「クリスマス・エクスプレスのCMを見て、当時の社会と今の社会何がどう

2014.9.25
LS12063 赤城祥子
「クリスマス・エクスプレスのCMを見て、当時の社会と今の社会何がどう変わったと
思うか。それによってどういうことが起きていると思うか。」
1987 年昭和 62 年 4 月に日本国有鉄道は民営化され、JRグループ 6 社が発足された。
これは自動車、航空機関など他輸送機関の発達による輸送手段の多様化や利用者ニーズの
高度化など輸送を取り巻く環境の変化に即応した弾力的、効率的経営が行えなかったこと
が主因とされている。
1987 年JR東海はCMを開始した。これは「収入の8割を稼ぐ東海道新幹線がJR東海
の顔であることは間違いない。それをPRし、会社の知名度やイメージをアップさせ、民
営化直後でアイデンティティーに悩む社員の士気を高めたい」という狙いが存在したから
である。そして当時の「国有鉄道」というお堅いイメージを一新するために作られた。
このCMと同時期に、
「ディスプレイ型のポケベル」が誕生している。従来のものと違い、
誰から呼び出されているかわかり、企業だけでなくプライベートでも用いられるようにな
った。これまで連絡を取る手段が固定電話主流だった時代に革新的な商品だった。その後
ポケベルは携帯と進化した。
当時の社会は連絡をとる手段が限られていたために、遠距離恋愛をしている人が新幹線
を利用することで、
「逢える」という繋がりを売りにしていたと考える。しかし同時期に「デ
ィスプレイ型のポケベル」がでたことによって、連絡手段をとる手段が格段に増えた。ま
たその後の普及により利用料の値下げもされたことにより、ますます一般の人が手に入れ
られ入れやすくなり、身近ものへと進化していったのである。普及はじめは「電話がした
い」が主だったのが時代とともに変化し「メール」というツールが誕生したのである。こ
の機能によって携帯というものがますます身近な存在に進化していった。それによって今
では、携帯などの電子機器を通して直接会ってなくても顔をみて電話をすることができる
ことで、会って話しているかのような感覚にさせられる。この電子機器の発展、普及によ
っていつでも繋がっていられ、コミュケーションがより気軽なものに変化していった。
JR 東海はシリーズ化されたクリスマス・エクスプレスのCMを 1992 年に終了している。
これはJR東海が経営不振や売り上げ低下によってCMを打ち切ったわけではなく「携帯」
というツールが普及し今までの「繋がる」が変化することを見込んで打ち切ったと考える。
CMが放送された時から20年近くの歳月がたっている今も売り上げが伸びているのは、
この当時CMを見ていた人たちが、憧れだったものに手が届く世代になったからだといえ
る。金を身に着けたことにより、当時憧れだったことができるようになったのである。こ
の世代が今もなおJR東海の売り上げに貢献していると考える。
携帯の普及によって人々のコミュニケーションに対する関心も変化を遂げた。いつでも
どこにいても繋がっていられる携帯は、簡単に誰とでもコミュニケーションがとれる時代
へと変化していったのである。