平 成 27年 度 税 制 改 正 に 係 る 税 効 果 会 計 の ポ

特集 重要論点をピックアップ
年3
⑵ 欠損金の繰越控除制度の
見直し
(法法 )
年4月1日から平成
① 繰越控除額に係る制限
日までの間に開始する繰越控除
平成
月
をする事業年度または連結事業年度
% ま で、
について、その繰越控除前の所得金
額または連結所得金額の
年4月1日以後に開始する繰
間に開始する事業年度に適用となる
越控除事業年度または連結事業年度
平成
筆者個人の私見であることを申し添
日以後開始事業年度に適用と
なる超過税率は未定である。
%まで
については、その繰越控除前の所得
月
控除限度額を段階的に引き下げる改
金額または連結所得金額の
年
日から平成 年
日以後
月
超過税率のみが決定され、平成
岸野 健治
29
57
える。
有限責任 あずさ監査法人
公認会計士
27
欠損金の繰越控除限度額引下げの影響は
日、所得税法等の
65
平成 年度税制改正に係
る税効果会計のポイント
年3月
はじめに
平成
年法律
年度税制改正に
平成 年改正法人
課税および国際課
税の主な改正内容
の概要
⑴ 法人税率の引下げ
(法法
①)
年 月
法定実効税率(現行 ・61%)を、
平成
月
日までの間に開始する事業年度は
年
開始事業年度は
・11%、平成
うち、税効果会計に影響があると思
に引き下げる改正が行われている
【外形標準課税適用法人
(超過税率:東京都)
】
一部を改正する法律
(平成
9 号 )な ど、 平 成
係る法律・政省令が公布された。当
該 改 正 に よ り、 法 人 税 率 の 引 下 げ、
年3月期における税効果会計
欠 損 金 の 繰 越 控 除 制 度 の 見 直 し 等、
平成
年4月1日以後開始する決算
適 用 上、 す で に 影 響 は 生 じ て お り、
平成
年度税制改正
期においても影響する改正項目があ
る。本稿では、平成
31
29
平成27年度税制改正後
(中小法人、
特定目的会社等以外の法人)
改正前
平成27年4月1日~
平成29年4月1日以後
平成29年3月31日まで
開始事業年度
の間に開始する事業年度
繰越控除前
繰越控除前の所得金額 繰越控除前の所得金
控除限度額 の所得金額の または連結所得金額の 額または連結所得金
80%
65%
額の50%
【繰越控除限度額】
1
【外形標準課税適用法人
(標準税率)
】
50
改正前
における法人課税および国際課税の
われる主な改正項目の内容、および
( 図 表 1)。 な お、 法 人 事 業 税( 外 形
・33%に段階的
年3月期の第1四半期におけ
平成
日までの
年
標 準 課 税 )で 超 過 税 率 を 適 用 し て い
年 月
9年
繰越期間
る税効果会計への影響を検討するこ
日から平成
る都市部の改正条例は、平成
月
経理情報●2015.6.20(No.1416)
25
ととする。
なお、本稿の意見にわたる部分は、
(図表2) 繰越控除限度額と繰越期間
4
(図表1) 法定実効税率の引下げ
28
超過税率未定の
ため割愛
33.06%
31.33%
32.11%
61
3
4
平成27年4月1日~平成
平成29年4月1日以降
29年3月31日までの間に
開始した事業年度に
開始する事業年度に発生
発生した繰越欠損金
した繰越欠損金
9年
10年
【繰越期間】
1
27
35.64%
実効税率
4
31
平成27年4月1日から平
平成27年4月1日
平成28年4月1日
成28年3月31日までの間
前開始事業年度
以後開始事業年度
に開始する事業年度
28
34
28
3
28
31
28
34.61%
実効税率
1
27
27
27
27
4
31
27
27
27
1
平成27年4月1日から平
平成27年4月1日
平成28年4月1日
成28年3月31日までの間
前開始事業年度
以後開始事業年度
に開始する事業年度
32 31
27
27
Ⅳ
平成27年6月 第1四半期決算の直前対策