東京電力福島第一原子力発電所事故の要因 大飯発電所での安全性向上対策への取組み 地震発生で原子炉は自動停止しました。しかし、地震に伴って発生した津波でおきた①∼③が 事故を拡大させ、原子力災害の規模を大きくした直接的な原因と考えられています。 ① 外部電源や緊急時の電源の喪失 止める 地震発生により原子炉自動停止 地震・津波等が発生した場合でも3つの機能<止める、冷やす、閉じ込める>が喪失しないための対策を講じました。 [1]電源の確保 [2]原子炉の冷却機能の確保 原子力発電所の外部電源に加え、非常用ディーゼル発電機など緊急時 の電源もなくなった。 ①地震・津波の影響により、非常用電源喪失 (外部電源や緊急時の電源の喪失) ② 原子炉の冷却機能の喪失 原子炉が停止した後に炉心の熱を冷やす設備が使用できなくなった。 ③ 使用済燃料プールの冷却機能の喪失 使用済燃料プールを冷やす設備が使用できなくなった。 [1]電源の確保 ・プラントの監視機能等 に必要な電源の確保 ・電動補助給水ポンプの 稼動に必要な電源の確保 [平成23年4月∼9月設置] [6]過酷事故(シビアアクシデント)への対応 [3]使用済燃料プールの 冷却機能確保 [4]安全上重要な設備の 機能維持のための対策 追加対策 冷やす ①中央制御室の作業環境の確保 [平成23年6月完了] ③使用済燃料プール 中央制御室内を循環し、フィルターにより放射性物質を除去する の冷却機能の喪失 空調装置に、電源車から給電する手順を整備 (温度上昇) 閉じ込める ②水素爆発による施設の破壊を防止するための対策を実施 放射性物質の放出 ・既設の水素燃焼装置に電源車から給電する手順を整備 [大飯1,2号機:平成23年6月完了] ・格納容器から隣接部に漏えいした水素の滞留を防止するため、 空冷式非常用発電装置の設置 (事故時における手法の多様性を図り、炉心冷却機能を確保) 外部に放出する排気ファンに電源車から給電する手順を整備 [大飯3,4号機:平成23年6月完了] [平成23年10月から運用開始] ③がれき撤去用重機の配備 [平成23年6月完了] ②原子炉の 冷却機能の喪失 ④放射線管理のための体制の整備 [平成23年6月完了] 緊急時は、放射線管理要員以外でも放射線管理要員を助勢できる しくみを整備 ⑤高線量対応防護服等の資機材の確保 [平成23年6月完了] 事故時における高線量区域での作業のため、 高線量対応防護服を配備 高線量対応防護服 [4]安全上重要な設備の 機能維持のための対策 [2]原子炉の冷却機能の確保 扉のシール施工(水密化) [平成23年4月完了] トラクターショベル(ホイールローダー)の がれき撤去訓練 補助復水タンク等に海水等を供給する ための消防ポンプ、消火ホース 他を配備[平成23年4月完了] 電源復旧(ケーブル接続)訓練 可搬式ポンプ(大容量)、 ホースの取り付け訓練 消防ポンプおよびホースの追加配備 [平成23年6月完了] タービン動補助給水ポンプによる原 子炉冷却後、さらに冷却を実施する ために、蒸気発生器に水を直接供給 するための消防ポンプ、ホースを追加 配備しました。 1 [3]使用済燃料プールの 冷却機能確保 4 使用済燃料プールに 海水等を供給するた めの消防ポンプ、消 火ホース他を配備 [平成23年4月完了] 使用済燃料ピットへの注水訓練 消防ポンプにより海水を補助 復水タンク等へ移送する訓練
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