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平成 26 年3月 20 日
平成 25 年度 3学期終業式講話
学年末の終業式にあたり皆さんに講話を行います。皆さんはヨーロッパのセルビアという
国を知っていますか。ほとんどの人は分からないと思います。日本から 9200km離れたギ
リシャの北に位置する東ヨーロッパの小さな国です。
実は2月上旬に航空便で、セルビアから西新発田高校校長宛に、一冊の本と手紙が届きま
した。送り主は須貝典子さんという方で、このたび、『ニュースで読む
ヨーロッパ各国気
質』を発刊したので、その著書を図書館において欲しいというものでした。
須貝さんは本校を卒業した方で、卒業後東京の短大に進学し出版社に就職したそうです。
現在、セルビアで暮らしています。本は図書館置いてありますので、ぜひ読んでください。
私たちはヨーロッパというと一つのくくりで考えがちですが、『ヨーロッパ各国気質』を
読むと勤勉と規律守るドイツ人、陽気でまつり好きだが時間にルーズなスペイン人、忍耐強
いフィンランド人など、国ごとに国民性に違いがあり、多用な民族・文化でヨーロッパが形
成されていることが、楽しく読むことができます。
そして須貝さんの手紙には、西新発田高校で学ぶ後輩へのメッセージとして、「高校時代
は、もうダメと思い落ち込んでしまうことも多いかと思いますが、今振り返ると、むしろ大
変なことの方が自分の人生の糧になっていることを感じます。生徒の皆様・教職員の皆様の
ご健勝を祈っています。」と書かれてありました。
34 年前本校を卒業し、遠く離れた東ヨーロッパから、今、西高で学ぶ皆さんがよき人生
を送ることを願って送ってくれた本とメッセージをどう思いますか。私はとってもありがた
いことであり、本校の先輩の励ましの言葉として、皆さんの心に刻んで欲しいと思います。
須貝さんのメッセージには、楽をしてうわべだけ取り繕っても、メッキはすぐ剥がれます。
大変だと思っても逃げずチャレンジしてつかんだ成果が、自分の本当の実力になることを言
っているのです。このことをしっかり認識して欲しいと思います。
さて、今日は平成 25 年度最後を締めくくる終業式です。私も1年間、皆さんと行事や部
活動のほか、日頃の学校生活を通じ西高で共に過ごしてきました。
1年を振り返ると皆さんは間違いなく成長しています。学習への取組姿勢、生活態度、地
域への貢献など、高校生として必要なことが、かなり身に付いてきたと感じています。
一昨日ある地域の会合に出席したとき、学校周辺の町内会長さんや商店街の方、マスコミ
の方が異口同音に、西高生のことを褒めてくれました。西高はよくなりましたね。とも言っ
てくれました。皆さんは、地域の人にそう言ってもらえることを誇り、西高のよき伝統を守
り、新たな伝統を作るという気持ちをもってください。
明日から春休みが始まります。短い期間ですが、どうか有効に過ごしてください。具体的
には自分の1年間の振り返りを行い、進級後の新学年でどのような学校生活を送るべきか、
自分で考え実行する準備をすべき期間です。
助走、つまり準備がうまくいけば、新学年からスタートダッシュができます。特に新3年
生は出だしで進路希望の実現が大きく左右されます。本を読み、進路希望先を調べ、新しい
教科書を開き、新学期からどういう内容を勉強するか頭に入れるなど、やるべきことはいく
らでもあります。
皆さんは成長したとはいえ、社会人として通用する知識・身だしなみ、考え方を備えてい
ると自信を持って言える人は、まだ少ないと思います。社会でよき人生を送るため、横道に
それず、自分を見失わず、苦難から逃げず、自分の力で歩んでいく。そんな高校生活を送っ
て欲しいと思います。そのためのスタートを切る大切な春休みにして欲しいと思います。
人生の節目がしっかりしている人ほど成長すると言われています。学年が変わるという節
目をしっかりと過ごして、一段と成長した新学年生として4月に会えることを楽しみにして
います。
以上、終業式の講話とします。