28amF061 分子複合体生成 による、 レポ フロキサ シ ンの光安定性 改善 都 出 千里 1,北河 ○ 的場 涼子 1,寺 岡 麗子 1,湯谷 玲子 1, 修治 l (1神戸薬大 ) < 目的 >市販製剤 の原薬や 開発段 階にある医薬 品の大多数 は結晶であるが、結晶 形 の違 いによって物理化学的特性や化学的安定性 が異な ることが知 られてい る。 そ こで今回、分子複合体生成 による原薬 の光安定化 が可能であるかを明 らかにす ることを 目的 として、光 に不安定な レポフロキサ シン とシュ ウ酸 の分子複合体 を 調製 し、光安定性 を評価 した。 <方法 > レポフロキサシン( LFLX)とシュウ酸 ( 0Ⅹa)を用い、Eva porate法によ り、3 種類 のモル比 ( LFLX: 0Xa-2: 1 、1: 1 、1: 2)で分子複合体 を調製 した。分子複合体 生成 を確認す るため、粉末 X線 回折測定 を行 った。調製 した分子複合体 を打錠機 を用いて錠剤 に成形 し、 I C Hで調和 された光安定性試験法に示 されている D 65ラン プ下で光照射 を行 った。錠剤表面の着色変化 を経 時的にカ ラー リーダー を用 いて 測色 し、原案お よび LFLXと 0Ⅹaの物理的混合物 と比較 した。更に、調製 した分子 複合体お よび物理的混合物の固体 Uv-visスペ ク トル測定を行 い 、D65ランプの分光 照射エネル ギー分布 と光安定性 の関係 について検討 を行 った。 <結果 ・考察 >全てのモル比において、分子複合体の生成 が確認 された。LFLX -0Ⅹa c o mpl e x2: 1、1: 1では着色が抑制 され なかったが、LFLX-0Ⅹac o mpl e x 1: 2におい て、原薬お よび物理的混合物 よ りも有意 に光安定性が改善 した。固体 Uv-visスペ ク トル測定の結果 、L FLX -0Ⅹac o mpl e x1: 2は、原薬お よび物理的混合物 と比べて、 o mpl e x1: 2 吸収波長範 囲が低波長側-大 き くシフ トした。D65ランプは、LFLX-0Ⅹac の吸収範 囲の光 をほ とん ど放射 していない ことか ら、分解反応 が起 こ りに くかっ た と考 え られ る。以上の結果 よ り、分子複合体生成 による原薬 の光安定化 が可能 であることが示唆 された。
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