報告書に代えて 顔の見える活動を中心に活動を予定したが、参加人数が多くなれば多くなるほど、集合 が難しくなった。何か機会があるごとに集まって内容を検討した。 当初のメンバーでも体調不良その他の理由の為データをだすことができない人もいた。 西九州大学安武先生に参加していただいた。 リハ病院、回生病院など参加を考えてくださる先生がふえた。 (1) MNA®-SF における下腿周囲長(CC)のカットオフ値の検討 -第 2 報新 cut off 値の提言 2013 年 2 月に日本静脈経腸栄養学会で百木が第 1 報を報告している。 2014 年ではデータ数を増やし(男性 395 女性 585 )百木が第 2 報を報告した。 MNA を有効に使うため BMI だけでなく CC も cut off 値を 3 個設定している。 急性期病院、慢性期病院、老健 対象施設による差が少し見えてきた リハビリ病院からの参加が得ら、症例数も増えれば対象施設による差の提言まで できる可能性がある。 (2) 新たな MNA-SF cut off points を用いた予後の検討 2013 年に報告された cut off 値を用いて生存率での検討を行い中務が報告した。 日本版 cut off 値を用いてグループ分けをするとある慢性期病院では生存率に差 が認められた。もともとの cut off 値を用いた場合は生存率に差がなく、日本人に あった cut off 値であると考えられた。一方老健ではどちらの cut off 値であるに しろ死亡率には差がなかった。長期で観察すれば差が出る可能性がある (3) 性差ならびに栄養状態が下腿周囲長(calf circumference)に与える影響について 藤谷は性別、年齢で分け CC の差異を確認した、一方で栄養状態で分け差異を確 認した。栄養状態の差がより認められ、男女で cut off 値に差を付ける必要はない と判断した。 (4) 健康診断受診者、入院患者における BMI と calf circumference の関係 CC 自体の有用性について 体重が測れれば栄養状態の良い指標になるが、在宅で寝たきりの人にとってはま まららない。高田の勤務する病院の健康診断受診者と長谷川の勤務する病院の入 院患者で体重・BMI と CC の関係をみた。ある時点では健康診断受診者のほうが 体重や BMI と CC には高い相関があった。ところが 1 年間の体重・BMI・CC の 変化量を比べると、入院患者のほうが体重や BMI の変化量と CC の変化量で高い 相関があった。すなわち経過を見ていく場合の CC の有用性が示された 平成 26 年 2 月 28 日 刈谷豊田総合病院高浜分院 長谷川正光 MNA®‐SFにおける下腿周囲長(CC) のカットオフ値の検討 ‐第2報‐ 帝塚山大学 現代生活学部 百木 和 介護老人保健施設 なでしこ 中務 律子 飯田市立病院 水野 智之 クローバーホスピタル 望月 弘彦 すぎやま病院 宇野 千晴 済生会神奈川県支部栄養部会代表者 藤谷 朝実 大垣中央病院 茨木あづさ 村上記念病院 北林 紘 東住吉森本病院栄養管理科 遠藤 隆之 西九州大学 健康福祉学部 安武 健一郎 刈谷豊田総合病院高浜分院 長谷川 正光 【背景】 • MNA®は本来、歩行可能な人の栄養不良を早期に 発見するために開発されたツールであるが、その 簡便性から高齢入院患者、及び施設入所者に対し て広く用いられている。 • しかしながら、良好な栄養状態が維持できていても、 下腿周囲長(CC) 31cm未満の症例は多く、現行の MNA ® -SF(CC)のカットオフ値31cmは入院高齢患 者に適応した場合、不適切と考えられる。 • 我々は昨年度の本学会にて、多施設からデータを 収集し、入院高齢患者に適した新たなCCカットオフ 値(26.4、27.6、28.4)の提案を行った。 【昨年度の結果】 • 各協力施設(急性期病院、療養型病院入院中、老健入所中)の高齢者 776名(男性309名、女性467名、平均年齢 82.0± 8.4 歳、日常生活 自立度 J~Cレベル)を対象とし、CCの測定法を統一して測定を行った。 • 血清アルブミン値(BCG法、3.0、3.5、3.8g/dl)に対するROC 解析を行い、 CCのカットオフ値を決定した。 • 各アルブミン値に対する感度、特異度が最大になる値は以下の通りと なり、これを新たなカットオフ値として提案を行った。 Alb(g/dl) CC(cm) BMI(kg/m2) 3.0 26.4 18.2 3.5 27.6 19.6 3.8 28.4 20.5 【目的】 昨年度より症例が追加となったため、測定法を統 一してCCの測定を行い、入院患者や要介護度の 高い高齢者に適したカットオフ値の再検討を行った。 【対象および方法】 • • • • 各協力施設(急性期病院、療養型病院入院中、老健入所中)の高齢者 983名(男性395名、女性585名、平均年齢 80.7± 8.6 歳、日常生活 自立度 J~Cレベル)を対象とした。 各施設毎に同一検者で、CCメジャーを用いて、健常な側の最大下腿 周囲長をJ~Bレベルは座位、Cレベルは仰臥位で測定した。 最大周囲長が不明な対象者は、CCメジャーを用いて脛骨粗面 から 4cm下部の値を用いた。 その他のデータ収集項目は、性別、年齢、MNA ® -SF(総点、 各項目の点数)、BMI、血清アルブミン値とした。 血清アルブミン値(BCG法、3.0、3.5、3.8g/dl)に対するROC 解析を行い、 CCのカットオフ値を決定した。 【対象者の属性】 老健 n=125 急性期病院 n=554 療養型病院 n=301 p値 性別 (M:F) 43:82 236:318 116:185 0.181 年齢(歳) 84.1±8.5 78.2±8.0 83.7±8.3 <0.001 BMI(kg/m2) 19.4±3.1 21.7±4.2 18.4±3.5 <0.001 CC(cm) 28.1±4.3 32.8±7.5 25.1±3.8 <0.001 MNA‐SF(点) 8.6±2.6 9.0±3.5 6.3±3.0 <0.001 Alb(g/dl) 3.5±0.5 3.7±0.5 3.2±0.5 <0.001 Χ2‐test, ANOVAtest 【結果】 • 対象者に対する回帰式より、現在のMNA®-SFの BMI カットオフ値に対応するCCの値は下記の通りと なった。 BMI(kg/m2) CC(cm) 19 28.2 21 30.6 23 33.0 【CCのカットオフ値の算出】 • 血清アルブミン値 3.0g/dl、3.5g/dl、3.8g/dlに対する ROC解析より、感度・特異度が最大になるCCの値 は以下の通りとなった。 Alb(g/dl) CC(cm) 3.0 26.2 3.5 28.0 3.8 29.2 【CCに対応するBMIの値】 • BMIはCCとの相関が得られた(r=0.704)ことより、CC に対するBMIの値は回帰式より算出した。 CC(cm) BMI(kg/m2) 26.2 17.3 28.0 18.8 29.2 19.8 r=0.704 p<0.001 【考察】 • 今回用いた3種類のアルブミン値は、臨床現場および老年 医学分野で栄養障害の判定に用いられている数値であり、 それぞれに対するCCおよびBMIの値は入院患者や要介護度 の高い高齢者に対するMNA ® -SFのカットオフ値として用いる ことができると考える。 • 今後、このカットオフ値を使用し、他の栄養評価指標あるいは 予後との関連を各協力施設で検討し、入院患者、要介護高齢 者に適したMNA ® -SFの検討を行う。 【結論】 • 今回報告したCCの値 26.2、28.0、29.2は、入院患者 や要介護度の高い高齢者に対するMNA®-SFの新た なカットオフ値として使用可能と考えられた。 なお、本研究は勇美記念財団より助成を受けて実施した。 新たなMNA®-SF cut off points を用いた予後の検討 中務 律子 帝塚山大学 現代生活学部 百木 和 飯田市立病院訪問リハビリテーション 水野 智之 クローバーホスピタル 望月 弘彦 刈谷豊田総合病院高浜分院 長谷川 正光 介護老人保健施設 なでしこ 背景 MNA®-SFは本来、65歳以上の自力歩行可能な高齢者 を対象とした栄養スクリーニングツールだが、その簡便 性から高齢入院患者、及び施設入所者にも広く使われ ている。 一方、良好な栄養状態が維持できていても、脹脛周囲 長(CC) 31cm未満の症例は多く、cut off pointsの再検 討が必要と考えられる。 目的 JSPEN2013で百木が提案した、新しいMNA®-SFのcut off points(CPs)の有用性を長期療養型病床と介護老人 保健施設(老健)で比較検討した。 方法 平成24年6月より追跡開始し、65歳以上の長期療養 型病床入院患者94名、老健入所者95名、計189名 を対象とした。 Original MNA®-SF CPsを用いて算出したO-BMI・O- CC、並びに百木が提案した新しいCPs (BMI: 18.2 / 19.6 / 20.5、CC: 26.4 / 27.6 / 28.4)を用いて、そ れぞれ新たに得点を算出し、MNA®-SFの得点が8点 以上をH群、7点以下をL群とし、両群間の1年生存率 をχ2検定を用いて検討した(有意水準5%)。 MNA®-SF BMI original 百木 2013 0点 19未満 18.2未満 1点 19以上、21未満 18.2以上、19.6未満 2点 21以上、23未満 19.6以上、20.5未満 3点 23以上 20.5以上 BMI CC original 百木 2013 脹脛周囲長 CC 0点 31未満 26.4未満 1点 26.4以上、27.6未満 2点 27.6以上、28.4未満 3点 31以上 28.4以上 (cm) 対象者背景 長期療養型病床 老健 p値 男女比 43:51 29:66 0.467 年齢(歳) 84.9±8.4 83.4±8.7 0.707 BMI 17.4±3.1 19.2±3.4 0.377 CC(cm) 23.8±3.3 27.7±4.1 0.038* MNA-SF(original)BMI 6.1±2.5 8.5±2.7 0.326 MNA-SF(original)CC 5.7±2.2 8.3±2.9 0.008* MNA-SF(百木)BMI 6.4±2.6 8.9±2.8 0.560 MNA-SF(百木)CC 6.1±2.5 9.1±3.1 0.055 χ2検定、Student’s t-test * p<0.05 H L 1年 生存率(BMI) MNA®-SF (百木) BMI MNA®-SF (original) BMI 1.0 1.0 0.5 0.5 p = 0.356 療養型病床 0.0 1.0 0.0 250 300 350 (日数) 1.0 0.5 0.5 50 100 150 200 p = 0.009* 老健 0.0 50 100 150 200 250 300 350 (日数) p = 0.077 療養型病床 50 100 150 200 老健 250 300 350 (日数) p = 0.079 0.0 50 100 150 200 250 300 350 (日数) H L 1年 生存率(脹脛周囲長:CC) MNA®-SF (百木) CC MNA®-SF (original) CC 1.0 1.0 0.5 0.5 p = 0.441 療養型病床 0.0 50 100 150 200 250 300 350 (日数) 0.0 50 1.0 1.0 0.5 0.5 p = 0.022* 老健 p = 0.243 療養型病床 100 150 200 250 300 350 (日数) p = 0.010* 老健 0.0 0.0 50 100 150 200 250 300 350 (日数) 50 100 150 200 250 300 350 (日数) 考察 長期療養型病床では、両群間における1年 生存率の差 に有意な違いが認められなかったものの、original MNA®-SFのCPsよりも新しいCPsで差がみられる傾向に あった。 老健では、original MNA®-SFのCPsにおいても有意な差 が認められた。 結語 新たなcut off pointsを用いて、より効果的な栄養スク リーニングを目指すために、今後は血清アルブミン等、 他の栄養指標を踏まえながら、継続して検討を重ねてい く必要がある。 第29回日本静脈経腸栄養学会 2014年2月27日 横浜パシフィコ 性差ならびに栄養状態が 下腿周囲長(calf circumference) に与える影響について 藤谷朝実1) 高田耕二2) 長谷川正光3) 済生会横浜市東部病院1) 金沢病院2) 刈谷豊田総合病院高浜分院3) 性差並びに栄養状態が下肢周囲長に与える影響について 済生会横浜市東部病 院栄養部藤谷朝実 1 目的 筋肉量の多い男性においては、筋肉量を反映する下腿 周囲長(calf circumference:CC)とBMIや体重の関連 は女性と異なることが考えられる。また高齢者は生理的 変化として筋肉量の低下があり、栄養状態の低下があ る場合はそれが顕著となることが知られている。 CCとBMIならびに体重との関連性について、男女別、栄 養状態別に検討し、性差ならびに栄養状態がCCに与え る影響を検討する。 【目的】下肢周囲長は筋肉量を反映し、体重計測が困難時には体重を予測する指 標としてMNA等の栄養評価シートでは使用されています。しかし、男性と女性では 筋肉量の差異から、下肢周囲長とBMIや体重の関連性が異なっていることが推測さ れます。また、高齢者の加齢や栄養状態低下による筋肉量の低下も考える必要が あります。このような命題に対し、多施設での調査結果から、下肢周囲長とBMIなら びに体重の関連性について、男女別、栄養状態別に検討しましたので報告致しま す。 2 対象 【高齢者群】 済生会神奈川県支部の5病院の内、急性 期病院を除く3病院で2012年年8~9月、12~1月に 入院した65歳以上の患者395名と刈谷豊田総合病 院高浜分院に2012年6月10日に入院しており、一 年後まで入院継続していた47名の計442名 【対照群】金沢病院にて2012年、2013年健康診断を継 続受診した男性59名と東京都内の短期大学に通学 する女性179名 調査は、済生会神奈川県支部の急性期疾患を主として診療している病院を除く3病 院で2012年8月から9月、もしくは同年12月~翌年1月まで入院していた患者のうち 65歳上の患者395名と刈谷豊田総合病院高浜分院に2012年6月10日に入院して おり、一年後まで入院継続されていた47名を高齢者群とした。対照群として金沢病 院で2012、2013年と健康診断を継続受診した男性59名、東京都内の短期大学に 通学する女性179名を成人健常人群とした。 3 方法 1. 入院患者にはMNAを用いて栄養スクリーニングを 実施し、7点以下を栄養障害あり群、8点以上を栄養 障害なし群とした。 2. 対象者全員の身長、体重、下肢周囲長を計測した。 身長、体重からBMIを算出した。 3. 体重・BMIと下肢周囲長との相関係数、ならびに回 帰直線式を、栄養状態と性差が下肢周囲長に与え る影響を検証した。 4. 検証には、SPSSVersion21を用い、有意水準5%と した。 【方法】 ①それぞれの施設に入院している高齢者にはMNA-SFを用いて管理栄養士が栄養 評価を実施した。7点以下を栄養不良群、8点以上を栄養良好群とした。 ②高齢者、検診受診者、女子短大生の身長、体重、下肢周囲長を計測し、身長・体 重からBMIを算出しました。 ③男女別並びに栄養障害の有無別で、体重、BMIと下肢周囲長との相関係数、並 びに回帰直線式を求め、栄養状態や性差が下肢周囲長に与える影響を検証した。 ④検定に当たっては有意水準5%とした。 4 対象者背景 * P<0.001 【対象者背景】高齢者442名のうち、男性は186名、女性256名、成人健常人の対照 群では男性58名、女性181名で、BMI、血清Albを除くすべての項目にそれぞれ男 女間で有意な差が見られました。 5 高齢者(442名) 高齢者442名をMNA-SFを用いて評価を行いました。栄養不良群は女性よりも男性 の方がオッズ比1.1倍で栄養不良の出現の可能性が高く、栄養不良群の方が平均 年齢も有意に高いことが分かりました。その他の栄養状態を示す指標はすべて両 群間に有意な差がありました。そさらにそれぞれの群において男女差があるのか更 に解析を致しました。 6 平均年齢 高齢者の栄養状態別平均年齢比較です。栄養状態の有無にかかわらず男女間の 年齢に有意な差が見られました。栄養状態不良の男性は栄養状態良好の女性より も平均年齢が低く、男性の栄養状態の低下傾向は女性に比べて比較的早い傾向 がみられています。 7 体重 平均体重は男女間での差がみられる以外に男性・女性ともに栄養状態不良の方が 良好群に比べて平均15%体重が少ない傾向にありました。 8 BMI 身長を加味したBMIでは男女間では差がなくなり、栄養状態不良群の方が男女とも に有意に少ない傾向がありました。しかし、栄養状態不良と評価された群でも男女 ともに平均BMIは18.5kg/㎡以上であり、栄養不良群の平均血清Alb3.4g/dlと合わ せて評価すると、栄養不良群においても栄養不良の程度が軽度の可能性があるこ とがかんがえられました。 9 下肢周囲長 下肢周囲長は栄養状態良好群では男女が見られませんでしたが、栄養状態不良 群では男女差が見られました。平均年齢の差異が影響している事も考えられました が、年齢と下肢周囲長の間には相関がみられませんでした。 10 体重(高齢者) 高齢者群で栄養良好・不良群別で男女別に相関係数、並びに回帰式を求めました 。下肢周囲長と体重の間には栄養状態に関わらず有意な相関がみられましたが、 女性の方が男性に比べて高い正の相関がみられました。女性の方が男性に比べて ばらつきが少ない傾向にありました。 11 BMI(高齢者) 同様にBMIについても相関係数、回帰式を求めました。男女ともに体重に比べて相 関係数は低下する傾向にありましたが、いづれも正の有意な相関がみられていま す。 12 検診受診男性・短大生女性 検診受診者である平均年齢42歳の男性群と平均年齢20歳の女子短大生でにおい ても下肢周囲長と体重・BMIの間には有意な正の相関がみられ、男性の方がより高 い正の相関がみられました。 13 まとめ 男性の方が、女性に比べて栄養不良の割合が高く、 その平均年齢も低かった。 栄養状態の良否にかかわらず、男性の下肢周囲長の 方が女性よりも有意に大きかった。 下肢周囲長はBMI、体重との間に有意な正の相関が 見られたが、栄養状態良好群の方が高い相関が見ら れた。 65歳以下においては、男性の方が女性よりも下肢周 囲長と体重・BMIともに高い相関が見られた。 結語 下肢周囲長には性差が見られ、男性は女性に比べて BMIや体重との関連性は低く、個人差がある傾向がみ られた。 男女ともに、栄養状態低下によって下肢周囲長は低 下するが、加齢の影響よりも栄養状態の方が下肢周 囲長に影響を与えている可能性が高いことが示唆さ れた。 男性の方が女性に比べて栄養状態が低下する年齢 が低いことが示唆された。 本研究の一部は勇美記念財団の助成により実施致しました。 健康診断受診者、入院患者における BMIとcalf circumferenceの関係 刈谷豊田総合病院高浜分院 長谷川正光 帝塚山大学 現代生活学部 百木 和 老健なでしこ 中務律子 金沢病院 高田耕二 背 景 • MNA‐SFにはBMIもCCも使用可能であるが、 両者の関係についての報告は少ない。 目 的 • 健康診断受診者、入院患者でBMIとCCの 関係を求め、1年後のそれぞれの変化量 の関係を明らかにする事。 対 象 • 2012、2013年健康診断を継続受診した 男性59名(40.1±15.4)。 • 2012年6月10日入院患者のうち1年後 まで入院継続した47名(男20、女27:81.8 ±10.3) 方 法 • それぞれ2012、2013年の体重・BMIとCC の相関係数を求めた。 • 1年間での体重・BMIの変化量⊿BW・ ⊿BMIとCCの変化量⊿CCの相関を求め た。 健康診断受診者、平成24年 BW 67.61±9.21 CC 38.12±2.94 相関係数 0.863 健康診断受診者、平成24年 BMI23.12±2.86 CC38.12±2.94 相関係数0.849 健康診断受診者、平成25年 体重67.70±9.81 CC38.60±3.19 相関係数0.795 健康診断受診者、平成25年 BMI23.10±3.08 CC38.60±3.19 相関係数0.743 健康診断受診者 1年の変化 相関係数0.209 相関係数0.108 入院患者、平成24年 BW 40.64±7.21 CC 24.36±2.82 相関係数 0.771 入院患者、平成24年 BMI 17.68±2.66 CC 24.36±2.82 相関係数 0.635 入院患者、平成25年 体重 40.26±7.59 CC 24.02±2.87 相関係数 0.661 入院患者、平成25年 BMI 17.45±2.50 CC 24.02±2.87 相関係数 0.636 入院患者1年の変化 相関係数 0.672 相関係数 0.654 考 察 • ある時点の観察では健康診断受診者が 入院患者に比して体重・BMIともCCに高 い相関関係があった。 • しかしながら変化量の相関は入院患者 で高く、体重測定が困難な場合において CCが栄養状態の変化を示す可能性を示 唆すると考えられた 結 語 • 栄養評価のおけるCCの可能性が示された 謝 辞 • 勇美記念財団より助成をいただいたMNA‐ SFの関連研究の一部としてCCを測定した。
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