追 悼 竹鶴名誉会長を悼む 公益社団法人日本グラススキー協会会長 小林英夫 日本グラススキー協会の創設期より多大なご尽力をいただき、また法人認定後の協 会運営に対しましても、第2代の会長として卓越した指導力を発揮されました竹鶴威名 誉会長が、去る12月17日にご逝去(90歳)されました。誠に痛恨の極みであります。 竹鶴名誉会長には、日本グラススキー協会1985年設立の翌年1986年4月より2009年5 月まで、23年間の長きにわたり会長職を務めていただきました。 会長就任翌年には、国内初の「第5回FISグラススキー世界選手権大会」を開催し、 その実績をもとに1993年に協会法人認可(文部科学省認可)を受けました。翌年の 1994年には故高円宮憲仁親王殿下の牌を冠とした「第1回高円宮牌グラススキージャパ ンオープン」を開催し、ジャパンオープンでのジュニア選手育成を経て2000年には 「FISグラススキージュニア世界選手権大会」を開催するなど、まさにグラススキース ポーツの普及振興にご尽力いただきました。 竹鶴名誉会長は温厚なお人柄であり、いついかなる時でも声を荒げられるようなこ とはなく、つねに人を包み込むような雰囲気を持っておられて、とても温かみのある 方でした。各大会でご一緒させていただくたび、そのお人柄にふれ、そして多くの事 を学ばせていただきました。 2009年の会長退任の際には、夜遅くまで今後の協会運営について熱くご指導いただ きました。名誉会長就任後も理事会にご出席いただき、「最近体調が思わしくない」 とのお話がありましたが、今思えばこの時が最後の協会行事へのご出席でした。その 後はご自宅で療養を続けながらの生活と伺っておりましたが、2011年の世界選手権ス イス大会で、日本選手が初優勝を遂げたとご報告させていただいた際には、大変お喜 びいただいたとも聞いておりました。 はからずも竹鶴家が連続ドラマの題材となった今年、もうご指導いただく術もない ことは誠に残念です。 この稿を終えるにあたって、竹鶴名誉会長が残されたグラススキースポーツの数々 の普及振興の成果に敬意を捧げますと同時に、公益社団法人日本グラススキー協会の 大いなる発展に尽くされたご功績に対して、心から感謝の意を表します。
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