! 第2章 写像 ! 第1節 写像とは ! 第2節 全射,単射,全単射 ! 第3節 恒等写像,逆写像 ! 第4節 合成写像 定義2.1 A , を集合とする. B f f :A!B 写像 : A の任意の要素が のある1つの要素に対応 B : の定義域, : の値域 B f A f f A B ! 定義2.2 f : R ! R はすべて写像. 例2.1:以下のような, p ! , , 2 f (x) = sin x + cos x f (x) = 10 f (x) = x2 + x f A B A , を集合, を から への写像とする. B 0 とすると, A ✓A f ! 次の表で表される も写像である. f (A0 ) を による f をみたす, A0の像という. f : {0, 1, . . . , 5} ! 2{a,b,c} x 0 f (x) {a} 1 2 3 4 5 問2.1:写像でない例をあげなさい. ! 例2.2: f (x) {a} のとき, 1 2 問2.2: f ([0, ⇡/2]) ! のとき, を求めよ. f (x) = sin x = [ 1, 1] ! f: {0, 1, . . . , 5} ! 2{a,b,c} 0 3 4 B A ! f (R) f (x) = sin x ! のとき, x f {a} {a, b, c} {a, b} {a, c} {b, c} ! ! f: f (A0 ) = {f (a) 2 B : a 2 A0 } 5 {a} {a, b, c} {a, b} {a, c} {b, c} f ({0, 1, 2, 3, 4, 5}) = {{a}, {a, b}, {a, c}, {b, c}, {a, b, c}} {0, 1, . . . , 5} ! 2{a,b,c} x 0 f (x) {a} 1 2 3 4 5 {a} {a, b, c} {a, b} {a, c} {b, c} のとき, を求めよ. f ({0, 1, 3, 4, 5}) ! f :A!B 2.1: を写像とすると, f (A0 ) ✓ B A0 ✓ A 任意の について . f 定義2.3 f : A ! B を写像とする. 1.全射: f (A) = B a, a 2 A 2.単射:任意の について, 0 B A f (a) = 6 f (a0 ) a 6= a0 ならば, 3.全単射:全射かつ単射 f B A ! f ! は全射であるか? f ! は単射であるか? f A f : R ! R f (x) = x2とする. 問2.4: を B ! x f A {a,b,c} 追加問題: f : {0, 1, . . . , 5} ! 2 B 0 f (x) {a} 1 2 3 4 5 {a} {a, b, c} {a, b} {a, c} {b, c} f ! は全射?単射? 命題2.1 証明(←) |A| = |B| = s であるとする. 一般性を失うことなく, ! B , を有限集合とする. A から への全単射が存在するとき,かつそのときに限 B A |A| = |B| り, である. A = {a1 , a2 , . . . , as }, B = {b1 , b2 , . . . , bs } とできる. f i:1is を,任意の について, 証明(→) f から への全単射 が存在すると仮定. B A |A| |B| f が全射 ) |A| = |B| |A| |B| f が単射 ! f (ai ) = bi とする. f この は確かに全単射になっている. 定義2.4 命題2.2 f A A Aを集合, を から への写像とする. a 2 Aについて, f (a) = a であるとき, このとき,任意 B A , f : A ! を全単射とする. B g:B!A このとき,次のような写像 が存在する. g(b) = a 任意の b 2 B について, . ただし, は を満たす. a 2 A f (a) = b f を恒等写像(または,恒等関数)という. f A A A ! f (x) = 1 問2.5:関数 は恒等写像か? g f BA B 定義2.5 定義2.6 , B A B C f A B A , , を集合, を から への写像, f : A ! を全単射とする. B g : B ! A を, このとき,命題2.2を満たす, f 1 逆写像,または逆関数とよび, で表す. f g=f B A g B から を C への写像とする. g f を と の合成写像(合成関数)とい f g このとき, い,以下が成り立つ. a 2 A について, 任意の 1 B A (g f ) = g(f (a)) f (x) = 2x 1 f : R ! R を とする. 問2.6: 1 f (x) このとき, を求めよ. ! A f B g 命題2.3 C f : A ! を全単射とする. B , A B 1 1 f および, は恒等写像となる. f f f f f A ! 問2.7:f , とする. (x) = x + 1 g(x) = x2 + 2x 3 このとき,合成写像 を求めよ. g f BA 1 B ! 1 f f 証明: が恒等写像となることを示す. a 2 A を任意とする. b = f (a) a = f (b) とすれば,逆写像の定義より, . よって, (f 1 f )(a) = f 1 1 (f (a)) = f 1 (b) = a (f f )(a) = a a2A 任意の について, なので, 1 (f f ) は恒等写像である. 1 ! 第2章 写像 ! 第1節 写像とは ! 第2節 全射,単射,全単射 ! 第3節 恒等写像,逆写像 ! 第4節 合成写像 ! 第2章章末問題 命題2.4 f :X! Y g : Y ! Z を全単射とする. , このとき,合成写像 は全単射である. g f :X!Z 命題2.5 f : X ! , Y g : Y ! Z を全単射とする. g f :X!Z このとき,合成写像 は全単射であり, (g f ) 1 =f 1 g 1
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