地球惑星科学基礎V演習 第7回 演習問題 解答編 問題1. 以下のような原⼦配置をもち、空間群 Pm3m (⽴⽅晶系)に 属している結晶について、 ①単位格⼦に含まれる原⼦を凡例に従って描き、 ②CaとTiがそれぞれOに何配位しているか(最も近い酸素は何個 あるか)を⽰し、 ③この結晶の化学式を書いてください x y z Ca: ½ ½ ½ Ti: 0 0 0 O: ½ 0 0 Tiの配位数 z Caの配位数 x 12 y 凡例 O Ti Ca 化学式 CaTiO3 6 問題2. 球を最密パッキングしたとき、空間を占める球の割合(充填率)を答えてください。 ⾯⼼⽴⽅格⼦の各辺の⻑さを1とした時、 ・⾯⼼⽴⽅格⼦の体積は 1 ・球の半径は √2 / 4 ・⾯⼼⽴⽅格⼦の中にある球の数は4個 充填率 = 4/3 π (√2 / 4)3 × 4 = π / (3√2) =0.74 問題3. 六⽅最密パッキングで得られた下のような六⽅格⼦のa軸とc軸の⻑さの⽐率を求めてください。 (ヒント: 六⽅最密は2周期、⽴⽅最密は3周期の積み重ね。⾯⼼⽴⽅格⼦の体対⾓線の⻑さが分かれば…) 球の半径を√2 / 4とすると ・a軸の⻑さは半径の2倍 ・c軸の⻑さは問題2の⽴⽅体の体対⾓線の⻑さ(√3)の2/3 c a b(=a) c/a = √3×2/3 / (√2 / 4 × 2) = 2√6 /3 =1.63 問題4. ある陰イオン(半径=1)の最密パッキングに関して、4配位(正四⾯体)位置および6配位(正⼋⾯ 体)位置に⼊る最⼤のイオン半径を求めてください。 球の半径を1とすると⼀辺の⻑さは√2 球の半径を1とすると⼀辺の⻑さは2√2 体対⾓線の⻑さ(√6)の半分が陽イオンの半 径と陰イオンの半径の和 4配位 √6/2-1 = 0.22 ⼀辺の⻑さの半分が陽イオンの半径と陰イオ ンの半径の和 6配位 √2-1 = 0.41
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