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生物統計学・第11回
傾向を調べる
-回帰分析-
2015年12月15日
生命環境科学域 応用生命科学類
尾形 善之
回帰分析とは…
★実測値が理論値とどのくらい似ているか
を調べる
♦ カイ二乗検定と似ている気が……
♦ 実は相関係数とも似ています
回帰分析
★相関係数との関係
♦ 相関係数:ふたつの遺伝子の発現量の類似性
♦ 回帰分析:発現量と理論値の類似性
★カイ二乗検定との関係
♦ 独立性の検定:ふたつの遺伝子の発現量の違い
♦ 適合度の検定:発現量と理論値(平均値)の違い
回帰分析の目的
★実測値と理論値の比較
♦ あらかじめ理論値がある場合
• 実測値が理論値にどのくらい当てはまるか?
♦ 新たに理論モデルを作る場合
• 理論値は実測値をどのくらいうまく説明できるか?
♦ 実測値と理論値の相関係数!!
回帰分析の原理
線とどれだけ近い
か
線との差の二乗和
回帰式:𝑦 = 𝑎𝑥 + 𝑏
○●がどれだけ近い
か
丸同士の差の二乗
和
相関係数 𝒓
回帰分析の手順
★理論値がある場合
♦ 実測値(発現量)と理論値のデータセットを用意
♦ エクセルのデータ分析 → 回帰分析
♦ 入力範囲を指定してOK
♦ 出力結果
出力結果の読み方
★相関係数
♦ 「回帰統計」中の「重相関R」(0.940)
★有意確率
♦ 「分散分析表」の「有意F」(<0.001)
★回帰式
♦ 3番目の表の「理論値(0.36)」と「切片(47.96)」
• 𝑦 = 0.36𝑥 − 47.96
回帰分析の手順
★理論値を作る場合
♦ 時系列の実測値のデータセットを用意
• 今回は注目遺伝子の発現量データで代用します
♦ 挿入 → 散布図
♦ データ系列を右クリック → 近似曲線を追加
♦ 近似曲線の書式設定
• 「線形近似」を選択
• 「グラフに数式を表示する」をチェック
• 「グラフにR-2乗値を表示する」をチェック
重回帰分析
★目的
♦ 実測値を複数の回帰式で説明する
★原理
♦ 回帰分析と一緒です
♦ 同じ目的で、主成分分析も利用できます
チェックポイント・I
1. 回帰分析の目的は?
2. 回帰分析の原理は?
3. 回帰分析の手順は?
4. 重回帰分析とは?