Muroran-IT Academic Resources Archive Title Author(s) Citation Issue Date URL エチレンの酸化反応の平衡論的考察 加納, 久雄 室蘭工業大学研究報告. Vol.3 No.2, pp.257-266, 1959 1959-06-20 http://hdl.handle.net/10258/3124 Rights Type Journal Article See also Muroran-IT Academic Resources Archive Copyright Policy Muroran Institute of Technology エチレンの酸化反応の平衡論的考察 加 納 久 雄 Thermodynamics of Vapor-phase Oxidation of Ethylene HisaoKano c t Abstl'a a r i o u 日 s i d er e a c t i o n sa r ei n v o l v e di n B e s i d e st h eformationo fe t h y l e n eo x i d e,v t h ev a p o r p h a s eo x i d a t i o no fe t h y l e n e ,amongwhichthefollowingtwoareimportant h 己 d eepo x i d a t h ed i r e c to x i d a t i o no fe t h y l e n et ocarbond i o x i d eandwater,andt t i o no fe t h y l e n eo x i d et o form carbon d i o x i d e andw a t e r . I ti sne巴e s s a r yt of i n d c o n d i t i o n smor 白 f a v o r a b l ef o rp a r t i a lo x i d a t i o nthant h eabove-m 告n t i o n e du n d e s i r a b l e lOn s s i d e re a c t i o n s . Thermodynamicc a l c u l a t i o nh a s shown t h a teacho ft h e s er e a巴t d sa l m o s tt oc o m p l e t e n e s sbelow6 0 0K and1 0 0 0atmwhene q u i l i b r i u mi se s pro巴巴e t a b l i白h e d . Therefore ,thev i t a lp o i n ti st of i n dt h ec a t a l y s to fh i g hs e l e c t i v i t ys ot h a t h o dmayprovet obeani n d u s t r i a ls u c巴e s s . t h ed i r e c to x i d a t i o nm巴t 0 幽 1 . 緒 言 水論文においてエナレンの気相酸化反応工程に令まれる諸禄の反応の平衡論的検討を行 う。目的とするのはエナレンの部分酸化によるエナレンオキサイドの生成反応 C2H,十 1 / 2O2 = cC2H.0 (1) であるが,これと並行的及は逐次的にそれぞれ下記副反応がおこる。エチレンオキサイドの直 C2H4+302 ニ 2C02-ト2H20 (2) C2H, 0十 5 / 2O2 ニ 2C02→ 2H, Q (3) 接合成工業を成功に導くためにはその生成を他の副反応よりも有利ならしめる反応条件を選定 することにあるから,広範囲な反応条件にわたり理論反応率に対する検討を行い,収率向上の ための主要点がどこに存するかを明らかにすることが必要である。 2 . C2H4+l i 2O2= C2H40( g )の平衡 2-l . 平 衡 定 数 定圧分子熱を (37) 加納久雄 258 Cp ニ 日 十 sT+rT' の形式で表わすと標準反応熱及び標準自由エネノレギー変化量はそれぞれ L 1 H 会ニ L 1 H:十 L 1aT十 1 / 2L 1sT'+1 / 3L 1r T' (4) L 1 Fト= L1H~ -L1aTl nT-1 .2L 1sT21 J 6L 1r T3+IT (5) となる。た Y し Iは定数である。 および a,s 2 5Cの標準生成熱 L 1 H;, 標準生成自由エネノレギー 1 1 F ,rの債を第 1表 l 乙示 t 0 す(本表には第 3節以下の計算に必要な物質[こ関する数値をも挙げておいた)。 第 1表 ldHf 侶~8.2 OK¥l) I 悶 H4 α k 巴a lIl叶 Fμ(298.2劃 1 3 1 α 1 rX106 sX103 0 o l k c a lm 1 凶 同 I ω6 O2 0 H40 C, -16.1 │ C02 1 AH;,AFf及 び Cp H20 9仰 2 . 7 0 6 6 . 1 4 8 - 6 . 9 4 2 I 5 7 . 7 9 7 9 CH3CHO 1 6 . 2 8 2 0 3 9 . 7 2 ー 似6 0 6369 -0.9233) 3 . 1 0 2 0 . 6 2 6 1 -9附 2 9 . 1 6 4) -8.395 3 8 . 8 8 i 山 ω l 〉 M52 -54.6351 7 . 2 1 9 2 . 3 7 4 0 . 2 6 72) 3 1. . 16 22 7. 4 2 9 . 0 2 9 8 . 7 4 25) 1表の L 1 先ず第: Hlの値を用いて 250Cの標準反応熱を求めると L 1 Hふ8.2 ニ -28596cal K lmol-¥ 1 K 3mol-1 0 -6c K-'mol-1,1 1 sニ8 .169x10-3 1 rニ1.1 2 6X 1 a lO c a lO 1 aニ5 . 1 4 4 c a lO 又1 ( 4 )により となるから 11H 7 4 3 5c a l o = -2 O t lL 1F のイ直から 次ζ L 1 a l F 298,2= -23222c C 5 )に代入して Iを定めると 以上の諸数値を ( I -13.95 ニ 5 )は次のようになる。 したがって ( 0 -3T2L 1 logT O . 1 8 8x10-6T ' 1 3 . 9 5T (6) .8 4 7T 4 . 0 8 5x1 F五=-27435+11 故に反応の平衡定数を Krとすると logKrニ ー ー L1 F7~ 一三- 2.303RT ( 3 8 ) 259 エチレンの酸化反応の平衝論的考察 5 9 9 6 . 2 8 1 干 一 2.5891ogT十 0 . 8 9 2 7X 1 0 -3T+0.0411x1 0 -3T2十 3 . 0 5 (7) ニ ー 種々の TIと対する logK 1 の伯(を第 2表に示す。 種々の T に j せする 第 2表 ZOK129821350l40o 暗 KI 1 (17.02 1 3 . 9 1 logKI I450 1 1 .6 7 500 9回 I 8 . 5 1 600 6 . 40 2 2 . 反応率におよぼす圧力の影響 今 nn V1 : 平衡混合物中の C2H,のそれぞれモノレ数及びブュガジティー係数 的 , V2: 同じく O2 のモノレ数及びブュガ V ティー係数 n3,V3 : 同じく C2H40 のモノレ数及びフュガ νアィー係数 的: 不活性ガスのモノレ数 π: 反 応 系 の 全 圧 とし ,J)3/VIVZ巾 = K ν1 とおけば, [ n : ァ ] [ n + n: n+ 瓦]七 ι , , Kv] C2H44 . 5 ' %, 2 (8) 3 ~~気 95.5 ,%の原料ガスを用いた場合その 100 モノレをとれば, C2H,4 . 5モ ノ レ , O2 2 0 . 0 6モノレ, No7 5 . 4 4モノレを含むことになるから C2H4から C2H, Oへ の 転 換 率 を お と す れ ば 平 衡混合物の組成は下記のようになる。 n, 4 . 5 4 . 5xモノレ ニ X2 =20.06-2.25xモノレ n3 ニ 4 . 5 xモノレ n, ニ 7 5 . 4 4モノレ ( 8 )に代入して X KT (9) -ーニ←~"!1" 1/2 ( 1ーお)( 2 0 . 0 6 2 . 2 5ぉ) ' / 2( 1 0 0 2 . 2 5 x ) 巾 KνI “ 各気体の臨界定数は次の通りである。 C2H, 6) 026) C2H, U7) Z Pc 2 8 2 . 90K 5 0 . 9atm . 4 1 5 4 4 9 . 7 468. 4 71 実用温度として 5 0 0 Kを選び種々の圧力に於ける νの値を求め第 3表の結果を得た。 0 ( 3 9 ) 乙れか 260 加納久雄 第 3表 5 0 00K 及 び 種 々 の 圧 力 に お け る フ ュ ガ シ テ f一係絞 π,atm 1 0 0 却 o 5 0 0 1 0 0 0 H4 C2 O2 0 . 9 2 0 . 8 7 0 . 8 7 1 .1 4 1 . 0 2 1 .1 0 1 . 2 4 1 .5 0 C2 H40 O . 日 0 . 4 1 0 . 2 7 0 . 2 7 ら Kν1 が得られるから, し た が っ て 子 π山 を 算 出 す る と 第 4表 の 結 果 を 例 。 ( 9 )の左辺 ~..νI はお ( < 1 )が大きいほど大である。 右辺は第 4表に示したように πの大なるほど大となる。 したがって圧力を大にした方がエチレシオキサイドへの平衡転換塁手が高い。しかし πが常圧附 近の場合でさへ ( 9 )の右辺はきわめて大であるから, 事実上エナレンオキサイドの平衡収率は 著く大となる。 手νLπ I 第 4表 500"K&c}種 々 の jピ 力 向 け る Kνr&C} 収 L¥_ πatm KU T 円 │ ~九 ー 云-7C<'“ L¥_ ν 1 1 0 0 0 . 6 7 9 4 . 8 4 x1 0 2 0 0 0 . 4 5 1 0 . 2 0x1 09 5 0 0 0 . 2 8 9 1 6 . 1 0x1 0 1 0 0 0 0 . 1 9 5 3 . 9 2x1 09 3 . C2 H4+30 2= 2C02+2H~O(g) の平衡 3-1 平 衡 定 数 第 1表のデータを用いてこの反応の 25Cの標準反厄熱を求めると 0 L 1 H2'98.2 ニ ー 316100ca! 又L 1aニニ 6.026ca!OK-lmo!-¥ L 1 s=-13.518x1O-3ca!OK-2mo!-,t L 1 rニ 5. 552x10-6caloK-3mol、 1 となるから ( 4 )により L 1Ho =..二一-317441ca! C 次l こL 1 F f の値から L 1F 2'98.2 を求め L 1 F2098.2 ニ ー 3 14072c a ! 以上の数値を ( 5 )に代入して fを求め 1= -43. 46 したがって ( 4 0 ) エテレンの酸化反応の平衡論的考察 261 317441-13.878TlogT十 6 . 7 5 9X 1 0 -3T"+1 .851X 1 0 -6 T'+43. 4 6T ( 1 0 ) . d F2 ,ニ l o gKn 6 9 3 7 0 . 8 4 1 干一一十3 . 0 3 3 1 o gT1 .477x10-3T-0.405X 10-6T"-9.50 ニ ー ( 1 1 ) ( 1 1 )によって佳々の T に対する logKnを 求 め 第 5表の結果を得た。 第 5表 種 々 の T対する l o gKn T, oK 2 9 8 . 2 400 l o gKn 2 3 0 . 1 9 1 71 . 17 3 2 . 反応率におよ l ます圧力の影響 今 n1,J.l1 : 平 衡 混 合 物 中 の C2H4 のそれぞれモノレ数及びブュガジテイ{係数 n2,ν 2. 同じく O2 のモノレ数及びプュガ νティ{係数 n3,))3: 同じく CO2 のモノレ数及びブュガ νティー係数 r l4,1 . 14: 1 ' 15 : 1 [ ・. 同じく H20 のモノレ数及びプュガ νテイ{係数 不活性ガスのモノレ数 反応系の全庄 とし,ババν /, ));=K ν I I とおけば, [ 2 1 j J L I I [ 両 会 両J =Kn ( 1 2 ) 2 2の場合と同じ組成の原料ガス 1 0 0モノレをとり, C2H4 fPら CO2 へ の 転 換 率 を お と す れ ば 平 衡混合物の組成は, 町二 4 . 5 4 . 5xモノレ 0 . 0 6-13.5xモノレ n2 =2 1 1 3ニ 9xモノレ 問ニ 9xモノレ 幻5 ニ 7 5. 44モノレ )に代入し, となるからは 2 9 X ) 2 ( 9 x ) '( 一一;0 = 白 一 2 0 . 0 6 1 3 . 5 x ) 3 K"Tl" K ( 4 . 5 4 . 5 x )( 一一一一一一一 '~V '~H 乙 父l 1 t 1458x4 ( ( l x ) 20.06-13.5x ! ' Ku ( 1 3 ) KνII CO2 及 び H20 の臨界定数は下記の通りである。 ( 4 1 ) 262 加納久雄 Pc Z C0 26) 3 0 4 . 1K H206) 6 4 7 . 3 72.9atm 0 00 K を選び, 2-2と同様に実用温度として 5 0 2 1 8 . 2 種々の πl と対する νの値を求め第 6表の結果を ν I Iを算出すると第 7表 の 結 得 た 。 第 3表 及 び 第 6表の値を用いて KνTTを求め,ついで KujK 果が得られる。 第 6表 500 K及び種々の圧力におけるフュガシティー係数 0 I 下 l100i-o-f- … 1 0 CO2 0 . 9 3 0 . 8 7 0 . 7 9 0 . 9 0 H20 0 . 6 7 0. 44 0 . 1 9 0 . 1 1 ( 1 3 )の左辺はお ¥<1)が大なる程大となる。 又右辺の値は第 7表の結果から π が 大 な る 程 大 で ある。したがって加圧によってエチレシの完全酸化反応を抑制することは不可能である。かっ 常庄以下の圧力においても殆んど定量的に反応が完結する。 第 7表 500 K 及 加 の 庄 山 け る K 0 πatm KVJI 山岳 Ku KνIT く1 0'36 9 . 7 3 > 1 0 0 0 . 4 0 200 0 . 1 2 7 3 0 . 6 3X1 0'36 500 0 . 0 1 3 6 286.03X1 0136 1 0 0 0 0 . 0 0 2 5 5 . 49X1 0'36 1 5 2 5 4 . C2 H40十 5/202=2C0 0(g) の平衡 2+2H 2 4-1. 平 衡 定 数 , C2 H4十 1/202ニ C2 HO , CH, O+5j20 十 2H C2 H + 3O2=2C02 0 2 2 2 ェ 2C02+2H 0 2 上の 3反応の . dF '及び K をそれぞれ . d F , ' r. d Fr d F r l r及び Kr ,Ku; K mとすると, I, . -. d Fr I rニ . dF r I ト. d F/ したがって l o gK mニ l o gKn-logKr 種々の温度における l o gK mの値を求めると第 8表の結果が得られる。 ( 4 2 ) エチレンの酸化反応の平衝論的考察 第 1 0k l o gKnr 8表 種々の Tに対する l o gKur l2982│40o I 2 1 3 . 1 7 1 263 5ωI600 1 5 9 . 5 0 8 削 1 1 0 7 . 1 1 4 2 . 反応率に及ぼす圧力の影響 n1> νl' 平衡混合物中の C2H.oのそれぞれモノレ数及びブュガ V ティー係数 n2,J)2: 同じく O2 のモノレ数及びプェガ V ティー係数 n3) l J3 : 問 4' V4 : 同じく CO2 のモノレ数及びブュガ νテイ{係数 可じく H20 のモノレ数及びプュガ νティー係数 l 幻5' 不活性ガスのモノレ数 π: 反応系の全 L C とすれば 日 立i2JKνiil[FFLP3J]1/二Km ( 1 4 ) ここに Kν1 ν i -バ/ ι・ ν ''> "':'] ".~ 04.5モ ノ レ , 022 0 . 0 6モ ノ レ , N27 5 . 4 4モノレから成るとし,反 100モノレの原料ガスをとり, C2H, 応不をおとすれば平衡混合物の組成は 1 1, ニ 4 . 5 4 . 5xモノレ 的ニ 2 0 . 0 6 1 1 . 2 5xモノレ 幻3 ~ 9xモノレ , 幻 ~". 9xモノレ )に代入し となるからは 4 「 (9x戸( 9♂) 2 γ π 1 7 Y て 4 . 5 二司万可T 却. 06-11.25x' f T ZU ν L ~面o工芝豆5xJUIII l l T したがって 1458x3( 1 0 0十 2 . 2 5 x ) 1 / 2 Km 1 (l-x)1 2 0 . 0 6 1 1 . 2 5玩可1 0 0 / 長 互 25f- K 瓦石市 ( 1 5 ) } j ( 1 5 )によればおが大なる程左辺のイ慣が大きい。 2-2及び 3-2の場合と同様 T=5000Kを選んで 種々の π における K ν 1 1 1及 び K m / K ν 1 fT π 1 1 2の値を求めると第 9 表の結果が得られる。 故l と ζ の反応、においても圧力の増加が C2H, O の燃焼を有利ならしめること し低圧の場会でも ( 1 5 )の右辺は極めて大きい値となるから, に燃焼してしまうことを示している。 ( 4 3 ) L なる。 しか 平衡時には C2H, O が殆んど完全 力n 納 久 雄 2 6 4 第 9表 2 5 0 0K 及び種々の圧力における Kν 日I 及び Km/K ν 1 1 1r' / 0 一 二 十L i- Knr 1 Kυπ1/2 V]11 π a t ロ1 1 0 0 2 0 0 5 0 0 1 0 0 J 0 . 5 9 6 0 . 2 8 2 0 . 0 4 8 7 0 . 0 1 3 2 0 . 2 0 1x1 0阻 2 田8 0' 0 . 3 0 1X1 0'28 1 .1 0 2X 1 2 . 8 7 8X 10128 5 . C2H40 = CH.CHO の平衡 Twigg8) によればエナレンの部分酸化反応によって生成したエチレンオキサイドはアセト アノレデヒドへ異性化をおこし,かっアノレデヒドは容易に燃焼する性質があるから, この異性化 反応を抑制できる条件が存布するならばエナレンオキナイドの無益な損失を防ぐことができる 筈である。 5 1 . 平衡定数 dH ;の値を用いて 25Cの標準反応熱を求めると, 第 1表の , 0 H : , d 98.2 = - 23620c a l daニ 6 d . 7 9 6 c a lOK-lmol-1 ,, ス, sニ -9.851x10-3caloK-2mol 0 -" 0 . 3 4 7x1 c a loK-3mol-1 " 4 )により となるから ( , d Ho'= - , dyニコ 2 5 2 0 6c a l d i, 次ζ F iの値から , dP a l ふ.2 = -24520c 5 )に代入して fを求めると 以上の数値を ( 9 . 5 6 1= 3 5 )は したがって ( , d [ < ' T= -25206-15.651TlogT十 4 1 6 ) . 9 2 6X 10-3r+0.058x10-6 T'+39.56T ( 故に平衡定数を K rvとすると 0 -3T-0.0127X1 0 -6r-8.65 5 0 8 . 3 j T斗 3. 21ogT-1.0765x1 logKrv 5 4 ニ 種々の T に対する logK 1 vの値を求め第 10表の結果を得た。 第 T, oK l o gKγ I 1 0表 æ~ 悩 1 積々の Tに対する ~ l o g K ν I γ I !ωI ( 4 4 ) ~ ~ 1 1 . 0 6 9 . ( 1 7 ) エチレンの酸化反応の平衡論的考察 265 5 2 . 反応率に及ぼす圧力の影響 n1,J.i1: 平衡混合物中の C2H.oのそれぞれモノレ数及びプュガジデイ{係数 幻2 ' 1)2 : 問: 同じく CH3 CHOのモノレ数及びブュガジテイ{係数 不活性ガスのモノレ数 π: 全 圧 と し げν, = KνJ¥" とおけば, 17K山[五よる寸 O~ Krv ( 1 8 ) 初めの C2H, O のモ jレ数を 1モノレとし, CH3 CHOへの転換率をおとすれば n1 ニ 1-xモノレ n2 = x モ ノ レ 1 8 )に代入し, となり,これを ( x Krv 1-x ( 1 9 ) KνIV CH3 CHOの臨界定数 9) は 5 4 . 70K,Pcニ 6 3 . 2atm Tcニ 4 5 0 0K及び葎々の πlこ対する νの値を求め第 1 1表の結果を得た。 0 1表の値を用いて K 第 3表及び第 1 ν 引を求め, 2表の結果 ついで K rv/KVI¥すを算出すると第 1 J [ちK 1 9 )に よ っ て 六 の 大 な る 程 x(<l) r γ /K が得られる。f! ν1¥'は"が大なる程小となるから ( O の異性化が起りにくいことが言へるが,穴ニ 1 0 0 0atmの場合でもエ / は小となり C2H, 1ーおは 第 1 1表 500 K及び種々の圧力における C日3CHOのフコガシテ 0 πatm 200 1 0 0 f ー係数 500 1000 0 . 3 1 0 . 4 6 1 0 . 43 0 . 6 0 ν 第四表 , atm i r 5OOOK及び極々の j モカにおける Kν 1¥及び Kvr/KνI¥" KνIγ Krv Kν]¥" 5 0 0 1 .1 1 011 1 .04x1 1 0 0 0 1 .70 0.68x1 011 200 ワamhυ QU ハり ハリーー 一-- 1 .19x1 011 1 0 0 ( 4 ラ ) 09x1 1 . 011 加納久雄 2 6 6 10'0程度の値となる故 x= T1となり平衡状態では殆ど定量的に異性化が完結することになる。 他方異性化によって一旦 C H3CHOが生成すれば O2 の存主1 .に お い て そ の 燃 焼 反 応 が 極 め て 迷 ' かにおこることが認められておりへ 著者も同様の機構の恕定のもとに自身の実験結果を解析 して満足すべき結果を得た 10'0 4-1及び 5-1で得た結果を用い 5000Kにおける C H3CHOの燃 焼に対する平衡定数として logKニ 117.02という大きい値が得られるから, に完結する。また加圧によってほとんど影響を叉 ける P ζ この反応も定量的 とがない。 6 . 結 論 以上の結果から 300-600 K の実用温度ではエチレンの部分酸化によるエチレンオキサイ 0 ドの生成,エナレンオキサイドのアセトアノレデヒドへの異性化を経る燃焼及びエデレンの直接 完全酸化反応はいずれも大きい平衡定数を有し,ス刀1庄の影響について検討した結果,圧力の 増加によって上記諸反応の平衡の位置を殆ど移動させ得ないことが明かとなった。したがって 平衡論上 H的とする部分椴化反応を有利に行わせる条件は存在しない。故 I こ適当な触媒を使用 することによってエナレンオキサイドの生成述皮を選択的に大ならしめ,副反応を抑制するこ とが基本的要えたであることが結論される。 (昭和 3 4イi . :4月 3 0日受理) 文 献 J .H .Perry: “ Chem.E n g r s ' .Handbook",3 r de d .M巴Graw-Hill,N.Y.,1 9 5 0,p .2 3 6 . .N.Flannagan: J .A .C .S .,64,2 5 1 1( 1 9 4 2 ) . 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