A.K.さん(3年生)の感話 ー69回目の終戦記念日を迎えてー

69 回目の終戦記念日を迎えて
葵 A.K.
今年の 8 月 15 日、日本は 69 回目の終戦の日を迎えました。毎年この時期になると戦争
に関するニュースが多く報道されます。そして毎年そのニュースから目をそらしたくなっ
てしまうこともあります。
私は 3 年前に広島へ行きました。原爆ドームや平和祈念資料館などを見学し、
「怖い」と
いうのが正直な感想でした。戦争によってこげた弁当箱などを実際に見た時に「戦争は本
当に起こり、一般のたくさんの人を傷つけたのだ」と痛感しました。また、実際に送られ
た召集令状を見たときに送られた人や家族がどんなにつらい思いをしたのか考えると悲し
みがこみあげてきました。実物を見ることで戦争の威力の大きさを知ることができました。
また、平和祈念資料館で実際に戦争を体験した方のお話を聞くことができました。その方
は「本当の戦争の辛さを知る世代が少なくなっている今の時代に出来るだけ多くの人々に
知ってもらいたい。そして二度と戦争が起きないように維持してほしい。」とおっしゃって
いました。私はその話を聞いて、戦争があったという事実から目をそらしてはいけないと
感じました。
今もまだ世界中には戦争をしている国があります。どうして戦争が起こるのでしょうか。
それぞれの国や人にはそれぞれの意見があります。そして今も国同士の意見の食い違いは
たくさんあります。しかしこの食い違いをお互いのことを考えて一歩引くことはできると
思います。戦争になれば、何の罪もない人たちが殺し合いをしなければならなくなってし
まいます。一人ひとりの命は全て大切な命です。こんなにも多くの人の命や心を傷つける
戦争は世界のどこでも起こってはいけないことです。そして戦争の悲惨さをたくさんの人
が知って、伝えていくべきだと思います。平和な国で平和な時代を生きている自分たちは
たくさんの人が平和ボケしています。この平和な世の中が当たり前だと思い込んでいる人
が日本にはとても多くいると思います。実際私も前までこの平和な日本が当たり前、戦争
なんてありえないと考えていました。でも、今は 69 年前の悲惨な戦争が実際にあり、何百
万人もの人が命を落としたという事実を詳しく知ってもう他人事ではないと思いました。
日本では当たり前のように毎日平和に生活できていますが、今この時間も争いでつらい思
いをしている人がいるということを忘れないでほしいです。今、平和に過ごせる環境に感
謝して生活するべきだと思いました。
「平和」の反対語ときかれたら何と答えるでしょうか。多くの人は、「戦争」と答えると
思います。私も前まではそう思っていましたが戦争体験者の方の言葉は私の考えをかえて
くれました。「平和の反対語は戦争だけではない。平和ではないことを表す言葉はすべて平
和の反対語だと思う。戦争をしないことはもちろん大切だが戦争以外の平和ではない状態
もあってはならない。」と教えて頂きました。戦争のように規模が大きいことでも私たちの
身近なことでも平和の反対語はたくさんあるのだと思いました。平和の反対語に当たるす
べての状態をまずは自分の周りからなくしていければいいです。そして世界中が平和にな
ることを願いたいです。