司法試験・予備試験受験生の皆様へ

平成 27 年 2 月 6 日の会社法施行規則や会社計算規則の改正について
司法試験・予備試験受験生の皆様へ
平成 27 年 2 月 17 日
辰已法律研究所
皆様ご存じのとおり、平成 26 年に会社法が一部改正され、その施行日が平成 27 年 5 月 1 日と発表され
ております。そして、当研究所HPでも告知しておりますが、2 月 6 日に、会社法施行規則や会社計算規
則の改正が公布され、その施行日も改正会社法と同一(平成 27 年 5 月 1 日)となりました(下記表参照)
。
司法試験・予備試験においては、試験日現在において施行されている法律に基づいて行われることを原
則としていることから、今年(平成 27 年)の司法試験・予備試験は改正された会社法、会社法施行規則、
会社計算規則で実施されることになりました。
①会社法
②会社法施行規則・会社計算規則
(①に関する改正)
改正日等
施行日
平成 26 年 6 月 27 日公布
平成 26 年法律第 90 号
平成 27 年 2 月 6 日公布
平成 27 年法務省令第 6 号
平成 27 年 5 月 1 日
①と同じ
<司法試験・予備試験への影響>
辰已法律研究所では、会社法の各種講座(講義・演習)を既に会社法改正に対応した内容で実施してま
いりましたが、今回の規則の改正に関連して修正・補充しなければならない箇所は特にありません。
また、先日公布された会社法施行規則と会社計算規則の改正につきましても、司法試験・予備試験の関
係においては特に重要なものは含まれておりません。多くは、
「委員会設置会社」が「監査等設置委員会、
指名委員会等設置会社」に変わるといった文言整序の形式的な改正にとどまります。なお、これまでの本
試験においてかかる規則が直接問われたことがあるかを調べますと、
会社法施行規則・会社計算規則の過去問での出題状況
①論文式試験
②短答式試験
平成 21 年司法試験
議決権行使書面に関連して「会社法施行規則 66 条」の言及が求められたことがあ
りました。(因みにこの条文は、今回は改正されておりません。)
平成 26 年司法試験 民事系第 39 問肢ア
平成 22 年司法試験 民事系第 38 問肢 4
単元株式数に関連して「会社法施行規則 34 条」の知識が問われ(単元株を発行す
る場合、その株式数は、「1000 及び発行済株式総数の 200 分の 1 を超えてはいけ
ない」旨の規定)、当該知識がなければ正誤が分からないというものでした。(因
みにこの条文も今回は改正されておりません。
)
今回の規則の改正を受験対策の視点で精査しますと、上記以外にも短答式試験において会社法施行規則
や会社計算規則の出題はなされているものの、重要なものはなく、従いまして、受験生の皆様としては、
過去問や基本書等で出てきた会社法施行規則・会社計算規則を押さえておけば試験対策としては十分であ
ると思料いたします。今回の改正については、会社法施行規則・会社計算規則の改正それ自体に関しては
過度に意識される必要はないと思います。
※なお、改正会社法に関連し、辰已法律研究所では既に以下の講座を実施済みで、現在、講義DVDとし
て販売しております。改正法対応が十分でないと思われる方はどうぞご利用下さい。
☆集中講義・会社法 2014 年改正のポイント(4時間 ¥9,100)講座コード
担当講師 早稲田大学商学学術院教授 中村 信男 先生
☆会社法改正!過去問解説講座(4時間 30 分 通信部¥10,500)講座コード
担当講師 辰已専任講師・弁護士 西口 竜司 先生
R-569R
14W2WR
※いずれの講座も、規則の改正についてはほとんど言及していません。
末筆ではございますが、辰已スタッフ一同、受験生の皆様のご健闘をお祈り申し上げます。