現代GPに本学プログラム採択~「『臨地まちづくり』による

平成 17 年度文部科学省現代的教育ニーズ取組支援プログラム
現代GPに本学プログラム採択
~「『臨地まちづくり』による地域活性化」~
現代 GP とは、文部科学省が推進する、全国の
大学おける教育改革の支援事業です。社会的要
請の高い教育テーマに取り組む大学などを選定
し、重点的に財政支援をすることによって、こ
れからの時代を担う優れた人材を養成すること
を目的としています。2005 年度の「現代 GP」
には、全国の国公私立大学から 509 件の申請
があり、本学を含む 84 件が採択されました。
本学の取組は、「『臨地まちづくり』による地域活性化」プログラムです。
「臨地まちづくり」による地域活性化とは
情報技術の急速な発展や経営環境の激しい変化のもとで、現代社会では知識の
陳腐化が速まり、氾濫する情報のなかから価値ある情報を選択し、社会が求め
る新しいものを創造することが重要になっています。そのため、大学教育には、
自分で課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し問題を解
決する力をもった人材の育成が求められています。そのような人材育成を進め
る上で、地域と大学が協力し、地域を教育のフィールドとして、地域文化や地
域産業の活性化を進めるなかで、学生が地域固有の問題を発見し、問題を解決
していく能力を身につけることが重要になっています。臨地まちづくりとは、地
域に生きる人々が主体的に地域を調査し、課題を発見し、様々な資源を再評価・活用す
る実践的な手法のことをいいます。まちづくりの現場では学生や研究者が立ちあい、共
に学び、刺激しあいながら、地域課題の対処療法を模索、根治治療をめざします。
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山科区域を教育のフィールドとして
現代ビジネス学部(本学文化政策学部
2001 年~2007 年)では、2001 年 4
月の開設当初より、地域の教育力に着目し
てきました。産業、行政、住民、大学、地
域外機関という「産公民学際」連携・協働
のもとで、臨床医学にならう「臨地まちづ
くりの研究と教育」の方法に基づき、地域
資源の再評価や歴史的商店街・伝統産業の振興に学生が関わることで、地域の
活性化を促し、社会や地域の要請に応えう
る人材育成に取り組んでいます。2005 年
からの 3 年間のプロジェクトでは、山科区
域を教育のフィールドとして、地域資源の
掘り起こし、商業・観光振興と商店街活性
化の取組、山科地域を舞台とした文化の創
造環境づくり、清水焼などの伝統産業の振
興と地域の活性化などを推進してきました。
(1)地域資源の掘り起こし
これまでに蓄積された地域資源情報や古い写真等の情報を編集し、ホームページやメール
ニュース等を制作することで、地域活性化のためのネットワークの構築をめざす。
(2)商業・観光振興と歴史的商店街活性化の取組
山科駅周辺の商店街における詳細調査を行い、活性化提案や情報誌の発刊、イベント企画
などを行う。「産公民学際」の連携・協働方式で、山科地域の商業・観光振興の研究に取り組
む。
(3)清水焼をはじめとする伝統産業の振興
清水焼をはじめとする京都における伝統産業の
振興策および、山科区内にある伝統産業関連団
地の活性化のあり方等を研究する。
(4)地域の文化創造の環境づくり
山科地域を舞台として、地域の人々や諸団体と
の協働により、様々な文化活動を展開。文化創
造の環境づくりに取り組む。
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2005~2007 年度現代 GP プログラム一覧
2005 年度プログラム
山科駅周辺地域診断マップ制作
山科情報タウン誌制作
山科駅前の商店街診断調査の実施
まちづくり先行事例調査の実施
「ぐるっとふれ愛まちフェスタ in 山科」への協力
現代 GP シンポジウムの開催
「全国まちづくり・学生インターゼミナール」の開催
2006 年度プログラム
山科駅周辺マップ制作
「まちづくり文化論」、「まちづくり事例研究」の開講
地域資源の掘り起こし調査
山科地域情報タウン誌の発刊
伝統産業関連商品開発の研究
実施取組の映像資料を活用しての事前学修教材作成
清水焼団地主催〈陶器祭〉への学生参画
まちづくり先行事例調査
地域のイベントへの学生参画
現代 GP 学外評価委員会・学内自己点検評価委員会の開催
2007 年度プログラム
地域資源の再評価
「まちづくり文化論」の開講
清水焼団地マップの制作
伝統産業関連商品開発とマーケティング調査
清水焼団地展示場の外観整備のあり方研究
清水焼団地主催<陶器祭><楽陶祭>への学生参画
まちづくりシンポジウムの開催
まちづくり先行事例調査
事業効果の評価・分析
ドキュメンタリーの制作
現代GP学外評価委員会・学内自己点検・評価委員会の開催
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