演題名:緊急依頼に対応できる TDM オーダリングシステムの構築と運用評価 薬剤師が薬物治療のオーダーメイドを迅速に支援! ∼TDM 業務のコンピュータ化を通じて∼ 山口大病院薬 ○廣實清司、渡邊正規、大坪泰昭、内田 豊、石本敬三、神谷 晃 現在臨床で使用されている医薬品には、標準的な使用量(用量)が各々定められてい ますが、薬の効き方には患者さん毎に大なり小なり違い(個体差)のあることが知られ ています。その原因の一つとして、投与された薬のその後の運命を決定づける過程(薬 物動態)が個人個人で異なることが考えられます。特に、僅かな匙加減で良い面(薬効) と悪い面(副作用)の現れ方が大きく変わってしまうような薬では、個体差の存在はし ばしば医師や薬剤師の頭を悩ませます。このような場合、薬の血液中の濃度を測定し、 その結果に応じて患者さん個人個人に合った用量をオーダーメイドで決めていくこと が非常に有用です。このような業務を TDM (Therapeutic Drug Monitoring) と呼び、 薬の専門家である薬剤師が主体となり関わっています。 山口大学病院では、この TDM 業務をコンピュータ化し、これまでよりも速やかに結 果報告できるシステムを構築しました。患者さん毎に最適な用量を迅速に決定する際の 一助となりうるものと期待されます。
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