ABを直径とする半円Oの周上に点Pをとります。

基礎編 練習32
左図のように、ABを直径とする半円Oの周上に点Pをとります。
点Pは点Aを出発して、時計回りに周上を一定の速さで移動し、
点Bまで進むものとします。
(1) 中図のように、点Pから直径ABに垂線PHを引きます。
このとき、 △ APH ∽△ PBHを証明しなさい。
(2) 右図は、ある時刻においてPH = 3, BH = 3 となったときの
状況を表しています。このとき、直径ABの長さはいくつですか。
(3) △ APBの面積が最大になるときの点Pの位置はどこですか。
簡単な説明をつけて答えなさい。
基礎編 練習32
解き方) (1)で、△APH∽△PBHを証明しているので、(2)ではこれを用いてABの長さを求めます。
また、円の問題では『中心と半径の活用』が有効なので、(2)の別解Bのような解法もおすすめで
す。
また、三角形の相似を証明する問題では、『2角が等しい』が圧倒的に多いので、
まず等しい2角を探すことから始めるとよいと思います。
(1) △ APHと △ PBHにおいて
∠AHP = ∠PHB = 90° ・・・①
ABは円の直径であるから、∠APB = 90°
△ APHについて ∠APH = 90° − ∠PAH
△ APBについて ∠PBH = 90° − ∠PAH
∴ ∠APH = ∠PBH ・・・②
①, ② より 2角が等しいので △ APH ∽△ PBH が成り立つ。
(2) △ APH ∽△ PBH より AH:PH = PH: BH
9
9 3
よって AH:3 = 3: 3 ∴ AH =
=
=3 3
3
3
AB = AH + HB = 3 3 + 3 = 4 3
・・・(答
(2)の別解A (特別な形の直角三角形の活用)
直角三角形PHBにおいて PH = 3 × BH が成り立つから
△ PHBは辺の比が 1:2: 3 の直角三角形になり、PB = 2 3
△ APB ∽△ PHB であるから △ APBも同様の直角三角形になり、
AB = 2PB = 4 3
・・・(答
(2)の別解B (中心と半径の活用)
OP = とおくと、OP = OB = であるから、OH =
△ OHPに三平方の定理を用いて
= − 3
=
−2 3 +3+9
2 3 = 12
12
6 3
=
=
=2 3
3
2 3
AB =
であるから AB = 4 3 ・・・(答
− 3
+3
1
× AB × PH で与えられるので、PHが最大になるとき、
2
すなわち P が弧ABの中点になるときに △ APBの面積は最大になる。
3 △ APBの面積 =