教職概論 教授 平沢 信康 1.授業のねらい・概要 本講義では,教職の意義および教師の役割や職務内容に関する理解をはかり,教職をめぐる諸状況について多角的 に考察する。 教育職員免許状取得を希望する受講者が,将来選択する進路を考える基盤となる各種情報を提示するとともに,教 師という専門職のあるべき姿を探求し,自らの教師像を描き,これからの時代に必要とされる教員の資質・能力に関 して必要な教職教養を習得することを目的とする。 2.授業の進め方 基本的には,各回の講義内容を示した講義要旨(レジュメ)を配布し,講義形式で進めるが,適宜資料を配付し, 参考図書も参照する。 なお,教職の専門性について理解を深めるという教職関連科目の目的に資するため,教師や教職に対して受講者自 らが日ごろ抱いている課題意識や体験を発表する機会をも設定したい。 3.授業計画 1.教職と教師について 9.教職員の給与負担制度 2.教員の養成について ― その歴史と現状 10.教職のストレスと教師のメンタルヘルス 3.教育職員免許状について 11.教師の職能団体と教職員組合の歴史 4.教員の信用失墜行為と進退 12.「不適格教員」 ― 〈問題教師〉の種類と対策 5.教員の採用 13.教員の人事評価制度と人事管理 6.任命と服務義務および条件附採用 14.教職に求められる望ましい資質能力 15.理想の教師像を求めて ― 教師の力量形成を考える 7.多様な研修制度 ― 法規と種類 8.教員の身分と職制および統計データ 4.到達目標 教職関連の教育法規や諸答申について理解を深め,教員の役割および教員の職務内容(研修/服務/身分保障等を含 む)について説明できるようになることを目的とする。 また,教職に関するテレビニュース報道や新聞の論説が理解できるようになることを目指す。 5.準備学修に必要な時間,またはそれに準じる程度の具体的な学修内容 参考文献を次回講義までに読んで予習(30 分程度)しておくこと。 新聞に報じられる時事的な教職関連記事や教員採用試験に関する受験情報雑誌にも、目を通しておくことが望まし い。 6.成績評価の方法・基準 平常点および学期末試験の成績を総合して評価する。 ○平常点について:各回講義の内容に対する感想や質問などコミットメントの濃淡を評価する。 ○試験について:学期末に筆記試験を課し,学習課題の定着の程度を測る。 ○評価点の配分割合:平常点(45%) ,期末試験(55%)とする。 7.テキスト・参考文献 参考書:佐藤晴雄『教職概論[第 3 次改訂版] 』学陽書房,2010 年 8.受講上の留意事項 原則として,教職に就くことを強く希望する使命感に燃えた学生の受講を望むが,履修時点では未だ志望が強固で なくとも,将来において教職への志願の念が芽生えそうな諸君の受講も歓迎する。
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