東芝 工業用マグネトロン 2M68 東芝2M68は、2450MHz帯で約5.3kWの平均出力を有する セラミック封止の工業用連続波マグネトロンで,マイクロ 波加熱装置に適するように設計されています。 磁界は外部から専用の電磁石によって与えられ,陽極および陰極 ブッシングの冷却は,それぞれ液冷および強制空冷に よって行なわれます。 フィラメントの端子は,リード線により引き出されていますので, 接続を簡単に行なうことができます。 高周波出力取出部は,セラミックドームで作られていますので, このドームを直接加熱箱または指定の結合器に挿入することに より,能率よく出力を取り出すことができます。 特 (1) (2) (3) (4) 長: 高能率です。 小形軽量(約 1 kg)です。 陰極部からの高周波漏えいがきわめて小さくなっています。 負荷安定度が高く,電圧定在波比 4 以内の全位相にわたって安定です。 © 2014 Toshiba Corporation 1 東芝 工業用マグネトロン 2M68 一般定格 電気的特性: 周波数 フィラメント電圧 フィラメント電流 陰極予熱時間 フィラメント冷抵抗 機械的特性: 外形寸法 電極接続 取付方向 高周波結合器 磁界(約) 冷却方式 陽 極 フィルタ・ボックス(陰極部) 出力アンテナ部 重 量 陰極の種類 最大定格 2450±30 9 46 15 0.015 MHz Vac A s Ω 外形図参照 外形図参照 陰極軸垂直/出力下部 付図参照 1700 G 液冷 強制空冷 強制空冷 1 トリウムタングステン 動 kg (1) フィラメント電圧は,発振後直ちに図3(動作時のフィラメント電圧 減少曲線)に従って下げてください。 (2) 陽極電流リップルは,次の式以下にしてください。 陽極電流リップル= (3) 強制空冷範囲は外形図を参照してください。 (4) 電磁石電流 (専用電磁石 VM00900 使用) ≦30% フィラメント電圧(予熱時) フィラメントサージ電流 フィラメント電圧(動作時) 陰極予熱時間 せん頭陽極電圧 せん頭陽極・サージ電圧 (0.1s 最大) せん頭陽極電流 (2) 平均陽極電流 平均陽極入力 負荷電圧定在波比 陽極温度(外形図参照) 陰極プッシング部温度(外形図参照) (3) 高周波出力部温度(外形図参照) (3) 冷却液流出温度 作 最小 8.7 - 最大 9.3 120 単位 Vac A 7 14 1.6 1.2 9 4 100 150 150 60 s kV kV A A kW :1 ℃ ℃ ℃ ℃ (1) 12 0.15 - 例 単位 陽極電源 周波数 フィラメント電圧(予熱時) フィラメント電圧(動作時) せん頭陽極電圧 平均陽極電流 平均出力 磁界 (4) 負荷電圧定在波比 プリング(σL’ = 2) 冷却方式 陽極(水冷) 陰極プッシング部(強制空冷) 高周波出力部(強制空冷) 三相全波整流非平滑 2450 9 5 7 1.1 5.3 1700 1.1 Max 15 5 2000 1000 MHz Vac Vac kV A dc kW G MHz ℓ/min ℓ/min ℓ/min © 2014 Toshiba Corporation 2 東芝 工業用マグネトロン 2M68 図1. 基本動作回路図 T1:高圧電源用三相トランス T2:フィラメント電源用トランス T3:励磁電源用トランス L1:励磁コイル L2:帰還コイル L3:チョークコイル(1.5H以上) L4:チョークコイル(2H) C1:コンデンサ(500pF) C2:貫通コンデンサ(500pF) S1 ,S2:サージ吸収用素子 (1) 励磁コイルと帰還コイルの巻線比は10:1が好適です。 帰還コイルの磁界の方向と励磁コイルの磁界の方向とが一致するようにしてください。 (2) 電磁石コイルの電流はコイルの自己加熱により変化をしますので,定電流電源方式 を使用するか,または励磁電源の内部抵抗をなるべく大きくしてください。 (3) 電磁石のスイッチを投入または遮断するときは高電圧が発生しますので,サージ電圧 防止回路を励磁コイルに並列に設ける必要があります。 また平均陽極電流を帰還する場合はサージ発生について特に注意が必要です。 電源投入時のサージ電圧は普通300V最大500Vにおさえてください。 © 2014 Toshiba Corporation 3 東芝 工業用マグネトロン 2M68 図2. フィラメント電圧,電流特性 図3. 動作時フィラメント電圧減少曲線 (4) フィラメント電圧は外形図の外形図の F - FK 両端子において測定してください。 (5) フィラメント用トランスはフィラメントサージ電流を押さえるために,リーケージトランスの使用をおすすめします。 普通のトランスを使用する場合は、投入時にサージ電流が最大定格を超えないよう配慮してください。 図4. 陽極冷却量特性 図5. 陽極冷却部圧力特性 © 2014 Toshiba Corporation 4 東芝 工業用マグネトロン 2M68 図6. リ ー ケ 線 図 (フィードバックなしの時) 図7. リ ー ケ 線 図 (フィードバック時) 動作条件: 電 源:三相全波整流非平滑 平均陽極電流:1.1Adc 整合負荷時: せん頭陽極電圧: 7.0kV 中心周波数: 2450MHz 負荷位相基準面:高周波出力部中心位置 動作条件: 電 源:三相全波整流非平滑 平均陽極電流:1.1Adc 励磁コイル,帰還コイル巻線比;10:1 整合負荷時: せん頭陽極電圧: 7.0kV 中心周波数: 2450MHz 負荷位相基準面:高周波出力部中心位置 位相基準面 位相基準面 平均出力 周波数 © 2014 Toshiba Corporation 5 東芝 工業用マグネトロン 2M68 図8. 動 作 特 性 (フィードバックなしの時) 動作条件: フィラメント電圧:図3による。 電 源: 三相全波整流非平滑 負荷電圧定在波比:1.1Max 使用電磁石:VM00900(励磁、帰還両コイル直列接続) 図9. フィードバック時の動作特性 動作条件: フィラメント電圧:図3による。 電 源: 三相全波整流非平滑 負荷電圧定在波比:1.1Max 使用電磁石:VM00900(帰還コイルに陽極電流を流す) 等磁界電流線(Adc) 等出力線(kW) 等能率線( % ) © 2014 Toshiba Corporation 6 東芝 工業用マグネトロン 2M68 図10. 電 磁 石 特 性 (VM00900) (6) この特性は励磁・帰還両コイルを,直列に接続したときのもので, マグネトロン2M68の磁界測定位置で測定した値です。 なお,励磁コイルと帰還コイルの巻線比は4060:406になっています。 © 2014 Toshiba Corporation 7 東芝 工業用マグネトロン 2M68 図11. 外 形 図 単位 mm © 2014 Toshiba Corporation 8 東芝 工業用マグネトロン 2M68 図12. 電磁石マウント(VM00900) と高周波結合器(VM01000) 単位 mm (1) 陰極用冷却用のブロアファンは,図のような位置 (反対側も可)に取り付けてください。 (2) 電磁石は電子尺取付穴4-φ8 を使用し,アングル などに固定し,電磁石の重量が高周波結合器に かからないようにしてください。 © 2014 Toshiba Corporation 9 © 2014 Toshiba Corporation 10
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