7.5.4節

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7.5.4 自 動 料 金 支 払 い( ETC:Electronic Toll Collection)
システム
有料道路の料金所で停車することなく通行料金の支払いを行うこ
とができるシステムであり,都市間高速道路,都市高速道路,有料
道 路 な ど の 大 部 分 の 料 金 所 で 整 備 さ れ て い る . ETC の 仕 組 み は , 料
金所ゲートに「路側アンテナ」を設置し,車載器との間で通信を行
い,料金所においての料金課金をノンストップかつ自動的に行うこ
と が で き る も の で あ る . 車 載 器 に 決 済 機 能 を 持 っ た IC カ ー ド を 差 し
込 む こ と で 利 用 が 可 能 で あ る (【 交 通 工 学 HB 2 0 0 1 】 2 7 .3 . 2 節 参 照 ).
ETC 利 用 の 効 果 と し て , 道 路 利 用 者 の ノ ン ス ト ッ プ ・ キ ャ ッ シ ュ
レスによる利便性の向上,料金所の交通容量増大による渋滞の緩和
および大気汚染や騒音などの環境改善,料金収受の自動化による管
理 コ ス ト (収 受 員 人 件 費 )の 削 減 な ど が 第 一 に 期 待 さ れ た .か つ て は 料
金所における渋滞は高速道路における渋滞発生原因の約 3 割を占め
て い た が , こ れ ま で の ETC の 普 及 に 伴 い ほ ぼ 解 消 し て い る .
時間帯別や区間別の複雑な料金制度を円滑に導入・運用できるこ
と も , ETC の 重 要 な 機 能 の ひ と つ で あ る . こ の 機 能 を 利 用 し た ロ ー
ド プ ラ イ シ ン グ に よ り , 交 通 需 要 管 理 ( TDM ) の 実 運 用 ま た は 社 会
実 験 が 行 わ れ る に い た っ て い る ( 第 6 編 第 2 章 参 照 ). 一 部 区 間 で は
曜 日 別 時 間 帯 別 に ETC 利 用 料 金 を 割 り 引 く こ と な ど に よ り , 交 通 需
要の時間的平準化を図っている.
今 後 ETC 技 術 を , 駐 車 場 利 用 管 理 や , 荷 役 タ グ へ 応 用 す る こ と に
よるインターモーダル物流システムの構築等への活用が考えられて
い る (【 交 通 工 学 HB 2001】 27.3.2 節 参 照 ).