台東区立富士幼稚園
平成26年度 5月号
ふようだより
園 長
大 村 弘 子
台 東 区 浅 草 4- 48― 18
℡ 3874-2460
[email protected]
心のやりとりをしながら
~規範意識の芽生え~
園長
大村 弘子
戸外で過ごすのが心地よい季節になりました。3歳児雪組も戸外に出て、巧技台や三輪
車などで元気いっぱい遊んでいます。巧技台の滑り台では、自分から進んで階段を登り、
何度も繰り返し滑っています。興味のあることに自分から繰り返し取り組む姿をうれしく
思います。室内でも楽しめる「巧技台」ですが、戸外では、より開放感や爽快感を味わえ
るようです。
さて、そのうちに、並ばずに、階段の途中から登って滑ろうとする姿が出てきました。
このようなことは、雪組ではよくある姿です。これは、
“滑り台が楽しくて、早くやりたい”
という気持ちを素直にそのまま表現しているのだと思います。教師は、「早く滑りたいね。
ここから並んでね」などと声を掛け、やりたい気持ちを受け止めながら並ぶ場所を知らせ
ています。
三輪車やフロアカ―は全員の分はないので、交替で使うことになります。ベンチに座っ
て待っていると、交替できるようにしています。うまく交替できてうれしかったり、なか
なかできずに悲しかったりもしますが、その気持ちに共感しながら、最終的には交替でき
るようにしています。
子供たちは遊びの中で“待っていれば、必ず自分の番が来て、したいことができる”と
いう経験をしています。
“順番を守ったり交替したりすると、自分も相手も気持ちがよい”
ことを感じていきます。そして、“ルールを守ることで、皆が気持ちよく生活できること”
を学んでいくのだと思います。
「ルールを守ること」だけではなく「ルール守ることで、相
手も自分も気持ちがよい」という心のやりとりをすることが大切だと考えます。
「貸しても
らえて、うれしいね」
「ありがとう」
「替わってあげたら A ちゃん喜んでいたね」など、子
供たちがお互いにそれぞれの気持ちを感じ取れるように援助しています。
集団生活の様々な場面で、様々な気持ちを味わい、心のやりとりをしながら、規範意識
の芽生えを育てていきたいと思います
<5月のねらい>