樹脂の熱分解挙動観察 リアルビューTG/DTAシステムでは、試料の状態をCCDカメラで観察しながら熱重量変 化を測定します。画像と熱変化のデータから、着色(変色)などの現象と温度の関係を解析し ます。色彩や形状の変化、流動の有無など、データだけでは読取れない情報が得られ、加熱 処理条件の評価や不具合解析に有用です。 【解析事例】 PETの熱分解挙動観察 加熱前のPET (測定用カップに入れた状態) 青色PET(ポリエチレンテレフタレート)の熱分解挙動を調査しました。 下図はTG/DTAデータと各ポイントでの画像データです。TG/DTAデータの青 線は重量変化(TG)、緑線は示差熱変化(DTA)を示しています。再結晶化温度付 近(画像②)では、分子構造の配列変化に伴う僅かな色の変化が確認されました。 また、融解直後(画像③)から酸化による変色が見られ、分解開始温度付近(画像 ④)では全体が黒色に変化して流動し、その後は膨張・発泡しながら分解している 様子が確認されました(画像⑤)。 0.0 0.00 ② -10.00 ④ 再結晶化 -20.0 -40.0 -20.00 ① -30.00 ガラス転移 ⑤ TG (%) % TG DTA (uV) DTA uV 分解開始 -60.0 分解 -80.0 -40.00 融解 ③ -50.00 ① 100.0 ② 200.0 300.0 Temp ℃ ③ 400.0 ④ -100.0 ⑤ 図 青色PETのTG/DTAデータとCCD画像(各ポイント画像抜粋) ホームページ http://www.hitachi-chem-ts.co.jp 受託分析のご依頼、ご質問は http://www.hitachi-chem-ts.co.jp/inquiries/index.html 日立化成テクノサービス株式会社 分析・技術部門 分析部 分析・試験グループ 大神 奈津美 早川 知孝 Tel:0294-23-7374 〒317-8555 茨城県日立市東町4丁目13番1号
© Copyright 2024 ExpyDoc