第五回 復習問題 第1問 A = (a1 , a2 , a3 ), B = (b1 , b2 , b3 ) であるとき、 A × B = (a2 b3 − a3 b2 , a3 b1 − a1 b3 , a1 b2 − a2 b1 ) である事を示せ。 用いる公式: A,B,C はベクトル、r は実数であるとすると、 r(A × B) = rA × B = A × rB A × B = −B × A A × (B + C) = A × B + A × C A×A=0 また、x, y, z 正方向の単位ベクトルを i, j, k とおくと、 i×j =k j×k =i k×i=j 第2問 デカルト座標と極座標の間の座標変換は、 x = r cos θ y = r sin θ となる。これらを r, θ で微分し、大きさが 1 になるように規格化することで、位置ベクトル r での r 方向, θ 方向の単位ベクトルがそれぞれ er = (cos θ, sin θ) eθ = (− sin θ, cos θ) 1 となることがわかる。er の時間微分は、 d d cos θ, sin θ) dt dt = (−θ˙ sin θ, θ˙ cos θ) er = ( ˙ θ = θe (1) eθ の時間微分は、 d d sin θ, cos θ) dt dt = (−θ˙ cos θ, −θ˙ sin θ) ˙ r = −θe (2) d (rer ) dt = re ˙ r + re˙r ˙ θ = re ˙ r + rθe (3) eθ = (− r = rer であることより、 v = r˙ = よって式 (3) より、 2 |v| = r˙ 2 + r2 θ˙2 (4) L = m|r × v| = mr2 θ˙ (5) 問1 極座標を用いると、角運動量は と書き表す事が出来ることを示せ。 (ヒント : 座標の基底としては互いに直交する大きさ 1 の er と eθ を用いると考えやすい) 上記で求めた角運動量は、中心力中では保存するので定数とみなせる。座標の原点にある質量 M の恒星の 周りを質量 m の惑星が公転している状況を考える。惑星の力学的エネルギーは E= 1 GM m m|v|2 − 2 r であり。これは保存する。 問2 式 (6) の右辺を r,r˙ とその他の定数のみを用いて書き直せ。 (ヒント:式 (4), 式 (5) を用いる。) 2 (6) h= 1 r とおくと、θ での微分は dh dt dr dh r˙ mr˙ = =− =− 2 ˙ dθ dθ dt dr L r θ (7) と書ける。 問3 式 (7) を問 2 の式に代入して r˙ を消去すると ( (lh − 1)2 + d(lh) dθ )2 = ε2 (8) の形に書ける。l と ε の具体的な表式を定数を用いて書き表せ。 式 (8) の解は h= 1 + ε cos (θ + φ) l (9) r= l 1 + ε cos (θ + φ) (10) である (代入して確かめよ)。これより、 が得られる。この式が惑星の軌道の式である。 問4 φ = 0,ε < 1 であるとする。式 (10) を書き直すと y2 (x + p)2 + a2 b2 (11) の形になる事を示せ。 (ヒント : r = √ x2 + y 2 ,cos θ = x r を用いる) a が楕円の長半径、b が楕円の短半径である。 問5 面積速度一定の法則を用いて公転周期 T を求め、T 2 ∝ a3 を確かめよ。ただし面積速度は 12 r 2 θ˙ = される量である。 3 L 2m で表
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