第3章 安全で快適な生活環境づくり 第1 防災・危機管理体制の充実 現状と課題 (現状) ○本市は、その地域特性から地震、津波、高潮、風水害、土砂災害などの多様な災 害の危険を有しています。 ○東日本大震災の津波被害を経験したことにより、防潮堤や避難路などのハードに よる防災対策と、円滑な避難方法、防災教育、情報提供などのソフトによる防災 対策を組み合わせて、被害を最小限にしていくことが求められています。 ○市民を取り巻く社会環境の複雑多様化及び国際情勢の変化等にともない様々な 分野において危機管理の重要性が高まっています。 (課題) ○大規模な地震や津波、台風等の災害による被害を軽減するため、防災施設の整備 や情報伝達体制の確立が必要です。 ○津波対策として、減災の考えに基づいたハードとソフト両面の手法を組み合わせ た多重防災型まちづくりの推進が必要です。 ○「自助」※1「共助」※2「公助」※3の有機的な連携による総合的な防災対策の充 実が必要です。 ※1 自助 自分の責任で、自分自身が行うこと(個人の役割) 。 ※2 共助 自分だけでは解決や対応することが困難なことについて、周囲や地域が協力して行うこと(地 域の役割) 。 ※3 公助 個人や地域など民間の力では解決できないことについて、公的機関が行うこと(行政の役割) 。 施策の体系 【施策】 【基本事業】 防災・危機管理体制の充実 1防災施設の整備 2情報伝達体制の整備 3防災教育の推進 4地域の防災力の向上 5被災者救援・救護体制の整備 6危機管理体制の整備 66 第3章 安全で快適な生活環境づくり 施策の方向 ○防災施設の整備や情報伝達体制の確立を図ります。 ○防災知識の普及や防災意識の醸成を図ります。 ○自主防災組織※4の育成強化などにより地域の防災力の向上を図ります。 ○災害発生時における被災者救援・救護体制を整備するとともに、地域防災計画※5、 都市防災総合推進事業計画※6及び国民保護計画※7に定める防災・危機管理体制を 整備します。 ※4 自主防災組織 「自分たちの地域は自分たちで守る」という自覚、連帯感に基づき、自主的に結成する防災組 織。 ※5 地域防災計画 災害対策基本法に基づき、各地方自治体の防災会議(都道府県や市町村の付属機関)が作成す る防災のために処理すべき業務などを具体的に定めた計画。 ※6 都市防災総合推進事業計画 宮古市東日本大震災復興計画に基づく避難路等の津波対策施設の整備について定めた計画。 ※7 国民保護計画 国民保護法に基づき、各地方自治体(都道府県や市町村)の長がそれぞれの国民保護協議会(都 道府県や市町村の諮問機関)に諮り作成する国民の保護のための措置に関する計画。 【基本事業1】防災施設の整備 ○災害応急対策活動を迅速かつ的確に実施するための防災拠点施設や的確かつ円 滑な避難誘導を行うための誘導標識や避難路などを整備します。 ○東日本大震災で被災した防波堤や防潮堤などの早期復旧と津波や高潮、土砂災害、 河川や水路水害などの対策のための施設整備を関係機関と連携して進めます。 【基本事業2】情報伝達体制の整備 ○市民に対する迅速かつ正確な情報の提供のため、防災行政無線のデジタル化、 J-ALERT(全国瞬時警報システム)※8との連携、ICT(情報通信技術)※9やコ ミュニティFMの活用など情報伝達手段を拡充します。 ○津波監視観測体制の充実とブロードバンド(高速・大容量のデータ通信)を利用 した防災情報の高度化を関係機関と連携して進めます。 ※8 J-ALERT(全国瞬時警報システム) 緊急地震速報、津波警報、弾道ミサイル情報等、対処に時間的余裕のない事態に関する緊急情 報を、人工衛星を用いて国(内閣官房・気象庁および消防庁)から直接地方自治体およびその関 連機関に瞬時に伝達することを目的としたシステム。 ※9 ICT(情報通信技術) インターネットや携帯電話等の情報、通信に関連する技術一般の総称。 67 第3章 安全で快適な生活環境づくり 【基本事業3】防災教育の推進 ○全ての世代において津波防災をはじめとする防災の正しい知識を習得できるよ う、小・中学校、高校、職場、地域、自主防災組織等と連携した学習会、研修会 などを開催し、防災意識の醸成と知識の向上を図ります。 ○防災マップの改訂や災害の記録等の活用により、防災知識の普及を図ります。 ○防災週間や津波防災の日などに広報紙やホームページ等をとおして防災につい ての情報を発信して意識啓発を図ります。 【基本事業4】地域の防災力の向上 ○市民一人ひとりが「自分たちの地域は自分たちで守る」という連帯意識を醸成し、 地域防災活動に取り組む町内会、自治会、事業所などを単位とした自主防災組織 の結成を進めます。 ○自主防災組織が行う避難訓練や避難場所・避難路の整備、防災活動用品の配備な ど防災活動を支援し、組織の育成と強化を進めます。 ○市が実施する総合防災訓練、津波避難訓練への市民参加を促進し、防災知識の普 及を図ります。 【基本事業5】被災者救援・救護体制の整備 ○震災などの大規模災害による被災者の当面の生活を確保するため、食糧、飲料水 などの生活必需品の備蓄を進めます。 ○災害発生時における各種応急復旧活動について、人的・物的支援に関して関係機 関、他自治体及び民間企業等との協力体制や活動支援基盤の強化を図ります。 【基本事業6】危機管理体制の整備 ○災害や事故など不測の緊急事態の発生に際し、迅速かつ的確な対応ができる危機 管理体制の充実を図ります。 68 第3章 安全で快適な生活環境づくり 目標指標 参考値 現状値 目標値 (H21) (H25) (H31) H21 アンケート H24 アンケート H25 アンケート 41.2 点 35.7 点 52.0 点 ②自主防災組織の活動カバー率 61.8% 46.8% 67.0% 基本事業1 ③避難誘導標識整備率 23.9% 19.7% 100.0% 基本事業2 ④防災行政無線デジタル化率 88.1% 88.5% 100% 基本事業3 ⑤学習会、研修会の参加者数 123 人 300 人 1,000 人 基本事業4 ⑥防災訓練参加者数 3,600 人 3,171 人 4,000 人 食糧 食糧 食糧 2,250 食 130,000 食 130,000 食 指 標 ①防災体制に対する市民満足度 施 策 基本事業5 基本事業6 ⑦食糧等備蓄数量 ⑧防災会議・国民保護協議会の開催 飲料水 飲料水 飲料水 204ℓ 52,000ℓ 81,000ℓ 各1回 防災会議 1 回 各 1 回以上 【目標値の考え方】 ①防災体制に対する満足度を地区別の最高点まで高めるもの(16.3 点増) 。 ②自主防災組織の活動カバー率を岩手県の平均レベルまで高めるもの(20.2 ポイント増) 。 ③避難誘導標識の整備率の向上を目指すもの(80.3 ポイント増) 。 ④すべての地区で防災行政無線のデジタル化を目指すもの(11.5 ポイント増) 。 ⑤防災に関する学習会、研修会の参加者の増加を目指すもの。 ⑥防災訓練の参加者の増加を目指すもの(1.3 ポイント増) 。 ⑦大規模災害において想定される被災者に必要な食糧品等の備蓄を進めるもの。 ⑧国や県、防災関係機関等との連携を強化するため防災会議及び国民保護協議会を毎年開催する もの。 関連計画 ①宮古市地域防災計画 ②宮古市都市防災総合推進事業計画 ③宮古市国民保護計画 69 第3章 安全で快適な生活環境づくり 第2 災害記憶の伝承 現状と課題 (現状) ○三陸海岸は世界でも有数の津波常襲地帯で、1896 年の明治三陸地震津波、1933 年の昭和三陸地震津波、1960 年のチリ地震津波、そして 2011 年の東日本大震災 津波など数十年に一度の頻度で大規模な被害を受けています。 ○これまでも津波記念碑の建立や津波体験を語り継ぐ活動などが行われてきまし たが、時の経過とともに災害の記憶は風化し、 「忘れたころにやってくる」津波 によって多くの人命が失われています。 (課題) ○人命が失われる津波災害を終わりにするためには、全ての市民が自らの判断で避 難行動を起こす必要があります。「津波の恐ろしさ」、「自然を侮ることの愚か さ」、「備えることの大切さ」などを学ぶ防災教育の効果を高めるためには、こ れまで以上に、災害の記憶を風化させることなく後世に伝承していく取り組みが 必要です。 施策の体系 【施策】 【基本事業】 災害記憶の伝承 1震災記録の保存・整備 2津波遺構等の保存・整備 施策の方向 ○災害の記憶を風化させないため、震災の記録や津波遺構等を保存し、強く記憶に 残るよう整備し、広く国内外へ情報発信を行います。 【基本事業1】震災記録の保存・整備 ○災害の映像や写真データ、災害記録関係資料を収集・整理し、災害の記録集を作 成します。 【基本事業2】津波遺構等の保存・整備 ○津波遺構を保存するなど、津波の恐ろしさを後世に伝承する施設を整備します。 70 第3章 安全で快適な生活環境づくり 目標指標 参考値 現状値 目標値 (H21) (H25) (H31) 各基本事業の指標 - - - 基本事業1 ①震災記録集の作成数 - 0巻 3巻 基本事業2 ②津波遺構の整備数 - 0 箇所 1 箇所 指 標 施 策 【目標値の考え方】 ①震災記録集を全3巻として作成するもの。 ②津波遺構として「旧たろう観光ホテル」を保存・整備するもの。 71 第3章 安全で快適な生活環境づくり 第3 消防・救急体制の充実 現状と課題 (現状) ○本市における火災の発生状況は、建物火災に占める住宅火災の割合が高くなって います。 ○火災の発生をその原因別にみると失火によるものが依然として高い割合を占め ています。 ○多くの消防施設が東日本大震災で被災しています。 ○本市における消防団の充足率は、年々低下しています。 ○本市における救急出場件数は、高齢化社会の進行や市民意識の変化並びに核家族 化等にともない年々増加しています。 (課題) ○火災の予防は一人ひとりの防火意識によるところが大きく、こうした市民意識の 高揚とともに、住宅防火対策の推進が必要です。 ○東日本大震災で被災した消防施設の復旧による消防力の回復が必要です。 ○地域防災の主体である消防団については、団員の減少、高齢化、就業形態の変化 などに対応するための活性化策の推進が必要です。 ○救急件数の増加や災害現場での救急・救助業務が多様化・高度化しており、救命 技術の向上など救急救命活動の強化が必要です。 施策の体系 【施策】 【基本事業】 消防・救急体制の充実 1防火意識の普及 2地域の消防力の向上 3消防・救急体制の整備 72 第3章 安全で快適な生活環境づくり 施策の方向 ○火災予防対策の強化を進めます。 ○火災や救急事案に迅速に対応できるよう消防施設の整備や消防技術の向上、消防 体制の拡充など消防力の強化を図ります。 【基本事業1】防火意識の普及 ○火災を防止するため、事業所や家庭における防火意識の高揚を図るとともに、消 火器や住宅用火災警報器などの普及啓発を図ります。 【基本事業2】地域の消防力の向上 ○東日本大震災で被災した消防施設の復旧を図るとともに、消防屯所、水利の整備 と消防装備の更新と充実を進めます。 ○消防団の充実強化のため、団員の処遇改善や地域住民、被雇用者、女性が参加し やすい活動環境の整備を進めるとともに、地域住民、事業所の消防団活動への理 解促進などにより団員の確保を図ります。 ○講習や訓練などを通じて団員の技術の向上を図ります。 【基本事業3】消防・救急体制の整備 ○宮古地区広域行政組合の消防・救急体制の充実を図るため、人件費、運営費及び 消防施設整備費や救急救命体制の高度化のための設備等の整備に要する経費に ついて負担します。 ○宮古地区広域行政組合の救急需要対策、高度な救急救命処置の実施、現場におけ る市民による応急手当の充実等の施策を支援し、救急業務の充実・高度化を図る ことにより救命率の向上に努めます。 73 第3章 安全で快適な生活環境づくり 目標指標 参考値 現状値 目標値 (H21) (H25) (H31) H21 アンケート H25 アンケート H30 アンケート 56.8 点 57.7 点 65.0 点 ②出火率 3.7 件 3.8 件 3.5 件以下 ③住宅用火災警報器設置率 6.80% 51.9% 70.0% ④消防団充足率 81.5% 79.9% 85.0% ⑤消防水利充足率 83.9% 74.8% 85.0% ⑥救急救命士搭乗率 95.0% 96.9% 100.0% ⑦救命講習受講者数 1,373 人 1,128 人 1,240 人 指 標 ① 施 消防体制に対する市民満足度 策 ※1 基本事業1 基本事業2 ※2 基本事業3 【目標値の考え方】 ①消防体制に対する満足度を前期基本計画レベルより高めるもの。 ②平成 24 年の全国平均の出火率以下を目指すもの(0.3 件以上減) 。 ③住宅用火災警報器の設置率を全世帯の 7 割まで高めるもの(18.1 ポイント増) 。 ④消防団の充足率を高めるもの(5.1 ポイント増) 。 ⑤消防水利の充足率を高めるもの(10.2 ポイント増) 。 ⑥救急需要対策などにより救急救命士の搭乗率を高めるもの(3.1 ポイント増) 。 ⑦救命講習の受講者の増加を目指すもの(10%増) 。 関連計画 ① 宮古地区広域行政組合施設整備計画(H26-30) ② 宮古地区広域行政組合救急高度化推進計画(H26-28) ※1 出火率 人口1万人当たりの出火件数。 ※2 救急救命士搭乗率 救急出場件数に対する救急救命士が搭乗した救急出動件数の割合。 74 第3章 安全で快適な生活環境づくり 第4 交通安全の推進 現状と課題 (現状) ○本市における人身事故の発生件数は、関係機関・交通安全団体と連携した啓発活 動もあり、平成 21 年以降減少していますが、復興事業の進ちょくに伴い、工事 関係車両等の交通量が多くなっています。 ○高齢者が関わる交通事故件数は増えており、発生状況を見ると、道路の横断中や 高齢者が運転する車両同士の事故が多くなっています。 (課題) ○交通事故防止のため、交通安全教育及び啓発活動の推進が必要です。 ○高齢者が関わる交通事故防止のため、高齢者の身体特性に応じた交通安全指導が 必要です。 ○歩行者や自転車の安全確保のため、横断歩道やカーブミラー等の交通安全施設の 充実が必要です。 施策の体系 【施策】 【基本事業】 交通安全の推進 1交通安全意識の普及・啓発 2交通安全施設の充実 施策の方向 ○市民の交通安全意識を高めるため、関係機関・交通安全団体と連携し、交通安全 教育や啓発活動の推進を図ります。 ○高齢者が関わる人身事故件数を減らすため、関係機関・交通安全団体と連携し、 高齢者の交通事故実態を踏まえた、交通事故防止に取り組みます。 ○安全な交通環境を確保するため、交通安全施設の充実を図ります。 【基本事業1】交通安全意識の普及・啓発 ○歩行者や自転車利用者、ドライバーに対し、街頭での交通安全指導を実施し、交 通安全意識の普及・啓発を図ります。 ○関係機関・学校との連携により、交通安全教室を開催し、歩行者、自転車利用者 としての自覚と交通マナーを身に付けるよう、交通安全意識の普及・啓発を図り ます。 ○高齢者の身体特性に応じた体験型の交通安全指導、高齢者世帯訪問事業等の活動 により、高齢者の交通事故防止に取り組みます。 75 第3章 安全で快適な生活環境づくり 【基本事業2】交通安全施設の充実 ○交通安全施設の点検を行い、危険個所等への交通安全施設の充実を図ります。 目標指標 指 標 施 策 ①人身事故発生件数 ②交通安全教室参加者数(児童・生徒) 参考値 現状値 目標値 (H21) (H25) (H31) 144 件 81 件 73 件以下 3,514 人 2,612 人 2,300 人 388 人 230 人 265 人 - 1回 基本事業1 ③交通安全教室参加者数(高齢者) 基本事業2 (H22) ④交通安全施設の点検回数 1回 【目標値の考え方】 ①人身事故発生件数の減少を目指すもの(10%以上減) 。 ②児童・生徒数が減少していることから、一定の参加者数を確保するもの。 (参加者の割合 5%増) ③高齢者の交通安全教室参加者数の増加を目指すもの(15%増) 。 ④交通安全施設充実のため、交通安全施設の点検を毎年実施するもの。 関連計画 宮古市交通安全実施計画 76 第3章 安全で快適な生活環境づくり 第5 防犯体制の充実 現状と課題 (現状) ○治安の目安となる本市の刑法犯罪発生件数は、関係機関・防犯団体・少年補導関 係者等の協力もあり、減少傾向にあります。 ○一方、振り込め詐欺、窃盗など市民が被害にあう事件が、依然として発生してい ます。 ○市内の少年の犯罪件数は減少傾向にありますが、深夜徘徊・喫煙などによる補導 件数は横ばいとなっています。 (課題) ○安全・安心なまちづくりのため、関係機関・防犯団体と連携し、さらなる防犯意 識の普及・啓発の強化が必要です。 ○詐欺、窃盗被害を防止するため、情報提供や施錠の呼びかけ等の啓発が必要です。 ○情報通信ネットワーク等の進展に伴い、携帯電話やインターネットを悪用した犯 罪が潜在化していることから、被害を未然に防ぐための情報提供及び意識啓発が 必要です。 ○少年の非行防止を図るとともに、少年を犯罪被害から守るため、家庭、学校、地 域一体となった取り組みが必要です。 施策の体系 【施策】 【基本事業】 防犯体制の充実 1防犯意識の普及・啓発 2少年犯罪の防止 施策の方向 ○関係機関・防犯団体と連携し、市民の防犯意識の普及・啓発を図ります。 ○関係機関と連携し、少年犯罪の防止を図ります。 【基本事業1】防犯意識の普及・啓発 ○関係機関・防犯協会連合会との連携により、地域防犯教室、暴力追放推進パレー ド等を実施し、防犯意識の普及・啓発を図ります。 ○防犯協会連合会等の活動を支援し、市民の防犯意識を高めます。 【基本事業2】少年犯罪の防止 ○関係機関・団体や、家庭・学校・地域と連携し、あいさつ運動、街頭指導、広報 活動など、少年犯罪の防止に取り組みます。 77 第3章 安全で快適な生活環境づくり 目標指標 指 標 施 策 ①刑法犯罪発生件数 参考値 現状値 目標値 (H21) (H25) (H31) 224 件 191 件 170 件以下 基本事業1 ②地域防犯協会団体数 125 団体 109 団体 115 団体 基本事業2 ③少年犯罪の発生件数 18 件 6件 5 件以下 【目標値の考え方】 ①刑法犯罪発生件数の減少を目指すもの(10%以上減) 。 ②市防犯協会へ加盟する地区防犯団体数を年1団体以上の加入を目指すもの。 ③少年犯罪の発生件数の減少を目指すもの(10%以上減) 。 78 第3章 安全で快適な生活環境づくり 第6 市民相談の充実 現状と課題 (現状) ○市民相談室、 消費生活センターに寄せられる相談は、 家庭問題や消費者トラブル、 近隣トラブル、市への要望苦情等、多岐にわたっています。 ○事業者との消費者トラブルは、年々複雑・多様化しており、新手の架空請求等悪 質商法は後を絶たず、巧妙化しています。 ○また、相談内容によっては、関係部署・専門機関・法律専門家の助言が必要とな っています。 ○被災者支援室に寄せられる相談は、都市計画事業などの進ちょく状況により、個 別事例の相談が増え、内容も多岐にわたっています。 ○また、被災者の住まいについては、新築や補修などでの再建や災害公営住宅への 入居が次第に進んできています。 (課題) ○相談者の現状を的確に把握し、適切な助言・あっせん等を行うためには、相談体 制の充実が必要です。 ○消費者被害防止のため、啓発活動など積極的な取り組みが必要です。 ○被災者の住まいと暮らしの再建に関する相談と、生活の安定に資する情報発信な ど被災者支援に関する施策の継続的な実施が必要です。 ○支援や見守りなどを必要とする被災者の生活の再建に向けて、不安の解消が必要 です。 施策の体系 【施策】 【基本事業】 市民相談の充実 1市民相談体制の充実 2広報・啓発活動の推進 3被災者支援体制の充実 79 第3章 安全で快適な生活環境づくり 施策の方向 ○消費生活相談員※1の資質向上等相談体制の充実を図り、生活相談や消費者トラブ ルの被害回復に適切な助言・あっせん等を行います。 ○必要に応じて関係部署・専門機関や弁護士等専門家と連携を取りながら、問題解 決を図ります。 ○消費者被害防止の知識を得ることができるよう、啓発活動に取り組みます。 ○被災者の暮らしの復興と安定を図るために、住まいと暮らしの再建を支援します。 ※1 消費生活相談員 消費生活に関するトラブルや相談について、専門的な知識と経験を有し、解決のための支援を する職員。 【基本事業1】市民相談体制の充実 ○複雑多岐にわたる相談に対応するため、消費生活相談員等の資質向上を図ります。 ○相談内容を的確に把握し、関係部署・専門機関・法律専門家へ繋げ、解決を支援 します。 【基本事業2】広報・啓発活動の推進 ○広報・ホームページで各種相談日程や悩み事等の相談事例を紹介し、相談窓口の 利用促進を呼びかけます。 ○市民を対象に出前講座を開催し、消費者被害の未然防止を中心とした啓発活動を 行います。 ○国民生活センター等からの情報を活用し広報を行います。 【基本事業3】被災者支援体制の充実 ○復興状況に応じて変わる被災者の課題解決に向けて、被災者生活相談窓口を開設 するとともに、関係機関との連携を図りながら、一日も早い住まいと暮らしの再 建ができるよう支援します。 80 第3章 安全で快適な生活環境づくり 目標指標 指 標 施 策 ①市民相談件数 参考値 現状値 目標値 (H21) (H25) (H31) 1,131 件 1,265 件 1,330 件 5回 17 回 20 回 基本事業1 ②研修回数 基本事業2 ③啓発活動回数(出前講座開催数) ― 3回 12 回 基本事業3 ④相談会開催回数 ― 12 回 12 回 【目標値の考え方】 ①啓発活動により、潜在化している消費者問題等の掘り起こしを見込み、市民相談件数の増加を 目指すもの。 (5%増) ②相談員等の資質向上のための研修受講回数の増加を目指すもの。 (20%増) ③出前講座開催回数を、年 12 回開催することを目指すもの。 ④住まいに関する相談会に、暮らしの不安に関する相談会を組み込みながら月 1 回開催すること を目指すもの。 81 第3章 安全で快適な生活環境づくり 第7 住環境の整備 現状と課題 (現状) ○近内地区で施行中の土地区画整理事業※1は、残る宅地や道路等の整備とともに、 換地処分へ向けた換地計画等の作業を実施しています。また、東日本大震災で甚 大な被害を受けた地区においては、各種の復興事業※2の実施により、被災された 方が移転し、生活再建するための団地等を市内14地区に整備しています。 ○市営住宅は市内に 26 団地 939 戸整備され、入居率は 77.4%となっています。 建設年次(住棟)別では、昭和 30 年代3団地、昭和 40 年代 11 団地、昭和 50 年代 6 団地、昭和 60 年代以降 11 団地となっています。 ○世帯数に対する市営住宅の管理戸数の割合を見ると、本市は 3.84%となっていて、 本市を除く県内 13 市の平均の市営住宅管理戸数の割合の 2.45%を大きく上回っ ています。 県営住宅を含む公営住宅管理戸数で見ても、本市 5.48%、県内 14 市平均 3.72% と大きく上回っています。 ○東日本大震災により住居を失った被災者のため、市内に災害公営住宅(市営 19 団地、県営 7 団地の計 26 団地、793 戸)の整備を計画しています。 ○市内には約 18,140 棟の木造住宅があり、うち耐震性有の住宅は 8,330 棟あまり で、耐震化率は約 46%となっています。 (課題) ○土地区画整理事業の施行地内においては、事業が長期間に及んでいることから、 事業の早期完了が必要です。また、東日本大震災で甚大な被害を受けた各地区に おいては、被災された方が早期に生活再建できるよう、安全・安心な宅地等を整 備し、東日本大震災からの早期の復興が必要です。 ○今後の人口減少、住宅の安全性・快適性を考慮し、それぞれの住宅に適する手法 で、建替え、長寿命化のための改修、維持管理などによる市営住宅の管理戸数の 適正化が必要です。 ○東日本大震災により整備中の災害公営住宅が、いずれは一般市営住宅として管理 され管理戸数が大幅に増えることから、宮古市公営住宅等長寿命化計画に沿った 維持管理や戸別改善及び用途廃止などの適正な管理が必要です。 ※1 土地区画整理事業 道路、公園、河川等の公共施設を整備・改善し、土地の区画を整え、宅地利用の増進を図る事 業。 ※2 各種の復興事業 被災市街地復興土地区画整理事業、防災集団移転促進事業、漁業集落防災機能強化事業。 82 第3章 安全で快適な生活環境づくり ○耐震性に不安のある木造住宅が 10,810 棟あまりあることから、市民の生命、財 産を地震による被害から守るため、住宅の耐震化に対する意識を啓発するととも に、住宅の耐震改修工事を推進し、耐震化率の向上を図る取り組みが必要です。 施策の体系 【施策】 【基本事業】 住環境の整備 1良質な宅地の供給 2公営住宅の整備 3住宅耐震化の促進 施策の方向 ○土地区画整理事業により、道路や公園、上下水道等を整備し、景観にも配慮しな がら住み良く美しい街並みを創出します。また、各種の復興事業により、被災し た住宅の移転先として、津波をはじめとする災害に対して安全・安心な宅地等を 整備します。 ○良質な市営住宅のストック形成※2へ向けた整備・改修を行います。 ○市民の生命・財産を守るため、耐震化への意識啓発、耐震改修工事の推進を図り ます。 【基本事業1】良質な宅地の供給 ○近内地区の土地区画整理事業は、平成28年度内の換地処分を目指します。 ○各種の復興事業については、被災された方が早期に生活再建できるよう、工程管 理に努めながら整備を行います。 ○民間による宅地造成が適切に行われるよう指導します。 【基本事業2】公営住宅の整備 ○一般市営住宅、災害公営住宅等の計画的な整備・集約と改修を行います。 【基本事業3】住宅耐震化の促進 ○木造住宅耐震診断及び耐震改修工事を行う者に補助金を交付します。 ※3 ストック形成 保有量を確保すること。 83 第3章 安全で快適な生活環境づくり 目標指標 指 標 ①公営住宅に関する市民満足度 施 参考値 現状値 目標値 (H21) (H25) (H31) H21 アンケート H25 アンケート H31 アンケート 43.0 点 32.7 点 45.0 点 H21 アンケート H25 アンケート H31 アンケート 34.0 点 33.0 点 40.0 点 ― 5 地区 15 地区 256 戸 949 戸 (整備・集約 60 戸) (整備・集約 649 戸) (改修 196 戸) (改修 300 戸) 45.92% 48.40% 策 ②住まいに関する市民満足度 基本事業1 基本事業2 基本事業3 ③土地区画整理事業等による団地等の 整備完了地区数 ④整備・集約戸数 ⑤木造住宅耐震化率 ― 41.0% 【目標値の考え方】 ①公営住宅に関する市民満足度は低下傾向にあることから、45 点まで高めようとするもの。 ②住まいに関する市民満足度は低下傾向にあることから、40 点まで高めようとするもの。 ③土地区画整理事業等による団地等の整備完了を目指すもの。 ④宮古市公営住宅等長寿命化計画に基づく整備・集約戸数及び大規模改修戸数を目指すもの。 ⑤木造住宅の耐震化率を高めるもの(3ポイント増) 。 関連計画 ①宮古市都市計画マスタープラン ②宮古都市計画事業近内地区土地区画整理事業計画(H元-28) ③宮古市東日本大震災地区復興まちづくり計画 ④宮古市公営住宅等長寿命化計画(H22-31(H25.3 改定)) ⑤宮古市耐震改修促進計画(H22-27) 84 第3章 安全で快適な生活環境づくり 第8 安全・安心な水の供給 現状と課題 (現状) ○上水道は、昭和 27 年の給水開始から 60 年以上が経ち、水道施設が老朽化してい ます。 ○閉伊川右岸※1には水源、浄水施設が少ないことから、災害時の当該区域への水道 水供給体制に不安があります。 ○復興計画により、水道施設を必要とする各種の復興事業が進められています。 ○簡易水道、飲料水供給施設等の小規模な水道施設が点在しているため、管理が非 効率となっています。 (課題) ○安定した水の供給は、日常生活に必要不可欠なものであることから、老朽化した 水道管や配水池などの更新が必要です。 ○災害時において、閉伊川右岸への安定的な水供給ができるように供給体制の強化 が必要です。 ○復興事業に合わせた水道施設の整備が必要です。 ○簡易水道事業は、採算性が低く、安全な水質、水量の確保と管理の効率性を図る ためには、 費用対効果を見極めながら長期的展望に立った統合の推進が必要です。 ※1 右岸 川の上流から下流を見て右側。 施策の体系 【施策】 【基本事業】 安全・安心な水の供給 1上水道の整備 2簡易水道の整備 施策の方向 ○水道管や配水池などの水道施設について、計画的な更新を進めるとともに管理の 効率化を図ります。 ○閉伊川右岸への配水系統の整備を行い、水供給体制の強化を図ります。 ○水道管、送水ポンプ所、配水池などの水道施設を、復興事業に合わせて整備しま す。 ○簡易水道の統合を図り、効率的な運用を行います。 85 第3章 安全で快適な生活環境づくり 【基本事業1】上水道の整備 ○老朽化した取水、浄水、送水、配水施設及び水道管の計画的な更新を進め、安定 した水の供給を図ります。 ○閉伊川右岸への安定した水の供給のため、閉伊川横断管路の増設を行います。 ○各種の復興事業に合わせた水道施設の整備を行います。 【基本事業2】簡易水道の整備 ○簡易水道施設の整備統合により、安定した水の供給を図ります。 ○簡易水道施設等の計画的な更新を進め、安定した水の供給を図ります。 ○遠隔監視システムを整備し、施設管理の効率化を図ります。 ○各種の復興事業に合わせた簡易水道施設の整備を行います。 目標指標 参考値 現状値 目標値 (H21) (H25) (H31) ①全管路の耐震化率 10.8% 15.1% 25.2% 基本事業1 ②上水道管路の耐震化率 12.4% 17.1% 25.5% 基本事業2 ③簡易水道管路の耐震化率 8.5% 12.4% 24.7% 指 標 施 策 【目標値の考え方】 ①老朽化した上水・簡水管路の更新を計画的に整備し、管路の耐震化率を上げるもの(各年 1.7 ポイント増) 。 ②老朽化した上水管路の更新を計画的に整備し、管路の耐震化率を上げるもの(各年 1.4 ポイン ト増) 。 ③老朽化した簡水管路の更新を計画的に整備し、管路の耐震化率を上げるもの(各年 2.1 ポイン ト増) 。 関連計画 ①宮古市水道事業基本計画(H25-31) 86 第3章 安全で快適な生活環境づくり 第9 衛生的な水環境の確保 現状と課題 (現状) ○公共下水道は、現計画の 95%の整備が完了しています。 ○被災した公共下水道施設は、復興事業で整備しています。 ○公共下水道は、昭和 63 年の供用開始から 26 年以上経過し、下水道施設の老朽化 が始まっている地区があります。 ○集落排水施設(蟇目地区農業集落排水処理施設、津軽石地区漁業集落排水処理施 設、千鶏・石浜地区漁業集落排水処理施設)の整備が完了し、水洗化の促進を図 っています。 ○公共下水道、集落排水施設の整備区域外においては、市営浄化槽の整備を進めて います。 (課題) ○公共下水道は、生活環境の改善や公共用水域※1の水質保全のための重要な社会基 盤であり、整備の早期完了が必要です。 ○被災した公共下水道施設の整備が必要です。 ○公共下水道の適正な管理のため、老朽管や老朽化した施設の調査、修繕、更新が 必要です。 ○下水道事業の整備効果を高めるため、整備済みの地域における下水道への接続の 促進による水洗化率の向上が必要です。 ○公共下水道等の整備区域外での生活環境の改善や公共用水域の水質保全のため、 浄化槽の設置促進が必要です。 ※1 公共用水域 水質汚濁防止法によって定められる、公共利用のための水域や水路のことをいう。河川、湖沼、 港湾、沿岸海域、公共溝渠(主に給排水を目的として造られる水路のうち、小規模な溝状のもの) 、 かんがい用水路、その他公共の用に供される水域や水路。ただし、下水道は除く。 87 第3章 安全で快適な生活環境づくり 施策の体系 【施策】 【基本事業】 衛生的な水環境の確保 1公共下水道の整備・更新 2地域の排水処理施設の整備 3水洗化の促進 施策の方向 ○公共下水道整備の早期完了を目指します。 ○被災した公共下水道施設を復興事業により整備します。 ○公共下水道の老朽管や老朽化した施設の調査、修繕、更新を行います。 ○公共下水道、集落排水施設の整備区域外において浄化槽の設置を促進します。 ○公共下水道、集落排水施設の各事業ともに水洗化世帯の増加を図ります。 【基本事業1】公共下水道の整備・更新 ○現在計画している公共下水道の整備について、早期完了を目指します。 ○被災した公共下水道施設を、復興事業で整備します。 ○管路、処理場、ポンプ場等の施設の適正な維持管理のため、管路及び機械設備・ 電気設備等の調査、修繕、更新を計画的に行います。 【基本事業2】地域の排水処理施設の整備 ○公共下水道、集落排水施設の整備区域外での浄化槽の設置を促進します。 【基本事業3】水洗化の促進 ○水洗化の PR 活動や戸別訪問のほか、水洗便所改造資金に係る無利子融資制度等 により、水洗化世帯の増加を図り、水洗化率を向上させます。 88 第3章 安全で快適な生活環境づくり 目標指標 参考値 現状値 目標値 (H21) (H25) (H31) ①水洗化人口割合 56.7% 64.7% 71.8% 基本事業1 ②公共下水道普及率 60.7% 61.7% 70.9% 基本事業2 ③浄化槽処理人口 4,980 人 6,546 人 8,915 人 基本事業3 ④水洗化率(下水道、集落排水区域) 75.0% 81.3% 85.6% 指 標 施 策 【目標値の考え方】 ①公共下水道、集落排水施設、浄化槽を利用する人口割合の増加を目指すもの(7.1 ポイント増) 。 ②公共下水道を計画的に整備し、 下水道処理区域内人口割合の増加を目指すもの (9.2 ポイント増) 。 ③浄化槽の整備を促進し、浄化槽処理人口の増加を目指すもの(2,369 人増) 。 ④公共下水道、集落排水施設区域において、その処理区域内の水洗化人口割合の増加を目指すも の(4.3 ポイント増) 。 関連計画 ① 汚水処理実施計画(H22-32) 89 第3章 安全で快適な生活環境づくり 第 10 環境衛生の充実 現状と課題 (現状) ○公共の場所や他人の土地にごみを捨てる不法投棄が後を絶たない状況です。 ○公園や緑地は、市民の憩いの場となっています。 ○東日本大震災による復興関連工事が増加しています。 ○大気汚染や騒音などの公害が市民生活に直接影響を与え、日常生活の快適さを損 なう問題が生じています。 (課題) ○不法投棄の防止に向け廃棄物の適正処理に対する意識の啓発が必要です。 ○公園や緑地は、子どもから高齢者まで誰もが快適に利用できるとともに、災害時 の一時避難場所として防災に配慮した維持管理が必要です。 ○震災復興関連工事の増加に伴い、大気汚染、水質汚濁、騒音、悪臭などの公害の 増加が懸念されることから、引き続き公害を監視し、身近な生活環境が良好に保 たれるよう公害の防止が必要です。 施策の体系 【施策】 【基本事業】 環境衛生の充実 1ごみの適正処理の推進 2公園・緑地の適正な管理 3公害の防止 施策の方向 ○廃棄物の適正処理や公園・緑地の適正管理、公害防止の取り組みを進め、環境衛 生の充実を図ります。 【基本事業1】ごみの適正処理の推進 ○廃棄物の適正処理と不法投棄を防止するため、ごみの収集体制の充実を図るとと もに、きれいなまち推進員を配置するなど監視巡回指導を行ない、市民の廃棄物 の適正処理に対する意識啓発を図ります。 【基本事業2】公園・緑地の適正な管理 ○公園の施設をバリアフリー※1化するとともに、安全、快適に利用できるよう維持 管理を行います。 ※1 バリアフリー 高齢者や障がい者などの行動を妨げている建築的な障壁を取り除いた建築設計。 90 第3章 安全で快適な生活環境づくり 【基本事業3】公害の防止 ○大気汚染や騒音、悪臭等の監視を行うとともに、各事業所との公害防止協定に基 づく監視を行い、公害を防止します。 目標指標 指 標 施 策 基本事業1 基本事業2 基本事業3 ①環境衛生に対する市民満足度 参考値 現状値 目標値 (H21) (H25) (H31) H21 アンケート H25 アンケート H30 アンケート 59.3 点 66.0 点 66.0 点 53 ヶ所 42 ケ所 22 ヶ所以下 19 件 21 件 25 件 17 件 35 件 30 件以下 ②不法投棄回収件数 ③公園トイレのバリアフリー化 件数 ④公害発生件数 【目標値の考え方】 ①環境衛生に対する市民満足度は、平成 26 年度目標値(60.0 点)を超えていることから、現状 を維持することを目指すもの。 ②ごみの不法投棄をなくすことを目指すもの(50%以上減) 。 ③公園トイレのバリアフリー化は、利用状況に合わせて順次整備するもの。 ④公害発生件数は、震災復興関連工事の増加に伴い増加傾向にあることから、減少させることを 目指すもの(20%以上減) 。 関連計画 ①宮古市環境基本計画(H27-31) ②宮古市一般廃棄物処理基本計画(H23-37) 91 第3章 安全で快適な生活環境づくり 第 11 自然環境の保全 現状と課題 (現状) ○河川や海域、大気などの環境は概ね良好に保たれていますが、震災復興関連工事 等の増加により、自然環境への影響が懸念されています。 ○自然を活かした体験活動への参加は増加傾向にありますが、市民意識調査による 自然環境に対する市民満足度は減少の傾向にあります。 (課題) ○水質、大気にかかわる環境は良好に保たれていることから、今後も維持が必要で す。 ○森、川、海の豊かな自然環境を今後も保全していくため、保全意識の普及、啓発 が必要です。 施策の体系 【施策】 【基本事業】 自然環境の保全 1水環境・大気環境の保全 2保全意識の普及・啓発 施策の方向 ○本市の貴重な財産である森林や河川、海岸など自然環境の保全を図ります。 ○保全意識の普及、啓発並びに保護活動を推進します。 【基本事業1】水環境・大気環境の保全 ○自然環境に大きな影響を及ぼす水質汚濁や大気汚染を防止するため、定期的に測 定、監視します。 【基本事業2】保全意識の普及・啓発 ○自然観察会の開催や自然を活かした体験活動の実施により、市民の環境保全意識 の普及、啓発を図ります。 ○公共事業や民間の開発計画に対し、適切な環境影響評価を行うよう働きかけると ともに、希少生物の保護のために調査を行います。 92 第3章 安全で快適な生活環境づくり 目標指標 参考値 現状値 目標値 (H21) (H25) (H31) H21 アンケート H25 アンケート H30 アンケート 69.6 点 69.5 点 72.4 点 ②水質にかかわる環境基準達成率 100% 100% 100% ③大気にかかわる環境基準達成率 100% 100% 100% ④自然観察会等参加者数 324 人 1,705 人 1,700 人 指 標 施 策 ①自然環境に対する市民満足度 基本事業1 基本事業2 【目標値の考え方】 ①自然環境に対する市民満足度は、低下傾向にあることから、H17 レベルまで満足度を高めるも の。 ②継続して市内河川、海域のBOD(COD)環境基準の達成維持を目指すもの。 ※BOD(生物化学的酸素要求量)は、20℃5日間で微生物が、水中の汚染物質(有機物) を分解するときに必要とする酸素量のことで、この数値が大きいほど、汚染物質が多い ことを示す。また、COD(化学的酸素要求量)は、水中の汚染物質を酸化剤で化学的 に酸化するときに消費される酸素量のことで、この数値が大きいほど、汚染物質が多い ことを示す。 BODは河川の汚染指標に用いられ、CODは海域や湖沼の指標に用いられる。 ③継続して大気中の二酸化硫黄、浮遊粒子状物質環境基準の達成維持を目指すもの。 ※1年間の測定を通じて得られた1日平均値のうち、高いほうから数えて2%の範囲にあ る測定値を除外した後の最高値を環境基準と比較する。ただし、1日平均値の環境基準 値を超える日が2日以上連続した場合は、非達成とする。 ④年間に市民の約3%が自然観察会等に参加することを目指すもの。 関連計画 ①宮古市環境基本計画(H27-31) 93 第3章 安全で快適な生活環境づくり 第 12 循環型社会の形成 現状と課題 (現状) ○東日本大震災以降、エネルギーのあり方の転換期を迎え、とりわけ再生可能エネ ルギーに対する国民的期待の高まりとともに、その取り組みが拡大しています。 ○温暖化による影響は地球全体に広がっており、温室効果ガス※1排出量削減のため、 省資源、省エネルギーの取り組みが求められています。 ○資源の浪費、環境破壊を防止するため、廃棄物の減量化・資源化が求められてい ますが、市民一人当たりのごみ排出量は県内市町村の中でも高い割合となってお り、リサイクル率は県内平均を下回っています。 (課題) ○地球温暖化防止の目的だけでなく、東日本大震災以降のエネルギー事情の変化に 伴い、再生可能エネルギーの利用促進とともに、地域における適切なエネルギー マネジメント(管理)システム構築の取り組みが必要です。 ○ごみの減量化、資源化を進めるために市民意識の向上を図るとともに、リサイク ル率※2を向上させる取り組みが必要です。 ※1 温室効果ガス 大気中の二酸化炭素やメタンなど太陽からの熱を地球に封じ込め、地表を暖める働きのあるガ ス。 ※2 リサイクル率 発生するごみの総量に対する再資源化ごみ量の割合 施策の体系 【施策】 【基本事業】 循環型社会の形成 1再生可能エネルギーの利用促進 2ごみの減量化と資源化の推進 施策の方向 ○再生可能エネルギーの地産地消の促進やごみ減量化・資源化を推進し、循環型社 会の形成を図ります。 94 第3章 安全で快適な生活環境づくり 【基本事業1】再生可能エネルギーの利用促進 ○太陽光やバイオマスなど再生可能エネルギーの利用を促進するとともに、エネル ギーの効率的・効果的な利用を推進するスマートコミュニティ※3の構築に向け、 官民一体となって取り組みます。 ○市民や事業者に対し、省資源、省エネルギー意識の普及・啓発を行い、太陽光発 電やバイオマス燃料※4などの導入を促進します。 【基本事業2】ごみの減量化と資源化の推進 ○3R(リデュース(減量化) ・リユース(再使用) ・リサイクル(再利用) )の取 り組みを促進します。 ○ごみ減量化のモデル事業や資源集団回収への支援等を行い、ごみの分別、適正処 理を推進します。 ※3 スマートコミュニティ 太陽光や風力、バイオマス(生物資源)などの再生可能エネルギーを最大限に活用するととも に、家庭やビル、交通システムをIT(情報通信技術)ネットワークでつなげ、地域でエネルギ ーを有効活用する次世代の社会システム。 ※4 バイオマス燃料 生物資源から得られるエネルギーを利用して作る燃料。 目標指標 指 標 参考値 現状値 目標値 (H21) (H25) (H31) 3.8% 4.3% 30.0% ①再生可能エネルギー自給率 施 策 ②廃棄物最終処分量 基本事業 1 基本事業 2 1,452.9t 1,195.0t (H24) 1,000.0t 以下 ③住宅用太陽光発電システム導入件数 41 件 608 件 1,100 件 ④木質バイオマスストーブ導入基数 71 基 125 基 270 基 ⑤一人1日当たりのごみ排出量 975g ⑥一般廃棄物のリサイクル率 17.5% 95 1,000g (H24) 16.2% (H24) 900g 以下 20.0% 第3章 安全で快適な生活環境づくり 【目標値の考え方】 ①再生可能エネルギーの創出の促進により、宮古市における再生可能エネルギー自給率(市内の 総電力供給量に対する市内で創出される再生可能エネルギーの割合)の増加を目指すもの。 (25.7 ポイント増) ②廃棄物最終処分量の削減を目指すもの(15%以上減) 。 ③住宅用太陽光発電システムの導入件数の増加を目指すもの(492 件増) 。 ④木質バイオマスストーブの導入件数の増加を目指すもの(145 件増) 。 ⑤一人1日当たりのごみ排出量の削減を目指すもの(100g 以上減) 。 ⑥一般廃棄物のリサイクル率を高めるもの(3.8 ポイント増) 。 関連計画 ①宮古市環境基本計画(H27-31) ②宮古市一般廃棄物処理基本計画(H23-37) ③宮古市版スマートコミュニティマスタープラン(H25-31) 96
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