Luxottica ケース・スタディルクソティカ社、製造管理と品質管理を可視化し、品質向上を実現ルクソティカ社 (Luxottica Group、以下、ルクソティカという) はファッション、ラグジュアリー、スポーツ用品、アイウェア (サングラス、ゴーグルなど) のデザイン、製造、販売における大手企業です。6 万人以上の従業員を擁し、2009 年には売上 50 億ユーロを記録しています。ルクソティカのハウスブランドおよびライセンスブランドには、レイバン、オークリー、ブルガリ、バーバリー、シャネル、ドルチェ＆ガッパーナ、ダナキャラン、ポロラルフローレン、ヴェルサーチをはじめとする多くのブランドが含まれています。2009 年には、5 大陸 130 カ国に販売された 5,000 万個の製品が、ルクソティカの 10 カ所の工場で製造されました。また、ルクソティカは 9 拠点の物流センターと 30 カ所の営業支店を構え、世界中の主要なアイウェア市場を支えるインフラストラクチャを提供しています。ルクソティカは、OEE (総合設備効率) の改善、オペレーション可視化の向上、品質の向上、特徴・導入効果より高度な製造オペレーショナル・エクセレンスの達成などを実現するため、既存の独自レガシーシステムに替わる新しい製造ソリューションの導入を検討していました。製造するレンズの色、形状、仕上がりにはほぼ無限の組み合わせがあることから、製造管理および品質管理のモニタリングが可能な堅牢で統合性の高いソリューションが求められていました。  品質向上と廃棄品削減により生産量が倍増  製造管理および品質管理のプロセスがリアルタイムで可視化され、製造オペレーショナルエクセレンスが向上  品質管理プロセスが大幅に改善され、外部生産プロセスの効率性向上  製造管理および品質管理のプロセスにおいて、ほぼすべての手作業が削減「品質管理つまり QC は組立ラインの作業者が目視で行っていたため、時間がかかるうえに非効率でした。当社は、棄却率低減、QC プロセス改善、コスト削減を目標にしたいと考えました。」ルクソティカのプラントマネジャーである Andrea Gallina 氏はそう説明します。「現在は多くの製造管理および品質管理のプロセスが自動化され、品質データへのアクセスが迅速化されるとともに品質改善活動の計画および実行が迅速化され、オペレーションパフォーマンスも改善されました。」さらに、調査と評価を重ねた結果、Apriso が選ばれ、システムインテグレータとして Hermes Reply 社が選択され、ラウリアーノに所在するルクソティカイタリア工場での導入が決定されました。導入が完了してテスト運用が行われた後、Apriso が本番稼働となり、ルクソティカにおける製造オペレーショナルエクセレンスの新時代が始まりました。厳しい製造プロセスプラスチックレンズの製造はまず、製品ごとの製造指示に従って特定のカラーレンズをつくるため、必要な色素成分の原材料を正確に組み合わせるところから始まります。原材料から正しい色が作り出されると、鋳型にプラスティックが注ぎ込まれ、レンズが指定の形状に成形されます。その後、いくつもの仕上げ加工が施された後、梱包され組立工場へと出荷されます。ルクソティカ工場では、数多くの機械を使用して 350 種類ものレンズが製造され、鋳造機械だけで 19 機、コーティング機械 3 機、塗装機械 24 機など、使用される機械は多岐にわたります。完成品は 21 工程におよぶ品質管理ラインで検査を受けた後、梱包されます。これらのプロセスにおいてひとつでもミスが発生すると、処理全体が影響を受けます。廃棄物も慎重にモニタリングされ、高価な材料が使用されていることもあり、廃棄品の削減は必要不可欠だからです。ケース・スタディ Luxottica 完全可視化によりミスを削減現在、ルクソティカ工場では、Apriso のソリューションによって原材料から出荷までの完全なトレーサビリティが実現されています。作業者は特定の作業指示に対し、バーコードをスキャンするだけで、確実に正確な材料および機械を使用することができます。レンズの色、形状、仕上げの決定のプロセスは完全に自動化されており、冗長性や人為的ミス発生の可能性はほとんどありません。 Gallina 氏はこう評価します。「製造管理のすべての段階で完全な可視化と管理が実現されただけでなく、オペレーションにおけるどの局面、どの時点においても詳細な情報を得ることができるようになりました。Apriso により、詳細レポートにリアルタイムでアクセスできるようになりました。アクティビティは、シフト単位、日単位、週単位、あるいはそれ以上の単位まであり、特定の地域や機械をモニタリングし、傾向を確認し、分析することができるようになったことにより、継続的な改善およびベストプラクティスの施行が可能となりました。」「Aprisoによって、生産性と製造エクセレンスの向上が実現されました。当社は、品質の向上と廃棄物の削減により生産量が倍増したと試算しています。Apriso のソリューションにより、高い ROI が実現されました。」廃棄物のモニタリングが改善されたことにより、ルクソティカは収益に集中できるようになりました。Apriso 導入前は生産性と廃棄量の見積もりが行われていましたが、現在はシステムがこのアクティビティにより、機械オペレータごとに廃棄物の分析とレポーティングを実施しています。これにより、最も生産性の高いワークセンターを特定したり、大きな問題が発生する前に、その可能性のある箇所を明確化したりすることができます。生産は倍増、リスクは低減「Apriso のおかげで、当社の生産プロセスの管理性が高まり、仕掛品 (WIP) の棄却率の発生も抑制されました。」と、Gallina 氏はいいます。「QC 作業は依然として作業者が行っていますが、作業がシンプル化され、新鮮な目で処理を行うことができるようになっています。何よりも大きい効果は、QC が製造管理や廃棄品報告などから横断的に照会できるようになり、工場を出荷する製品の精度を 100% 保証できるようになったことです。」ルクソティカ工場は他の工場に比べ「初回生産時から正しい製品を提供する」一貫した生産力が実現されたことで、Apriso の効果と価値が拡大されました。Gallina 氏はこう説明します。「以前、当社の製品を受け取った工場では、組立工程に入る前に独自の QC チェックが行われていました。現在はApriso のおかげで、提供したレンズのより高い品質を保証できます。受け取り側の工場ではすぐにそれを認識し、受領における品質チェックの工程を削減しました。」ルクソティカ工場は現在、一日 7万個のレンズを順調に生産しています。Gallina 氏は Apriso の導入を高く評価しています。「Apriso導入後、製造管理および品質管理のプロセスをリアルタイムで明確に確認し管理することができるようになり、生産性と製造エクセレンスの向上が実現されました。当社は、品質の向上と廃棄物の削減により生産量が倍増したと試算しています。Aprisoのソリューションにより、高い ROI が実現されました。」ダッソー・システムズ & DELMIA Apriso についてダッソー・システムズは、3Dエクスペリエンス企業として、企業や個人にバーチャル・ユニバースを提供することで、持続可能なイノベーションを提唱します。ダッソー・システムズ・グループは140カ国以上、あらゆる規模、業種の19万社以上のお客様に価値を提供しています。同社のDELMIAブランドは、現実世界をよりよいものとするため、バーチャル世界の可能性を推進します。DELMIA製品群に加わった、Apriso 製品ポートフォリオは、お客様のグローバルな製造オペレーション転換から、オペレーショナル・エクセレンスの達成を強力に支援します。詳細については、apriso.co.jp （日本語）、apriso.com（英語）をご参照ください。ルクソティカ社プラントマネジャー Andrea Gallina 氏