生物学的同等性に関する資料 (抗アレルギー作用)

社内資料
ナブトピン注 生物学的同等性試験
抗アレルギー作用
製造販売元
東菱薬品工業株式会社
販
株式会社ビオメディクス
売
試験実施施設
元
東菱薬品工業株式会社
青梅研究所
試験期間:2012年3月12日~5月21日
東菱薬品工業株式会社
ナブトピン注3.6 単位の生物学的同等性試験を薬力学的試験により実施した。
アレルギー作用の指標として標準製剤(3mL中 ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液を3.6単位
含有)を対照薬として、PCA反応、抗補体活性化作用について試験を実施した。
●PCA反応
< 試験方法>
① ラット背部の2か所に生理食塩液で20倍に希釈した抗DNP-As・IgE抗血清を0.1mL皮内投与した。
② 誘発投与30分前:検体(対照は生理食塩液)を腹腔、あるいは皮下投与
③ 48時間後誘発投与:1.7mgのDNP-As含有0.25%エバンスブルー生理食塩液1mLを尾静脈注射
④ 誘発投与30分後:ラットを放血により死亡させ、エバンブルー漏出部の皮を剥離し1mLの1mol/L
KOHを加え、37℃、24時間保温により溶解する。
⑤ 9mLアセトン、0.6mol/L H3PO4(13:5)を加え、遠心し上清を波長620nmにおける吸光度測定
試験動物:約体重200~220gのWistar系雄性ラット
< 試験結果>
皮下投与
PCA反応におけるエバンスブルー漏出量(色素濃度:μg/site)例数:10
対照群
平均値±SD
17.2±1.1
37.5単位/kg群
75単位/kg群
試験製剤
標準製剤
試験製剤
標準製剤
14.9±1.3
14.3±1.9
12.1±1.4
12.3±0.9
対照との比較:P<0.01(Dunnettの検定)
腹腔内投与
PCA反応におけるエバンスブルー漏出量(色素濃度:μg/site)例数:10
対照群
平均値±SD
18.7±0.8
37.5単位/kg群
75単位/kg群
試験製剤
標準製剤
試験製剤
標準製剤
15.7±1.2
15.6±0.9
13.2±0.7
13.7±1.0
皮下投与、腹腔内投与において平均体重群間でのバラツキはみられなかった。
PCA反応におけるエバンスブルー漏出量について対照群と試験群はWelch検定において、90%信頼区間
は皮下投与では37.5単位投与群間はlog0.96~log1.14、75単位投与群間はlog0.89~log1.03、腹腔内
投与では37.5単位投与群間はlog0.95~log1.06、75単位投与群はlog0.92~log1.01いずれにおいても
生物学的に同等であることが確認された。
●抗補体活性化作用(めん羊赤血球溶血作用)
< 試験方法>
補体活性として50%溶血(CH50)1単位を示すモルモット血清に検体(試験製剤、標準製
剤)0.6及び1.2単位/mLを各1mL、対照は生理食塩液1mLを加えた。20℃で30分間培養し、溶血素
で感作した1mLのめん羊赤血球2×108/mLに添加し培養後遠心分離した上清を波長541nmにおける
吸光度測定した。
試験動物:体重約250~300gのHartley系雄性モルモット(馴化飼育7日以上)
< 試験結果>
抗アレルギー作用(抗補体作用:めん羊血球溶血作用)
対照群
平均値±SD
0.6単位/mL群
例数:10
1.2単位/mL群
試験製剤
標準製剤
試験製剤
標準製剤
0.2045
0.2378
0.2391
0.2661
0.2657
±0.0139
±0.0079
±0.0090
±0.0176
±0.0088
対照群と試験群はWelch検定において、90%信頼区間は0.6単位投与群ではlog0.82~log1.15、
1.2単位添加群ではlog0.84~log1.13でいずれにおいても生物学的に同等であることが確認された。