四季だより32号H26.11

麗澤瑞浪の
四季だより
ことからきています。元々
は明治時代に観賞用に輸入
されましたが、各地で栽培
されていたものが野生化
し、今では各地の道端や空
発行
き地でみられるようになり
麗澤瑞浪中学・高等学校 自然科学部
ました。この植物の根から
第32号
2014年11月12日
は他の植物の繁殖を抑制す
新.ホトトギス
る化学物質が分泌されてお
り、他感作用を引き起こします。また、乾燥させ木綿
の袋の中に2つかみほど入れて風呂に浮かべるとアト
ピーやぜんそく等に良いと言われています。(水野)
新.ススキ
イネ科の植物で日本全
土の山野に生えます。高
さは1~2mです。夏か
ら秋にかけて白色で長さ
ホトトギスという名前を聞いて、小鳥を思い浮かべ
20~30cmの花穂を出
た方も少なくないでしょう。しかし、植物にもホトトギ
します。秋の七草の 1 つ
スと呼ばれる花があるのです。ホトトギスは、秋に半日
で別名を尾花(おばな)と
陰に多く咲いている草花で、若葉や花びらにある紫色
言い、これは馬などの尾
はんもん
の斑紋 が、鳥のホトトギスの胸の斑紋と似ていること
に似ていることからきて
からこの名がついたとされています。また、葉にある斑
います。
「中秋の名月」に
紋は、花が咲くころには消えてしまう不思議な多年草
は収穫物と一緒に供えら
です。ちなみに若葉・若い茎は、天ぷらなどにして食べ
れますが、これには収穫
た
ることができます。また花に油が垂れたような斑点が
物を悪霊から守り、翌年の豊作を祈願する意味があり
あることから、別名は漢名の「ユテンソウ(油点草)」
ます。ススキ草原を残すようするため箱根の仙石原や
とも呼ばれています。
奈良の若草山では、ススキなどを野焼きします。一年に
東アジアにのみに生育しているホトトギス属は 19
一度全部焼き払わないと、ススキの草原には次第に樹
種で、その内の 10 種は日本固有種です。花言葉は、秘
木が侵入し維持することができなくなります。またス
めた思い・恥ずかしがり屋・永遠にあなたのものです。
スキは今回取り上げているセイタカアワダチソウと根
この花はその言葉の通り、色鮮やかではあるのですが、
から相手を攻撃する成分を出して生き残りをかけて競
少々控えめな部分のあるかわいらしい花です。皆さん
争をしています。第 1 グラウンド付近でもその様子を
もぜひ探してみてくださいね。(髙森)
見ることができます。花言葉は「心が通じる、悔いのな
い青春」です。6年生の方の学校生活もって残り少なく
新.セイタカアワダチソウ
空き地などに咲いている背の高い黄色い花を見たこ
とがありませんか。それは、セイタカアワダチソウと
いう北アメリカ原産の大形の帰化植物です。名前の由
来は種子全体にある冠毛が泡立っているように見える
なっていますが、クラスなどの仲間と心を通わせて悔
いのない青春を送ってください。(近藤)
参考文献・URL
日本野生植物館 奥田重俊 小学館
http://www.hana300.com
注:植物名の前に記載した数字は、『麗澤瑞浪の樹木図鑑』の樹木ナンバー。『新』と書いてあるものは、新たに紹介する植物。