2015年 1月号

2015 年
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1 月号
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NEWS
本年も宜しくお願いいたします。
法律相談Q&A
― 本社と営業所の労働保険
最近のニュースから
―
Q: 当社では今般、隣の市に営業所を設けることに
なりました。当分は 2~3 名の規模で、業務は本
社から直接指示するため、本社の一部門ととらえ
ているのですが、この営業所に勤務予定の従業員
にかかる労働保険料についても本社でまとめて
計算・納付をしてよいでしょうか?
セクハラ・マタハラの本格調査を実施へ
厚生労働省は、職場におけるセクシュアル・ハラ
スメント(セクハラ)や、妊娠・出産を理由に職場
で嫌がらせを受けるマタニティー・ハラスメント
(マタハラ)について、初めて本格的な調査を行う
方針を明らかにした。立場の弱い非正規雇用の女性
などへの被害の実態を調べ、改善策を検討する考え。
障害者雇用が 11 年連続で過去最高更新
厚生労働省が「平成 26 年障害者雇用状況の集計
A: 労働保険の保険関係は原則として個々の適用事
結果」を公表し、企業(従業員 50 人以上)で働く
業所単位に成立し、同じ会社でも支店や営業所ご
障害者が対前年比で 5.4%増加して 43 万 1,226
とに別個の適用事業として取り扱うため、それぞ
人(今年 6 月 1 日時点)となり、11 年連続で過去
れで保険料の計算・納付等を行う必要があります。
最多を更新したことがわかった。精神障害者は約
その一方、通達では「出張所、支店等で規模が
25%増加して 2 万 7,708 人となった。
小さく組織的関連ないし事務能力を勘案して、一
~
日本法令
社労士情報サイト
より~
の事業という程度の独立性のない場合について
社労士の視点
は直近上位の機構と一括して一の事業として取
り扱う」ともされており、ご相談のように少人数
で本社から直接指揮命令を受ける状態の営業所
であれば、事務能力・独立性ともに乏しく、本社
に含まれる一組織として、本社のみの手続でも差
し支えないかと考えられます。
ただ、あらかじめ労働保険の継続事業の一括手
続をしておけば、将来、営業所の増員や組織変動
により原則通り別個の事業として労働保険の適
用(労働保険料の計算・納付)が必要な規模にな
っても、引き続き本社でまとめて対応することが
できます。
継続事業の一括とは、事務を包括処理する本社
等の事業に営業所等を一括認可申請することで
労働保険料の計算・納付を本社等でまとめて行う
ことが可能になる制度で、①継続事業であること、
②事業主が同じ、③労災保険料率表の事業の種類
が同じ、等の要件に該当する必要があります。
みなさんの 2014 年はどのような年だったでしょう
か?今年の一文字は「税」、何だかあまり夢の無い一
文字になってしまいましたね。
税金がらみの話題は今回の衆議院選挙ではあまり
クローズアップされなかったのが印象的でしたが、増税
ありきでできている法律は多数あります。施行日はどう
なるのでしょうか?大変注目しています。
年金受給資格期間の短縮(年金の受給権が 25 年か
ら 10 年になる)も、年金生活者支援給付金制度(年金
を含めた所得額が約 77 万円以下の者に給付金を支給
する)のも施行日は全て 10%になるタイミングを待って
ということになっています。増税によって増えた歳入を
使うということですが、増税しても消費が増えなけれ
ば、集まる税金は増えないということは、これまでの歴
史が語っているのですけれど、大丈夫なのでしょうか
(^^ゞさあ、気持ちを切り替えて 2015 年、よい年にして
いきましょう!