良良いチームを作る - Marshall Goldsmith

Bloomberg Businessweek
良良いチームを作る 作家であるステファン・ジョイス(Stephen Joyce)は、チームに考え、より巧みに動かせる「恊
働的知性」について語っている。 マーシャル・ゴールドスミス ステファン・ジョイスは、アマゾンでベストセラーになった「Teaching an Anthill to Fetch: Developing Collaborative Intelligence @ Work(蟻塚に取ってくることを教える:職場で恊
働的知性を発展させる)」の著者である。国際的スピーカーとして、ステファンは企業がチーム
や組織内に恊働的知性を発展させることを⼿手助けするのを好んでいる。彼と私は、最近彼の最
新刊について電⼦子メールで意⾒見見を交わした。以下は編集された記録である。 恊働的知性とは何ですか。 消防⼠士が⽕火事と格闘する様を、兵⼠士の⼩小隊が戦闘状況にいる様を、スポーツチームが最⾼高のプ
レイをしている様を⾒見見て下さい。彼らは⾃自分多⾃自⾝身よりも⼤大きな何かを上⼿手く活⽤用しているよ
うな感じがする時のことを⾔言及しています。彼らの説明は、まるで集団によって作り出され、
全てを上⼿手く活⽤用している知性の領領域について語っているように聞こえます。私はこれを「恊
働的知性」とか「CQ」と呼んでいます。それは集団やチームの知性や活⼒力力を利利⽤用する能⼒力力です。 もし、あなたがグーグルで「恊働的知性」を検索索すると、38,000 件の結果をヒットします。オ
ンラインの恊働を可能にする多くの⾼高品質のソフトウエアが爆発的に広がっています。しかし、
恊働の技術的即縁は、話の半分でしかありません。ソフトウエアの対極にあるのは、実際の⼈人々
です。もし、彼らが効果的に協⼒力力する⽅方法を知らなければ、テクノロジーへの投資は無駄にな
るでしょう。 今⽇日のビジネスで、IQ や EQ(感情的知性)は必要ですが、もはや⼗十分ではありません。今や、
恊働的知性をビジネスの場で取り上げる時です。 1
Bloomberg Businessweek
CQ はビジネスとどのように関係するのでしょうか。 管理理職やチームリーダーは、全員を参加させてそこに留留まらせるのはチャレンジになることを
知っています。現在の変化、技術的、社会的なレベルでは、⾼高いレベルの恊働を実現するのは
益々難しくなっています。にもかかわらず、成功したリーダーは、⾃自らの組織がより順応でき、
機動的で、敏感に反応し、ゼロから始める様にならねばならないと判っています。 イーベイの評価システムや良良く機能している提案システムを持つ企業は、現場での CQ と説明さ
れます。BMW やプロクターアンドギャンブルは、製品デザインで消費者との共創プロセスを推
奨する戦略略を適⽤用しており、これは明らかに恊働のやり⽅方をリードしています。 CQ を職場で更更に発展させることは、不不可解なプロセスにする必要はありません。事実、
「Teaching an Anthill to Fetch」では、⼀一連の演習を提供しています。それは管理理職やチーム
リーダーがメンバーの恊働的知性を更更に発展させるのを可能にするものです。 なぜ CQ が重要なのでしょうか。 変化のスピードが将来の予測を益々難しくしているので、企業の敏感な反応や順応性は、重要
なビジネスの⽣生き残りスキルになります。反応の時間が短くなるにつれ、企業は従業員やチー
ムが、⿂魚の⼤大群が海の中でまるで⼀一つの組織のように動いて⽅方向を変えるように、新しい環境
への反応を可能にしなければなりません。職場で CQ ⾼高めることは、その能⼒力力に直接繋がります。 ⾼高い CQ を持つチームはどのようなものでしょうか。 ⾼高い CQ を持つチームの最も重要な特徴のいくつかは以下の通りです。 •
チームを通じて圧⼒力力や緊張の等しい共有が可能になる。 •
⽬目的の達成が、駆け引きではなく、より⼈人を通してできるようになる。 •
メンバー間の強⼒力力な連携やサポートのネットワークが持てる。これは、学習を加速し、チ
ームの反応を迅速にし、課題に対して敏感に反応するようになる。 2
Bloomberg Businessweek
•
⾃自らに気を配る。個⼈人は⾃自らを⾯面倒⾒見見るようにされておかれない。強い帰属意識識が⽣生まれ
るので、スタッフの保持が⾼高くなる。 •
他のチームと会社の⽬目的に良良く連携している。体の健康な器官のように、どのような機能
かを知り、幸不不幸を通じてより⼤大きな価値に貢献している。 •
⾃自らを奮い⽴立立たせ、メンバーを育て、環境に良良く適⽤用することを絶えず学習する。 •
意味深い参加の強い感覚を⽰示す。それはメンバー全員が抱いている。 この本のタイトルはどこから来たのですか。 蟻塚がどのように運営されているかをじっくり⾒見見ると、どうやってそれが機能しているかを知
っている蟻は⼀一匹もいないことが判るでしょう。⼀一匹たりともその必要はないのですが。蟻た
ちは猛烈烈に恊働することが⽣生まれつき備わっているのです。地球上で最も強⼒力力な社会の⼀一つで
あるコロニーを彼らが作るのを可能にしているのは、まさにその恊働のレベルです。 「Teaching an Anthill to Fetch」は、システム内でかなりのレベルの恊働的知性を創造する挑
戦のたとえなのです。それはチームであろうと、事業であろうと、組織全体であろうと、等し
く適⽤用されます。そのタイトルはまた、ある質問を提⽰示しています。それは、予測可能な⼤大規
模な効果があるミクロレベルでの変化を作り出すのは可能であろうか、です。私の意⾒見見はこう
です。あなたは蟻塚に取ってくることを教えられます。各従業員がより多くの恊働的知性を使
うのを⼿手助けすることで、彼らが所属するグループは⾃自動的により恊働的になります。個⼈人の
⾏行行動の⼩小さく管理理可能な移⾏行行が、グループ全体をより知的に動かせるのです。 マーシャル・ゴールドスミス博⼠士は、2011 年年と 2013 年年にシンカー50 より世界の最も影響⼒力力
のあるマネジメント思想家 10 名の⼀一⼈人として選ばれた。彼はまた、2011 年年には世界の最も影
響⼒力力のあるリーダーシップ思想家に選ばれた。マーシャルは、2011 年年と 2013 年年のシンカー
50 のリストで最も⾼高く評価されているエグゼクティブ・コーチであった。著書の「What got You Here Wonʼ’t Get you There」は、INC マガジンと 800CEO リードの両⽅方で、2013
3
Bloomberg Businessweek
年年のトップ 10 ビジネス書として掲載された(7 年年連続)。マーシャルのエンゲージメントに関
する刺刺激的な新しい研究は、近⽇日発売の「Triggers」(Crown, 2015 年年)にて発表される。 和訳:秋元祐次郎郎(株式会社秋元アソシエイツ、http://www.akimotoassociates.co.jp) Translation by Yujiro Akimoto, Akimoto Associates, Inc., Tokyo, Japan 4