2015.3 11 内藤 久夫 市長 昨年 月に市長に就任して 以来、こういった場を持てる ことを楽しみにしてきまし た。今回は移住者の方々など の目線で地域の活性化につい て意見交換をしていただきま すが、韮崎の良いところや悪 いところを、外からの視点で 忌憚なく話していただけると 新しい発見があるのではない かと考えています。 また、こういった意見交換 の場を、今後も継続して実施 していきたいと考えています のでよろしくお願いします。 生活するうえでの丁度 良い便利さが魅力 新潟県出身で、横浜で大工 として働いていましたが、自 然エネルギーを利用した家作 りをしたくて日照時間が長い 山梨に興味をもちました。ス キーやドライブで訪れた韮崎 の雄大さと、韮崎の自然の良 さと、生活するうえでの丁度 良い便利さが魅力な事から韮 崎に住むことに決めました。 人口対策には、何をおいて も子育てにやさしい街づくり ではないでしょうか。子育て 中の親の考えを理解していた だいた上で、思い切った施策 を展開していただきたいと思 います。 また、たくさんの若い人達 に韮崎に来てもらいたいと思 うのですが、その方々が住む 場所(宅地)の確保という課 題もありますね。 今回はこういった話し合い の場ができたことを嬉しく思 っており、今後の展開がすご く楽しみです。 名取 裕子 さん “チーム韮崎” まちづくりミーティング 「地域の外からの目線で考えるまちづくり」 ふるさと 各地で人口減少対策や地域活性化策などが課題となっており、本市でも現在これらについて各種施策の実 施や検討をしていますが、今回のまちづくりミーティングでは市外からの移住者(U ターン者含む)や現在 ふるさと韮崎を離れて暮らしている方々などに、外からの視点で本市の魅力や将来像、地域を元気にする施 策などについて意見交換をしていただきました。 当たり前すぎて見落としがちなことも、外からの目線で考えると韮崎の強みや魅力であったり、実は弱点 であったりということがあります。こうした意見も韮崎を活性化させる要素として、今後もまちづくりミー ティングを続けていく予定です。(※ 今回掲載する内容は参加者の意見の要旨です) 前列向かって左から 野田ひろみさん/上原美奈さん/内藤久夫市長/名取裕子さん/長坂小百合さん 後列向かって左から 細井雅也さん/大野玲子さん/野村大助さん/野田敬一さん/西田遥さん/堀内恵悟さん /横森政純さん 12 現代の若者は地方での 暮らしに憧れている 東京に近いのが強み 出身は埼玉県で、結婚を機 に韮崎に来ました。夫と一緒 にパン屋を始めるまでは、自 分で仕事をしており、月に3 回程度東京の企業に通いなが ら、自宅で収入を得る仕事を していました。そういった経 験から、韮崎ってすごく東京 から近いんだなと感じ、これ が韮崎に住む魅力の一つだと 思います。 また、子育てしやすい環境 の場所に人が集まるというの は当然だと思いますが、これ に関連して、韮崎が日本一に なれるのは防災面ではないで しょうか。地震に強いという ことからも伺えるように、災 害に強いというのは、子育て をする上でとても安心感があ ります。それと消防団も積極 的に活動をしていて、特に若 い方々が参加しているという のが地域にとってすごく良い ことだと思います。 新規就農者が安心して 農業に従事できる街に 里山の景色と 便利さが魅力 出身は埼玉県で、夫の実家 が山梨だったことから、韮崎 へ移住してきました。 韮崎には、自然があり、里 山があり、駅があり、中央道 のインターチェンジもあると いう、自然のよさと便利さを 兼ね備えているところが魅力 だと思います。 しかし、時代の流れもある のですが、民間のメガソーラ ー施設などが徐々にではあり ますが、韮崎にも増えてきて います。たしかに自然エネル ギーの普及という観点からは 必要かもしれませんが、それ を理由にすべてが良いのでは なく、例えば、自然や景観的 に考えると多少の規制も必要 があるのではと個人的には考 えます。特に韮崎は富士山の 眺望が魅力ですから、ソーラ ーについても考える必要があ るかもしれませんね。 13 上原 美奈 さん 韮崎出身ですが、一度就職 などで韮崎を離れ、夢だった 農業を目指すため、韮崎に戻 ってきました。 私は実家が農家ではないこ とから、農業を営む場所や設 備などを持ち合わせていませ ん。農業従事者として独立し、 生計をたてることはとても困 難であり、このように感じて いる新規就農者は多いと思い ます。このため新規就農者を 支援する施策を検討していた だけると嬉しいです。例えば、 新規就農者が共同で使用でき る倉庫や作業場、農作業の拠 点になるような施設を設置し ていただけると本当に助かり ます。新たに建設しなくても、 現在使われていない施設など を再利用するだけでも良いと 思います。新規就農者への支 援が充実していると、もっと 多くの就農者が移住してくる のではないでしょうか。 長坂 小百合 さん 出身は韮崎市ですが、就職 などで各地での生活経験があ るほか、ニュージーランドで ワーキングホリデーも経験し ました。現在は市内で妻(後 述のひろみさん)と一緒にパ ン屋を経営しています。 私は、現代の若者は以前に 比べて都会での暮らしより も、地方での暮らしに憧れを 感じている、あるいは地方で 働く方がかっこいいと感じて いると思います。東京の満員 電車に揺られながら生活をす るよりも、地方での田舎暮ら しの方がずっと魅力的だと考 えている方、特に若い方々は 多いと思います。そういった 方々をもっと積極的に韮崎に 呼び込む施策を展開したらど うでしょうか。例えば、無線 LANなどのインターネット 環境をもっと充実させること で韮崎をPRしたらどうでし ょうか。 野田 ひろみ さん 二コリが魅力の一つ 兵庫県出身で結婚を機に韮 崎に移住しました。普段は移 動カフェを経営しながら、県 内各地のイベントや行事など に出店しています。 韮崎の魅力の一つに、市民 交流センター「ニコリ」があ ると思います。市内外から多 くの方々が来館していると聞 きますが、特に子育て支援セ ンターが開催するフリーマー ケットには多くの子育て中の 方々が来場して人気です。し かし残念なことに、3階での 開催ということもあり、市内 の方であってもイベントがあ ることを知らない方も多いと 思います。例えば、1階で人 気のイベントを開催したらど うでしょうか、さらに多くの 方がニコリを利用するように なると思います。 また、明野のひまわり畑の ように、花を活用した観光地 作りも良いと思います。花は 期間が長いので、多くの観光 客を呼び込めると思います。 野田 敬一 さん 細井 雅也 さん 2015.3 空き家対策にシェアハ ウスのノウハウを 以前は北杜市に住んでいま したが、現在は穴山町に住ん で、山梨大学に通う学生です。 大学では、甲府を拠点に大学 生と地域や高校生などを繋ぐ 活動をしているほか、シェア スペースやシェアハウスの取 り組みなどもしています。 韮崎市は空き家バンクの取 り組みが弱いと伺いました が、空き家バンクにシェアハ ウスなどのノウハウを活かす ことも可能かもしれません ね。また、先ほど新規就農者 に関する支援という話もあり ましたが、就農者用のシェア ハウスの取り組みも実際に行 なっている自治体もあるので 参考にしてみてはどうでしょ うか。 安心して子どもを産め る環境づくり 若者を受け入れる地方 の体制や仕組みづくり が必要 北杜市長坂町出身で、韮崎 高校卒業後は神奈川県の大学 に通っており、山梨を離れて います。また教育活動に興味 があり、現在は地元で教育に 関するボランティアもしてい ます。韮崎市在住ではありま せんが、外からの視点という ことで今回参加させていただ きました。 先ほど野田さんが現代の若 者は、地方での暮らしに憧れ ているという話がありました が、まさにその通りで、これ については研究や調査もされ ているのですが、若者の意識 が変わりつつあるのは事実だ と思います。そういったこと からも、若者を受け入れる地 方の体制や仕組みもこれから は必要になってくるのではな いかと思います。 仲間とのコラボレーシ ョ ン( 連 携 ) が 気 軽 に できる地域性が嬉しい ですね 企画財政課企画推進担当 (内線355~357) ■問い合わせ 出身は韮崎市ですが、 年 間コンピュータ関係の仕事に 就いており、南アルプス市に 住んでいました。両親も高齢 になり家業のブドウ栽培を継 ぐため、韮崎へと戻ってきま した。農業は自然との対話や 調和をしながら取り組むこと ができる仕事でやりがいや生 きがいを感じながら日々過ご しています。栽培したブドウ は農協や直売所等に出したり するほか、前述の野田さんの パン屋に出してレーズンなど に活用してもらうなど仲間と のコラボレーションが気軽に できる地域性がとても魅力的 ですね。 横森 政純 さん 23 野村 大助 さん 埼玉県出身で、料理の修業 をしながら各県を巡り、現在 は市内でレストランを経営し ています。もともとワインが 好きで、山梨のワインを普及 させるため、自分のお店でも 県産ワインにこだわって出し ています。 先 ほ ど 意 見 が 出 た よ う に、 安心して子育てができる街に は確かに人が集まると思いま す。また、個人的な考えです が、韮崎には子どもが多いと いう印象があります。 地域活性化とは最終的には 人口対策に行き着くと思いま す。確かに、外から人を呼び 込むことも大切かもしれませ んが、今いる若者が安心して 子ども産み、さらにその子ど もが子どもを産むという環境 を維持できれば、韮崎市は自 然と活気にあふれる街になっ ていくと思います。 堀内 恵悟 さん 自然と人の優しさに癒 されました 私は栃木県出身で、現在は 穂坂町に住んでいます。 年 前に、甲府に住んでいました が、その当時から夫は甲斐駒 ヶ岳が、そして私は富士山が とても好きでした。その後仕 事の関係で茨城県へと移り住 みましたが、山梨への想いを 忘れられず、山梨を心のふる さとの様にずっと感じてお り、いつか山梨へ帰りたいと 思い続けていました。こうし たことから兼ねてより穂坂の ぶどうを送ってくださってい た農家さんから土地を譲り受 けたことをきっかけに韮崎の 穂 坂 町 に 移 住 し て き ま し た。 私が穂坂町に住んで感じた ことは、自然の豊かさと、周 囲の方々のやさしさです。穂 坂に来て心が癒されるように なりました。今では穂坂町に 恩返しがしたいとまで感じて います。 西田 遥 さん 大野 玲子 さん 18 14
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