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平成27年度(与党)税制改正大綱が発表
自由民主党と公明党から平成 26 年 12 月 30 日に平成 27 年度税制改正大綱が発
表されました。課税ベースを拡大等し経済の好循環の実現を後押しするため、
法人税率の引き下げ等が明記されています。
【新旧比較表】
項 目
現 行
控除限度額 80/100
控除限度額 65/100
(平成29年4月以降 50/100)
繰越期間 9年
繰越期間 10年
帳簿書類の保存要件等も10年に延長
持株比率25%未満 益金不算入割合50%
持株比率1/3以下 益金不算入割合 50%
〃 5%以下 〃 20%
欠損金の繰越控除
法
人
税
(
事
業
税
を
含
む
)
受取配当の益金不算入
改正案
法人税率の引下げ
25.50%
外形標準課税の拡大
所得割の税率
付加価値割の税率
資本割の税率
大法人の法人事業税のうち外形標準課税の割合 2/8
所得割の税率 7.2%
付加価値割の税率 0.48%
資本割の税率 0.2%
23.90%
外形標準課税の割合を3/8(4/8)に拡大する。
所得割の税率 6%(4.8%)
付加価値割の税率 0.72%(0.96%)
資本割の税率0.3%(0.4%)
(
外国子会社合算税制の
トリガー税率
消
費
税
消費税率の引上げ時期
内外判定の見直し
25%
中小法人等以外
)書きは H28年以降
20%未満に
平成27年10月から10%
平成29年4月から10%
電気通信役務の提供
役務の提供に係る事務所等の所在地
電気通信役務の提供
役務の提供を受ける者の住所地等
【創設】
未成年者口座内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税
平成 28 年から平成 35 年までに開設した未成年者口座内の少額上場株式等に
係る配当所得及び譲渡所得が非課税となります。
非課税期間は最長 5 年間 非課税投資総額は 400 万円(80 万円×5 年間)
現行の NISA の非課税投資額も平成 28 年より年 120 万円に拡大
国外転出をする場合の譲渡所得等の特例
国外転出の時における有価証券の価格に相当する金額が 1 億円以上である者
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等は国外転出時に決済をしたものとみなして譲渡所得等の金額を計算します。
日本国外に居住する親族に係る扶養控除等の書類の添付義務化
確定申告において非居住者である親族を扶養控除、配偶者控除、配偶者特別
控除又は障害者控除の対象とする場合は、
「親族関係書類」及び「送金関係書
類」の添付が義務化明記されています。(平成 28 年分より適用)
結婚・子育ての一括贈与に係る贈与税に非課税
受贈者(20 歳以上 50 歳未満)の結婚・子育て資金の支払に充てるためにそ
の直系尊属(贈与者)が金銭等を拠出し金融機関に信託等をした場合には受
贈者一人につき 1,000 万円(結婚に際して支出する費用は 300 万円)までの
金額については、平成 27 年 4 月 1 日から平成 31 年 3 月 31 日までの間に拠
出されたものに限り贈与税が非課税となります。
手続委託型輸出物品販売場制度の創設
他の事業者が経営する販売場における免税販売手続きの代理をしようとする
事業者(課税事業者に限る)は、その販売場が所在する以下の場所に物的施
設を設け免税販売手続き行うことにつき税務署長の許可を受けるものとする。
販売場の所在地
物的施設の設置場所
商店街振興組合員の経営する販売場
組合の定款に定められた地区
中小企業等協同組合法上の組合員の
経営する販売場
組合員が形成する一の商店街
大規模小売店舗内にある販売場
大規模小売店舗内の施設
一棟の建物内にある販売場
その建物
【租税特別措置法の見直し】
期限が到来する 21 項目についてゼロベースで検討し 19 項目について見直し
を行います。
(例)中小法人等の軽減税率…単純延長
生産等設備投資促進税制…廃止
太陽光・風力発電設備の即時償却…縮減 等々
【財産債務明細書の見直し】
提出基準(資産基準の導入)、記載事項の見直し、過少申告加算税等の加減算
に関する特例措置、質問検査権の整備を行う。
今後の検討事項として中小企業の課税のあり方や事業税の損金不算入化なども
あり税制改正大綱や国会の審議にも注目です。
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