授業改善書 科目名 教職概論(中高) 担当者 布村育子

授業改善書
科目名
教職概論(中高)
担当者
布村育子
授業の概要
中学校、高等学校の教員免許を取得するための必修科目であり、教育実習の条件科目
でもある。内容は、教員の服務規程、教職の専門性、専門職性、教職の歴史を中心に、
「教師になるために必要な知識」を教えるように努めている。全出席が原則である。課
題の提出や、グループ学習の様子も評価の対象としている。授業は毎回プリントを配布
している。また「前回の復習」として問題を出し、回答を黒板に書かせている。90分の
授業の中で 15分程度はグループでのディスカッションを行い、話し合った結果等を記述
させ、次週の授業時に発表させている。
授業の問題点
配布するプリントは穴埋め式であり、赤線を引かせたりしている。そのような方法は
学生たちから喜ばれるのであるが、授業担当者としては、ノートをとるような習慣があ
ったほうがよいと常々思っている。質問項目の「ノートを取りましたか」のポイントが
高いのは、
「プリントの穴埋めをした」と読み替えて評価していると考えられる。それが、
「ノートをとる」という意味ではないことを、学生に伝えたいのだが、伝わらない。こ
れまでの授業の中でも「ノートをとること」を何度か試みたが、黒板を見つめているだ
けの学生が続出し、断念した。教職概論は、「ことば」そのものを覚えなければならない
科目でもあるため、ある程度は穴埋め式でもよいと思うが、教師を目指す学生が対象の
授業なので、基本的な学習スタイルを教えるべきであろうかと迷う。しかし、それを教
えていると、
「教職概論」という授業内容とずれてしまう。このような点が問題点である。
授業改善の課題・方策
他の授業も含め、概ね良い評価が得られているが、上記に示したように、学生側のニ
ーズに応えすぎている授業となっている可能性がある。そこが今後の課題である。自由
記述欄には、
「配布されたプリントに追加で書き込みをするため空白がもう少しほしい」
とあった。追加の記述は自分のノートや付箋を用意してほしいと思う。このような意見
が出るのは、授業担当者が学生に応じすぎているためかもしれない。
秋期には、私の授業で最も難しいと評価される「教育社会学」の授業があるため、そ
の授業評価と今回の評価を比較したいと思っている。
「たくさんの知識を得た」「学びが多かった」という意見は、授業担当者が目指すとこ
ろでもあるので、学生に伝わったことを喜びたい。得た知識を活用するためには、主体
的な学びを継続する必要があると思う。その姿勢を授業内で育むことはできていないと
思う。これも今後の課題である。
その他