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SCIENCE TRANSLATIONAL MEDICINE
2014 年 4 月 2 日号ハイライト
加齢黄斑変性に対する有望な新規治療法
加齢黄斑変性に対する有望な新規治療法
Promising New Treatment for Age-Related Macular Degeneration
いくつかの癌に対して臨床試験で検討されているタンパク質である IL-18 の注射は、眼の血
管新生の調節を助け、加齢黄斑変性(AMD)の新たな治療となる可能性がある。滲出型
AMD は、網膜のすぐ裏側で血管が異常に増殖することにより生じる。最終的にこれらの血
管は出血を起こす可能性があり、ほとんど直ちに失明に至る。滲出型 AMD に対する現在の
治療法は、新生血管の増殖を促進する血管内皮増殖因子(VEGF)という分子の活性を阻害
することに焦点をあてている。VEGF 阻害薬は月 1 回か 2 ヵ月に 1 回、直接眼に注入されて、
過剰な VEGF を排除するように働き、これにより異常な血管の発生を防ぐ。この治療により、
ほとんどの患者で視力が改善するが、治療には終わりがなく(中には、片方の眼だけで 100
回以上注射を受ける患者もいる)、治療に対する耐性が生じることがある。Sarah Doyle ら
は、以前に IL-18 の欠乏が滲出型 AMD を悪化させることを示したが、今回、眼に AMD と
同様の損傷を有するマウスに IL-18 を注入すると、血管新生を効果的に抑えることができ、
同時に網膜組織の治癒を促進する免疫プロセスを、毒性を生じることなく高められることを
示した。IL-18 には VEGF そのものの産生を抑える作用があることから、その効果は VEGF
阻害薬よりも長期間持続する可能性が示唆される。理論的には、患者は次の IL-18 注入を受
けるまで、かなり長期の間隔をおくことができると考えられる。今回の初期結果から、IL18 は滲出型 AMD の治療において有用なツールとなりうることが示唆される。
Article: "IL-18 Attenuates Experimental Choroidal Nascularization as a Potential Therapy for Wet
Age-Related Macular Degeneration," by S.L. Doyle; E. Ozaki; K. Brennan; M.M. Humphries; K.
Mulfaul; J. Keaney; P.F. Kenna; A.-S. Kiang; S.P. Saunders; E. Hams; E.C. Lavelle; C. Gardiner; P.G.
Fallon; P. Humphries; M. Campbell at Trinity College Dublin in Dublin, Ireland; S.L. Doyle; K.
Mulfaul at The National Children’s Research Centre, Our Lady’s Children’s Hospital in Dublin,
Ireland; P.F. Kenna at Royal Victoria Eye and Ear Hospital in Dublin, Ireland; A. Maminishkis at
National Eye Institute, National Institutes of Health in Bethesda, MD; P. Adamson at
GlaxoSmithKline in Stevenage, UK.