営を巡り辞任したアムヌアイ前大蔵大臣の後を受けて同大臣
に就任し、管理変動相場制への移行を決断する一方で、通貨バーツ防衛のため
使い果たした外貨を補うため国際通貨基金(IMF)と交渉、総額 172 億ドル
の金融支援を受けるなど通貨危機後の混乱からの経済建て直しを指揮しました。
その後も、銀行頭取やタイ国際航空会長などの要職に就かれただけでなく、シ
ナワトラ大学学長やアサンプション大学 MBA 研究科長も務められ、教育界でも
貢献されています。現在は、タクシン首相の経済顧問を務め、金融機関の不良
債権処理や内需拡大、経済格差是正など様々な課題解決に向け首相を支援し、
同時に、金融を中心としたアジア地域の経済統合に関する実務研究者として、
大蔵省・米州開発銀行共催「アジア太平洋/南米諸国円卓会議」(1999 年)、ジェ
トロ主催「アジアの地域経済統合の展望」(2001 年)等、各種国際会議で活躍し
ています。また、タノン氏は、2003 年、タイにおいて横浜国立大学同窓会が発
足する際に、その準備に多大の貢献をすると共に、タイ卒業生会の会長を引き
受けて下さり、大学の卒業留学生交流事業に多大な貢献をして頂いています。
今回は富丘会総会に来日され、昨日は横浜国大での国際学術会議で講演、母校
より横浜国立大学名誉博士称号を授与されました。