麗澤瑞浪の 四季だより

麗澤瑞浪の
四季だより
カキにはたくさ
んの種類がありま
す。庄内柿や富有
ひらたねなし
柿、平核無などが
人気です。学園内
発行
に生えているのは
麗澤瑞浪中学・高等学校 自然科学部
「次郎柿」と呼ば
第37 号
2015年10月 3 日
れるカキや自然のシブガキです。事務室横の中庭や、
秋といえば読書や芸術などが思い浮かびますが、何
果樹園付近に生えています。次郎柿は、四角張った円
といっても1番は食欲の秋ですね。秋になると色々な
形をしており、果実はややかためで、歯触りのよい触
果物が実ります。今旬のものを今おいしくいただきま
感なのが特徴です。渋柿は、干し柿にして食べます。
しょう。
干し柿にすると、渋かったはずのカキが、とても甘く
11.クリ
なります。
クリはブナ科ク
カキの見分け方として、へたがきれいで、へたが果
リ属の落葉樹にな
実に張りつき、果実との間に隙間がないものがいいカ
る果実です。初夏
キです。隙間があると、虫が入っている場合があるの
に花が咲き、秋に
で気を付けてください。また、いろづいているもの、
実がなります。品
持った時に重みのあるものを選びましょう。(西尾)
種にもよります
が、8月中旬頃か
新.ミツバアケビ
ら収穫が始まり、おおむね9月から10月が旬だと言
ミツバアケビは
われます。また、世界中には数多くの品種があります
林や空き地・荒れ
が、大きく分けるとニホングリをはじめ、チュウゴク
地など日のよくあ
グリ、ヨーロッパグリ、アメリカグリがあります。中
たる場所で育ちま
でもニホングリは自生する柴栗を改良したもので、粒
す。アケビとよく
の大きさは断トツです。ちなみに現在栽培されている
似ていますが、ミ
クリの原種である柴栗や山栗は縄文時代から食用とさ
ツバというのは葉
れてきたクリです。柴栗は本州から九州、四国に多く
数からきていて、ミツバアケビは3枚、アケビは5枚
自生しています。柴栗は品種改良されることなく自然
です。また、アケビの実の様子を「開け実」と呼んだ
の状態で山に自生しているもので、その果実は栽培さ
のが名前の由来です。花は4月から5月頃に濃い紫色
れているものと比べるととても小さいです。そのた
の花をつけ、雌雄同株です。花は垂れ下がっており、
め、粒がとても小さいので皮をむくのがとても大変で
下についている多くの小さな花が雄花で上についてい
すが、味は滋味に満ち、良くも悪くもこれこそクリ本
る1から3個の大きな花が雌花です。実は9月から
来の味といった感じです。(髙森)
10 月にかけて 10 センチほどの大きさになり、熟す
と割れ中の果肉が見えるようになります。果肉はとて
111.カキノキ
カキはカキノキ科カキノキ属の果物です。カキが多
く出回るのは、9月から 12 月にかけてです。原産地
は東アジア地方。世界を見渡しても、カキはこの地域
くらいしか生息しないです。国内の栽培範囲はなんと
約2万2,600haもあります。
も甘く、熟した柿のような甘さです。また山菜とし
て、春の芽を天ぷらにしても食べられます。(井原)
参考文献・URL
栗・クリ・くり:旬の果物百科 - FoodsLink.jp フーズリンク
http://www.kudamononavi.com/zukan/persimmon.htm
minhana.net/wiki/ミツバアケビ
注:植物名の前に記載した数字は、『麗澤瑞浪の樹木図鑑』の樹木ナンバー。『新』と書いてあるものは、新たに紹介する植物。