不当解雇を撤回し 安全・安心のJALを

航空労組連絡会
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№659(28-47)2014 年 2 月 12 日
不当解雇を撤回し
安全・安心のJALを
グランドハンドリング現場では、航空機が到着してから出発するまでの間には、航空機の誘導・乗客の乗降用ステップ・ボーデ
ィングブリッジ装着離脱、貨物・手荷物の取り降ろしや受け渡し、機内清掃や機内部品のセッティングをはじめさまざまな地上準
備作業が安全且つ迅速に行われることが求められています。しかし、経営側からの競争や生き残りを理由に労働条件は引き下げら
れ、効率化の名の下で稼動強化が進み休憩時間も削られています。こうしたなか航空連・グラハン連は、グラハン各労組と連携し
魅力あるグラハンを取り戻す取り組みを強化します。
新千歳空港でJALのグランドハンドリングを行うのはJG
S札幌の労働者です。JGS札幌では、JALの経営破綻を理
由に2011年冬から冬期手当が強権的に廃止されました。冬
期手当支給を求めるJGS札幌労組の闘いは、廃止から3回目
の冬を向かえ大きな山場を迎えています。統一要求として一緒
に取り組んでいるJGS東京労組、JGS大阪労組、JGS九
州労組も歩調をあわせ、今春闘の最重点課題として、要求実現
を目指しています。
到着便の貨物コンテナなどの取り降ろし作業。成田空港
国内主要空港でJALのグランドハンドリングを行なうJG
Sグループ。今春闘では2010年のJAL経営破綻を理由に
引き下げられた労働条件を取り戻す取り組みを強めています。
札幌・伊丹・福岡空港でJALのグラハン業務を行なう労働
者では、2006年のグラハン再編時、地場化を理由に賃金を
はじめとした労働条件を大きく引き下げられ、JAL破綻時に
はさらに3%の基本給カットが行なわれました。主に羽田・成
田空港でJALのグラハン業務を行なうJGS労働者は、JA
L破綻を契機に賃金は基本給10%カット、労働時間は月間1
54時間から労基法最低水準の170時間に、法定3手当割増
率も最低水準に、さらには2011年に設立された新会社JA
Lグランドサービス東京(JGST)に全員出向になりまし
た。これによって賃金水準は引き下がり、人によっては月約8
万円も減収になりました。
降雪のなかコンテナを積み込み労働者。新千歳空港
冬の北海道では生きていくために夜中も暖房を絶やすことは
できず、冬場は燃料代が生活に重くのしかかります。こうした
ことも背景に、道内企業の約8割が冬期手当などの手当を支給
しています。資源エネルギー庁の発表(1月22日)による
と、灯油の一缶(18リットル)の店頭価格が7週連続値上が
りしています。
JGS札幌労組の試算では、廃止によって労働者は毎月2万
円の負担増になりました。「負担が大きいので冬の一時金から
3年連続の高収益を上げるJAL。2014年3月期決算
は、中間決算で上方修正した営業利益1550億円を上回る見
通しがされています。作業者の安全阻害要因になっているゆと
りを奪う効率化一辺倒から安全第一の作業体制への転換が求め
られます。労働条件は安全を支える基盤です。
15万円ぐらいは燃料代として確保しておく」(JGS札幌労
働者)。斉藤JGS札幌労組委員長は、「この冬は空港の気温が
マイナス 20 度の日もあった。車を運転すると肌を刺すような
痛さを感じる。こんな中でみんな頑張ってJALの安全運航を
支えている」と話します。暖房は冬の北海道では生きていくた
めに必要です。冬期手当は生活給なのです。