よくある質問(検診受診者の方) 1. ヒトパピローマウイルス(HPV)について 質問 回答 1)性交渉で感染する 子宮頸がんの原因になる HPV は性交渉で感染し、何年も何 とのことですが、1 度 十年も身体の中にいる可能性があると考えられています。 の性交渉でも感染の また、消えることがあるかどうかも分かっていません。 危険がありますか。 そのため、1 回でも、またどんなに時間が経っていても性 交渉の経験のある女性は HPV に感染している可能性があ ると考えます。 しかし、HPV に感染していても全員が子宮頸がんになるわ けではないですし、HPV に感染してからがんになるまでに は何年も何十年もかかるので、 定期的に子宮頸がん検診を 受けて異常がなければ手遅れになることはほとんどありま せん。 2. HPV 検査について 質問 回答 1)HPV のワクチンは身体に良くない HPV ワクチンの予防接種による疼痛など とか、接種で重い副反応を起こした人 の副反応については現在調査中です。 もいると聞きます。HPV 検査は大丈夫 一方、HPV 検査はワクチンとは異なり、注 ですか。 射をすることはありません。 通常の細胞診による検診と同じで、子宮頸 部からわずかな細胞をとって調べるもので す。 ワクチンのような副反応が起きたという報 告はありません。 2)通常通りの細胞診単独と、細胞診 細胞診単独の検診と、細胞診と HPV 検査を と HPV 検査を併用した検診とではど 併用した検診とではどちらがいいのかにつ ちらがいいのか、お薦めなのか教えて いては、まだ世界中のどこでも結論が出て ください。 いません。 そこで日本でも細胞診単独による検診に比 べて HPV 検査を併用することがどの位よ いのか等を調べるために、本年度の「HPV 検査検証事業」の一環として、 「子宮頸がん 検診における細胞診と HPV 検査併用の有 用性に関する研究」が行われることになり ました。 どちらが良いのかの結論が出るまでには何 年もかかりますが、是非研究にご協力くだ さい。 3)細胞診と HPV 検査併用による検診 はい。 を受けることにしました。 細胞診単独による検診でも、HPV 検査併用 この検査を受けるとき、いつもの自治 による検診でも細胞を採るところまでは変 体で受けている子宮頸がん検診のと わりありませんので、いつも通りに受診し きと同じ準備でよいですか。 てください。 なお、細胞診単独による検診でも、HPV 検 査併用による検診でも、検査のときに多少 出血することがあるので、ナプキンなどを 持参されることをお薦めします。 4)研究参加対象外に「子宮頸部の異 厳密にいうと「過去に異形成、細胞診異常 常(異形成や細胞診異常)の経過観察中 と判定され、医療機関を受診したのち、異 である方」とあるが、 「過去に異形成、 常なしになり 通院不要と医師から判断さ 細胞診異常と判定されたが、現在は特 れたもの」は研究の対象となります。 に医療 機関受診を行っていない人」 一方、 「過去に異形成、細胞診異常と判定さ は経過観察中でなく、研究の対象とし れ、通院が必要であるにもかかわらず、自 てよいですか。 己判断に て通院していないもの」は本来検 診自体の対象ではなく、医療機関で保険診 療を受けて頂く方で す。 しかし、詳細について検診現場で把握する ことは困難と予想されますので、こういっ た方に検診を 実施する場合には、研究対象 としていただくことは許容範囲と考えてい ます。 もちろん、今回の検診の際にも、検診担当 医師が「子宮頸がん検診を受診する状態で はなく、た だちに医療機関に行くべきだ」 と判断されて検診を中止する場合は、本研 究の対象から外してく ださい。 3. 市区町村自治体が実施する HPV 検査検証事業について 質問 回答 1)20 代の子宮頸がん検診無 ヒトパピローマウイルス(HPV)は、高リスク型に感 料クーポン券対象者はなぜ 染しても必ずしも前がん状態(異形成)やがんに進行 HPV 検査を受けることがで するわけではなく、がんになるとしても数年~10 年 きないのか教えてくださ 以上の時間がかかるといわれています。 い。 特に 20 歳代では HPV 感染は一時的なものも多く、 イタリアの研究などでは、この年代で見つかる前がん 病変(CIN2)はがんにならないでそのままであるこ とや、治っていってしまうものが多く含まれていたこ となどが報告されています。 そこで、わが国で行う今回の研究は、HPV 検査の効 果が比較的見込めそうな年代をターゲットにデザイ ンし、デメリット(放っておいても進行しなかったり 治ってしまったりする前がん病変を見つけること)が 大きいと予想される 20 代は対象にしていません。 2)HPV 検査を受けたいので 今回の研究では決まった対象者のみに HPV 検査を行 すが、通常の細胞診のみの うデザインになっていますので、原則、希望されても 検診の対象だといわれまし 受けることはできません。詳しくは自治体とご相談下 た。 さい。 希望すれば HPV 検査を受け られますか。 3)細胞診+HPV 検査を併用 HPV 検査併用検診の対象者の方でも、ご自身の考え する検診の対象者です。 で HPV 検査を受けずに通常の細胞診だけ検診を受け 「研究協力についての説 ていただけます。 明」を読んで、HPV 検査は また研究にも参加していただけます。 受けないことに決めまし た。 通常の細胞診だけの検診を 受けることはできますか。 また、細胞診だけのデータ でよいなら研究に参加して もよいと考えていますが、 研究参加は可能ですか。 4)細胞診+HPV 検査を併用 いいえ。 する検診の対象者です。 日本において細胞診と HPV 検査の両方の結果が陰性 異常がなければ、検診間隔 の場合にどのくらい間隔をあけるのがいいのかにつ を 5 年間、10 年間あける国 いては、日本でまだ調べられていないのでわかりませ があると聞きました。また ん。今回の研究では、HPV 検査を用いるのであれば 3年間はあけられると言っ どの程度まで検診間隔をあけてもいいか、あまり頻繁 ている人がいます。 に受けすぎるとどのような問題が起こってくるかに 私も次の検診は数年後以降 ついて明らかにすることも目標にしています。したが にしてもいいですか。 って、この研究の結果がわかるまでは、自治体が実施 する従来通りのスケジュールの検診を受診していた だけるよう、お願いします。 5)自治体から検診の受診お すでに会社で子宮頸がんの検診を受診していただい よび研究協力の案内が届き たのであれば、今年は市の検診は受けていただかなく ました。今年は既に会社で て構いません。 子宮頸がん検診を受診した 今後、会社での検診を受診する機会がなくなった場合 のですが、市の検診を受け は、市の検診を受診してください。 て研究に参加した方がいい ですか。
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