極低温デバイス評価用冷却器一式 仕様書 平成26年12月 国立天文台

極低温デバイス評価用冷却器一式
仕様書
平成26年12月
国立天文台
1一般事項
1-1.
序
本仕様書は、国立天文台が発注する「極低温デバイス評価用冷却器一式」についての
仕様を定めるものである。
現在、南米チリの約 5,000mの高地に建設された巨大電波望遠鏡 ALMA の稼働が始ま
っている。ALMA 望遠鏡は 30-950 GHz 帯までをカバーし、日・米・欧の三者共同プロジ
ェクトとして運用されている。一方、ALMA の拡張計画として、テラヘルツ帯をカバー
するバンド 11 (1.2-1.6 THz 帯)や、広 IF 帯への拡張等も議論され始めており、超伝導
デバイスや、低雑音増幅器に使用されるトランジスタ等、デバイスそのものを極低温
(4K)に冷却したまま電気特性を評価することがこれからの開発には必須である。
超伝導デバイスから各種冷却用トランジスタまで多種類のデバイスを評価するため
に、効率よく簡便に冷却が可能な機械式冷凍機を使用し、一方その機械式冷凍機の振動
がデバイス評価に影響を及ぼさないように入念に除振対策され、各種評価プローブが取
り付けられるように柔軟なインターフェースに対応できる機能が必須である。今回これ
らの要求を満たすことが可能な「極低温デバイス評価用冷却器」の導入を行うこととし
た。
1-2. 納入物品名
極低温デバイス評価用冷却器一式
1-3.納入期限
平成 27 年 3 月 27 日
1-4.引き渡し場所
国立天文台
1-5.動作条件
a) 動作温度
:0 度~40 度
湿度<80%
b) 保存条件
:0 度~40 度
湿度<80%
c) 気圧 :
1気圧
1-6.検査および引き渡し
本仕様書に基づき、その機能並びに性能を確認し得る方法で国立天文台検査職員立ち会
いのもとに納入検査を実施するものとし、その合格をもって引き渡しを行うものとする。
1-7.受注者の責任及び義務
受注者は、本仕様書で要求する性能を満足する物の納品を行う義務及び責任を有する。
1-8.保証事項
納入時より 1 年以内に製品に瑕疵又は動作不良が発見された場合は、その原因の如何に
かかわらず、国立天文台の指示に従い無償にて修理する事。
1-9.仕様書の疑義
本仕様書について疑義が生じた場合は、国立天文台、受注者の両者で協議し、その決定
に従うものとする。
2仕様
2-1. 冷却方法
冷却には天文台が支給する機械式冷凍機(RDK-415DP)を使用すること。
2-2. 冷却温度
サンプル及びプローブが付いていない状態でサンプルステージが 5K 以下になること。
2-3. ヒータ、バイアスコネクタ
昇温、および温度コントロール用に冷却ステージにヒータを取り付ける事。また、DC
バイアスが印加できるように D-sub25 ピンのハーメチックコネクタポートを有するこ
と。
2-4. 除振対応
機械式冷凍機の振動がサンプルステージに影響を与えないように除振構造にするこ
と。
2-5. 冷却プローバー設置インターフェース
冷却プローブ及びマニュピュレータは天文台が支給するが、他のプローバーも利用可
能なようにインターフェース変換が可能な構造にすること。
2-6. 断熱光学窓
サンプルステージが目視できるように断熱光学窓を有し、顕微鏡設置可能なサポート
を有すること。
2-7. 試験冷却器の真空度
冷凍機に組み込んだ状態でリークレートは10-10Torrm3/sec以下の
こと。
2-8. 外形寸法
奥行き x 幅(プローブ設置側)x 高さが 600 x 1000 x 1200 mm 以下であること。
2-9. 重量
試験冷却器本体で 100kg 以下であること。
2-10. 支給品の使用
以下の支給品を用いること
・冷凍機 RDK-415DP
・冷却プローブ及びマニュピレータ
以上の仕様を満たすことを確認できる図面を添付すること。
3要求事項
3-1. 冷却試験データ
冷却プローブ側をダミー板でふさいだ状態で真空試験及び冷却試験を行い、データを
添付すること。
以上