JO Sotchi_japonais

フランス外務省
3 号 – 2014 年 2 月
ソチ五輪、ロシアの山岳で活躍するフランス企業
2014 年オリンピック冬季競技大会に出場する選手たちが、世界中からロシアにやってきます。この待望の
オリンピック冬季競技大会に出場する選手たちが、世界中からロシアにやってきます。この待望の世
この待望の世
界的なスポーツイベントの準備と
界的なスポーツイベントの準備と運営に
の準備と運営に、
運営に、フランスの専門能力やノウハウが求められました。
国際オリンピック委員会がロシアを 2014 年オリンピック競技大会開催地に決定したとき、同国にはこれほど
のイベントを受け入れ可能な設備がありませんでした。ロシア当局
はこの特別なイベント開催用に 2 つの大規模な施設を建設する必要
がありました。主催者はこの試練に立ち向かうべく、とりわけフラ
ンスの山岳専門企業の力を借りました。フランスには素晴らしいス
キーエリアがあり、フランスのスキー場責任者は最も素晴らしく、
最も目覚しい競技大会の開催に名誉をかけて取り組んでいます。こ
のノウハウは約 40 年前からラ・プラーニュやティーニュ、クール
シュヴェルなど、数多くのスキー場の開設と運営とともに蓄積され
てきました。
総工費 360 億ドル
フランス企業をはじめ、カナダ、アメリカ、オーストリア、イタリアなどの企業のノウハウのおかげで、工
事は工期通りに完了しました。今回のオリンピック大会は予算 360 億ドルで、過去最高を記録しました。
「ロシアの関係者はオリンピック大会のために我々に助けを求めてきました。我々には 1990 年代にロシアの
小規模スキー場を再編した実績があったからです。とはいえソチでは一から十まで、すべてを整備しなければ
なりませんでした」とフランスの山岳整備関連団体・企業を振興するクリュステール=モンターニュの責任者
ブノワ・ロベール氏は説明します。クリュステール=モンターニュによると、フランス企業はソチで売上高 5 億
ユーロを達成する見込みです。
施設の実現と運営の全過程に参加
施設の実現と運営の全過程に参加
ソチオリンピックでは、フランス企業がスキー競技場整備計画の実現と運営の全過程にかかわっています。
中でもポマ社は 5 年で 16 基の索道を建設しなければなりませんでした。この世界的に有名な企業に新たな実績
が加わりました。ポマ社はアメリカのウィンターリゾート地で、同社の滑走式索道テレスキーが地元のスキー
ヤーから「ポマリフト」と呼ばれるほど広く知られています。
広報部広報課
フランス外務省
オリンピック競技大会のパートナー企業として歴史の長いアトス社は、競技から取材許可証、試合計時に至
るまでの情報システム管理を確立するため、4 年間のソチオリンピック準備期間中に 3,000 人以上が作業に当た
りました。MND(山岳雪山開発)グループもロシアの主催者によって採用されました。中でも、爆薬を使用せ
ずに人工的に雪崩を発生させる同社だけのシステムが評価されました。「ロシアは国内治安問題の関係上、爆
薬が使用できません。遠隔操作で混合ガスを起爆し、爆風で雪崩を発生させる我が社のシステムに主催者側も
納得しました」とロラン・ディディエ社長は説明します。
将来の施設利用に主眼を置いたリアルタイム情報システムと双方向ゲレンデマップも、予算 50 万ユーロで導
入されました。一例として、リュミプラン社はオリンピック会場のロザ・フトル・エクストリーム・パークの
表示板とスマートフォン用アプリケーションを受託しました。
「ソチの現場に入ることは、輸出への足がかりとなります」と
同社のパトリック・グランドュリ社長は喜びを表します。
アルペンスキーは冬季オリンピックの競技の中でも花形です
が、主催者側がこれらの試合が開催される会場の運営に、やは
りフランスの専門企業の採用を重視しました。15 年足らずで
ヨーロッパ有数のレジャー施設運営会社となったコンパニー・
デ・ザルプ社が、ロザ・フトルのスキー場の運営業務を請け負います。これらに加えて、フランスの大手企業
の子会社が契約を獲得しています。例えばコフリ・イネオ社(GDF スエズ傘下)は、ソチオリンピック・パラ
リンピックの開会式と閉会式の映像と光の演出に採用されました。
2014 年後は?
フランス企業にとって、冒険は 2 月 20 日の閉会式で終わるわけではもちろんありません。「ロシアはスキー
客の索道利用延べ日数を現在の 300 万日から、2020 年に約 2,000 万日に増やす意向です」とブノワ・ロベール
氏は説明します。「施設の経営と維持を確立し、軌道に乗せるために、我々にはまだやるべき仕事がありま
す」。フランス企業のロシア進出は、旧ソ連のコーカサス諸国やカザフスタン、さらにモンゴルなどへの扉を
開くことになります。「フランス企業はノウハウの売り込みを続けなければなりません」とブノワ・ロベール
氏は意気込みます。
とはいえ、クリュステール=モンターニュはすでに 2018 年に韓国で開催される冬季オリンピックを、さらに
は 2020 年の冬季オリンピックを見据えています。「中国、北アメリカ、ポーランドを含め、6 カ国の都市がす
でに立候補しています。我々は協議に参加し、すでにサービスの提案を行っています」
バルバラ・ルブラン
広報部広報課