どうなる、加古川!2015年

特 集
小売業 ●平成26年を振り返って
昨年4月の消費税の増税は、我々小売業者にとっては売上に影響を及ぼす大きな出
来事でした。そんな中で、産地指定、生産者指定の食料品など「上質な商品」をお買
どうなる、
加古川!2015年
い求めになられるお客様が多かったことが一つの特徴です。生鮮食料品に限らず、そ
の傾向は衣料品や日用品などに及び、価格面もさることながらお客様のニーズが大変
シビアになったといえる一年でした。
●平成27年の展望
㈱イトーヨーカ堂 加古川店
店長 若杉 学 さん
消費税の再増税が平成29年に延長されることで、お客様の購買意欲は徐々に持ち直
していくと思われ、さらにこうしたお客様のこだわりへのニーズはより高まるのでは
ないかと考えています。そしてそんなお客様のニーズに応えるべく、当店では「上質
な商品」「良質な接客サービス」といったキーワードでの対応を今後重点的に推進してまいります。
また弊社では昨年、仕入れから販売までを統括する西日本事業部を立ち上げました。
日本各地で趣向の違う地域性に着目し、西日本地域限定のPB(プラ
イベート・ブランド)商品の開発をはじめ、関西ならではの商品の仕入
れが可能となりました。さらに兵庫県限定、ひいては加古川店限定の商
曙光が差し、今まさに新しい年が始まろうとしています。
品を取り扱えるようになれば、より多くのお客様にご満足していただけ
るのではないかと思っております。
▲西日本地域限定のPB商品。
手軽さだけでなく味にもこ
だわった自信作です。
常に変化しているお客様のニーズに、いかに応えることができるか試
されているといえます。
卸売業 新年にあたり、各業界の皆様方より今年の抱負等をお伺いしまし
金融業 ●平成26年を振り返って
●平成26年を振り返って
消費税の引き上げに右往左往した1年でしたね。税率が引き上げられるまでの3カ月
アベノミクス効果によるものか、長かったデフレからようやく脱却しつつあり景気
間はご多分にもれず駆け込み需要で耐久消費財の売り上げが増大したものの、いざ税
回復の兆しが見えてきたと言われていますが、平成26年の保証利用状況でみると、経
率が上がると、その反動で消費者の購買意欲が低下してか消費は低迷、でも現在では
営の安定に必要な資金調達をサポートするセーフティネット保証の対象業種が大幅に
やっと増税前の水準に戻りつつあります。しかし海外との取引がある卸業者にとって
縮小されたこともあり、保証承諾実績は前年同期と比べ減少しました。
は、急激な円安による仕入れ価格の上昇で痛手をこうむるなど、われわれ卸売業界に
また、兵庫県融資制度では、中小企業の設備投資増加を見込み、「設備投資促進貸
とって非常に厳しい一年でした。
付」の資金使途が拡充されましたが、思ったほど需要が伸びませんでした。景気は回
●平成27年の展望
加古川公設地方卸売市場
丸果加古川青果㈱
代表取締役 石原 保彦 さん
復基調にあると言っても県下の中小企業にとっては、積極的に設備投資するほど回復
このたび消費税の10%への引き上げが平成29年に先送りされたことや、アベノミ
クスの好影響もあり、今年の景気は緩やかな回復基調を辿るのではないかと思います。
一方、大手量販店の台頭やインターネットショッピングの普及など流通形態が変化
兵庫県信用保証協会 加古川支所
所長 藤井 達也 さん
しているとは言い難い状況だったのではないでしょうか。
した今、卸売業を取り巻く環境は逆風にさらされているといっても過言ではありません。
●平成27年の展望
しかし平成16年の卸売市場法の改正(規制緩和)により、一般の方も小売業者と同様に卸売市場で自由にお買物い
依然として中小企業を取り巻く経営環境は厳しいものがありますが、国内
ただけるようになりましたが、私共ではこれをビジネスチャンスととらえ
の9割以上を占め、日本経済の原動力と言われる中小企業の経営をより一層
ています。卸売業者は生産者のみならず消費者の意見を直接聞き、ニーズ
をくみ上げ商品化できるようになりました。その結果、少子高齢化、核家
▼昨年12月の市場ま
つりには大勢の方が来
場しました。
サポートしていきたいと考えています。
その一つとして、経営改善に取り組む中小企業の皆様に対する意見交換の
▲各種制度で中小企業者をサポートします。
族化など社会構造の変化に対応し、小ロット、食品加工サービスの実施な
場として「経営サポート会議」を積極的に開催し、関係機関と一体となったサポート体制のさらなる充実を図ってまいります。
ど時流に合わせた対応が、お客様の心をつかむのではないかと考えています。
また、平日に相談の時間が取れない方を対象とした「土日 創業・経営相談」の開催や、経営課題に応じた専門家を無料
そしてこのまま円安傾向が続くならば、これを逆手に取り、「安全・安
で派遣する「外部専門家派遣制度」の活用など、様々な経営支援メニューの利用促進に努めます。
心な日本産」の農作物を海外に輸出するなど、“行動する市場”に脱皮し
本年も引き続き中小企業の良きパートナーとして、手を携えともに歩んでゆきたいと考えておりますので、ぜひ皆様方も
たいと考えているところです。
積極的に当協会をご利用ください。