振動と波動・資料/2自由度系の自由振動
№ 1
2自由度系の自由振動(free vibration)
1.振動方程式の作成
右図に示すような 2 層建物は床の剛性が大きい場合、
簡単のため 1 階の水平変位 x1 と 2 階の水平変位 x2 の 2 つ
の自由度(degree of freedom)をもち、2 自由度の振動系と
みなす。第 1 層の柱と第 2 層の柱がバネとして働く。い
ま、各層の上半分が上側の床と一緒に運動し、下半分が
下側の床と一緒に運動するものとして柱の質量を第 1 層
および第 2 層の床の質量に付加し、それぞれの床の質量
を m1 , m2 とする。第 1 層の柱のバネ定数を k1 ,第 2 層
x2
m2   m
S2
第2層
x1
S1
第1層
の柱のバネ定数を k 2 とすれば、第 1 層のせん断力は k1 x1
であり、第 2 層のせん断力は k 2  x2  x1  である。
したがって、各層の運動方程式は次のようになる。
第1層
m1x1  k1 x1  k 2  x2  x1 
第2層
m2 x2  k 2 x2  x1 
両辺を整理すれば、次のような連立方程式が得られる。
x1   k1  k2  x1  k2 x2  0
m1

m2 
x2  k2 x1  k2 x2  0

k2
S2
S1
k
m1
m
k1
k
………(1)
………(2)
………(3)
いま、これをマトリクス・ベクトルを用いて表すと、次のようになる。
x1   k1  k 2  k 2   x1  0
m1 0   
………(3)’

  
 0 m   
k 2   x2  0
2   x2 

  k2
k1  k 2  k 2   k11 k12 
m1 0 

さらに、  M   
:質量マトリクス(mass matrix),  K   
:剛性マ

k 2   k 21 k 22 
 0 m2 
  k2
 x1 
トリクス(stiffness matrix)(※対称マトリクス),  X     :変位ベクトルとおくと、次のように表
 x2 
される。
 M  X    K  X   0
………(3)’’
2.振動方程式の解
減衰のない振動系は、変位が調和振動(harmonic vibration)で表されるような時間関数をもつことは
明らかだから、
 x1  X 1e it

 x2  X 2 e it
………(4)
と仮定する。式(4)を式(3)に代入し、 e
it
を分離すれば、次のようになる。
  k11   m1  X 1  k12 X 2  0

………(5)

2
k
X
k
m
X
0




 21 1  22
2
2
この式は X 1 , X 2 に関する同次方程式であるから、 X 1 , X 2 が同時に 0 でない解(有義解)をもつ
2
ためには、その係数の行列式の値が 0 でなければならない。すなわち、
k
11
  2 m1 
k21
k12
k
22
  2 m2 
0
………(6)
行列式を展開すると、  に関する 2 次方程式が得られる。
2
k
11
  2 m1  k22   2 m2   k12 k21  0
 m1m2 4   k11m2  k22 m1   2  k11k22  k12 k21  0
振動と波動・資料/2自由度系の自由振動
∴ 
4
k11m2  k 22 m1 2 k11k 22  k12 k 21
 
0
m1m2
m1m2
№ 2
………(6)’
この式は、この振動系の固有円振動数(natural circular frequency)  を求める方程式であるから、振
動数方程式(frequency equation)といわれる。
式(6)’の判別式を求めると、次のようになる。
D
 (k11m2  k22 m1 ) 2  4m1m2 (k11k22  k12 k21 )  (k11m2  k22 m1 ) 2  4m1m2 k12 k21>0
2 2
m1 m2
 k12  k21  0
したがって、式(6)’を満足する  の値は、次のように 2 つあり、いずれも正の実根である。
2
2


 k11m2  k 22 m1 
1  k11m2  k 22 m1
k11k 22  k12 k 21 
  4
  
 

2
m1m2
m1m2
m1m2




2


1  k11m2  k 22 m1
D 
1
(k11m2  k 22 m1 )  D



2
m1m2
m1m2  2m1m2

1
(k11m2  k 22 m1 )  (k11m2  k 22 m1 ) 2  4m1m2 k12 k 21
2m1m2


………(7)

いま、これを小さい方から 1 ,  2 とすれば、固有円振動数はその平方根のうち正のみの値をとって、
2
2
1 ,  2 となる。このとき、固有周期(natural period)は、
2
2
T1 
, T2 
1
2
………(8)
の 2 通りが得られる。 T1 >T2 であり、 T1 を1次の固有周期または基本振動周期(fundamental period of
vibration)といい、 T2 を2次の固有周期という。固有振動数(natural frequency)は、
1 1
1 
, f2   2

………(9)
T1 2
T2 2
である。 1 ,  2 に相当する振動をこの系の基準振動(normal vibration)という。
次に、式(5)より X 1 と X 2 の比を求めると、
f1 
X 2 k11   2 m1
 k 21


 k12
X1
k 22   2 m2
………(10)
【式(10)の確認】
X 2 k11   m1


k12
X1
2

k11 
1
2m2
 k

m2  k22 m1   D

 k12


k11
1

k12 2m2 k12

1 
1
2k11m2   k11m2  k22 m1   D  


2m2 k12
2m2 k12
X2
 k21


X 1 k22   2 m2 k  1
22
2m1

11
 k
11
 k21
m2  k22 m1   D

2m1k21  k11m2  k22 m1   D
 k11m2  k22 m1 
2
D

2m1k21  k11m2  k22 m1   D
4m1m2 k12 k21
となり、この式(10)の  に 1 を入れると、
2
2




 k
11
 k
11
m2  k22 m1   D
m2  k22 m1   D

 k11m2  k22 m1 
 k
11

2m1k21
 k11m2  k22 m1   D
2m1k21  k11m2  k22 m1   D
1
2m2 k12

2


  k11m2  k22 m1   4m1m2 k12 k21
m2  k22 m1   D
2


振動と波動・資料/2自由度系の自由振動
1
X 2 k11  12 m1


 k12
2m2 k12
X1
 k
11
 k m  k m  

1
2m2 k12

X 21
 r1
X 11
11
2
22
m2  k22 m1   D
 k11m2  k22 m1 
1
2
№ 3

 4m1m2 k12 k21

………(11)

………(12)
 k12  0 
が得られ、  2 を代入すると、
2
X 2 k11  22 m1
1


X1
 k12
2m2 k12
 k
11
m2  k22 m1   D
  k m  k m   4m m k k

1
2m2 k12

X 22
 r2
X 12
2
11
2
22
1
1
2 12 21

  k11m2  k22 m1 
 k12  0 
が得られる。この比の値はそれぞれ 1 次および 2 次の振動における第 1 層と第 2 層の変位の比であり、
基準振動形(基準変位モード)(normal mode of vibration)または固有振動形と呼ばれ、 1 に対応する
2
ものを 1 次振動形(1 次モード),  2 に対応するものを 2 次振動形(2 次モード)という。振動形は変位の
比であるから、第 1 層を 1 としてもよく、第 2 層を 1 としてもよく、また最大値を 1 としてもよい。
右図は第 1 層を 1 として表した基準振動形で、一般に、
X 21  2
X 22  0.5
2 層ラーメンの 1 次振動では 1,2 層の変位が同じ側に、2
次振動では 1,2 層の変位が互いに反対側に生じ、 X 12 を〝
2
正〟(+,プラス)にとれば X 22 は〝負〟(-,マイナス)とな
る。
振動形は無次元でもよく、また、長さの単位をもたせて
もよいが、次式のような単位および大きさをもたせる場合
もある。
2
m X
i 1
i
2
is
1
s  1,2
………(13)
X 11  1
1 次モード
X 12  1
2 次モード
振動モード(振動形)
これを正規化振動形(normalized mode of vibration)とい
う。
一般には、各層の振動は 1 次と 2 次の振動の和として次の式で表される。
x1  X 11  A1 cos 1t  B1 sin 1t   X 12  A2 cos 2t  B2 sin 2t 
x2  X 21  A1 cos 1t  B1 sin 1t   X 22  A2 cos 2t  B2 sin 2t 
………(14)
または、
x1  X 11C1 cos 1t  1   X 12C2 cos 2t  2 
x2  X 21C1 cos 1t  1   X 22C2 cos 2t  2 
………(14)’
 r1 X 11C1 cos 1t  1   r2 X 12C2 cos 2t  2 
任意定数(積分定数) A1 , B1 , A2 , B2 または C1 , C2 , 1 ,  2 は初期条件より決定され、両者の
間には関係がある。
式(14)’の第 1 式を変形して、式(14)の第 1 式と比べると、
x1  X 11C1 cos 1t  1   X 12C2 cos 2t  2 
 X 11C1  cos 1t  cos 1  sin 1t  sin 1   X 12C2  cos 2t  cos 2  sin 1t  sin 2 
 X 11  C1 cos 1  cos 1t  C1 sin 1  sin 1t   X 12  C2 cos 2  cos 2t  C2 sin 2  sin 1t 
 X 11  A1 cos 1t  B1 sin 1t   X 12  A2 cos 2t  B2 sin 2t 
振動と波動・資料/2自由度系の自由振動
№ 4
となるから、係数を比較することにより、次の関係が得られる。
C1 cos 1  A1
C sin   B
 1
1
1

C2 cos 2  A2
C2 sin 2  B2
B1

2
2
C1  A1  B1 , tan 1  A

1
………(15)

C  A 2  B 2 , tan   B2
2
2
2
 2
A2
式(14)’から明らかなように、 x1 および x 2 は 2 つの単弦振動(simple harmonic vibration)の和として
表され、それらの単弦振動においては、 x1 も x 2 も共通の周期と位相をもち、両振幅の比が常に一定で
あることがわかる。
一般に、2 自由度以上の自由度をもつ振動系においては、各質点が単独の振動を行わず、互いに他の
質点の運動と相互に関係を保ちつつ振動する。このような振動を連成振動(coupled vibration)という。
しかし、多自由度系においても構造形式によっては連成しない場合もある。
振動と波動・資料/2自由度系の自由振動
№ 5
==========================================================================
m1  m , k 1  k
 mx1   kx1   k x2  x1 
mx1  1   kx1   kx2  0
ここで、 
とすると、 
より、 

m2   m k 2   k
 mx2    k  x2  x1 
  mx2   kx1   kx2  0
k11  k1  k 2  1   k

であるから、振動数方程式は、次のようになる。
となり、また、 k 22   k
k  k    k
21
 12
4 
1    k   m   k  m  2  1    k   k   2 k 2
m
m
2
2
 4 
0
1        k 
2
m

 k2
0
 m2
  k  2   k 
    0

  m 
 m
k



2
 4  1     02 2   04  0
ここで、  0  とおくと、
m



2


 4  1    
この式の判別式を求めると、次のようになる。




2

 
 1      4  1     2 1        4
4
0 




 
2
D

2




1        1       4>0 ( >0)


  
2
したがって、振動数方程式を満足する  の値は、2 つあり、いずれも正の実根である。いま、これを小さい方から 12 ,
 1     4   2
2
2
2
 22 とすれば、次のようになる。
 02 
2
2
 02 
 

 
 

 
2












4 
1
1
4
,
1
1
















2
2 
2 
 


 






2
2
2
1    k   m 
X
k
次に、 X 1 と X 2 の比を求めると、 2 
となり、この式の  に 1 を入れると、
X1
k
 k   2 m
12 
1
1

X2
X
X
k



 21  r1  1  1 
2
X 1  k  12 m 1   2  m
X
X

11
2
  1 
1
 k 1     
 0
2
 1 
1
X
   11 

X
r
21
1
 0
が得られ、  22 を代入すると、
1
1

X2
X
X
k



 22  r2  1  1 
2
2
m

X 1  k   2 m 1   2
X 12
X2

  2 
2
 k 1     
 0
が得られる。例えば、     1 の場合は、次のようになる。
12 
2
 2 
1
X
   12  
X 22
r2
 0 
X 21  162
.
3 5 2
3 5
 0  1   0
 0.618033988 0  0.62 0
2
2
X 11  1
2
 
X 11
3 5
5 1
 1   1   1 

 0.618033988  0.62
X 21
2
2
 0 
X 21
2
5 1


 1.618033989  1.62
X 11
2
5 1
 22 
X 22  0.62
3 5 2
3 5
 0  2   0
 1.618033989 0  1..62 0
2
2
1 次モード
X 12  1
2 次モード
振動モード(振動形)
2
 
X 12
3 5
5 1

 1.618033989  1.62
 1   2   1 
X 22
2
2
 0 
X 22
2
5 1


 0.618033988  0.62
X 12
2
5 1
==========================================================================
振動と波動・資料/2自由度系の自由振動
№ 6
3.基準振動の直交性
2 質点系の振動方程式において、1 次の固有円振動数 1 に対して、基準振動が
 x1  X 11C1 cos 1t  1 

 x2  X 21C1 cos 1t  1 
………(16)
と得られたから、この式(16)を式(3)に代入して変形すると、
  k11  12 m1  X 11  k12 X 21  0


2
k21 X 11   k22  1 m2  X 21  0
………(17)
となる。この式(17)において、その第 1 式に X 12 ,第 2 式に X 22 を乗じて加えると、
k
11
 12 m1  X 11 X 12   k22  12 m2  X 21 X 22  k12 X 21 X 12  k21 X 11 X 22  0
………(18)
全く同様に、2 次の固有円振動数  2 に対して、基準振動は
 x1  X 12C2 cos 2t  2 

 x2  X 22C2 cos 2t  2 
………(19)
であり、この式(19)を式(3)に代入して変形すると、
  k11  22 m1  X 12  k12 X 22  0


2
k21 X 12   k22  2 m2  X 22  0
………(20)
が得られるから、この式(20)において、その第 1 式に X 11 ,第 2 式に X 21 を乗じて加えると、
k
11
 22 m1  X 11 X 12   k22  22 m2  X 21 X 22  k12 X 22 X 11  k21 X 12 X 21  0
………(21)
式(21)より式(18)を減ずれば、 k12  k 21 であるから、次の式が得られる。
k
11
 12 m1  X 11 X 12   k22  12 m2  X 21 X 22  k12 X 21 X 12  k21 X 11 X 22
  k11  22 m1  X 11 X 12   k22  22 m2  X 21 X 22  k12 X 22 X 11  k21 X 12 X 21  0
 22  12  m1 X 11 X 12  22  12  m2 X 21 X 22  0
 22  12   m1 X 11 X 12  m2 X 21 X 22   0
ここで、 1   2 であるから、次の式が成立する。
2
2
m1 X 11 X 12  m2 X 21 X 22  0
すなわち、
m X
i
is
X ir  0
………(22)
r  s
………(22)’
i
式(22)は、『ある振動系の振動次数が異なる 2 つの振動形の対応する質点の変位同士をかけ、これに
その質点の質量をかけて、全質点について総和をとったものは 0 になる』ことを示している。この関係
を基準振動の直交性(orthogonality)という。
式(18)を書き直すと、
k
11
 12 m1  X 11 X 12   k22  12 m2  X 21 X 22  k12 X 21 X 12  k21 X 11 X 22  0
12  m1 X 11 X 12  m2 X 21 X 22   k11 X 11 X 12  k12 X 21 X 12  k21 X 11 X 22  k22 X 21 X 22  0
となり、これに式(22)の関係を用いると、次の式が得られる。
k11 X 11 X 12  k12 X 21 X 12  k21 X 11 X 22  k22 X 21 X 22  0
2
すなわち、
2
 k
r 1 s 1
rs
X r 2 X s1  0
………(23)
振動と波動・資料/2自由度系の自由振動
№ 7
4.基準振動による初期条件の展開
2 自由度系では、各質点に任意定数が 2 個となるから、合計 4 個の任意定数を含んだ自由振動の解が
得られた。任意定数を初期条件から求める場合には一般に 4 元連立方程式となるが、それから任意定数
A1 , B1 , A2 , B2 または C1 , C2 , 1 ,  2 を求めるよりも、基準振動の直交性を利用して求めると、
各定数が単独に求められ、計算が簡単である。
 x1  x10 , x 2  x 20
のように与えられている
 x1  x10 , x 2  x 20
いま、初期条件として各質点の変位と速度が、t  0 : 
ものとすれば、式(14)から
 A1 X 11  A2 X 12  x10

 A1 X 21  A2 X 22  x 20
1 B1 X 11   2 B2 X 12  x10

1 B1 X 21   2 B2 X 22  x20
式(24)の第 1 式に m1 X 11 ,第 2 式に m2 X 21 をかけて加えると、
m1 A1 X 112  m1 A2 X 12 X 11  m2 A1 X 212  m2 A2 X 22 X 21  m1 X 11 x10  m2 X 21 x20

………(24)
………(25)

 A1 m1 X 112  m2 X 212  A2 m1 X 11 X 12  m2 X 21 X 22   m1 X 11 x10  m2 X 21 x20
となるが、左辺第 2 項は基準振動の直交性より消失するから、


A1 m1 X 112  m2 X 212  m1 X 11 x10  m2 X 21 x20
2
m X x  m2 X 21 x20
 A1  1 11 102

m1 X 11  m2 X 212
m X
i 1
2
i
m X
i 1
i
x
i1 i 0
2
i1
全く同様にして、
式(24)の第 1 式に m1 X 12 ,第 2 式に m2 X 22 をかけて加えると、
m1 A1 X 11 X 12  m1 A2 X 122  m2 A1 X 21 X 22  m2 A2 X 222  m1 X 12 x10  m2 X 22 x20
 A1 m1 X 11 X 12  m2 X 21 X 22   A2 (m1 X 122  m2 X 222 )  m1 X 12 x10  m2 X 22 x20
2
mi X i 2 xi 0
m1 X 12 x10  m2 X 22 x20 
i 1
 A2 
 2
m1 X 122  m2 X 222
 mi X i22
i 1
式(25)の第 1 式に m1 X 11 ,第 2 式に m2 X 21 をかけて加えると、
1m1 B1 X 112  2 m1 B2 X 11 X 12  1m2 B1 X 212  2 m2 B2 X 21 X 22  m1 X 11 x10  m2 X 21 x20
1 B1  m1 X 112  m2 X 212   2 B2  m1 X 11 X 12  m2 X 21 X 22   m1 X 11 x10  m2 X 21 x20
2
mi X i1 xi 0
m1 X 11 x10  m2 X 21 x20 
i 1
 B1 

1  m1 X 112  m2 X 212   2 m X 2
1  i i1
i 1
式(25)の第 1 式に m1 X 12 ,第 2 式に m2 X 22 をかけて加えると、
振動と波動・資料/2自由度系の自由振動
№ 8
1m1 B1 X 11 X 12  2 m1 B2 X 122  1m2 B1 X 21 X 22  2 m2 B2 X 222  m1 X 12 x10  m2 X 22 x20
1 B1  m1 X 11 X 12  m2 X 21 X 22   2 B2  m1 X 122  m2 X 222   m1 X 12 x10  m2 X 22 x20
2
mi X i 2 xi 0
m1 X 12 x10  m2 X 22 x20 
i 1
 B2 

2  m1 X 122  m2 X 222   2 m X 2
2  i i2
i 1
以上をまとめると、次のようになる。
2
A1 
2
 mi X i1 xi 0
i 1
2
m X
i 1
i
,
2
i1
A2 
 mi X i 2 xi 0
i 1
2
m X
i 1
i
2
i2
2
, B1 
 mi X i1 xi 0
i 1
2
1  mi X
i 1
2
i1
2
, B2 
m X
i
i 1
x
i2 i0
………(26)
2
 2  mi X
i 1
2
i2
このような方法は多自由度系において初期条件を用いて任意定数を定める場合に非常に便利である。
式(26)を式(14)に代入すると、任意の自由振動は必ずその系の基準振動の和として表されることがわ
かる。
振動と波動・資料/2自由度系の自由振動
5.2 自由度系の減衰自由振動(damped free vibration)
右図に示すように、2 層ラーメンの各層の相対速度に比例する減
衰がある場合を考える。各層のバネ定数を k1 , k 2 、減衰係数
(coefficient of damping)を c1 , c2 、質量を m1 , m2 とすれば、振
動方程式は次のようになる。
第 1 層の運動方程式は、
m1x1  c1 x1  c2  x2  x1   k1 x1  k 2  x2  x1  ………(27)
第 2 層の運動方程式は、
m2 x2  c2  x2  x1   k 2  x2  x1 
………(28)
両辺を整理すれば、次のような連立方程式が得られる。
m2
第2層
x2
c2
k2
x1
m1
第1層
m1x1  c1  c2 x1  c2 x2  k1  k 2 x1  k 2 x2  0

m2 x2  c2 x1  c2 x2  k 2 x1  k 2 x2  0

№ 9
c1
k1
………(29)
いま、これをマトリクス・ベクトルを用いて表すと、次のようになる。
m1
0

0   
x1  c1  c2
  

m2   x2    c2
m
さらに、 M    1
0
 c2   x1  k 1  k 2
 
c2   x 2    k 2
0
k  k2
, K    1

m2 
  k2
 k 2   k11

k 2   k 21
 k 2   x1  0
  
k 2   x 2  0
k12 
, C  
k 22 
c1  c2
 c
2

………(29)’
 c2  c11

c2  c21
c12 
:減衰マト
c22 
x 
リクス(damping matrix),  X    1  とおくと、次のように表される。
 x2 
 M  X   C X    K  X   0
………(29)’’
解は次のようになる。
x1  e 1t  A1 cos 1t  B1 sin 1t
 e 2t  A2 cos 2t  B2 sin 2t
x2  r1e1t  A1 cos 1t  1   B1 sin 1t  1 
………(30)
 r2 e  2t  A2 cos 2t   2   B2 sin 2t   2 
積分定数 A1 , B1 , A2 , B2 は、初期条件により決定される。
r1 および r2 は 1 次振動および 2 次振動の振動形に相当するが、減衰のない場合の値よりわずかに異な
る。減衰のある場合の基準振動が減衰のない場合のそれと異なる点は、1 層と 2 層の変位が同時に極値
に達せず、また、同時に平衡位置を通過しないで、1 次振動では  1 ,2 次振動では  2 の位相差をもっ
て生ずることである。減衰のない場合には 1  0 , 2   となり、1,2 層の変位が同時に極値に達する
ことになる。
多質点系において、厳密に考えると、振動数,振動形を求める場合には減衰を考慮しなければならな
いが、一般の構造物においては減衰が小さいので、その振動性状に及ばす影響も小さい。したがって、
初め減衰のないものとして固有振動数および振動形を求め、後で減衰を付加して応答計算を行っても誤
差は問題とするに足らない。
振動と波動・資料/2自由度系の自由振動
【例題】
右図に示す振動系の固有円振動数・固有周期・固有振
動数と振動形を求めよ。
また、ある時刻における各層の変位および速度が、
x10  2 [cm] , x 20  3[cm] , x10  4 [cm / s] ,
x 20  5[cm / s] であれば、t 秒後の各層の変位はいくらか。
【解答】
各層の右向きの水平変位を x とすれば、振動方程式は、
m1 
x1   k1  k2  x1  k2 x2  0

m2 
x2  k2 x1  k2 x2  0

№ 10
x2
m2  50t
第2層
k 2  19600kN / m
x1
m1  50t
第1層
k1  29400kN / m
………(a)
it
 x1  X 1e
とおいて、X に関する同次方程式を求めると、
 x2  X 2 e it
となる。ここで、与えられた数値を代入し、
  49000  50  2  X 1  19600 X 2  0


2
19600 X 1  19600  50   X 2  0
………(b)
となり、振動数方程式は、次のようになる。
 49000  50  
19600
19600
19600  50  
2
これを解くと、
2 
 49000  50  19600  50    19600
2
2
2
0
 2500  4  3430000  2  576240000  0
0
 4  1372  2  230496  0
 

2

196 
1
1
1
1372  1372 2  4  230496  1372  960400  1372  980   

2
2
2
1176
となり、 1  196 ,  2  1176 となるから、次のようになる。
2
2
2 次の固有円振動数は、
1  196  14
2 
T1 
  0.44899895  0.4488 [ s ]
1 7

7
f1  1   2.228169203  2.228 [ Hz ]
2 
 2  1176  14 6  34.2928564  34.29
2 次の固有周期は、
T2 
2 次の固有振動数は、
f2 
1 次の固有円振動数は、
1 次の固有周期は、
1 次の固有振動数は、
2
2


7 6

6
 0.183221404  0.1832 [ s ]
42
2 7 6

 5.457877609  5.458 [ Hz ]
2

式(b)の第 1 式より、振動形を求めれば、1 次の固有振動モードに対して、
X 21 49000  5012 49000  50 196 39200



2
X 11
19600
19600
19600
2 次の固有振動モードに対して、
X 22 49000  50 22 49000  50 1176  9800



 0.5
X 12
19600
19600
19600
次頁の図は振動形を示すが、X の添字は始めのものが層数を表し、後のものがモード次数を表している。
振動と波動・資料/2自由度系の自由振動
X 21  2
X 22  0.5
X 21  1
X 11  1
1 次モード
X 12  1
2 次モード
(a)第 1 層を 1 とした場合
X 22  1
X 12  2
X 11  0.5
1 次モード
№ 11
2 次モード
(b)第 2 層を 1 とした場合
振動モード(振動形)
===============《基準振動の直交性の確認》=======================================
この問題では、 m1  50 , m2  50 であり、
第 1 層の変位を 1 とすると、 X 11  1 , X 12  1 , X 21  2 , X 22  0.5 であるから、
m1 X 11 X 12  m2 X 21 X 22  50  1 1  50  2   0.5  50  50  0
また、第 2 層の変位を 1 とすると、 X 11  0.5 , X 12  2 , X 21  1 , X 22  1 であるから、
m1 X 11 X 12  m2 X 21 X 22  50  0.5   2  50  1 1  50  50  0
となり、直交することがわかる。
==========================================================================
ある時刻を t  0 とすれば、
m1  50 , m2  50 , X 11  1 , X 21  2 , X 12  1 , X 22  0.5
x10  2 [cm] , x 20  3[cm] , x10  4 [cm / s] , x 20  5[cm / s]
であるから、式(26)を用いると、任意定数は次のように計算される。
m1 X 11 x10  m2 X 21 x20 50  1  2  50  2  3 400 8


  16
. [cm]
m1 X 112  m2 X 212
50  12  50  2 2
250 5
25
2
m X x  m2 X 22 x20 50  1 2  50   0.5 3

A2  1 12 102

  0.4 [cm]
2
2
2
62.5 5
m1 X 12  m2 X 22
50  1  50   0.5
m X x  m X x
50 1 4  50  2  5
700 1
B1  1 11 10 2 2 21 2 20 

  0.2 [cm]
1  m1 X 11  m2 X 21  14   50 12  50  22  3500 5
A1 
B2 
50 1 4  50   0.5   5
m1 X 12 x10  m2 X 22 x20
75
6



 0.035 [cm]
2  m1 X 122  m2 X 222  14 6  50 12  50   0.5 2
875 6 70


t 秒後の各層の変位は、式(14)を用いると、次のように表される。
x1  X 11  A1 cos 1t  B1 sin 1t   X 12  A2 cos 2t  B2 sin 2t 


6
 1 1.6 cos14t  0.2sin14t   1  0.4 cos14 6t 
sin14 6t 
70


6
sin14 6t
70
 1.6 cos14t  0.2sin14t  0.4 cos 34.29t  0.035sin 34.29t [cm]
 1.6 cos14t  0.2sin14t  0.4 cos14 6t 
振動と波動・資料/2自由度系の自由振動
x2  X 21  A1 cos 1t  B1 sin 1t   X 22  A2 cos 2t  B2 sin 2t 


6
 2  1.6 cos14t  0.2sin14t    0.5    0.4 cos14 6t 
sin14 6t 
70


6
sin14 6t
140
 3.2 cos14t  0.4sin14t  0.2 cos 34.29t  0.0175sin 34.29t [cm]
 3.2 cos14t  0.4sin14t  0.2 cos14 6t 
これを図示すると、次頁の図のようになる。
№ 12
振動と波動・資料/2自由度系の自由振動
4
第 1 層の変位
№ 13
x1
3
振幅 [cm]
2
1
0
-1
-2
2 次モード
-3
1 次モード
-4
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
時間 [sec.]
4
第 2 層の変位
x2
3
振幅 [cm]
2
1
2 次モード
0
-1
-2
-3
1 次モード
-4
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
時間 [sec.]
4
x2
3
振幅 [cm]
2
x1
1
0
-1
-2
-3
-4
0
0.5
1
1.5
時間 [sec.]
t 秒後の各層の変位
2
2.5
3
振動と波動・資料/2自由度系の強制振動
№ 1
2自由度系の強制振動(forced vibration)
1.外力と解法について
1 自由度系における強制振動は、〝力による強制振動〟と〝支点の変位による強制振動〟とに分けら
れる。このうち、支点の変位による強制振動は、もし、各支点の加速度が一様であれば、支点の加速度
に比例する各質点の慣性力を外力と考えれば、力による強制振動と全く同様に解くことができる。また、
支点の変位記録が与えられる場合には、静止座標についての系の変位を未知量にとれば、これも力によ
る強制振動と全く同様に取り扱うことができる。ただ、2 自由度系では、後者の場合には支点の加速度
が与えられる場合と若干強制項が異なる。
2 自由度系の強制振動が 1 自由度系の強制振動と異なるのは、解法において、各基準振動に分解して
そのまま各質点の応答を求める方法(〝2 質点系としての解法〟と呼ぶことにする)と、各基準振動に分
解してそれぞれの基準振動の解の和として求める、いわゆる振動形解析法(モード解析法)(method of
modal analysis)を利用できることである。
2.正弦波外力による強制振動(2 質点系としての解法)
右下図に示す 2 層ラーメンの第 1 層に正弦波外力 F1 cos t ,第 2 層に F2 cos t が作用する場合の各
層の応答変位を求める。振動方程式は次のようになる。
第 1 層の運動方程式は、
m1 
x1  c1 x1  c2  x2  x1   k1 x1  k2  x2  x1   F1 cos t
………(1)
第 2 層の運動方程式は、
m2 
x2  c2  x2  x1   k2  x2  x1   F2 cos t
………(2)
両辺を整理すれば、次のような連立方程式が得られる。
m1 
x1   c1  c2  x1  c2 x2   k1  k2  x1  k2 x2  F1 cos t

m2 
x2  c2 x1  c2 x2  k2 x1  k2 x2  F2 cos t

………(3)
いま、これをマトリクス・ベクトルを用いて表すと、次のようになる。
 m1
0

0   
x1  c1  c2
  

m2   
x2   c2
c2   x1   k1  k2
 
c2   x2   k2
さらに、
M   
m1
0
0
c1  c2
,C   

m2 
  c2
k k
K    1 2
  k2
x 
X    1 
 x2 
 k 2   k11

k 2  k 21
 k2   x1   F1 
     cos t ………(3)’
k2   x2   F2 
m2
c12 
F2 cos t
,

c22 
c2
 c2   c11

c2  c21
k12 
 F1 
, F     ,

k 22 
 F2 
第2層
k2
m1
F1 cos t
第1層
x2
x1
c1
k1
とおくと、次のように表される。
 M    X  C    X    K    X   F  cos t
………(3)’’
式(3)の解は右辺が 0 の場合の自由振動と特解としての強制振動との和で与えられるが、前者につい
ては既に述べたので、ここでは強制項のみを取り扱うことにする。
式(3)の特解は次のようにおくことができる。
 x1  D1 cos t  1   a1 cos t  b1 sin t

 x2  D2 cos t  2   a2 cos t  b2 sin t
D  a 2  b 2
D  a 2  b 2
1
1
1
2
2

 2
ここに、 

b1
b2
tan 1 
tan  2 
a1
a2


………(4)
………(5)
振動と波動・資料/2自由度系の強制振動
以下では、式(4),(5)の各係数を求めてみることにする。
式(4)を式(3)の第 1 式に代入して、 cos  t および sin  t の項を左右両辺で等置すると、
m1 
x1   c1  c2  x1  c2 x2   k1  k2  x1  k2 x2  F1 cos  t
 m1   2 a1 cos  t   2b1 sin  t    c1  c2   a1 sin  t   b1 cos  t 
c2   a2 sin  t   b2 cos  t    k1  k2  a1 cos  t  b1 sin  t   k2  a2 cos  t  b2 sin  t   F1 cos  t
 m1 2 a1   c1  c2   b1  c2 b2   k1  k2  a1  k2 a2  cos  t
  m1 2b1   c1  c2   a1  c2 a2   k1  k2  b1  k2b2  sin  t  F1 cos  t
となるから、
 m1 2 a1   c1  c2   b1  c2 b2   k1  k2  a1  k2 a2  F1
  k1  k2  m1 2  a1   c1  c2   b1  k2 a2  c2 b2  F1
………①
 m1 b1   c1  c2   a1  c2 a2   k1  k2  b1  k2b2  0   c1  c2   a1   k1  k2  m1
2
  c1  c2   a1   k1  k2  m1
 b c a
2
1
2
2
2
b c a
1
 k2b2  0
2
2
 k2b2  0
………②
となる。同様に、式(4)を式(3)の第 2 式に代入して、 cos  t および sin  t の項を左右両辺で等置すると、
m2 
x2  c2 x1  c2 x2  k2 x1  k2 x2  F2 cos  t
 m2   2 a2 cos  t   2b2 sin  t   c2   a1 sin  t   b1 cos  t 
 c2   a2 sin  t   b2 cos  t   k2  a1 cos  t  b1 sin  t   k2  a2 cos  t  b2 sin  t   F2 cos  t
  m2 2 a2  c2 b1  c2 b2  k2 a1  k2 a2  cos  t    m2 2b2  c2 a1  c2 a2  k2b1  k2b2  sin  t  F2 cos  t
となるから、
 k2 a1  c2 b1   k2  m2 2  a2  c2 b2  F2
 m2 2 a2  c2 b1  c2 b2  k2 a1  k2 a2  F2
 k2 a1  c2 b1   k2  m2 2  a2  c2 b2   F2
………③
 m2 2b2  c2 a1  c2 a2  k2b1  k2b2  0
 c2 a1  k2b1  c2 a2   k2  m2 2  b2  0
………④
となり、 a1 , b1 , a2 , b2 に関する 4 元連立方程式①~④が得られる。
まず、式①から式③を減ずると、
 k  k  m   k  a   c  c  c   b   k   k
 k  m   a  c  b  m  a  F  F
1
a 
  k  m   a  c  b   F  F 
m
2
1
2
1
2
1
1
2
2
1
2
1
2
2

 m2 2  a2  F1  F2
2
1
1
1
1
2
2
1
2
………⑤
2
2
1
2
1
1
1
1
1
2
2
次に、式②から式④を減ずると、
 c1  c2  c2   a1   k1  k2  m1 2  k2  b1  k2   k2  m2 2  b2  0
 b2 
1
c1 a1   k1  m1 2  b1
m2 2

 c1 a1   k1  m1 2  b1  m2 2b2  0

………⑥
式⑤,⑥を式③に代入し、両辺に m2 を乗ずると、
2
  k  m   a  c  b   F  F   c  c  a   k  m   b   m  F
m k    k  m   k  m    c c   a
 m c   c   k  m    c   k  m   b  m  F   F  F   k  m  
 m k  c c     k  m   k  m   a
………⑦
 m c   c  k  m    c  k  m    b  m  F   F  F  k
m2 k2 2 a1  m2 c2 3b1   k2  m2 2 
2
2
2 2
1
1
2
2
1
2
1
1 2
1
2
2
1
2
1
1
2
2
1
1
1
2
1
2
2
1
2
1
1
2
2
2
1
2
2
2
1
2
2 2
2
2
1
2
1
2
2
2
1 2
1
1
2
2 2
1
2
2
3
2 2
2
1
2
2
2
1
2
1
1
2
1
1
2
2
同様に、式⑤,⑥を式④に代入し、両辺に m2 を乗ずると、
2
  k  m   a  c  b   F  F    k  m  c  a   k  m   b   0
m c   c  k  m    c  k  m    a
………⑧
   m k  c c     k  m   k  m   b    F  F  c 
m2 c2 3a1  m2 k2 2b1  c2
2
2 2
2
1
1
2
1
2
1 2
1
1
1
2
2
2
2
2
2
1
2
2 2
2
1
1
1
2
1
ここで、  ,  を次のようにおくと、
1
2
2
2
1
1
2
2
2
1
1
1
1
1
2
2
№ 2
振動と波動・資料/2自由度系の強制振動
   m2 k2  c1c2   2   k1  m1  2  k2  m2  2   m1m2 4   m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2   2  k1k2


2
2
2
3
   m2 c2   c1  k2  m2    c2  k1  m1      m1c2  m2 c1  m2 c2     k1c2  k2 c1  


式⑦,⑧はそれぞれ次のようになる。
 a1   b1  m2 2 F1   F1  F2  k2
………⑦’
 a1   b1    F1  F2  c2
………⑧’
式⑦’,⑧’より、 b1 を消去すると、

2
  2  a1  m2 2 F1   F1  F2  k2    F1  F2  c2
m  F   F  F  k    F  F  c 
2
 a1 
2
1
1
2
2
1
2
………⑨
2
2  2
逆に、式⑦’,⑧’より、 a1 を消去すると、

2
  2  b1  m2 2 F1   F1  F2  k2     F1  F2  c2
m  F   F  F  k     F  F  c 
2
 b1 
2
1
1
2
2
1
2
………⑩
2
 
2
2
2
2
ここで、    を求めるため、  と  を  のべき数で整理すると、次のようになる。
2
2
 2  m1m2 4   m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2   2  k1k2 
2
 m12 m22 8  2m1m2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2   6   m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2   4
2
 2k1k2 m1m2 4   m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2   2   k12 k22


 m12 m22 8  2m1m2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2   6   m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2   2m1m2 k1k2  4
2
 2k1k2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2    k k
2
2 2
1 2
 2    m1c2  m2c1  m2c2   3   k1c2  k2 c1  
2
  m1c2  m2c1  m2c2   6  2  m1c2  m2 c1  m2 c2  k1c2  k2 c1   4   k1c2  k2 c1   2
2
2
2
2
したがって、    は次のようになる。
 2   2  m12 m22 8  2m1m2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2   6

m k

 m2 k1  m2 k2  c1c2   2m1m2 k1k2  4  2k1k2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2   2  k12 k22
2
1 2
  m1c2  m2 c1  m2 c2    2  m1c2  m2c1  m2 c2  k1c2  k2 c1   4   k1c2  k2 c1   2
2
2
6


 m12 m22 8   m1c2  m2c1  m2c2   2m1m2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2   6
2

k c  k c 

  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2   2  m1c2  m2c1  m2c2  k1c2  k2 c1   2m1m2 k1k2  4
1 2
2
2
2 1

 2k1k2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2   2  k12 k22
さらに、第 1 層と第 2 層の変位の振幅 D1 , D2 に着目すると、式(5)より、

2
  2  D12   2   2  a12  b12   m2 F1 2   F1  F2  k2   c22  F1  F2   2
2
2
 m22 F12 4   F1  F2   c22  F1  F2   2m2 k2 F1  2  k22  F1  F2 
 k  m   a  c  b   F  F    c  a   k  m   b 
 a  2c  k  m   a b   c b   2  F  F   k  m   a  c b     F  F 
m22 4 D22  m22 4  a22  b22  
  k1  m1 2
2
2
2
2
1
2
1
1
1
1
2
1
1
1
1 1
1
1
2 2
1 1
2
2
2
1
1
1
1
2
1
2
1
2
1
1
1
1 1
1
2
2
 c12 a12 2  2c1  k1  m1 2  a1b1   k1  m1 2  b12
2
 m12  a12  b12   4   2m1c1a1b1  2m1c1a1b1   3  2m1k1a12  c12b12  2m1  F1  F2  a1  c12 a12  2m1k1b12   2

  2k1c1a1b1  2c1  F1  F2  b1  2k1c1a1b1  k12 a12  2k1  F1  F2  a1   F1  F2   k12b12

2

 m12  a12  b12   4   a12  b12  c12  2m1k1   2m1  F1  F2  a1  2

 2c1  F1  F2  b1  k12  a12  b12   2k1  F1  F2  a1   F1  F2 
となり、計算可能である。
2


№ 3
振動と波動・資料/2自由度系の強制振動
№ 4
式(5)より明らかなように、1 と  2 は等しくないので第 1 層と第 2 層の変位には位相差が生ずる。し
かし、もし、減衰がない場合には係数 b が 0 となり、第 1 層と第 2 層は同時に極値に達する。
2 自由度系では固有振動数は 2 個存在するから、共振点も 2 個現れる。
外力の F1 と F2 の振動数が異なる場合には、それぞれの力による応答を別個に求め、最後にそれらの
解を加え合わせればよい。
数値的に示すために、2 層ラーメンの第 1 層にだけ F1 cos  t が作用する場合の第 1 層と第 2 層の変
位を求めてみる。
振動と波動・資料/2自由度系の強制振動
№ 5
条件:質量 m1  m2  50 [ton] ,バネ定数 k1  30000 [ kN / m], k 2  20000 [ kN / m] ,
外力 F1  F0 cos t , f  3 [ Hz ],
  2 f  6 , F2  0
(※振幅比は、静的載荷を基準として、変位振幅を正規化したもの)
②
減衰係数 c 1 =c 2 =0 [kN ・s /m ]
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
-0.5
-1.0
-1.5
-2.0
振幅比
振幅比
①
0.0
0.5
1.0
1.5
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
-0.5
-1.0
-1.5
-2.0
2.0
第1層
0.0
0.5
時 間 [秒]
④
減衰係数 c 1 =c 2 =300 [kN ・s /m ]
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
-0.5
-1.0
-1.5
-2.0
0.0
0.5
1.0
1.0
1.5
2.0
時 間 [秒]
振幅比
振幅比
③
1.5
減衰係数 c 1 =c 2 =1000 [kN ・s /m ]
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
-0.5
-1.0
-1.5
-2.0
2.0
0.0
0.5
時 間 [秒]
1.0
1.5
2.0
時 間 [秒]
5
①,②
①,②
①
①
❶
③
❶
4
第2層①
❶
第2層②
❷
第2層③
❸
第2層④
❹
第1層①
3
振 幅 比
❶,❷,❸
❶,❷,❸
第1層②
第1層③
②
第1層④
2
❹
❷
④
③
1
❸
④,❹
0
0
1
2
3
第2層
減衰係数 c 1 =c 2 =100 [kN ・s /m ]
4
5
6
加振周波数 f [Hz ]
2 層ラーメンの共振曲線
7
8
9
10
振動と波動・資料/2自由度系の強制振動
№ 6
共振曲線の図において、第 1 層に F1 cos t のみが作用する場合に、簡単のため減衰のない場合を考
えると、f =3.18Hz(※)のとき、第 1 層に外力が作用しているにもかからず第 1 層の変位は 0 となり、
第 2 層のみが振動する。この現象は振動を発生する重要な機械の防振に利
x2
m2
用される。右図に示すように、バネ定数 k1 で支持される質量 m1 の機械に
外力 F1 cos t が作用する場合、付加質量 m2 をバネ定数 k 2 のバネで機械
k
m1 に取り付け、 2   2 を満たすようにすれば、機械 m1 はほとんど振動
m2
せず、付加質量 m2 のみが振動し外力の振動エネルギーを吸収することに
k2
x1
F1 cos  t
m1
k1
なる。
動吸振器
このような防振機構を動吸振器(dynamic vibration absorber)という。
構造物においても橋梁などにこの理論に基づく機構が取り付けられ、制振装置として利用される。
(※)数値計算例によれば、 m2  50 [ton] , k 2  20000 [ kN / m] であり、   2 f と表されるから、
2 
20 10
k 2 20000

 400  20 2  f 

 3.183098862  3.18 [ Hz ] となる。
m2
50
2 
3.一般座標・一般力・散逸関数
振動系の形状を表す座標のうち、独立に変わりうる量で表すとき、この座標を一般座標(generalized
coordinate)あるいは広義座標という。
2 層ラーメンでは、次頁の図に示すように、一般座標として各層の水平変位 x1 , x2 を取ってもよく、
各層の相対変位 x01 , x12 を取ってもよく、各層の柱の部材角  1 ,  2 を取ってもよい。
一般座標としては、変位・角度・体積変化などいろいろの表現方法があるが、その中でも振動の取り
扱いができるだけ簡単になる方法を選ばなければならない。
いま、2 層ラーメンの第 1 層に水平外力 P1  t  が働く場合に、一般座標に微小な増分を与えたとき、
外力 P1  t  がなす仕事を考えてみる。
水平変位 x1 , x2 を一般座標とした場合には、一般座標 x1 の増加 x1 の間に P1  t  がなす仕事は
P1  t    x1 であり、一般座標 x2 の増加 x2 の間に P1  t  がなす仕事は 0 である。この場合、一般座標 x1 の
増加 x1 の間に外力によってなされる仕事を求めるために x1 に乗ずべき因子 P1 を一般座標 x1 に対する
一般力(generalized force)または広義の力という。言い換えれば、〝一般座標が単位の増加をなす場合
にすべての外力がなす仕事〟を〝その一般座標に対する一般力〟という。
次頁の図に、2 層ラーメンの第 1 層に P1  t  ,第 2 層に P2  t  が水平に作用する場合の各一般座標に
対する一般力を示しておく。
一般座標が変位・角度・体積変化など何でもよかったように、一般力も必ずしも力を意味するもので
なく、一般座標に相対応して定義される。すなわち、一般座標と一般力との積が仕事の次元をもつよう
な次元で表現される。
一般力として考慮される力は、いわゆる系の外から働く外力ばかりでなく、系の内力,減衰力あるい
は慣性力でもよい。しかし、一般には純粋な外力のみが考慮されることが多い。
振動系には一般にいろいろの原因によって振動を妨げようとする力が働き、振動エネルギーが消散さ
れる。この抵抗力は粘性のみではなく、摩擦によるものその他いろいろであり、必ずしも系の各質点の
速度に比例するものではないが、いま、仮に、速度に比例する粘性減衰力のみであるとすれば、各質点
に働く抵抗力は減衰係数と速度の積によって表される。この場合、単位時間に系の振動エネルギーが失
われる割合の半分を散逸関数(dissipation function)あるいは消散関数という。
例えば、2 層ラーメンに、各層の相対速度に比例する減衰力のみが作用する場合、粘性減衰係数を c1 ,
c2 とすれば、一般座標における散逸関数 F がどのように表されるかを次頁の図中に示しておく。
散逸関数を厳密に知るには、構造物のどの部分からどのような形でエネルギーが散逸するかを明白に
しなければならないが、現在のところ、まだ充分に解明されていない。したがって、一般には散逸関数
を前もって求めることはなく、とくに振動形解析法においては各次の減衰定数を実測または同種の構造
物に対する推定により求め、後で振動方程式に組み合わせるという方法が採られる。
№ 7
振動と波動・資料/2自由度系の強制振動
x2
2
x12
2
2
2
H2
x1
1
x01
1
1
1
H1
0
0
0
水平変位
一般座標
P2
P2
相対変位
P2
x2
x01
P2
部材角
1H1
P2
x12
P2
2H2
2
P1
x1
P1
P1
x01
P1
1H1
P1
P1
1
x1  1
x1  0
x01  1
x01  0
x2  0
x2  1
x12  0
x12  1
一般力
x1  P1 (t )
x01  P1 (t )  P2 (t )
x 2  P2 (t )
x12  P2 (t )
1  1
2  0
1  0
2  1
 1  H 1 P1 (t )  H 1 P2 (t )
 2  H 2 P2 (t )
散逸関数
F

1
c1 x12  c2 ( x2  x1 ) 2
2

F

1
2
c1 x01
 c2 x122
2

F

1
c1 ( H11 ) 2  c2 ( H 22 ) 2
2

4.ラグランジュ(Lagrange)の運動方程式
振動系の形状を表すのに一般座標 qs ( s  1,2,  , m) を用いるものとし、系の運動エネルギー(kinetic
energy)を K,ひずみエネルギー(strain energy)あるいは位置エネルギー(potential energy)を V,散逸関
数を F,一般座標 qs に対する一般力を Qs とすれば、一般座標 qs に関して次のような運動方程式が成り
立つ。
d  K

dt  qs
 K F V


 Qs



q

q

q
s
s
s

 s  1, 2, , m 
………(6)
この式をラグランジュの運動方程式(Lagrange’s equation of motion)と呼び、〝一般座標で表した振動
系の振動方程式の作成〟に利用される。外力が作用しない自由振動の場合には Qs  0 と置けばよいが、
慣性力,減衰力および保存力(復元力)をも力とみなして一般力 Qs の計算に入れても全く同様の振動
方程式が得られる。
L=K-V とおけば、ラグランジュの運動方程式は次のようにも書かれる。
d  L  L F

 Qs


dt  qs  qs q s
 s  1, 2, , m 
この L をこの系のラグランジュ関数(Lagrangean function)という。
2 層ラーメンを例にとり、ラグランジュの運動方程式の利用法を以下に示す。
各層の水平変位 x1 , x2 を一般座標にとれば、
系の運動エネルギーK は、
K
1
1
m1 x12  m 2 x 22
2
2
………(6)’
振動と波動・資料/2自由度系の強制振動
系のひずみエネルギーV は、
№ 8
1 2 1
2
k1 x1  k2  x2  x1 
2
2
1
1
2
F  c1 x12  c2  x2  x1 
2
2
V
散逸関数 F は、
一般力 Qs は、一般座標 x1 に対して、
Q1  P1 cos  t
一般座標 x2 に対して、
Q2  P2 cos  t
となるから、これらの式を x1  q1 , x2  q2 として、式(6)に代入すれば、
d  K  K F V


 Q1


dt  q1  q1 q1 q1


d  K  K F V


 Q1


dt  x1  x1 x1 x1
d   1
1
 1
1
2
2 
2
2
  m1 x1  m2 x2   
 m1 x1  m2 x2 
dt  x1  2
2
2
  x1  2


 1 2 1
 1 2 1
2
2
 c1 x1  c2  x2  x1   
 k1 x1  k2  x2  x1    P1 cos  t
x
x1  2

2
2
2


1 
d
 m1 x1    c1 x1  c2  x2  x1     k1 x1  k2  x2  x1    P1 cos  t
dt
x1  c1 x1  c2  x2  x1   k1 x1  k2  x2  x1   P1 cos  t
 m1

d  K  K F V


 Q2


dt  q2  q2 q2 q2


d  K  K F V


 Q2


dt  x2  x2 x2 x2
d   1
1
1
   1

m1 x12  m2 x22   
m1 x12  m2 x22 



2
2
dt  x2  2
  x2  2


 1 2 1
 1 2 1
2
2
 c1 x1  c2  x2  x1   
 k1 x1  k2  x2  x1    P2 cos  t
x2  2
2
2
 x2  2

d
 m2 x2    c2  x2  x1     k2  x2  x1    P2 cos  t
dt
 m2 
x2  c2  x2  x1   k2  x2  x1   P2 cos  t

となり、この運動方程式は式(1),(2)または(3)と全く同一であることがわかる。
ラグランジュの運動方程式を利用すると便利な点は、〝復元力または減衰力の方向をわざわざ考慮し
なくとも自らその符号が決まってくること〟である。
エネルギーは引張でも圧縮でも同様に表されるから、いま、
V
1 2 1
2
k1 x1  k2  x1  x2 
2
2
1
1
2
F  c1 x12  c2  x1  x2 
2
2
とおいてみても、全く同様な結果が得られる。
5.正弦波外力による強制振動(振動形解析法)
振動系の形状を決定する一般座標は種々に選ぶことができるが、ある特別な選び方をすると解析が容
易になる。2 層ラーメンの固有振動形を X is (i は層数,s はモード次数を表す)とすれば、実際の変位
xi は 2 つの固有振動形を適当な割合  s で重ね合わせることによって得られ、次の式で表される。
2
xi  t    s  t   X is
s 1
………(7)
ここに、s  t  は時間的に変動する量であるが、X is が無次元であれば  s は長さの次元をもち、X is が
長さの次元をもつときには  s は無次元量となる。
このような  s を一般座標にとってラグランジュの運動方程式を立ててみる。
運動エネルギーK は次のようになる。
振動と波動・資料/2自由度系の強制振動
2
2
1
1
1  2
 1  2
 1
m1 x12  m2 x22  m1   s X 1s   m2   s X 2 s   m1 1 X 11  2 X 12
2
2
2  s 1
2
2

 s 1

K





2

1
 m2 1 X 21  2 X 22
2

№ 9
2

1
1
m1 12 X 112  2 12 X 11 X 12  22 X 122  m2 12 X 212  2 12 X 21 X 22  22 X 222
2
2
1
1
 m1 12 X 112  22 X 122  m2 12 X 212  22 X 222  12  m1 X 11 X 12  m2 X 21 X 22 
2
2
1 2
2
2
  1  m1 X 11  m2 X 21   22  m1 X 122  m2 X 222    12  m1 X 11 X 12  m2 X 21 X 22 
2





ここで、X is は固有振動形であるから、基準振動の直交性の式 m1 X 11 X 12  m2 X 21 X 22  0 を用いると、
運動エネルギーK は、一般速度 1 または 2 の 2 乗の項のみを含む次のような式になる。
1 2
1  m1 X 112  m2 X 212   22  m1 X 122  m2 X 222  

2
系のひずみエネルギーV は次のようになる。
K
………(8)
2
V
2
1 2 1
1  2
 1  2

k1 x1  k2 ( x2  x1 ) 2  k1   s X 1s   k2   s X 2 s   s X 1s 
2
2
2  s 1
2
s 1

 s 1

2
2
1
1
2
k1 1 X 11  2 X 12   k2 1 X 21  2 X 22   1 X 11  2 X 12 
2
2
2
2
2
2

1   k1 1 X 11  2 12 X 11 X 12  2 X 12 

2   k2 1 X 21  2 X 22 2  2 1 X 21  2 X 22 1 X 11  2 X 12   1 X 11  2 X 12 2









 12 X 212  2 12 X 21 X 22  22 X 222   12 X 112  2 12 X 11 X 12  22 X 122   
1


2
2
2
2

k1 1 X 11  2 12 X 11 X 12  2 X 12   k2 

2
2
2
2 1 X 11 X 21  12 X 12 X 21  12 X 11 X 22  2 X 12 X 22 

 



1
  12 k1 X 112  k2  X 112  2 X 21 X 11  X 212   22 k1 X 122  k2  X 222  2 X 12 X 22  X 122  

2




 12  k1 X 11 X 12  k2 X 21 X 22  k2 X 12 X 21  k2 X 11 X 22  k2 X 11 X 12 


 

1 2
2
2
1 k1 X 112  k2  X 21  X 11   22 k1 X 122  k2  X 22  X 12  


2
 12  k1  k2  X 11 X 12  k2 X 21 X 12  k2 X 11 X 22  k2 X 21 X 22 
ここで、第 2 項( 1 2 の項)について考えてみる。基準振動の直交性の式を書き直すと、
k11 X 11 X 12  k12 X 21 X 12  k 21 X 11 X 22  k 22 X 21 X 22  0
と表される。【2自由度系の自由振動に関する資料参照,式(23)】
k1  k 2
  k2
 k 2   k11 k12 

の定義より、
k 2  k 21 k 22 
 k1  k2  X 11 X 12  k2 X 21 X 12  k2 X 11 X 22  k2 X 21 X 22  0
さらに、剛性マトリクス K   
となり、第 2 項( 1 2 の項)は 0 となる。
したがって、ひずみエネルギーV は一般座標 1 ,  2 の 2 乗の項のみを含む次のような式になる。
V

 

1 2
2
2
1 k1 X 112  k2  X 21  X 11   22 k1 X 122  k2  X 22  X 12  

2
………(9)
運動エネルギーおよびひずみエネルギーの式において、異なる一般座標の間の積および異なる一般速
度の間の積の項が消失し、2 乗の項のみで表されるように選ばれた一般座標を基準座標(normal
coordinate)という。一般に基準振動形の重ね合わせる割合  s を一般座標にとれば必ず基準座標となる。
次に、散逸関数 F は、ひずみエネルギーの場合と同様にして次のようになる。
振動と波動・資料/2自由度系の強制振動
2
2
1 2 1
1  2
 1  2

c1 x1  c2 ( x2  x1 ) 2  c1   s X 1s   c2   s X 2 s   s X 1s 
2
2
2  s 1
2
s 1

 s 1

F



 


 
2
2
2
1
1
c1 1 X 11  2 X 12  c2 1 X 21  2 X 22  1 X 11  2 X 12
2
2
2
2



  c  X  2 12 X 11 X 12  22 X 122

1  1 1 11


2
2
2   c2 1 X 21  2 X 22  2 1 X 21  2 X 22 1 X 11  2 X 12  1 X 11  2 X 12 


2
2
2
2

 1 X 21  2 12 X 21 X 22  2 X 22  12 X 112  2 12 X 11 X 12  22 X 122
1

2
2
2
2




c1 1 X 11  2 12 X 11 X 12  2 X 12  c2 

2
2

2
2 1 X 11 X 21  12 X 12 X 21  12 X 11 X 22  2 X 12 X 22

1
  12 c1 X 112  c2  X 112  2 X 21 X 11  X 212   22 c1 X 122  c2  X 222  2 X 12 X 22  X 122  

2
 12 c1 X 11 X 12  c2 X 21 X 22  c2 X 12 X 21  c2 X 11 X 22  c2 X 11 X 12 












№ 10

 



  

 

 

1  2
2
2
1 c1 X 112  c2  X 21  X 11   22 c1 X 122  c2  X 22  X 12  


2


 12   c1  c2  X 11 X 12  c2 X 12 X 21  c2 X 11 X 22  c2 X 21 X 22 

減衰係数 c1 , c 2 が任意の値の場合には、一般速度 1 および 2 の 2 乗の項のみでなく、積 12 の項まで
含まれるので、各次数の振動は減衰力によって連成され、振動形解析法の利点が失われる。
しかし、もし、減衰係数 c1 , c 2 が、質量,減衰,剛性マトリクスをそれぞれ
M   
m1
0
0
c  c
, C    1 2

m2 
  c2
C   a M   bK 
 c2   c11 c12 
k  k
, K    1 2



c2  c21 c22 
  k2
 k 2   k11

k 2  k 21
k12 
とするとき、
k 22 
のような関係を有する場合には、次のようになる。ここに、a,b は 0 を含む任意定数である。
 c11 c12  c1  c2
c

 21 c22    c2
 c2 
m
 a 1
c2 
0
0   k11
b
m2  k 21
k12  am1  bk11

k 22   bk 21
bk12 
am2  bk 22 
であるから、
 c1  c2  X 11 X 12  c2 X 12 X 21  c2 X 11 X 22  c2 X 21 X 22
 c11 X 11 X 12  c12 X 12 X 21  c21 X 11 X 22  c22 X 21 X 22
  am1  bk11  X 11 X 12  bk12 X 12 X 21  bk21 X 11 X 22   am2  bk22  X 21 X 22
 a  m1 X 11 X 12  m2 X 21 X 22   b  k11 X 11 X 12  k12 X 12 X 21  k21 X 11 X 22  k22 X 21 X 22 
となり、ここで、基準振動の直交性の式 m1 X 11 X 12  m2 X 21 X 22  0 と
それを書き直した k11 X 11 X 12  k12 X 21 X 12  k 21 X 11 X 22  k 22 X 21 X 22  0 を用いると、
 c1  c2  X 11 X 12  c2 X 12 X 21  c2 X 11 X 22  c2 X 21 X 22  0
となり、第 2 項(積 12 の項)は消失し、散逸関数は一般速度 1 または 2 の 2 乗の項のみを含む次の
ような式になる。

 

1  2
2
2
1 c1 X 112  c2  X 21  X 11   22 c1 X 122  c2  X 22  X 12  

2
さらに、一般力 Qs は基準座標 1 に対して、
F
………(10)
Q1  X 11 P1 cos  t  X 21 P2 cos  t   X 11 P1  X 21 P2  cos  t
………(11)
基準座標 2 に対して、
Q2  X 12 P1 cos  t  X 22 P2 cos  t   X 12 P1  X 22 P2  cos  t
………(11)’
となる。
この K,V,F,Q の値をラグランジュの運動方程式に代入すれば、基準座標  s に関する次のような
振動方程式が得られる。*)
m X
1
2
1s

 

2
2
 m2 X 22s  s  c1 X 12s  c2  X 2 s  X 1s  s  k1 X 12s  k2  X 2 s  X 1s  s
  X 1s P1  X 2 s P2  cos  t
 s  1, 2 
………(12)
振動と波動・資料/2自由度系の強制振動
№ 11
この式は、基準座標  s に対して独立の振動方程式であり、各次数の振動が 1 質点系の振動方程式と
全く同様に解かれることを示している。ここに振動形解析法の利点がある。
式(12)において、一般加速度 s の係数( M s とおく)を s 次の基準座標に対する換算質量(equivalent
mass),一般速度 s の係数( C s とおく)を s 次の基準座標に対する換算減衰係数(equivalent damping
coefficient),一般座標  s の係数( K s とおく)を s 次の基準座標に対する換算バネ定数(equivalent spring
constant),右辺( Qs とおく)を s 次の基準座標に対する換算外力(equivalent external force)と呼ぶ。
換算質量,換算減衰係数,換算バネ定数,換算外力は振動形の選び方で異なってくるもので、振動形の
正規化とは、換算質量が単位の大きさになるように振動形を選ぶことである。しかし、振動形をどのよ
うに選んでも基準振動の減衰定数 hs ,固有円振動数  s および応答値は変わらない。
式(12)の両辺を M s で除し、整理すれば次の式が得られる。
M ss  Css  K ss  Qs cos  t s  2hsss  s2s  ps cos  t
 s  1, 2 
………(13)
ここに、
 2
s


h
 s






p
 s

k X2 k X  X 
K
 s  1 1s 22 2 s 2 1s
Ms
m1 X 1s  m2 X 2 s
2
c1 X 12s  c2  X 2 s  X 1s 
Cs
1

 
2 M s Ks 2
m X
1
2
1s

 m2 X 22s  k1 X 12s  k2  X 2 s  X 1s 
1 C
1 c X  c2  X 2 s  X 1s 
  s   1
2 M ss 2  m1 X 12s  m2 X 22s  s
2
1s

2
2
 K
s
2

 s  1, 2 
………(14)
 M ss2 
Qs
X P  X 2 s P2
 1s 21
M s m1 X 1s  m2 X 22s
 s はこの系の s 次の固有円振動数, hs は s 次の減衰定数である。式(14)は s 次の基準振動の減衰定
数 hs が減衰係数 c1 , c 2 を用いて計算できることを示しているが、実際問題では hs は実物に対する振動
実験から得られることが多く、式(14)はむしろ実測された hs に合致するように c1 , c2 を決定する場合
に利用される。
さて、式(13)の解は、1 自由度系振動の結果を参照して次のように得られる。
s  e h  t  As cos st  Bs sin st 
s s

ps

2
s

cos  t   s 
2
  
2  
 1  2   4hs  
 s 
 s 
2
2

 
2hs  

 s 
 tan  
s

2

1 2

s

s  s 1  hs2
 s  1, 2 
………(15)
したがって、ラーメンの第 i 層の水平変位は次のようになる。
e  hss t  As cos st  Bs sin st 



2 
cos  t   s 

ps
 2
………(16)
xi  t    
  X is
2
s   2  2
s 1 




2
 1  2   4hs   


s 

 s  

任意定数 As , Bs は初期条件によって決定されるが、〝2 自由度系の自由振動〟の定数とは異なる。
式(16)の第 1 項は自由振動の項であり、十分時間が経過すればなくなり、第 2 項の強制項のみとなる。
また、外力の振動数が系の固有振動数の 1 つに近づけば、その振動数の振動が増大し共振することがわ
かる。本法は基準振動の大きさを各次独立に求め、それらを重ね合わせることによって系の応答を求め
るものであるから、振動形解析法(モード解析法)(method of modal analysis)と呼ばれる。振動形解析法
振動と波動・資料/2自由度系の強制振動
№ 12
においては、基準座標  s に関する微分方程式の形は必ず式(13)の左辺の形となるから、換算外力 Qs お
よび換算質量 M s のみを計算すれば、基準座標  s に関する微分方程式が直ちに得られる。
*)「この K,V,F,Q の値をラグランジュの運動方程式に代入すれば、基準座標  s に関する次のよう
な振動方程式が得られる。」の証明
d  K  K F V


 Qs ( s  1, 2, , m)


dt  q s  qs qs  qs
1
K  12  m1 X 112  m2 X 212   22  m1 X 122  m2 X 222  
2
1 2
2
2
V  1 k1 X 112  k2  X 21  X 11   22 k1 X 122  k2  X 22  X 12 
2
1
2
2
F  12 c1 X 112  c2  X 21  X 11   22 c1 X 122  c2  X 22  X 12 
2
Q1  X 11 P1 cos  t  X 21 P2 cos  t   X 11 P1  X 21 P2  cos  t
………(11)
Q2  X 12 P1 cos  t  X 22 P2 cos  t   X 12 P1  X 22 P2  cos  t
………(11)’


 
 
………(6)
………(8)


………(9)
………(10)
基準座標 1 について、(8)(9)(10)式を(6)式に代入すると、
d  K  d 
1  m1 X 112  m2 X 212   1  m1 X 112  m2 X 212 
  
dt  1  dt



F 
2
 1 c1 X 112  c2  X 21  X 11 

1


K
0
1
V
2
 1 k1 X 112  k2  X 21  X 11 
1

だから、これらと(11)式より、次のような振動方程式が得られる。

 
1  m1 X 112  m2 X 212   1 c1 X 112  c2  X 21  X 11   1 k1 X 112  k2  X 21  X 11 
2
2

  X 11 P1  X 21 P2  cos  t
基準座標 2 について、(8)(9)(10)式を(6)式に代入すると、
d  K  d 
2  m1 X 122  m2 X 222   2  m1 X 122  m2 X 222 


dt  2  dt



F 
2
 2 c1 X 122  c2  X 22  X 12 

2


K
0
2
V
2
 2 k1 X 122  k2  X 22  X 12 
2

だから、これらと(11)’式より、次のような振動方程式が得られる。

 
2  m1 X 122  m2 X 222   2 c1 X 122  c2  X 22  X 12   2 k1 X 122  k2  X 22  X 12 
2
2

  X 12 P1  X 22 P2  cos  t
基準座標  s に関してまとめると、次のような振動方程式が得られる。
m X
1
2
1s

 

2
2
 m2 X 22s  s  c1 X 12s  c2  X 2 s  X 1s  s  k1 X 12s  k2  X 2 s  X 1s  s
  X 1s P1  X 2 s P2  cos  t
 s  1, 2 
………(12)
振動と波動・資料/2自由度系の強制振動
【振動形解析法の例題】
右図に示すような〝2 自由度系の自由振動の例題〟(資料/2 自
由度系の自由振動№6,№7)を対象とする。
この 2 層ラーメンの第1層にのみ P1  98cos 10t  ( kN ) の外力
が水平に作用するとき、時間が充分経過した後の各層の水平変位
および各層のせん断力の最大値を求めよ。
ただし、減衰定数 hs は 1 次,2 次モード共に 10%すなわち
№ 13
x2
m2  50t
第2層
k 2  19600kN / m
x1
P1
m1  50t
第1層
k1  29400kN / m
h1  h2  0.1 とする。
―――――――――――――――――――≪ 解 答 例 ≫―――――――――――――――――――
資料/2 自由度系の自由振動№6,№7 より、この系の固有円振動数は、
1 次: 12  196 , 1  196  14.00
2 次:  22  1176 ,  2  1176  14 6  34.29
であり、固有振動モードは、第 1 層を 1 とした場合、
X
X
2 次: 22  0.5 ⇒ X12  1 , X 22  0.5
1 次: 21  2 ⇒ X11  1 , X 21  2
X 11
X 12
であるから、
まず、(14)式で表される換算外力 ps は、次のように計算される。
X 11P1  X 21P2
1 98  2  0
98


 0.392
2
2
2
2
m1 X 11  m2 X 21 50 1  50  2
250
X P  X 22 P2
1 98  (0.5)  0
98
p2  12 21


 1.568
2
2
2
m1 X 12  m2 X 22 50 1  50  (0.5)
62.5
p1 
次に、(15)式で表される位相差  s は、次のように計算される。
 2h    


1
1
1  2  0.1 10 14  
1  0.142857  

tan

  tan 

2
2 
2
 0.489796 
1   1  
 1  10 196  
1  tan 1 
 tan 1  0.291666  0.283794109  0.284
 2h    


2
2
1  2  0.1 10 34.29  
1  0.058321 
tan



  tan 

2
2
2
 0.914965 
1    2  
 1  10 1176  
 2  tan 1 
 tan 1  0.063741369  0.063655252  0.064
よって、(15)式で表される一般座標 s は、時間が充分経過した後なので、減衰自由振動項(第 1 項)
はゼロに収束し、強制振動項(第 2 項)のみとなるから、次のように計算される。
cos  t  1 
cos 10t  0.284 
0.392
p
1  12 


2
2
2
1
196
1   2 12  4h12  1 
1  102 196  4  0.12  102 196






 0.00392 cos 10t  0.284 
2 
p2

2
2

cos  t   2 
1  
2


2 2
2
 4h22   2 

2
1.568

1176
cos 10t  0.064 
1  10
2
1176   4  0.12  102 1176 
2
 0.001454297  cos 10t  0.064   0.001454 cos 10t  0.064 
したがって、時間が充分経過した後の各層の水平変位 xi (t ) は、(16)式から、次のように計算される。
x1 (t )  1 X 11  2 X 12
 0.00392 cos 10t  0.284   1  0.001454 cos 10t  0.064   1
 0.00392 cos 10t  0.284   0.001454 cos 10t  0.064 
x2 (t )  1 X 21  2 X 22
 0.00392 cos 10t  0.284   2  0.001454 cos 10t  0.064    0.5 
 0.00784 cos 10t  0.284   0.00073cos 10t  0.064 
これを図示すると、次頁の下図のようになる。
振動と波動・資料/2自由度系の強制振動
№ 14
ところで、問題は、各層の水平変位 xi (t ) の最大値を求めることを要求しているので、上記の式のよ
うな場合の最大値の求め方を以下に示す。
まず、三角関数の係数を A,B とおいて、変形すると次のようになる。
A cos( t  1 )  B cos( t   2 )  Acos  t  cos 1  sin  t  sin 1  B cos  t  cos  2  sin  t  sin  2 
  A  cos 1  B  cos  2  cos  t   A  sin 1  B  sin  2  sin  t

 A  cos 1  B  cos  2    A  sin 1  B  sin  2 
2
2
cos  t     C cos  t   
なお、ここで、以下のように表す。
C   A  cos 1  B  cos  2    A  sin 1  B  sin  2 
2
2
A  cos 1  B  cos  2
A  sin 1  B  sin  2
, sin  
C
C
次に、根号内 C を変形すると、以下のようになる。
cos  
C   A  cos 1  B  cos  2    A  sin 1  B  sin  2 
2
2
 A2  cos 2 1  sin 2 1   B 2  cos 2  2  sin 2  2   2 AB  cos 1 cos  2  sin 1 sin  2 
 A2  B 2  2 AB cos 1   2 
よって、 A cos( t  1 )  B cos( t   2 ) 
A2  B 2  2 AB cos 1   2  cos  t    となり、最大値は、
A2  B 2  2 AB cos 1   2  と表される。
ゆえに、各層の水平変位 xi (t ) の最大値は、次のように計算される。
x1max  0.003922  0.0014542  2  0.0392  0.001454  cos  0.283794109  0.063655252 
 0.005348637  0.00535 (m)
x2max  0.007842  0.000732  2  0.00784  0.00073  cos  0.283794109  0.063655252 
 0.007132167  0.00713 (m)
次に、各層に作用するせん断力 Qi (t ) の最大値は、次のような式で表される。
Q1max  k1 x1max
Q2 max  k2  x2  x1 max
そこで、第 1 層と第 2 層の相対変位を求めると、次のようになる。
x2 (t )  x1 (t )  1 X 21  2 X 22  1 X 11  2 X 12   1  X 21  X 11   2  X 22  X 12 
 0.00392 cos 10t  0.284    2  1  0.00145cos 10t  0.064    0.5  1
 0.00392 cos 10t  0.284   0.00218cos 10t  0.064 
したがって、相対変位の最大値は、水平変位の最大値と同様に、次のように計算される。
 x2  x1 max 
0.003922  0.002182  2  0.00392  0.00218  cos  0.283794109  0.063655252 
 0.001853457  0.00185 (m)
ゆえに、各層に作用するせん断力 Qi (t ) の最大値は、次のように計算される。
Q1max  k1 x1max  29400  0.005348637  157.2499343  157.2 (kN )
Q2 max  k2  x2  x1 max  19600  0.001853457  36.32774971  36.3 ( kN )
【答】
各層の水平変位 xi (t ) の最大値:
x1max  0.00535 (m) ,
x2max  0.00713 (m)
各層に作用するせん断力 Qi (t ) の最大値:
Q1max  157.2 (kN ) ,
Q2max  36.3 (kN )
振動と波動・資料/2自由度系の強制振動
第1層
第2層
2層ラーメンの水平変位
水平変位(mm)
10.0
5.0
0.0
-5.0
-10.0
0
1
2
3
時間(秒)
4
5
№ 15
振動と波動・資料/2自由度系の強制振動(補遺)
まず、 a1 , b1 を〝陽の形〟で求める。
2
2
式⑨を変形して、  ,  ,    を代入すると、次のようになる。

2
  2  a1   m2 F1 2   F1  F2  k2    F1  F2  c2    m2 F1  2   F1  F2  k2   F1  F2  c2  
 m2 F1 m1m2 4   m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2   2  k1k2   2   F1  F2  k2 m1m2 4   m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2   2  k1k2 
  F1  F2  c2   m1c2  m2 c1  m2 c2   3   k1c2  k2 c1   
  m1m22 F1 6   m2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  m1m2 k2  F1  F2    m1c2  m2 c1  m2 c2  c2  F1  F2   4
  m2 k1k2 F1   m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  k2  F1  F2    k1c2  k2 c1  c2  F1  F2   2  k1k22  F1  F2 
2
2
同様に、式⑩を変形して、  ,  ,    を代入すると、次のようになる。

2
  2  b1   m2 F1 2   F1  F2  k2     F1  F2  c2   m2 F1  2   F1  F2  k2    F1  F2  c2 
 m2 F1   m1c2  m2c1  m2 c2   3   k1c2  k2 c1     2   F1  F2  k2   m1c2  m2 c1  m2 c2   3   k1c2  k2 c1   
  F1  F2  c2 m1m2 4   m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2   2  k1k2  
  m2  m1c2  m2 c1  m2 c2  F1  m1m2 c2  F1  F2   5
  m2  k1c2  k2 c1  F1  k2  m1c2  m2 c1  m2 c2  F1  F2   c2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2   3
  k2  k1c2  k2 c1  F1  F2   k1k2 c2  F1  F2  
次に、 a2 , b2 を〝陽の形〟で求める。
2
2
まず、式⑤を変形して、  ,  ,    を代入すると、次のようになる。
m2 2  2   2  a2   k1  m1 2  2   2  a1  c1  2   2  b1   F1  F2   2   2 
  m1m22 F1 6  k1k22  F1  F2 



4
 k1     m2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  m1m2 k2  F1  F2    m1c2  m2 c1  m2 c2  c2 ( F1  F2 ) 


2
  m2 k1k2 F1   m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  k2  F1  F2    k1c2  k2 c1  c2  F1  F2 

  m1m22 F1 6  k1k22  F1  F2 



 m1 2     m2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  m1m2 k2  F1  F2    m1c2  m2 c1  m2 c2  c2  F1  F2   4 


2
  m2 k1k2 F1   m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  k2  F1  F2    k1c2  k2 c1  c2  F1  F2  

 m2  m1c2  m2 c1  m2c2  F1  m1m2c2  F1  F2   5



3
 c1    m2  k1c2  k2 c1  F1  k2  m1c2  m2 c1  m2 c2  F1  F2   c2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2   


   k2  k1c2  k2 c1  F1  F2   k1k2 c2  F1  F2  

  m 2 m 2 8  k 2 k 2    m c  m c  m c 2  2m m  m k  m k  m k  c c   6 
1 2
1 2
2 1
2 2
1 2
1 2
2 1
2 2
1 2
 1 2

2

4
  F1  F2       m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2   2  m1c2  m2 c1  m2 c2  k1c2  k2 c1   2m1m2 k1k2  


2
    k1c2  k2 c1   2k1k2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2   2









これを、  のべき数で整理すると、次のようになる。
m2 2  2   2  a2  m12 m22 F1  m12 m22  F1  F2    8
 m1m22 k1 F1  m1m2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  m12 m2 k2  F1  F2   m1c2  m1c2  m2 c1  m2 c2  F1  F2  


2
6
  m2 c1  m1c2  m2c1  m2c2  F1  m1m2c1c2  F1  F2    m1c2  m2 c1  m2 c2   F1  F2 



2m1m2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2 


 m2 k1  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  m1m2 k1k2  F1  F2   k1c2  m1c2  m2 c1  m2 c2  F1  F2   m1m2 k1k2 F1 


 m1k2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2   m1c2  k1c2  k2 c1  F1  F2   m2 c1  k1c2  k2 c1  F1
 4










F
k
c
m
c
m
c
m
c
F
F
c
c
m
k
m
k
m
k
c
c
F








2 1
2 2
1
2
1 2
1 2
2 1
2 2
1 2
1
2
 2 1 1 2

2


  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2   F1  F2   2  m1c2  m2 c1  m2 c2  k1c2  k2 c1  F1  F2   2m1m2 k1k2  F1  F2  
 m2 k12 k2 F1  k1k2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2   k1c2  k1c2  k2 c1  F1  F2   m1k1k22  F1  F2  


2
2
  k2c1  k1c2  k2 c1  F1  F2   k1k2 c1c2  F1  F2    k1c2  k2 c1   F1  F2 



2k k  m k  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2 
 1 2 1 2

  k12 k22  F1  F2   k12 k22  F1  F2  
№ 1
振動と波動・資料/2自由度系の強制振動(補遺)
№ 2
さらに、  のべき数項ごとに整理すると、次のようになる。
 m m F  m m  F  F 
2
1
2
2 1
2
1
2
2
1
2
8
 m12 m22 F2 8
m1m22 k1 F1  m1m2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  m12 m2 k2  F1  F2   m1c2  m1c2  m2c1  m2 c2  F1  F2  

2

6
 m2c1  m1c2  m2 c1  m2 c2  F1  m1m2 c1c2  F1  F2    m1c2  m2 c1  m2c2   F1  F2 



2m1m2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2 


2
2
m1m2 k1 F1  m1 m2 k2 F1  m1m2 c1c2 F1  m1m2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  m1c2  m1c2  m2 c1  m2 c2  F1



2
6
  m2c1  m1c2  m2 c1  m2 c2  F1   m1c2  m2 c1  m2c2  F1  2m1m2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1

 2

2
m1 m2 k2 F2  m1m2c1c2 F2  m1c2  m1c2  m2c1  m2 c2  F2   m1c2  m2 c1  m2 c2  F2  2m1m2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F2 
 m1m2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  m1m2  m1k2  m2 k1  c1c2  F1 


2
  m1c2  m2 c1  m1c2  m2 c1  m2c2  F1   m1c2  m2c1  m2c2  F1  6


2m1m2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F2  m1m2  m1k2  c1c2  F2



2
 m1c2  m1c2  m2 c1  m2 c2  F2   m1c2  m2 c1  m2 c2  F2

2
 m1m2 k2 F1  m2 c2  m1c2  m2c1  m2 c2  F1
 6


 m1m2  m1k2  2m2 k1  2m2 k2  c1c2  F2   m2 c1  m2 c2  m1c2  m2 c1  m2 c2  F2 
 m2  m1m2 k2 F1  c2  m1c2  m2 c1  m2c2  F1  m1  m1k2  2m2 k1  2m2 k2  c1c2  F2   c1  c2  m1c2  m2 c1  m2c2  F2  6
 m2  m1  m2 k2 F1   m1k2  2m2 k1  2m2 k2  c1c2  F2    m1c2  m2 c1  m2 c2  c2 F1  c1 F2  c2 F2    6
 m2  m1  m2 k2 F1  m2 k1 F2  m2 k2 F2   m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F2    m1c2  m2 c1  m2 c2  c1 F2  c2  F1  F2     6
 m2  m1m2  k1 F2  k2  F1  F2    m1  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F2   m1c2  m2 c1  m2 c2   c1 F2  c2  F1  F2     6
  m2 k1  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  m1m2 k1k2  F1  F2   k1c2  m1c2  m2 c1  m2 c2  F1  F2   m1m2 k1k2 F1



  m1k2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2   m1c2  k1c2  k2 c1  F1  F2   m2 c1  k1c2  k2 c1  F1
 4


2
 k2c1  m1c2  m2 c1  m2 c2  F1  F2   c1c2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2    m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2   F1  F2  


 2  m1c2  m2 c1  m2 c2  k1c2  k2 c1  F1  F2   2m1m2 k1k2  F1  F2 

  m2 k1  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  m1m2 k1k2 F1  m2 c1  k1c2  k2 c1  F1



  m1m2 k1k2  F1  F2   2m1m2 k1k2  F1  F2    m1c2  m2 c1  m2 c2  k1c2  k2 c1  F1  F2 
 4








c
m
c
k
c
k
c
F
F
m
c
k
c
k
c
F
F
2
m
c
m









2 2
1 2
2 1
1
2
1 2
1 2
2 1
1
2
1 2
2 1


2


   m1k2  c1c2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2    m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2   F1  F2  
  m2 k1  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  m1m2 k1k2 F1  m2 c1  k1c2  k2 c1  F1 


    m1c2  m2 c1  m2 c2  k1c2  k2 c1  F1  F2   m1c2  k1c2  k2 c1  F1  F2    4


   m2 k1  m2 k2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2   m1m2 k1k2  F1  F2  
  m2 k1  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  m1m2 k1k2 F1  m2 c1  k1c2  k2 c1  F1
 4


  m2  c1  c2  k1c2  k2 c1  F1  F2   m2  k1  k2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2   m1m2 k1k2  F1  F2  
 4
 k1  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  m1k1k2 F1  c1  k1c2  k2 c1  F1
 m2 

   c1  c2  k1c2  k2 c1  F1  F2    k1  k2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2   m1k1k2  F1  F2  
 k1  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1   k1  k2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2   4
 m2 

   c1  c2   k1c2  k2c1  F1  F2   c1  k1c2  k2 c1  F1  m1k1k2 F1  m1k1k2  F1  F2  
 m2   m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2   k1 F1   k1  k2  F1  F2     k1c2  k2 c1    c1  c2  F1  F2   c1 F1  m1k1k2 F2   4
 m2    m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2   k1 F2  k2  F1  F2     k1c2  k2 c1   c1 F2  c2  F1  F2    m1k1k2 F2   4
振動と波動・資料/2自由度系の強制振動(補遺)
2
2

 m2 k1 k2 F1  k1k2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2   k1c2  k1c2  k2 c1  F1  F2   m1k1k2  F1  F2 
2


2
  k2 c1  k1c2  k2 c1  F1  F2   k1k2 c1c2  F1  F2    k1c2  k2 c1   F1  F2   2k1k2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2  
  k1k2 m2 k1 F1  m1k2  F1  F2   c1c2  F1  F2    m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2   
2

  k1c2  k1c2  k2 c1  F1  F2   k2 c1  k1c2  k2 c1  F1  F2    k1c2  k2 c1 2  F1  F2 

 k1k2 m2 k1 F1  m1k2  F1  F2   c1c2  F1  F2    m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2   2
 k1k2   m2 k1 F1   F1  F2    m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2   m1k2  c1c2    2  k1k2 m2 k1 F1   F1  F2  m2 k1  m2 k2   2
 m2 k1k2  k1 F1   F1  F2  k1  k2   2  m2 k1k2  k1 F2  k2  F1  F2   2
 k k  F  F   k k  F  F   0
2 2
1 2
1
2
2 2
1 2
1
2
したがって、式⑤は次のようになる。
m2 2  2   2  a2   m12 m22 F2 8
 m2  m1m2  k1 F2  k2  F1  F2    m1  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F2   m1c2  m2 c1  m2 c2   c1 F2  c2  F1  F2     6
 m2    m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2   k1 F2  k2  F1  F2     k1c2  k2 c1   c1 F2  c2  F1  F2    m1k1k2 F2   4
 m2 k1k2  k1 F2  k2  F1  F2   2
  2   2  a2  m12 m2 F2 6
  m1m2 k1 F2  k2  F1  F2    m1  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F2   m1c2  m2 c1  m2 c2   c1 F2  c2  F1  F2     4
    m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2   k1 F2  k2  F1  F2     k1c2  k2 c1   c1 F2  c2  F1  F2    m1k1k2 F2   2
 k1k2  k1 F2  k2  F1  F2  
2
2
次に、同様に、式⑥を変形して、  ,  ,    を代入すると、次のようになる。
m2 2  2   2  b2   k1  m1 2  2   2  b1  c1  2   2  a1
 m2  m1c2  m2c1  m2 c2  F1  m1m2 c2  F1  F2   5   k2  k1c2  k2 c1  F1  F2   k1k2 c2  F1  F2   

 k1  
   m2  k1c2  k2 c1  F1  k2  m1c2  m2 c1  m2 c2  F1  F2   c2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2   3 
 m2  m1c2  m2 c1  m2 c2  F1  m1m2 c2  F1  F2   5  k2  k1c2  k2 c1  F1  F2   k1k2 c2  F1  F2   

 m1 2  
3
   m2  k1c2  k2 c1  F1  k2  m1c2  m2 c1  m2 c2  F1  F2   c2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2   
 m1m22 F1 6  k1k22  F1  F2 



4
 c1     m2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  m1m2 k2  F1  F2    m1c2  m2 c1  m2 c2  c2  F1  F2  


2

  m2 k1k2 F1   m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  k2  F1  F2    k1c2  k2 c1  c2  F1  F2  
これを、  のべき数で整理すると、次のようになる。
m2 2  2   2  b2   m1m2  m1c2  m2 c1  m2 c2  F1  m12 m2c2  F1  F2   m1m22 c1 F1   7
 m2 k1  m1c2  m2 c1  m2c2  F1  m1m2 k1c2  F1  F2   m1m2  k1c2  k2 c1  F1  m1k2  m1c2  m2 c1  m2 c2  F1  F2  

 5
 m1c2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2   m2 c1  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  m1m2 k2 c1  F1  F2 



c1c2  m1c2  m2 c1  m2 c2  F1  F2 

m2 k1  k1c2  k2 c1  F1  k1k2  m1c2  m2 c1  m2 c2  F1  F2   k1c2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2  

 3
 m1k2  k1c2  k2 c1  F1  F2   m1k1k2 c2  F1  F2   m2 k1k2 c1 F1



 k2c1  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2   c1c2  k1c2  k2 c1   F1  F2 

  k1k2  k1c2  k2 c1  F1  F2   k12 k2 c2  F1  F2   k1k22 c1  F1  F2   
さらに、  のべき数項ごとに整理すると、次のようになる。
 m m  m c
1
2
1 2
 m2c1  m2c2  F1  m12 m2 c2  F1  F2   m1m22c1 F1   7
 m1m2   m1c2  m2 c1  m2 c2  F1  m1c2  F1  F2   m2 c1 F1  7  m1m2  m1c2 F2  m2c2 F1   7  m1m2 c2  m1 F2  m2 F1   7
№ 3
振動と波動・資料/2自由度系の強制振動(補遺)
  m2 k1  m1c2  m2c1  m2c2  F1  m1m2 k1c2  F1  F2   m1m2  k1c2  k2 c1  F1  m1k2  m1c2  m2 c1  m2 c2  F1  F2  

 5
 m1c2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2   m2 c1  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  m1m2 k2 c1  F1  F2 



 c1c2  m1c2  m2 c1  m2 c2  F1  F2 

  m2 k1  m1c2  m2c1  m2c2  F1  m1m2  k1c2  k2c1  F1  m1m2  k1c2  k2 c1  F1  F2  

 5
   m1k2  m1c2  m2c1  m2c2  F1  F2   c1c2  m1c2  m2 c1  m2 c2  F1  F2 



 m2 c1  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  m1c2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2  
   m1c2  m2c1  m2c2   m2 k1 F1   m1k2  c1c2  F1  F2    m1m2  k1c2  k2c1  F2 
 5

   m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2   m2 c1 F1  m1c2  F1  F2 

   m1c2  m2c1  m2c2  m1k2  m2 k1  c1c2  F1   m1c2  m2 c1  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1
 5


   m1c2  m2c1  m2c2  m1k2  c1c2  F2  m1c2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F2  m1m2  k1c2  k2 c1  F2 
  m2 c2  m1k2  m2 k1  c1c2  F1  m2 k2  m1c2  m2 c1  F1
 5


   m2 c1  m2c2  m1k2  c1c2  F2  m1c2  m2 k1  m2 k2  F2  m1m2  k1c2  k2 c1  F2 
 m2    c2  m1k2  m2 k1  c1c2   k2  m1c2  m2 c1   F1    c1  c2  m1k2  c1c2   m1c2  k1  k2   m1  k1c2  k2 c1   F2   5
 m2   m2 k1c2  c1c22  m2 k2c1 F1   c1c2  c1  c2   m1k1c2  m1k1c2  F2   5
 m2   m2  k1c2  k2c1   c1c22  F1   c1  c2  c1c2  m1k1  F2   5
 m2 k1  k1c2  k2 c1  F1  k1k2  m1c2  m2 c1  m2 c2  F1  F2   k1c2  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2  

 3
 m1k2  k1c2  k2 c1  F1  F2   m1k1k2 c2  F1  F2   m2 k1k2 c1 F1



  k2 c1  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2   c1c2  k1c2  k2 c1  F1  F2 

 m2 k12 c2 F1  k1k2  m1c2  m2 c1  m2 c2  F1  F2   m1k1k2 c2  F1  F2 
 3


   k1c2  k2 c1  m1k2  m2 k1  m2 k2  c1c2  F1  F2    m1k2  c1c2  k1c2  k2 c1  F1  F2  
 m2 k12 c2 F1  k1k2  m2 c1  m2 c2  F1  F2    k1c2  k2 c1  m2 k1  m2 k2  F1  F2    3
 m2   k12 c2 F1    k1c2  k2 c1  k1  k2   k1k2  c1  c2    F1  F2    3
 m2   k12 c2  k22 c1   F1  F2   k12 c2 F1   3  m2  k22 c1 F1   k12 c2  k22 c1  F2   3  m2  k12 c2 F2  k22 c1  F1  F2    3
k k k c
1 2
1 2
 k2 c1  F1  F2   k12 k2 c2  F1  F2   k1k22 c1  F1  F2   
  k1k2  k1c2  k2 c1  F1  F2   k1k2  k1c2  F1  F2   k1k2  k2 c1  F1  F2  
  k1k2  k1c2  k2 c1  F1  F2   k1k2  k1c2  k2 c1  F1  F2    0
したがって、式⑥は次のようになる。
m2 2  2   2  b2  m1m2 c2  m1 F2  m2 F1   7  m2   m2  k1c2  k2 c1   c1c22  F1   c1  c2  c1c2  m1k1  F2   5
 m2  k12 c2 F2  k22 c1  F1  F2    3
  2   2  b2  m1c2  m1 F2  m2 F1   5    m2  k1c2  k2 c1   c1c22  F1   c1  c2  c1c2  m1k1  F2   3   k12 c2 F2  k22 c1  F1  F2   
№ 4