第11回LCA日本フォーラム表彰 電機・電子製品における包装・梱包材 のライフサイクル評価と活用 東芝ロジスティクス株式会社 株式会社東芝 2015年1月29日 株式会社 東芝 環境推進室 小 林 由 典 © 2015 Toshiba Corporation 本日の内容 東芝グループ環境経営 包装・梱包3R活動/CO2見える化 改善事例 まとめ © 2015 Toshiba Corporation 2 東芝の事業領域・地域構成 2013年度売上高:6.5兆円 他 (7%) ライフスタイル (18%) 電力・社会 インフラ (25%) 国内 (39%) 海外 (61%) 電子デバイス (25%) コミュニティ ソリューション (19%) ヘルスケア (6%) 各セグメントは内部消去前 © 2015 Toshiba Corporation 3 東芝の目指す姿 安心・安全・快適な社会 Human Smart Community by Lifenology – the technology life requires 効率的な 健康でいきいきした生活 の活用 の好循環 エネルギー ヘルスケア 情報基盤を支える ストレージ 「モノ」 から 「モノ+こと」へ © 2015 Toshiba Corporation 4 東芝グループ環境ビジョン2050 東芝グループの環境ビジョン2050 2050年のあるべき姿 《地球と調和した 人類の豊かな生活》 実現に向けた課題 ・増え行く世界人口に伴う 環境負荷の抑制 ・経済発展に伴う環境負荷の緩和 ・新しい豊かな価値の創造 環境ビジョン2050 © 2015 Toshiba Corporation 5 第5次環境アクションプラン(2012~2015年度) © 2015 Toshiba Corporation 6 本日の内容 東芝グループ環境経営 包装・梱包3R活動/CO2見える化 改善事例 まとめ © 2015 Toshiba Corporation 7 包装・梱包材の削減 製品設計の視点 環境調和型製品 参考: 冷蔵庫のLCCO2* ECP: Environmentally Conscious Product ライフサイクルでの環境側面を考慮 包装・梱包材の削減は「ECP基準」の一つ しかし製品LCCO2では見えてこない *齋藤, 電機業界におけるライフサイクルCO2算出手法の確立および評価事例の公開と普及活動 http://lca-forum.org/seminar/pdf/20140123/1_JEMA.pdf © 2015 Toshiba Corporation 8 包装・梱包材の削減 包装設計の視点へ © 2015 Toshiba Corporation 9 包装・梱包3R活動 まずは包装・梱包材の流れを把握 【課題】 事業領域・形態によって異なるフロー 包装・梱包3R改善効果の見える化 © 2015 Toshiba Corporation 10 計測ポイントの明確化 廃棄物削減だけでなく上流の環境負荷低減も考慮 包装材 包装材 購入 通い箱 1 上流の環境負荷低減 通い箱 (出荷量-再使用量) 出荷 サプライヤ 5 2 東芝 2 再使用 回収 + 3 客先の廃棄物削減 3 回収 4 事業プロセスの 環境パフォーマンス として管理 客先 廃棄 2 リサイクル (出荷量-回収量) 廃棄リサイクル 物量把握 ⇒ 包装材の違いを考慮 ⇒ LCA活用 © 2015 Toshiba Corporation 11 東芝グループ包装・梱包使用量の把握 グループ包装・梱包材量使用量6.8万トン(2013年度) 調査フォーマット作成 社内調査・集計 事業分野別の傾向把握 エコデザイン指針として整理 事業分野 主要材料 施策の方向性 デジタルプロダクツ 段ボール ・製品本体の小型化および包装容積最小化によるReduce など 電子デバイス プラ(EPS以外) ・段ボールや植物由来材料への代替化 など 社会インフラ 木材 ・荷姿変更によるReduce など 家庭電器 段ボール ・包装容積最小化によるReduce ・使いやすさ/デザイン性との統合 など © 2015 Toshiba Corporation 12 包装材CO2の見える化 包装・梱包材種別LCAの整備 ■CO2算定範囲 原材料/製造/調達輸送/廃棄での評価とし、製品出荷輸送時のCO2排出量は、 出荷先までの輸送距離/輸送手段により大きく違ってくるため対象外。 ■算定対象 段ボール箱(両面段ボールAフルート)のCO2排出量基準 ①段ボール箱(両面段ボールAフルート) ②段ボール箱(複両面段ボールABフルート) ③すかし木箱 ④密閉合板箱 ⑤発泡スチロール(EPS) ⑥発泡ポリエチレンフォーム(EPE) ⑦ポリエチレン袋(PE) ■結果の活用 寸法:幅500×長さ500×高さ400mm 容積:0.1m3 材料:両面段ボール A段 印刷:4面印刷あり 使用量:1.878m2(1,052g) 納入距離:20km 廃棄:焼却分を除外 備考:原材料はEasy-LCAデータ両面段ボールを使用。箱製造は メーカー提出資料より計算 CO2排出量 543g/箱 TOTAL CO2排出量 516g/kg 廃棄 流通 製造 原材料(コルゲート含む) -200 -100 0 100 200 300 400 500 600 700 g ・包装設計への活用(代替化「ものさし」として) ・包装技術ハンドブック(社内現場技術者用)に掲載 © 2015 Toshiba Corporation 13 総合環境影響の評価へ 東芝グループ環境フットプリントに組み込み 包装・梱包材の計測 《流通段階》 (LIME2適用) CO2評価 ライフサイクル環境影響評価 東芝Gr環境フットプリントに統合 東芝Gr事業全体のライフサイクル評価 (環境フットプリント) 全体森林資源(木材)のインパクトは 包装・梱包3Rがキーになる 出典:東芝グループ環境レポート2014 © 2015 Toshiba Corporation 14 本日の内容 東芝グループ環境経営 包装・梱包3R活動/CO2見える化 改善事例 まとめ © 2015 Toshiba Corporation 15 デジタルプロダクツにおける改善事例 液晶TVの包装容積縮小による輸送CO2排出量削減 改善ポイント 改善効果 ● スタンド位置を本体横側に配置 1)包装容積36.8%減(32インチクラス年度比) 2)コンテナ本数削減(40Ftコンテナ換算) ● 緩衝材形状の変更 改善前: 32A1(2010年モデル) スタンド 日本向600本/年, 欧州向230本/年, 北米向175本/年 3)積載数向上により輸送CO2削減876tCO2/年 改善後: 32ZP2(2011年モデル) スタンド配置 緩衝材形状 の変更 緩衝材 包装寸法:奥行き170x幅965x高さ579mm 包装容積:0.095m3 包装寸法:奥行き98x幅1083x高さ570mm 包装容積:0.060m3 624台/40Ftコンテナ 1012台/40Ftコンテナ 積載数向上 388台 © 2015 Toshiba Corporation 16 電子デバイスの改善事例 2012日本パッケージコンテスト テクニカル包装賞 真空成型トレイ用パズル金型 改善ポイント 改善効果 ●金型を枠部分と製品収納部分に分離 ● 開発コスト 約1/2 ●製品収納部分を細い棒状とし、必要な形状 を必要な場所にパズルのように集合 ● 作成期間 2品種目以降は細い棒状金型の みで1/3に短縮可 ● 金型製作時のCO2排出量約1/2 改善前: 「1つの金型」で「1つの形状」 改善後: 一つの金型と若干の追加パーツで、複数形状の真空成型トレイを作成すること が出来る(同じ金型から2種類の形状に対応可) 枠部と収納部に分割 棒状金型に分割 © 2015 Toshiba Corporation 17 家電製品の改善事例 2012日本パッケージコンテスト 電気・機器包装部門賞 出し入れしやすいパッケージ 改善ポイント 改善効果 ●扇風機の包装箱に広い面を開ける構造を 採用 ●輸送箱ではなく「収納箱」として繰り返し使い やすい構造 改善前: 東芝ホームテクノ(株) F-DLN100(2011年モデル) 包装寸法:725×221×407mm 包装容積:0.065m3 段ボール 808g ●使いやすさの向上 ●包装容積の縮小 ●収納箱として繰り返し長期利用が可能 改善後: 東芝ホームテクノ(株) F-DLP100/200/300(2012年モデル) 包装寸法:705×390×205mm 包装容積:0.056m3 コート紙 1080g © 2015 Toshiba Corporation 18 社会インフラの改善事例(1) 国内向けX線装置用近接操作卓の荷姿変更による包装改善 改善ポイント ●荷姿変更による容積縮小および転倒防止 改善前: ●包装荷姿:透かし木箱包装 ●包装寸法:910X770X1460mm ●容 積:1.023m3 改善効果 ●容積縮小 約13% ●木材使用量 約58%削減(約13トン/年) 改善後: ●包装荷姿:腰下のみ簡易木箱包装 ●包装寸法:780X720X1400mm ●容 積:0.786m3 © 2015 Toshiba Corporation 19 社会インフラの改善事例(2) 国際海上コンテナ本数削減(医療機器:CT) http://www.toshiba.co.jp/env/jp/products/resource_j.htm http://www.toshiba.co.jp/logi/csr/propulsion.html © 2015 Toshiba Corporation 20 本日の内容 東芝グループ環境経営 包装・梱包3R活動/CO2見える化 改善事例 まとめ © 2015 Toshiba Corporation 21 まとめ • グループ全体の包装・梱包使用量を調査 • LCAにより包装・梱包種別のCO2排出量を見える化 • 事業領域別のエコデザイン改善事例の創出 • 包装設計と製品設計を統合したエコデザインへ • CO2排出量だけでなく「マルチクライテリア」へ © 2015 Toshiba Corporation 22 http://www.toshiba.co.jp/env/jp/index_j.htm © 2015 Toshiba Corporation 23
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