情報処理基礎B(市場戦略学科・木曜 2 時限・小沢) 資料4:回帰分析2 - 重回帰分析 (2014.11.5 11.26) 1. Excel の分析ツールを用いた回帰分析 単回帰分析を含め,一般の回帰分析は分析ツールの「回帰分析」を用いて実行できる. (1) アドイン ・分析ツールを使用可能な状態にするためにアドインという操作が必要となる (既にアドイ ンされている場合は不要). ・アドインの方法:[ファイル]タブの[オプション]をクリックする.表示されたウィンドウで [アドイン]をクリックし,[管理]が[Excel のアドイン]となっていることを確認して,[設 定]をクリックする.表示されたウィンドウで[分析ツール]をチェックし,[OK]をクリ ックする. ・アドインが成功すると,[データ]タブの[分析]に[データ分析]アイコンが表示される. (2) 分析ツールを用いた回帰分析の実行方法 ・[データ]タブの[データ分析]をクリックし,表示されたウィンドウで[回帰分析]を選択して, [OK]をクリックする. ・[回帰分析]の設定ウィンドウで以下の設定を行う. - 入力元: [入力 Y 範囲] に目的変数のデータ範囲を,ラベルを含めて指定 [入力 X 範囲] に説明変数のデータ範囲を,ラベルを含めて指定 [ラベル] をチェック - 出力オプション [残差] をチェック(残差を用いた分析をしない場合は不要) ・[OK]をクリックすると,計算結果が新たなシートに出力される. (3) 実行結果の見方 ・回帰式の切片 (a x + b の b):[切片]の[係数] ・説明変数の係数 (a x + b の a):説明変数のデータ系列名(ラベル)の[係数] ・推定値と残差:[残差出力]の[予測値]と[残差] (データ番号順に表示されている) ・決定係数:[回帰統計]の[重決定 R2] ・練習 3 の問題 3 2. 回帰分析 (重回帰分析) ・重単回帰分析とは,複数の説明変数を用いて目的変数を表す分析のこと. ・目的変数のデータ系列を y = (y1, y2, ..., yn),k 個の説明変数のデータ系列を x1 = (x1,1, x1,2, ..., x1,n), x2 = (x2,1, x2,2, ..., x2,n), ..., xk = (xk,1, xk,2, ..., xk,n) とすると,これらデータ系列間における関係を回 帰式 y = a0 + a1 x1 + a2 x2 + + ak xk で表す (a0, a1, a2, ..., ak の値を求める). ・推定値:a0 + a1 x1 + a2 x2 + + ak xk の x1, x2, ..., xk に値を代入して求めた y の値 残差 e = (y の実測値) - (y の推定値) = (y の実測値) - (a0 + a1 x1 + a2 x2 + ... + ak xk) 決定係数 R2:回帰分析の妥当性を表す数値,0 以上 1 以下の値を取り,1 に近いほどよい. ・重回帰分析も分析ツールを用いて実行できる (方法は単回帰分析と同様). ・練習 4 の問題 1 -1- 情報処理基礎B(市場戦略学科・木曜 2 時限・小沢) 3. 数量化法 ・回帰分析で扱えるデータは基本的に数値のみである.そこで,カテゴリーデータは適当な 方法に従い数量化して分析する.そのような方法を一般に数量化法という. ・もっとも基本的な数量化法は,あるカテゴリーに属するデータには 1,そうでないデータ には 0 を割り当てるものである. ・例えば,売上高の分析で, 「イベントのあった年」というカテゴリーを表す説明変数 (ダミ ー変数という) を U とすると,そのデータが「イベントのあった年」のものであれば U = 1, 「イベントのあった年」以外のデータであれば U = 0 の値を与える. ・この方法により,様々な活動の効果を回帰分析により求めることが可能となる.例えば, 「広告を出した日」というカテゴリーを考えることにより,広告を出した日は売上がどの程 度増えるのかを推定できる. ・練習 4 の問題 2 4. 残差の利用 ・残差の値が他にくらべてかなり大きいデータは異常値として別途分析するなどの対応を取 る.異常値は有益なヒントを含んでいる場合もある. ・演習問題 2 演習問題 2 (2014.11.19):指示に従うこと 小テスト 3 (2014.11.26):指示に従うこと 以上 -2-
© Copyright 2024 ExpyDoc