今日のポイント
準備をする
(ベクトル、内積、外積)
 a1 
 b1 


ベクトル:a  a2 ; b  b2 
 a3 
b3 
●aとbの内積と外積を求める方法?
(教科書との対応なし)
●aとbが垂直と平行である判定方法は?
スカラーとベクトル
ベクトル

スカラー(scalar) (質量,温度,など)
• 大きさだけを表す

B
ベクトル(vector) (速度,力,変位,等)
• 方向を持つ大きさを表す
a
A
ベクトルの表示は矢印のある棒のようなもの
長さと方向で定義される
平行移動に対し不変である
B
a
B’
a’
A’
A
N次元ベクトルの加減算
数学で対応づける

W1+W2
2つの2次元ベクトルの和
1 
 2
w1   , w 2   
 2
1 
1  2 3
w1  w 2  
 
2  1 3
W1
W1
W2
三角形の関係を持つ
平行移動に対し不変なので
W1 ⇒ W1
ベクトルは太い小文字で表現する
 a1 
 b1 
a 
b 
a   2 , b   2 
 

 
 
a
 N
bN 
 a1  b1 
 a b 
ab   2 2 
→ ベクトル
  


a N  bN 
N次元の場合、各対応要素の和 or 差を求める
1
2点間の距離(ベクトルの差の長さ)

3次元の点(1,2,3)と点(3,2,1)はどの程度離れ
ているか? ・・・2点間の距離 ⇒ 大きさ(長さ)
1   w11 
3  w12 
w1  2   w21 , w 2  2   w22 
3  w31 
1   w32 
W1
W1ーW2
W2
d (w1 , w 2 )  (1  3) 2  (2  2) 2  (3  1) 2
 ( w11  w12 ) 2  ( w21  w22 ) 2  ( w31  w32 ) 2 ユークリッド距離
(L2距離とも呼ぶ)
3次元ベクトルの場合3個の要素より構成される
拡張:N次元のベクトルはN個の要素より構成される
基底ベクトル(ワールド座標系)
k
i
x
j
0
k  0
1
0
j  1
0
1
i  0
0
3次元のベクトル(要素が3つ)
一つの要素だけ1、残りは0
y
原点までの長さが1
i

j

k

N次元の点aと点bはどの程度離れているか?
→2点間の距離を計算して下さい
 a1 
 b1 


a   : , b   : 
a N 
bN 
(各自計算してください)
タイトル「出席レポート」、日付、学籍番号、氏名を
用紙の一番上に書く
 1
拡張:N次元のベクトル(要素がN個)一つの要素だけ1、
残りは0である → 原点までの長さが1
ax 
a  a y 
 a z 
ax 
a 
 y
 a z 
Z: k
3次元ベクトル
基準座標系のx,y,z方向の単位ベクトル
z
計量を入れる練習
a
O
0
0
1
 
 
 
i   0  j   1  k   0 
1
0
 0
 
 
 
Y: j
X: i
基底ベクトルi, j, kで表現すると
 0   ax 
0
1
   
 
 
a  ax i  a y j  azk  ax  0   a y  1   az  0    a y 
1  a 
0
0
   z
 
 
内積(スカラー積)
内積
a・b = abcosθ= ||a|| ||b|| cosθ
a

b
計算結果は数値(スカラー)になった!
→ 内積をスカラー積と呼ぶこともある
2
2つのベクトルの積(2次元の場合)
同じ次元数を持つ2つのベクトル
 ベクトルの積は内積(inner product)に対応

1 
 2
x    , y   
2
1 
 x, y  x  y  xT y  x' y
 2
 1 2   1 2  2  1  4
1 
内積を利用した2点間の距離の
高速計算法
xとyはそれぞれN次元のベクトル:
d (x, y )  x, x  2  x, y    y, y 
2

2つのベクトルの積(3次元→N次元)
 a1 
 b1 
a  a2 , b  b2 ,
 a3 
b3 
3
 a, b  a  b  a t b  a' b  a1b1  a2b2  a3b3   ai bi
i 1
 x1 
 y1 
x   : , y   : , then x t  x'  x1 ... xn 
 xn 
 yn 
n
 x, y  x  y  x t y  x' y  x1 y1  x2 y2    xn yn   xi yi
i 1
ベクトルの内積とノルム
ax 
a 

a
ベクトル
 y  の長さをノルムとも呼ぶ
Z: k
 a z 
a
O
i 1
(講義後、各自で証明してください)
行ベクトルと列ベクトルの積
内積(スカラー),ノルム(長さ)
a  b  a b  a' b  a1
T
 b1  n
 an       ai bi 積和
i 1
bn 
 共分散,相関
n
a  a  aT a  a' a   ai2要素の2乗和
i 1
 平方根, ベクトルの長さ(標準 偏差)
Y: j
X: i
N
元の定義式:d 2 (x, y )   ( xi  yi ) 2
ax 
a 
 y
 a z 
自分自身の内積より求められる
a   a, a   a x2  a y2  a z2
内積の性質
ベクトルの内積(Inner product;スカラー積)
a
a  b  a b cos 
ab

基底ベクトルの内積
b
i  i  j j  k k  1
i  j  jk  k  i  0
講義後、各自で
証明してください
3次元ベクトルの内積の成分による表現
a  b  (a x i  a y j  a z k )  (bx i  by j  bz k )
 a x bx  a y by  a z bz
[内積の性質]
内積は交換可
ab  ba
a)交換性
a  (b  c)  a  b  a  c
b)分配性
3
直交ベクトル ⇔ 内積=0
2つのベクトルの内積が0⇒ a  b  a b cos 
||
2つのベクトルは直交(orthogonal)している
n次元ベクトルx,yの内積
0
このとき、2つのベクトルのなす角度は90度
一般的に:
(3,2)
度
b
(0,2)
a
O
0
3 0    0
2
(3,0)
 y1  n
 xn       xi yi
 yn  i 1 cos90°=0
度
X
 正規直交基底:互いに直交する単位ベクトル
の集合   {φ1 , φ2 ,, φN }
x
x2
j
i
i j
i j
Y
O
1行X1列→スカラー値になる
内積の結果=0の場合、二つのベクトルが直交
特訓コース:
ベクトルの構成要素(座標値)は基底によって変化
正規直交基底
1 φ・φ
i
j=
0
 x1
ab  0
例えば:
cos90°=0
 x, y  x  y  xT y  x' y
x
x '2
j'
x1
x '1
i'
'
i, jとi ' , jと異なる正規直交基底
|| φi ||1
ベクトルxがi, jへの射影はx1 , x2 ;
i ' , j'への射影はx1' , x2'
'
'
一般的にx1  x;
1 x2  x2
要素で列挙することがベクトルの1表現に過ぎない
特訓コース:
ベクトルの構成要素(座標値)は基底によって変化
x
x2
j
i

x
x '2
j'
x1
内積で表現すると、ベクトル x 
ように表している
i'
x '1
(x1, x2)T を以下の
x  ( x・i )i  ( x・j) j  ( x・i ' )i ' ( x・j' ) j'
   
x1

x2
x '1
直交展開

基底と同じn次元のベクトルxは、次式で表現
できる。(直交展開)
x
x2
n
φ 2
x  (x・φ )φ

i 1
i
i
正規直交基底
φ
1
x1
x '2
ベクトルxは要素を列挙しなくても、
位置・大きさ・向きなどの実体を表している
4
内積が画像処理での応用
反射率マップ(Reflectance Map)
外積
理想的、強い仮定:
画像内の明るさf(x,y)は
入射光Lと物体表面の法
線Nの間の角度だけに
依存

f ( x, y )  N  L  N L  n x
T
l x 
n z l y 
 l z 

ny
色々なパターン認識の時も良く内積の計算結果を利用
外積(ベクトル積)の幾何学的性質
平行ベクトル ⇔ 外積=0
(Out product)
外積:c
c :外積のベクトル
= a×b
cの大きさを c で表す,
方向: 右手座標系
(平行四辺形の平面に直交)
b
c = ||a|| ||b||sinθ
i × i = j × j = k × k = 0 (零ベクトル)
同じベクトル同士は必ずなす角度が0度(sin0=0)から
外積の演算結果はベクトルで、ベクトル積とも呼ぶ
単位ベクトル相互の外積
3次元ベクトルの外積a×b
a  a x i  a y j  a z k
◎右ねじ順の二つの単位ベクトルより
3次元座標系のもう一つの単位ベクトルを求められる
b  bx i  by j  bz k
i × j = k, j × k = i, k × i = j
c=aXb
c  a  b  a x i  a y j  a z k  bx i  by j  bz k 
i×k=-j
z
 (a y bz  a z by )i  (a z bx  a xbz ) j  ( a x by  a y bx )k
各自で証明してください(5分後説明)
y
b
a
a
c=bXa
i×i= j×j=k×k=0
i × j = k, j × k = i, k × i = j
j × i = - k, k × j = - i, i × k = - j
思い出し、外積の分配性を利用すれば :
◎右ねじ順に従わない二つの単位ベクトルより
もう一つのベクトルと反対方向のベクトルを求められる
b
||
2つのベクトルは平行(parallel)している
◎単位ベクトル同士の外積
大きさ(ノルム):平行四辺形の面積
k × j = - i,
 a b sin   0
このとき、2つのベクトルのなす角度は0 or 180度
θ
a
j × i = - k,
2つのベクトルの外積が0⇒ a  b
j
k
x
i
c  a  b  (a y bz  a z by a z bx  a xbz a x by  a y bx )T
5
3次元ベクトルの外積a×b
a  a x i  a y j  a z k
i×i= j×j=k×k=0
i × j = k, j × k = i, k × i = j
j × i = - k, k × j = - i, i × k = - j
b  bx i  b y j  bz k
思い出し、外積の分配 性を利用すれば :
a  b  a x i  a y j  a z k  bx i  b y j  bz k 
 ( a y b z  a z b y ) i  ( a z b x  a x b z ) j  ( a x b y  a y b x )k
 a y bz  a z b y 
 cx 


 
  a z bx  a x bz   c   c y    b  a
a b  a b 
c 
y x
 z  講義後
 x y
3次元ベクトルの外積の定義・課題
ax   1 
bx   3 




a  a y    3, b  by    2
 a z   2 
bz   4 
c  a  bを求めなさい。
タイトル「出席レポート」、日付、学籍番号、氏名を用紙の一番上に書く
各自で証明してください
平行6面体の体積とスカラー3重積
内積と外積の組み合わせ
3つの3次元ベクトルa,
b, cに対して外積⇒内積:
 a  b, c 
3つの3次元ベクトルa, b, cを辺とするような
平行6面体の体積に等しい
このスカラーを求める演算をスカラー3重積と呼ぶ
ab

プラスα:内積と外積の公式
・スカラー3重積
  
     
 ab,c  a  b  c  a  b  c  c  a  b
     
 b c  a  a b c
     
 c a b  b c a


これは3つの3次元ベクトルで構成された平行斜方体
の体積となる。
・ベクトル3重積



     
a  b  c  (a  c )b  (a  b )c


c
と a  b のなす角度を
とすると、平行6面体の
高さはCcosと表せる。
c
b
a
予習テスト
a12 
a
A   11

a21 a22 
●Aのトレースと行列式を求めなさい
●Aの階数(ランク)は?
●Aの逆行列は?
(各自計算してください)
タイトル「出席レポート」、日付、学籍番号、氏名を
用紙の一番上に書く
6
z
宿題1-1
(1) a = 3 i + 2 j
b=5i–3j
レポートの提出方法
y
a+b= ?
a–b= ?
3a+b= ?
k
j
i
x
1 3
) を既知とする。
2 2
(2)平面ベクトル a  ( 3 ,1), b  ( ,
問1: a  b であることを証明しなさい。
問2:x  a  (t  3)b, y  ka  tb 、かつ、 x  y の関
係が満足できる同時に零ではない実数tとkが存
在すると、その関数関係 k  f (t ) を求めなさい。
2
(3) aとbは非ゼロのベクトルである。かつ、a+3bと
7a-5b垂直、a-4bと7a-2b垂直、aとbのな
す角を求めなさい。
◆出席レポート
タイトル「出席レポート」、日付、学籍番号、氏名
を用紙の一番上に書く
◆課題レポート
・タイトル「課題レポート」、出題日、学籍番号、氏名
を用紙の一番上に書く
・2ページ以上になる場合はホッチキスで留める
・A4サイズの用紙を使用
・一度に複数の課題レポートを提出する場合は出題
日ごとに別々に綴じる
ベクトル、内積、外積のまとめテスト
 a1 
 b1 


ベクトル:a  a2 ; b  b2 
 a3 
b3 
●aとbの内積と外積を求めな さい
●aとbが垂直と平行である判 定方法は?
(各自計算してください)
タイトル「出席レポート」、日付、学籍番号、氏名を
用紙の一番上に書く
7