● やまろ渡邉は1908年に創業した水産加工会社。 年高校卒業時に社屋を焼 失したが 代目となって家業を立て直した。2000年に株式会社移行と同時に 社長、 年に会長へ。佐伯市輸出入協同組合副理事長など地域の要職を歴任。 年 には水産業による地域産業振興で大分県知事表彰を受けた。 佐伯市出身、 歳。 59 13 ─宮崎県が直結する。また、本年 東九州自動車道の佐伯IC─ 蒲江IC間が春に開通し、大分県 が水揚げされ、養殖水産物の生産 で、ブリ、アジ、サバ、タイなど ─ ションキャンペーンが行われる。宮 河口まで市の域内にすっぽり収ま 心部を流れる番匠川は、源流から 位(2012年) 。中 崎方面からの観光客が増加する大 り、地元には「佐伯の海は、山で 光客を誘客するJRデスティネー きなチャンスと捉えている。 どで、 「世界一の佐伯寿司」や海鮮 水産業が盛んで、中でも水産業の 年を迎える。山と海に囲まれ農林 め、米や野菜が伸び伸びと育つ温 高い。山間部が市面積の大半を占 勢エビなどの海産物料理も人気が 丼、郷土料理の「ごまだし」 、伊 育てる」という言い伝えがあるほ 佐伯市は大分県南部の中核都 市で、 市 町 村が合併して リが全国 高は養殖ヒラメが日本一、養殖ブ 後水道の魚種は国内で最も豊富 73 生産高は県の半分以上を占め、県 面積が九州最大の市となって 周 3 暖な気候で、食は佐伯観光の柱と 10 5 なっている。 さねばならないと考える。実際に ている。市民が普 段通りに しのスペシャリストを育成し しセミナーを開催、おもてな 基づき、観 光 客のおもてな めたツーリズム重点戦略に 佐伯市では、関係団体と定 などの景勝地があり、道の駅が 佐伯市は昭和の時代に脚光を 浴びた鶴御埼灯台や豊後二見ヶ浦 不足といった問題も抱えている。 高齢化と過疎化で後継者不足、人 観光客が増えている。また、少子 高速道路の開通で春はさ 唯一、高速道が先に開通した同市 まざまなイベントが開かれる。 最南端の蒲江地域は、高速効果で 「今春高速道開通に向け佐伯市観光の一体化が不可欠」 が地元に打ちとけることがで 温かい声をかければ観光客 りの交流拠点「里の駅」が カ所 カ所、同県が独自に設けた里めぐ 3 を覚え、購 買に結 びつくか や観光地に対しても親しみ きる。そうなれば佐伯の食 光バスを乗り入れるための駐車場 飲食 店の価格表示や中心街に観 ば観光客は集まってくるだろうし、 ある。そこまでの道程を整備すれ 米水津地区は、私が経営する会 社を含めて 社の水産会社があり、 域は目立った温泉もなく知 北地域に比べると、県 南地 院など温泉を中心とする県 な課題だろう。別府や由布 つまり、 地区は魚介類の生産基 う相互補完の堅い結びつきがある。 げした魚をこちらで加工するとい 漁業が盛んな隣の鶴見地区で水揚 のように取り 組むかは大き ただ、高速道の開通以降、 整備にも改善の余地がありそうだ。 佐伯市が観光客の誘客にど もしれない。 5 3 10 月は大分県で全国から観 佐伯市観光協会 会長 (やまろ渡邉会長) 下随一の水産の町となっている。豊 より分かりやすい観光コンセ が不可 欠だし、外部の人に 係者が一体となって動くこと わらないように、市の観光関 単なる花火の打ち上げに終 名度が低い。開通イベントも 不足する事態が生じたが、こうし は漁業が復活しても流通ルートが 産高を生み出している。大震災で り、これらで100億円程度の生 値創造基地という二つの機能があ 地とその流通を活性化する付加価 高速道開通効果を享受でき る可能性を秘めている。 きれば、佐伯市観光が一層発展す プトを打ち出す必要があり、 た海産物と観光客を結ぶ線さえで るような仕組みをつくり出 Zaikai Kyushu / FEB.2015 161 about~ 7 16 渡邉 正太郎氏 9 1 2 3 TALK
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