オックスフォード大学出版局&数研出版 中学高等学校教員向けセミナー2014 【多読指導&Graded Readers】 石井正仁 東京都立武蔵高校 <多読指導の現状> 近年、多読指導の理論や実践報告が数多くみられるようになり、中学や高校のみならず、大学において も行われるようになってきている。それに伴い、実施方法や教材、その量や難易度、語彙数など、それぞ れの教育現場において、実際に多読指導を授業に導入するにあたっての、若干の混乱もおきているようで ある。 <いくつかの疑問点・課題点> 1.多読指導における教材の選択 2.年間で講読する理想的な量あるいは目標量 3.生徒に多読を実践させる際の、効果的な方法 (講読冊数・語彙数・総語数・難易度・ジャンル等) 4.多読教材の購入の方法 5.多読後の確認テストの有無、内容等 <多読教材のいろいろ> 伝統的な物語文を中心とした多読から、ノンフクション系の読み物や、大学入試を意識した科学的なも のや評論系のものも非常に多くなってきている。 また、いわゆる活字だけではなく、絵や写真、イラストなどをもちいたビジュアル系の読み物もたくさん 出版されるようになってきた。 また、大学入試センター試験問題4番や、IELTS 系のテストにおけるグラフや表を多用した英文も多くなっ てきている。 <音声教材の充実> 物語文だけではなく、評論系の本にも、ボイスコントロールを受けたネイティブによる聞きやすい音声 教材がたくさん用意されるようになった。 一部の物語系のものは、読み聞かせができるプロジェクター用の絵の素材も充実している。 <多様な生徒、多様な素材、多様なゴール> 多読を行う目的が多様化している。従来の、物語を中心に活字をじっくりたくさん読む読み方もあれば、 音声を聞きながら映像を見ていく読み方、読み聞かせ、活字で確認した素材を音声で聞くリスニングに重 点を置く読み方まで、それぞれのゴールに応じた多様な読み方ができるようになってきている。 Classic Tales, The Town Mouse and the Country Mouse, pp. 12-13 Oxford Read and Discover, Our World in Art pp. 24-25 Oxford Read and Discover, Our World in Art pp. 24-25 Oxford Bookworms Library, Climate Change pp. 4-5
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