Title 国語学・日本語学におけるテキスト研究 Author(s) 庵 - HERMES-IR

Title
Author(s)
Citation
Issue Date
Type
国語学・日本語学におけるテキスト研究
庵, 功雄
言語とコミュニケーションに関する研究概観: 48-70
1997-02
Research Paper
Text Version publisher
URL
http://hdl.handle.net/10086/25404
Right
Hitotsubashi University Repository
国語学 ・日本語学におけるテキス ト研究
0.は じめに
伝統的な言語学(
文法)
研 究 において考察範囲 となる最大の単位 は長 らく 「
文」であった
(
この点 に関 しては構造主義言語学 を徹底 的に批判 して成立 した生成文法 も構造主義 と極
めて共通 してい る)
が、 ヨー ロッパ では早 くか らそれ に対す るア ンチテーゼ として談話 ・
テキス トの構造 を研 究対象 とす る言語学(
テキス ト言語学)
の必要性 が唱 え られ、それ につ
いての研究が盛 んに行われてい る。
本稿 では、 「
テキス ト」を分析対象 とす る言語学の必要性 を 「
テキス ト言語学」 と共有
t
e
xt
'
に当たる語 とし
す る立場 に立ち、その観点か ら先行研 究 を概観す る(
なお、本稿 では -
て 「
テキス ト」 を用い るい また、話 し言葉 を指す時 には 「
談話」、書 き言葉 を指す時及び
両者を総称す る時には 「
テキス ト」 とい う語 を用い ることにす る)
0
本稿の構成 は次の通 りである(
,
まず、1
.において 「
テキス ト言語学/テキス ト文法」 とい う概念 について規定す る√
,吹
に、2.ではテキス ト言語学に類似 した国内の初期の研究を取 り上げる(
)続 く3.では 日本の
テキス ト言語学 に影響 を与 えた、ない し、 日本のテキス ト言語学が参考 とすべ き海外の研
.では各論的研 究について論 じ、最後に5.にお
究について若干の論評 を加 えるりその上で4
いて今後の研究の方向性 について論 じて全体のま とめ とす る(
,以下の記述 には全体を通 じ
て論者の主観的な理解及び能 力不足に起因す る誤解が数多い と思われ るが、 これ に関 して
は諸賢の御寛恕 を切 に乞 う次第である" なお、本文 中敬称 は省略す る.
〕
1.テキス ト言語学/テキス ト文法 とは
「
テキス ト言語学」は 「
テキス ト」 を対象 とす る言語学の 1分野である。テキス トとは、
」の ことであ り、話 し言葉 にお けるもの も書 き言葉 に
「
意味的 にま とま りをなす文(
連続)
おけるもの もあるO また、テキス トは 1文か らなることもあるが、多 くの場合 2文以上か
ll
i
da
y,
M.
A.
K.& Ha
s
a
n,
R.
(
1
976:
1
)
による)
(
I
ら構成 され る(
この定義は基本的に Ha
言語学の研 究対象 として 「
テキス ト」が避 け られて きた理 由は、テ キ ス トにおける(
不)
適格性が文までの レベル におけるよ うに明確 に定義で きるものではない と考 えられてきた
ことによると思われ る
,.
例 えば、 日本語の音素の配列 として、A)
ot
a
N/
や/
t
a
boN/
は存在可能である(
ただ し、存在可
Nbo
t
a
/
は存在 し得ない
能な配列の全てが実際に語 として存在す るとは限 らない)
のに対 し、/
とい うことや、「
太郎が怪我 を した」は適格 な単語の配列か らなる文であるのに対 し、「
が
太郎怪我 を した」はそ うではない、 といった ことは文脈 を考慮せず に決定できるのに対 し、
同様 の現象 は文連続 の レベルでは見 られ ない(
見 られ にくい)とい った こ とが、テキス トを
言語学の研究対象 とす るこ と- の否定的な反応 の原 因であ ると考 え られ る(
言語学 にお け
1
982,
1
98
4)も参照 され たい)
r
ゝ
る 「
テキス ト」の扱いについては池上嘉彦(
しか し、母語話者はテキス トレベルにおいて も文法能力(
g
r
a
mma
t
i
c
a
lc
ompe
t
e
nc
e
)も持っ
.(
1
)
(
2)
について考 えてみ よ う。 (
1
)と(
2)
の ()には共に
てい る と見 られ る現象が存在す る【
14
8-
「
ガ格名詞句」が入 るが、それ が主題化 され る(「
は」 とい う形 を取 る)か主題化 され ない
(「が」の形 を取 る)かについて考 えてみ ると、 日本語母語話者 な ら、(1)の( )には
「
が」
を、(
2
)
の( )
には 「
は 」を入れ る と思われ る(「
は」 と 「
が」を主題 と非主題の対立 と見 る
1
996)
参照)
。 これが事実であるな らば、母語話者 は文 レベルだけ
見方につい ては野 田尚史(
ではな く、テキス トレベル において も一定の文法能力を持 ってい ると考え られ よ う。
(
1
)健 はず っ と病気知 らず だったOその健( )
ガンであっけな く逝 って しまったO
(
2
)健 はずっ と病気知 らずだったOその健( )
還暦祝いの時 も一升瓶 を一人で空けた。
本稿 では、テキス トレベルの問題の うち、文法能 力が関与す る問題 を扱 う分野 を 「
テキ
t
e
x
tg
r
a
mma
r
)
」、それ を含むテキス トに関す る問題全体 を扱 う分野 を 「
テキス ト
ス ト文法(
t
e
xtl
i
ng
ui
s
t
i
c
s
)
」 と呼ぶ ことにす るo
言語学(
1
)
'
(
2)
'
の【】
に入 り得 る命題 は 「
一意的には」決ま らないが、(
1
)
'
の【】
に入 り得
確 かに、(
るのは 「
ず っ と病気知 らず だ った」 とい う命題 か ら予測 され る内容 と対 立的 な内容であ
り、(
2
)
'
の日に入 り得 るのはそれ と非対立的な内容であるとい う一般化は可能であるo
(
I
)
'健はず っ と病気知 らず程?たOその健が【
】O
(
2)
'健はず っ と病気知 らずだったOその健は【
)
0
以上の ことを踏 まえ、本稿 ではテ キス ト文法 を次の よ うに規定す る(
ここでの 「
文法」
と 「
運用論(
p
r
a
g
ma
t
i
c
s
)
」の区別は基本的に Le
e
c
h,
G.
(
1
983
)
に倣 ったものであるh
(
I
)テキス ト文法 はテキス トレベルで しか解決で きない文法的現象 を取 り扱 う分野で
あ り、テ キス ト言語学の中心的位置 を占めるn ここで言 う 「
文法」は 「
母語話者
r
le
u
)
の総体」 を意味 し、 「
適切 な言語運用のために必
が持 つ一般化 が可能 な規則(
hc
i
pl
e
)
の総体」を扱 う 「
運用論」 とは区別 され る。
要 とされ る原理br
2.国内の初期の研究 とテキス ト言語学/テキス ト文法
本節 では、テ キス ト文法 を (
Ⅰ
)の よ うに規定 した場合 にそれ と対照で きる と思われ る国
内の研究を主に初期の ものについて見てお くことにす る。
2- 1.文章論的研究
テキス ト文法 を(
I
)のよ うに規定 した時、国内の研究で最 も近いのは 「
文章論」であるO
1
95
0)
によって唱 え られ たが、時枝 自身 はその具体的な定式化 を
「
文章論」は時枝誠記 (
1
9
95
)
、永野賢(
1
98
6)
を参照)
ため、文
明確 に行わなかった(これ について詳 しくは南不二男(
1
9
7
2,
1
98
6)
、市川孝(
1
978
)
、林 四郎(
1
973
)
等によって具体化 された と言
章論 は実際は永野賢(
1
98
9)
、佐久間まゆ
って よい(
市川 らの研 究を継承 ・発展 させ てい るものに佐久間まゆみ編(
1
99
0)
等があるわ この内、テキス ト言語学 と対照可能 な意味での文章論 を構築 してい る
み(
1
98
6)と林四郎(
1
973
)
を取 り上げ、次に後者 との関連 に
とい う点か ら、 ここではまず永野賢(
1
98
4)
についても述べ る‖
おいて長 田久男(
2- 1- 1.永野賢(
1
98
6)
-文法論的文章論 まず 、永野賢(
1
98
6)
を取 り上げ る.
†永野の考 える文章論 は 「
文法論的文章論」であ り、
それ は よ り広義の、文学理解 な どを主 目的 とす る文章論で ある 「
(
一般的)
文章研 究」 とは
1
98
6)
の中か ら 「
文法論的文章論」 について最 も具体的な発
区別 され る。 ここでは永野賢(
- 49-
言 を行 ってい る と見 られ る部分 を引用す る。
(
3
)
「
文法」 とは、言語表現 の全体構造 を貫 く法則 の体系である。 そ して、言語表現
とは、伝達すべ き複雑 な総体 をい くつ もの部分的な言語 的単位 に分析分割 し、そ
れ らの単位 を関係付 け順序立 てて、時間の延長 の上 に配列 して表 出す る人間的行
為で ある。 (
中略)言い換 えれ ば、言語表現上-ま とま りの意味 を担 うと認 定 され
文 」「
文章」の間の関係 につ き、下位 の言語 単位 か ら上位
る単位 としての 「
語 」「
の言語 単位 の構成 され る原理 と法則 とを明 らかに し、体 系的 に整理す る方法論 と、
その方法論 に よって言語表現 を分析 ・考察 した成果 とが、文法論 で ある。 したが
って、文法論 には 「
語論 」「
文論 」「
文章論」 の 3つの領域 があ り、文章論 を最終
日標 とす ることにな る。 (
永野 賢(
1
98
6:
22
)
)
ここには 「
文章論」 を 「
語論 」「
文論」 と対等な もの として捉 えよ うとす る姿勢 がある。
この考 え方 には、 「
テ キス ト」 の 中に法則性 を兄いだそ うとす る、テ キス ト言語 学 と共過
す るものが確 か に見 られ る。 しか し、永野 の言 う 「
文法論 的文章論」 と 「
テ キス ト言語
学」の間には相違点 も見 られ る。次 に両者 の共通点 と相違 点を簡単 に見てお く。
両者の最 大の共通点 は、テキス トの構造 を 「
言語形式 とい う形態的指標」 に基づいて究
明 しよ うとす る点 にあ る。 お よそ 「
文法」 とい うものは表層 に現れ た要素(
若干逆説 的 な
言い方 にな るが、所謂 「
省略」 され た要素 もそれ が言語 的 に回復 可能 である限 り、表層 に
現れ た もの と同等 の性 質 を持 つ)
のみ を分析 の手 がか りとすべ きで あ るか ら、永野 の上述
の言明に示 され てい る 「
文法論 的文章論 」の方法論 は妥 当な もので あると言 えよ う。
しか し、両者 に は相 違 点 もあ る。 そ の最 大 の もの は、 「
文章論 」 が書 き言葉 としての
「
文章」 と話 し言葉 としての 「
談話」 を完全 に別 の もの として考 えてい ることにある。確
di
s
c
ou
r
s
ea
na
lys
i
s
)
/ 会話
かにテキス ト言語学 において も話 し言葉 を対象 とす る 「
談話分析(
c
o
nve
r
s
a
t
i
o
na
l a
na
lys
i
s
)
」は、書 き言葉の分析 とは別の分野 と考 え られ がちで あるが、
分析(
それ はあ くまで方法論 上の便宜 によるものであって、書 き言葉 と話 し言葉 の間には本質的
な違い はない とい うのがテ キス ト言語 学の基本的 な立場 で ある。 この こ とは例 えば 、「
(
チ
キス トとは)
話 され た ものであるか書かれ た ものであるかの違 いや 、長 さの違い によ らず、
a1
i
da
y,
M.
A.
K.& Ha
s
a
n,
R.
(
1
97
6:
1
)
の言 明に端
統一体 をなす ものの総称 であ る」 とい うHl
的 に現れてい るo この よ うに、話 し言葉 と書 き言葉 は別 の原理 に支配 され るもの と考 える
のではな く、Oc
hs
,
E.
(
1
97
9)
が言 うよ うな 「
被計画性 (
pl
a
nne
d
ne
s
s
)
」の違 い とい った観 点か
ら連続 的 に捉 え るべ きもので あ る と考 え られ る。 この点 において、永野(
及 び、市川 、佐
久間等)
の文章論 的研 究 とテ キス ト言語学の間には相違点が認 め られ る。
2- 1- 2.林四郎(
1
973)
一 日本のテキス ト言語学の出発点一
次 に林 四郎 (
1
973
)『文の姿勢 の研 究』 を取 り上 げ る。 同書 は小学校 2年生 の教科書 に現
れ る全ての文 をサ ンプル に して、テ キス ト(「
文章」)
の 中で文の呼応 を問題 とす る 「
起こ
承前型 」「
転換型」(
及 び 「自由型」)
に分 け
し文型」 について考 察 し、それ を 「
始 発型 」「
て詳説 した ものであ る。
この研 究の第-の価値 は、 日本語 のテ キス トを構成す る要素 を網羅 しそれ に考察 を加 え
l1
i
da
y,
M.
A.
K.& Ha
s
a
n,
R・
(
1
97
6)と
た とい うことにあ るO これ は基本的精神 において Ha
共通す るものであるが、それ に先行す る時期 に発表 され た もので あ り、その点で も 日本 の
-5
0-
テキス ト言語学の頓矢 と言 うべ き極 めて重要な研究である と言 える。
この研 究の第二の価値 は、「
承前型」の分析 において、テ キス トにつなが りをもた らす
a
g
e
nt
)
」と 「
要素(
e
l
e
me
nt
)
」 を区別 してい る点 にある。 これ によって、
もの として、「
記号(
接続詞や指示詞 の よ うに語 の文法的性質 として文 をつ な ぐ能力 を持つ もの(
承前記号)
だけ
でな く、テ キス トの 中で繰 り返 され た要素や 、動詞 の必須項 の 中で省 略 され た要素等が
(
その解釈 をテ キス ト内の他 の部分 に依存す るこ とによって)
テ キス トにつなが りをもた ら
しているとい うことが明 らかになった。
2- 1-3.長田久男(
1
9糾)
-達文的職能の探求一
1
973)との関連 で取 り上げる必要がある研 究に長 田久男(
1
98
4)
があるD同書は文 と
林四郎(
文が繋がって構成 され る 「
達文」 を研 究対象 とし、達文 を達文た らしめてい る機能を渡辺
1
971
)
に倣 って 「
達文的職能」 と呼び、その具体的な解 明に力 を注いでい る0
莱(
長 田の言 う達文的職能 とは例 えば次の よ うなものである。
(
4
) 国境 の長 い トンネル を抜 けると雪国であったO夜の底が 白くなったo伍主査に汽
車が止 まった。 (
川端康成 「
雪国」
O長 田久男 (
1
984:
88
)よ り)
(
5) 庄主監では乗客の乗降は取 り扱わない。
(
4)
の 「
信号所」は辞書項 目(
l
e
xi
c
l e
a
n
t
r
y)
ではな く、(
5)
の よ うな総称文におけるよ うな抽
象化 され た もので もな く、 「
国境 の長い トンネル を抜 けた ところにある信 号所 」 とい う具
体的に限定 された ものである。 この よ うに名詞 が文 中で限定 され、その ことによって文 と
文の間につなが りが もた らされ るのは、名詞 が 「
素材表示部の意義」だけを持 ち、「
関係
構成部の意義」 を持たない語類 であることによる。
長 田の研 究対象である達文的職能 を最 も典型的に担 うのは指示詞であ り、その意味で長
(
指示語 によって)
限定 され る語即 ち被限定語 を個別的表現の極限に
田が指示詞の機能 を、「
近づけるのに必要に して十分 な内容 を、 自らの位置 に持 ち込み、持 ち込む ことによって被
限定語 を限定 し、それ によって被限定語 を個別的表現の極 限に近づける力を持 ってい る」
(
長 田久男(
1
98
4:
29)
)
ことと規定 したことは重要である。 この点を具体的に見てみ よ うo
(
6
) 元文元年の秋、新七の船 は、出羽の国秋 田か ら米 を積んで出帆 した。皇旦盤 が不
幸にも航海 中に風波 の難 にあって、半難破船 の姿になって、積荷の半分以上 を流
1
98
4:
31
)
よ り)
失 した。(
森鴎外 「
最後の一句」
o長 田久男(
この例の 「
その船」はそれだけでは指示対象 を持 ち得 ないが、その指示対象 は先行文脈
にある単な る 「
船」ではな く、長 田が指摘す るよ うに、「
元文元年の秋 、出羽の国秋 田か
ら米 を積 んで出帆 した新七の船」であ り、 「
その」 とい う指示詞(
長 田は 「
持 ち込み詞 」 と
呼んでい る)
の機能は この下線部 の情報 を当該 の文 に 「
持 ち込む」 ことにある(
ちなみ に、
1
995a
)
はこの 「
持 ち込み」 とい う概念 を 「
テキス ト的意味の付与」 と捉 え直 し、そ
庵功雄(
れ を利用 して文脈指示 における 「この」 と 「
その」の機能上の差異について論 じてい る)
O
2- 1- 4.文章論的研究の特徴
上では、文章論的研 究をテキス ト文法 との対比 とい う点で論 じたが、 ここで、 これ らの
研究に共通す る特徴 についてま とめてお きたい。
永野、市川、佐久間、林、長 田 らの研究に共通す る特徴 は、豊富な実例 をもとに考察 を
ー 51-
してい るとい うことと、文章全体の構造化 とい う大局的な問題 が扱 われてい るとい うこと
である。 この ことの長所はこれ らの研究が国語教育や 日本語教育 に応用 しやすい とい う点
であるが、観察 された現象の一般化 とい う観点が不十分であるとい う問題点 も含んでい る。
2-2.久野嘩 (
1
97
3,
1
978
)
-談話の文法 テキス トレベルの現象 に関す る国内の研究において欠かす ことができないのが久野の一
1
97
3,
1
9
78
,
1
98
3
)
、Ku
n O,
S.
(
1
98
7
)
等)
である.
連の研究(
久野嘩(
unc
f
t
i
o
na
l
久野 の研 究 は、生成 文法 的方法論 及 び プ ラ- グ学派 の 「
機 能 的 な文 の見方(
s
e
n
t
e
nc
epe
r
s
pe
c
t
i
ve
.FSP)
」の影響 を受けて成立 してい るoFSPは新情報 ・旧情報 とい う概
念 を相対化 した もので、テ キス ト内の新情報 ・旧情報の(
無標 の)
分布 を旧一新 とい う情報
FSP につ い て詳 しくは これ を 「
伝 達 力 学(
c
o
mmuni
c
a
t
i
ve
の流れ で説 明 した もの で あ る(
mi
s
m)
」 とい う観点か ら定式化 してい る Fi
r
ba
s
,
J
.
(
1
96
4,
1
992
)
等 を参照 されたい)
0
dyna
久野の研究の中で FSP の影響が最 も大きいのは久野嘩(
1
9
73)
の 「
ハ」 と 「
ガ」 に関す る
1
973,
1
9
78
,
1
98
3)
等の 「
省略」に関す る議論 である(
久野の研究 と FSP の関
議論及び久野嘩(
1
973:
21
6
7)
に久野 自身 による説 明がある)
。久野 は、前者 に関 しては
連 については久野嘩 (
「
主文の主語 に現れ る 「
ガ」は、名詞句がその文の 中で、新 しいイ ンフォメイ シ ョン(
即
ち、文脈か ら予測す るこ とがで きないイ ンフォメイシ ョン)
を表す ことをマー クす る標識
1
973:
21
0)
)と述べ、後者 に関 しては 「
省略は、重要度の低いイ ンフォメイ
である」(
久野嘩(
シ ョンを表す要素か ら、重要度の、 よ り高いイ ンフォメイシ ョンを表す要素へ と、順 に行
な う。すなわち、 よ り重要なイ ンフォメイシ ョンを表す要素を省略 して、重要度の よ り低
1
98
3:
1
1
7
)
)と述べてい るn
いイ ンフォメイシ ョンを表す要素 を残す ことはできない」(
久野嘩 (
この よ うに、久野の研究は 「
は」 と 「
が」や省略 といった現象が情報の新 旧とい う一般
性 の高い原理 に よって説 明 され得 る とい うこ とを示 した点で高 く評価 で きるもので ある
1
995
)
が
(
久野の方法論 をもとに 日本語 と英語の受身文、後置文を対照 した研究に高見健一(
ある)
が、問題点 も存在す るOその最大の ものは、その研 究の射程 が 「
談話」の中の極 め
て形式文法 に近い部分に限 られ てい る とい う点にある。実際、久野が 「
談話 の文法」の一
1
985
)
が指摘 してい るよ
部 として取 り上げる 「
視点」 とい う概念 は、西 山佑 司 ・上林洋二(
うに文文法 レベルの問題 で ある とも考 え られ る し、西 山佑 司(
1
979
)
、西 山佑 司 ・上林洋二
(
1
985
)
の議論 が正 しい とすれ ば、上述 の 「
は」 と 「
が」や省略に関す る議論 も文文法(
形式
文法)と運用論 の組み合 わせ で説 明で きることにな り、久野 の研 究 を 「
談話 の文法」 と呼
ぶ必要はなくなる。
このよ うに、久野の研究は必ず しも 「
談話の文法」 と呼べ ない可能性 があるが、 この こ
」の存在 を否定す る
とは久野の研究の価値 を損 な うもので も、 「
談話の文法(
テキス ト文法)
もので もない。前者 について言 えば、た とえそれが談話の文法ではな くて も、久野が問題
としてい る点は依然 として 「
省略」 について考 える際の必要条件 である。一方、後者 につ
1
)
(
2)
で見た よ うな問題や指示詞 に関す る問題等 は達文 によって構築 され る
いて言 えば、(
言語的文脈 を考察す ることな しには解決で きない ものであるので、いずれ にせ よ 「
テキス
ト文法」 とい うものを設定す る必要があることに変わ りはないO
- 52-
3. 海外の理論
本節では 日本のテキス ト言語学 に重要な影響 を与 えた、ない し、 日本のテキス ト言語学
が参考 とす るべ きである と考 え られ る海外の文献のい くつかを取 り上げる。
3-
1
IdeBeaugr
ande ・
&Dressl
er
,
W.
(
1
981
)
-テキス ト言語学の理論的枠組み一
,R
最初に取 り上げるのは、de Be
a
ug
r
nde
a
,
R.
& Dr
e
s
s
l
e
r
,
W.
(
1
981
)I
nt
r
o
du
c
t
i
o
n t
o T
e
xt
Ll
n
g
7
J
E
S
t
i
c
sであるO この文献 は、テキス ト性 (
t
e
xt
ua
l
i
y。 テキス トをテキス トた らしめる性
t
質)
を構成す る要因 を 7つ取 り上げ、その各 々を検討 してい る。 その 7つの要因 とは、結
c
o
he
s
i
o
n)
、一貫性 (
C
o
he
r
e
nc
e
)
、意 図性 (
i
nt
e
ns
i
o
na
li
y)
t
、受容可能性 (
a
c
c
e
pt
a
bi
l
i
y)
t
、情報
束性 (
i
nf
o
r
ma
t
i
i
vt
y)
、状況適合性 (
s
i
t
ua
io
t
na
li
y)
t
、テキス ト間相互関連性 (
i
nt
e
r
t
e
xt
ua
li
y)
t
である。
性(
この よ うに、テキス ト性 とい う概念 を具体的に捉 えるための枠組みを示 した点 もこの文
献 の価値で あるが、それ以上 に重要なのは、テキス トを、言語的知識 とい う 「
潜在的体系
(
ir
v
t
ua
l s
ys
t
e
m)
」か ら具体的な選択が行 われてできる 「
実現的体系(
a
c
t
ua
l s
ys
t
e
m)
」 として
捉 えてい る点である。つ ま り、テキス トは(
文以下の レベルの)
文法体系のよ うな実時間に
制限 され ない体系ではな く、実時間内で様 々な レベルでの選択 を同時に行 って形成 してい
かなければな らない ものなのであるo こ うしたことが可能 になるためには、テキス ト解読
者(
de
c
ode
r
)
はテ キス トの解釈 に際 して、 「
デ フォル ト(
de
f
a
ul
t
)
」の選択肢 を持 っていなけれ
ば な らない.
)デ フォル トとは、 「
そ の反対 の指 定 が な され ない 限 り前提 とされ る」(
d
e
,
R.
& Dr
e
s
s
l
e
r
,
W.
(
1
981
:
3
4)
)
選択肢である。テキス ト送信者(
e
nc
ode
r
)とテキス ト
Be
a
ug
r
nde
a
解読者 はこ うしたテキス ト解読 ス トラテジー を共有す ることによって、実時間内で容易 に
テキス ト解読 を行ってい ると考 えられ る。
3- 2・H
a一=day.H.A,K.
aHasa
n.R.(
1
9
76
)
-結束性の研究 一
文連続が単なる文の羅列 ではな く全体で一つの意味的ま とま りをなす時その意味的ま と
ま りを 「
テキス ト」 と言 うが、 この時、文連続 に意味的 ま とま りを与 えるもの(
の 中の最
も重要な一つ)
が 「
結束性 (
c
o
he
s
i
o
n)
」であ り、西洋言語学 において この結束性 を研 究対象
とした記述 を初 めて行 ったのが 、Ha
l
l
i
d
a
y,
M.
A.
K.
& Ha
s
n,R.(
a
1
97
6)Co
he
s
L
o
ni
nEn
gl
L
S
h
(
以下 、H&H と略称)
である(
なお前述のよ うに、 日本では林四郎(
1
973
)
が同書の発表以前 に
既 に同様の研究を行 っていた)
O
結束性 とは、同書の定義 によれ ば、 「
ある要素がその解釈 を他 の部分 に依存 し、その こ
とによって文連続 をテキス トた らしめること」(
H&H:
4)
である。例 えば 、(
7
)
b・は単独では
he
m〝の指示対象が決
存在 し得 ない文である.
〕 なぜ な ら、単独 の文 として考 えた場合 には〝t
め られないか らである (
(
7
)
は H&H:
2よ り)
0
(
7
)(
a)
Was
handco
resi
xcooki
nga
ppl
es
.(
b)Put並望 i
nt
oafi
re
p
roofdi
s
h・
即 ちこの場合 、(
7
)
b.は"t
he
m〝の解釈 を他の部分 (
言語的文脈。 この場合は(
7
)
a
.
)に依存す
7
)
a
.と一体化 して全体で一つのテキス トを構成 している。
ることによって 、(
テキス ト言語学の理論 にお けるこの文献の価値は次のよ うな点に兄いだ され る。
第一は、 「
テキス ト内指示(
e
ndo
pho
r
a
)
」と 「
テキス ト外指示(
e
xo
pho
r
a
)
」 とを区別 し、 「
テ
キス ト外指示 は結束的ではない 」(
H&H:
1
8
)としてその機能の違いを明確 に した点である。
テキス ト内指示 は照応が言語的文脈 内で完結す るもので、テキス ト外指示は照応 が言語的
-5
3-
文脈内では完結 しない ものである。例 えば相手が手に した本 を指 さして(
8
)を発す るこ とは
8)
が他の文を 「
引きつ けて」一体 となるとい うことはない。
可能だが、その時(
(
8
)豊里 杢 は面 白かった.
9)
の 「
その本」は先行 文脈 で言及 されてい る 「
本」 (よ り厳密 には 「
先 日生
これ に対 し、(
協 で買って読んだ本」)と同一物指示 にな らなけれ ばな らず、その ことによって、 この 2
文がテキス トになることに貢献 してい る。
(
9)先 日生協で本を買って読んだ。皇盟主 は面 白かった。
なお、第一の点 に関連 して 、「1、 2人称 は本質的 にテ キス ト外指示的であ り、 3人称
H&H:
48)とい う指摘 も重要 で あ る。 これ は、 1,2人称 は
はテキス ト内指示 的で あ る」(
聞き手」 とい う発話役割(
S
pe
e
c
h r
ol
e
)
を指すのに対 し、 3人称は特定の個体 を
「
話 し手 」r
nve
ni
s
t
e
,
宜
・
指す とい うことに基づいてい る(1,2人称 と 3人称 との この区別 は基本的に、Be
(
1
966
)
の言 う 「
人称」 と 「
非 -人称」の区別 に対応す る)
。 この ことか ら例 えば、‖
圭s
a
w a
bo
ya
tt
hepa
r
k・
"
、I
.
Di
dヱ聖 S
e
eaboya
tt
hepa
r
k?'
1
等は談話の初 めで も使 えるのに対 し、"
!
垂
s
a
w aboya
tt
hepa
r
k・"
等はそ うではない(もし使 うと、‖
h os
W
a
w?
"
等の疑問文 を誘発す る)
とい った ことが説明できる。 また、 日本語 について も、 「
公 園で男の子 を見ま した よ」「
公
省略 」 されてい るにもかかわ らず)
淡
園で男の子を見ま したか」は(1,2人称 の代名詞が 「
話の初 めで使 えるのに対 し、「
公園で男の子 を見たそ うです」はそ うではな く、 「えっ、誰
が ?」 といった疑問を誘発す るといった現象が見 られ る。
H&H の第二の功績は、照応の中に 「
指示(
r
e
f
e
r
e
nc
e
)
」と 「
代用(
s
ubs
t
i
t
ut
i
on)
」 とい う二つ
の異なるタイプのものを見出 した とい うこ とである。紙幅の関係で詳 しくは述べ られ ない
が(
この点について詳 しくは安井稔 ・中村順 良(
1
984)
を参照 されたい)
、「
指示」では先行詞
とその表現の関係 が意味的であるのに対 し、 「
代用」では両者の関係 は統語的で、指示対
象 は表層 にそのままの形 で存在す る。英語で 「
指示」 に属す るのは、定冠詞、指示(
代名)
詞 、人称代名詞等であ り、 「
代用」 に属す るのは、s
o,one,
動詞句削除等である。 なお、庵
1
996)
はこの 「
指示」 と 「
代用」の区別 が 日本語 で も有効で あることを論 じてい る。
功雄(
ここまで H&H の功盾 について述べたが、この研究に も問題点は多い。その最大の もの
は、テキス トの形成 に際 して、語棄 ・文法的な手段である 「
結束性」 しか考慮 していない
1
0)
の よ うに、表層 には何 ら結束性 に関わる要素が存在 し
とい うことである。実際 には、(
ない文連鎖がテキス トになってい ることも多い。つま り、テキス トの構成 に関わるものに
ddows
o
n,
H.
G.
(
1
978
)
等 が 言 う よ う に 、 「結 束 性 」 だ け で は な く 、 「一 貫 性
は 、 Wi
(
C
ohe
r
e
nc
e)」 といった レベルの ものも存在す るのであるO
(
1
0)A:電話 だよ。
B:俺、今風 呂に入 ってんだ。
A:分かった。 (
wi
ddows
o
n,
H.
G.
(
1
978
)よ り)
313.Gi
vdn(
e
d.1
983)
一主題連続 一
最後に取 り上げるのは Gi
vd
nの研究である。Gi
v6n はい くつかの文献 においてテキス ト
t
opi
cc
ont
i
it
m
y)
」 とい うも
について論 じているが、その中で特に重要な概念が 「
主題連続(
c
f
・
Gi
vdn(
e
d.1
983)
)
。主題連続 とは、テキス トの中である文の主摩(
t
opi
c
)
が どの よ
のである(
うに、保持 され た り切 り替わった りす るのか とい うことであ り、それ を究明す ることによ
-5
4-
って、テキス トの構造が よ り明 らかになると考 えられ る。
v6
m(
1
98
3)
では 口語英語 には主題連続 を表すための装置 としてゼ ロ、代名詞、
例 えば、Gi
r
ig
htdi
s
l
oc
a
t
i
on
。e
.
g.Hehi
tMa
r
y,
J
o
m.
l
(
あいつがメア リー を殴ったんだよ。 ジ
右方転移(
ョンが)
)
、指示代名詞 、定名詞句(
de
f
l
it
m
e NP)
等があ り、先行詞b
'
ゝらの距離や(
当該名詞句
の)
テ キス ト内での重要度 に応 じて使い分 け られてい る、 と述べ られ てい る。つま り、主
題 が連続 してい る時は原則的にゼ ロや代名詞が使 われ るのに対 し、主題 が変わ る時は定名
詞句が使 われ るとい うことである。英語の母語話者 が代名詞 と定名詞句 とを用いてテキス
e
.g.
Ka
ml
i
l
o
fSmi
h,A.(1980)
t
)
か らも明 ら
トを構造化 してい るこ とは心理言語学的な実験(
1
98
6)
、市川孝(
1
978
)
等で分析
かである。 この主題連続 とい う概念が究明 されれば、永野賢(
の出発点 とされ てい る 「
段落 」 「
文段」 とい った概念 が話 し言葉 では どの よ うに表現 され
てい るのか といった ことも明 らかになると思われ る。
3-4.その他の研究
本節の最後 に、紙幅の関係 で取 り上げ られ なかった研 究で特 に重要な ものを挙げてお くo
i
nr
ic
h,
H.
(
1
9
73,
1
976)
を取 り上げ る.前者 はテキス ト内のテ ンス形式の機能 を論
まず we
a
kobs
o
n,
R.
(
1
957)
、Be
nve
ni
s
t
e
,
丘.
(
1
966
)
等 と共 に、後述の工藤真 由美(
1
995
)
の
じた もので、J
研 究に影響 を与 えてい る。後者 はテキス ト言語学の方法論 を多角的に論 じた ものだが、そ
の中でも 「
移行」 とい う概念が特 に重要であると思われ る。
a
ug
r
a
nde
,
R.
& Dr
e
s
s
i
e
r
,
W.
(
1
981
)
等 とは異 なる視点か らテキス ト言語
その他では、de Be
n Di
j
k,
T.
(
1
97
7,
1
981
)
や、前述の Fi
r
ba
s
,
J
.
(
1
96
4,
1
9
92
)らの 「
機能的な
学を理論的に論 じた Va
FSP)
」や 、Ha
l1
i
da
y,
M.
A.
K.
(
1
967,
1
9
70,
1
985)
の機能主義的分析 も重要な視座 を与
文の見方(
えて くれ る。 さらに、話 し言葉 と書 き言葉の両面 にわたって情報 に関す る問題 を扱 った
Cha
f
e
,
W.
(
1
99
4)も重要である。 また、テキス ト言語学一般 では運用論 との関わ りが重要に
i
c
e
,
P.
H.(
1
975
)
の 「
協調性 の原理(
c
oo
pe
r
a
t
i
ve pr
inc
i
pl
e
)
」や 、Spe
r
be
r
,
D. &
なるので 、Gr
wi
l
s
o
n,
D.
(
1
98
6)
の 「
関連性理論」、Le
e
c
h,
∫
.
(
1
98
3
)
等 も考慮す る必要がある。 また、後述す
る談話管理理論 の基 となってい る 「メンタル スペー ス理論 」(
Fa
uc
o
n
ni
e
r
,G.(
1
98
4)
)
、談話
中 の話 し手 / 聞 き手 の 知 識 状 態 の 実 時 間 的 変 化 を捉 え る 「談 話 表 示 理 論 (
d
i
s
c
o
u
r
s
e
yl
e,U.(
1
993
)
e
t
c
.)
や 「状 況 意 味 論 (
s
i
t
ua
t
i
ona
l
r
e
p
r
e
s
e
nt
a
t
j
o
n t
he
o
r
y)
」(
Ka
m p,H. & Re
s
e
ma
nt
i
c
s
)
」(
Ba
r
is
w
e
,
J
.& Pe
r
r
y,
J
.
(
1
98
3)
e
t
c
.
)
等 も重要である。 なお、関連性理論 について
1
98
3
)
が、 メンタルスペース理論 については Fa
uc
o
nni
e
r
,
G・
(
1
98
4)
の 日本語訳(
坂
は西 山佑 司(
1
987
)
)
の 「
解説」や坂原茂(
1
989
)
が、談話表示理論や状況意味論 については 白井
原茂他訳(
1
991
)
が詳 しい。
賢一郎(
ubbs
,
M.
(
1
98
3
)
、Br
o
Ⅵ叫 G.& Yul
e
,
G・
会話分析の分野ではその理論的全体像 を論 じた St
(
1
98
3
)
、この分野にお ける言語学的分析の噸矢の一つ とも言 うべ き Ta
me
n,
D,
(
1
98
4)
、エス
t
umt
a
ki
ng
)
を論 じた Sa
c
ks
,
H・e
ta
l
・(
1
97
4)
、H
Oh'
I
、
ノメ ソ ドロジー的立場か ら話者交代(
"
y'
no
k
wM
等 の感 動詞(
的表現)
を談話 中の参加 者 の心的状態 を表示す る談話標 識(
d
i
s
c
ou
r
s
e
ma
r
ke
r
)として位置づけた Sc
hi
於i
n,
D.
(
1
98
7)
等が重要である。また、教室場面の談話の記述
の枠組み を示 した Si
nc
l
a
i
r
,
Mc
H.皮 Co
ul
t
ha
r
d,
M.
(
1
975
)
も興味深い。
- 55-
4.最近の国内の研究
本節では 、 2節 、 3節 で概観 した よ うな方法論 を観 点 として 、 80年代後半か らの国内
の研究を見てい くことにす る。
ここでは便宜上、話 し言葉(
談話)
を主たる考察対象 としてい る研究 と、書 き言葉(
テキス
ト)
を主たる対象 とす る研究に分 けて記述す ることにす る。
4- 1. 談話の研究
談話の研 究は、談話管理理論 に基づ くもの、接続表現 に関す るもの、会話の構造 に関す
るもの、の 3つに大別できる。以下、この順 に論 じてい く。
4- 1- 1. 談話管理理論に基づ くもの
まず 、 田窪行 則 (
1
989,
1
990a
,
1
990b,
1
992)
、金 水 敏 (
1
988,
1
992,
1
993)
、金 水 敏 ・田窪行 則
(
1
990,
1
992)
、 田窪行則 ・金水敏 (
1
996)
等で論 じられてい る、 「
談話管理理論」に基づ く研 究
を取 り上げる。
談話では話 し手、聞き手が持つ知識 は刻々 と変化 してい く。談話 は話 し手 と聞き手が話
の内容 に関す る知識 を常 に管理 しなが ら進 めてい く共 同作業 と して捉 えるこ とがで きる
(
この こ とはある程度 まで書記言語 によるコ ミュニケー シ ョンであるテキス トにおいて も
成 り立っ)
。談話管理理論 は こ うした、談話 における話 し手、聞き手による知識 の管理の
uc
om
ie
r
,G.
(
1
98
4)
のメンタル スペース理論 を参考
あ り方 を捉 えよ うとす る理論で あ り、Fa
に構築 されてい る。 この理論では話 し手及び聞 き手の知識 はメンタル スペー ス と呼ばれ る
い くつかの領域 に分 かれて格納 されてい る と想 定 され る。言語表現(
典型的 には指示詞、
終助詞等の機能語)
は、アクセ ス され てい るスペー スの種類や ア クセ スの仕方、スペー ス
内の要素の属性 の変更(
e.
g.
不定一定)
等 を表す。 この理論 にお ける 日本語 についての考秦
で重要な前提 は次の 2点である。
(
l
l
) a.日本語では、直接経鼓的知識 と間接経験的知識 を言語的に区別す る。
b.聞き手知織は、間接経験的知識の中に埋め込まれてい る。 (
金水(
1
992)
)
この(
ll
)
か ら説明 され る現象 として挙げ られ るのは、a) 「とい う/ って」 を固有名詞 に
1
989)
)、b) 「
は」 と 「
が」の使い分け (
田窪行則(
1
990)
)、C) 「
だ
付加す るか否か (
田窪行則(
ろ う」の推量用法 と確認要求用法の統一的解釈 (
金水敏 (
1
992)
)、終助詞 「
よ」 と 「
ね」 (
田
窪行則(
1
992)
、金水敏 (
1
993)
、 田窪行則 ・金水敏 (
1
996)
)、d)三人称代名詞 (
木村英樹 ・田窪
行則(
1
992)
)、e)反事実条件文 (
田窪行則 (
1
993)
)、f)談話標織 (
田窪行則(
1
992)
、定延利之 ・
1
995)
)、g)指示詞 のア系統 とソ系統の差異 (
金水敏 ・田窪行 則(
1
990,
1
992)
、 田窪
田窪行則(
行則 ・金水敏 (
1
996)
)等であるO この内まず 、g)について述べ 、a)-f
)に関 しては紙幅の関
係上 、a)b)についてのみ言及す ることにす る。
4- 1- 1- 1.ア系統 とソ系統
指示詞 の 「
文脈指示」用法 にお けるア系統 とソ系統の違い については、久野嘩 (
1
973)
以
来、堀 口和 吉(
1
978
)
、黒 田成幸 (
1
979)
、Yos
l
止mot
o,K_(
1
98
6)
等 で盛 んに論 じられ た(
指示詞
の研究史については金水敏 ・田窪行則(
1
992)
を参照)
。 その議論の出発点 となったのは次の
よ うな例である。
- 56-
(
1
2
) A :昨 日、出旦 S
.
_
んに会いま した。 あの(
/*その)
人、いつ も元気 ですね。
B:本 当にそ うですね。
"
∼
_
(
1
3
) A :昨 日、出_
g.
? とを
:
.
ラ
.
Aに会いま したOその(/*あの)人道 に迷っていたの
で助 けてあげま した。
B:その(
/*あの)
人、ひげを生や した中年の人で しょ。
1
973)
は次のよ うに述べている。
こ うした例の ソ系統 とア系統の使い分 けについて久野嘩 (
(
1
4) a
.ア系統 :その代名詞の実世界 における指示対象 を、話 し手、聞き手 ともによく
知 っている場合 にのみ用い る。
b
.ソ系統 :話 し手 自身は指示対象 をよく知 ってい るが、聞き手が指示対象 をよく
知 っていないだろ うと想定 した場合、あるいは、話 し手 自身が指示
対象 をよく知 らない場合 に用い られ る。
1
996)
は、 この よ うに話 し手が聞き手の知識 を想定 して
これ に対 し、田窪行則 ・金水敏(
形式を使い分 けると考 えると、話 し手は 「
「
聞き手が命題 Pを知ってい る」 こと」の他 に、
「「「「
話 し手が聞 き手が Pを知 ってい る」 こ とJを聞き手が知 ってい る」 こと」 を知 って
い ることが必要 となる とい うよ うに埋 め込みが どん どん深 くなって しま うので、そ うした
共有知識 に依拠す るモデル は不適切であるとし、その代わ りに次の原則を立ててい る。 な
お、 この場合(
ll
)
b.よ り聞 き手の領域 は話 し手の間接経験領域の中に埋 め込まれ るO
(
1
5)a
.
ア系統は話 し手の直接経験領域 にある要素 を指す。
b.ソ系統は話 し手の間接経験領域 にある要素を指す。
e.g.(
1
6)
)や相手の発話 によって導入 された
この よ うに説 明す ることで、仮定的な場合 (
7
)
)
等が一貫 して ソ系統で しか指 され ない ことが説 明できる。
要素(
e.g・(1
(
1
6) もし、準急 が止 まっていた らこそれ/*あれ に乗 ろ う。
(
1
7
)A :昨 日、出旦 E
_
k.
に会ったよ。
B:その/*あの人、誰 ?
このア系統 とソ系統の使い分 けについてはこの説 明が最 も適切 な ものであるが、 この談
話管理理論 に基づ くアプ ローチでは同 じ文脈指示の コ系統 とソ系統の使い分 けを予測可能
1
994)
を参照 されたい0
的に述べ ることは困難であると考 え られ る。 これについては庵功雄(
4- 1- 1- 2.その他の現象
は次の よ うな現象 である。
次に指示詞以外の現象 を部分的 に概観す る。 まず、上述の a)
(
1
8) A:昨 日山田君 に会いま したよ。
Bl:山田君、元気そ うで したかo
B2:山田君三三、誰ですかo
(
1
9
) A:昨 日山田君 とい う人に会いま した よ。
(
1
8)において 、Aが談話 に導入 した 「山田君」を聞き手の Bが知 ってい る(「山田君」
が Bの直接経験領域 にあ る)時 、 Bは 「山田君」 を指すのに裸 の 「
山田君」 とい う形 を使
えるが、 「
山田君」の ことを Bが知 らない (「
山田君」が、 Bに とって言語的情報 に基づ く
概念的知識 によって しか同定で きない間接経験領域 以外 に存在 し得 ない)時 、 B は 「山田
君って/ 山田君 とい う人」 とい ったメタ表現 を使わなけれ ばな らない。 また、 Bが 「
山田
とAが想定す る)場合 もや は りA は、 (19)の よ うに、 「山田君 とい
君」の ことを知 らない (
-5
7-
う人」 といったメタ表現 を使 わなければな らない。
は、 「
は」 を 「
先行 談話 で導入 され た要素、お よび談話 の初期値 にす でに存在
次に、b)
1
99
2:
8
39)
)
機能 を持つ もの、
してい る要素の集合の中か らある要素 を取 り出す」(
田窪行則(
(
当該の)「
が」 を 「
事態、現象 を談話 に導入す る」(
同前)
機能 を持つ もの と規定 し、その
此a
(
が)
/ u
n
/
nu
n(
は)
」を対照 した ものであるO即
上で、 日本語の 「
が/ は」 と韓国語の 「i
ち、 日本語 では聞き手が知 ってい ると話 し手が想定す るものは 「
は」でマー クされ るので,
その後に疑問詞 が続 く名詞句 は r
は」でマー クされ る。従 って、 日本語では 「
大阪大学i
i
/ *が どこです か」 とな る。 なぜ な ら、 こ うした疑問文 を聞 き手 に発す るの は聞 き手が
「
大阪大学」のことを知ってい る と話 し手が想 定 してい るか らに他 な らないか らである。
一方、韓国語 では先行文脈で導入 された要素や一般知識等以外 は聞き手が知 ってい る情報
oos
a
ka
t
a
yh止kyok
a
/
*
nun e
t
ii
s
s
upni
kka
?
(
(
l
i
t
.
)
大阪大学 が/事は どこ
とは見なせないので、H
にあ りますか)
■
となるのである。
この談話管理理論 によるアプ ローチは 日本語 の談話研 究において極 めて有効な理論 とな
る可能性が高い。それは 日本語が直接経験 による情報 と間接経験 による情報 との区別 に敏
1
99
0)
も参照)
。 また、 この理論 は対
感 な言語であることによる(
この点については神尾昭雄(
照言語学的比較のモデル として も優れてい る(
例 えば、金水敏 ・田窪行則(
1
99
0)
の 「
指示 ト
リガー ・ハイアラーキー」や木村英樹 ・田窪行則(
1
99
2)
における 日英 中仏語 の三人称代名
詞 の比較 を参照 され たい)
O ただ し、 この理論 はあ くまで話 し手 と聞 き手 とか ら構成 され
る 「
談話」 を対象 とす るものであるので、聞き手性 が希薄 になる 「
テキス ト」の分析 にお
いて十全たる威力を発揮できるか どうかには疑問の余地がある。
1
-
4
2.接続表現に関す る研究
談話 を考 える上で重要 な ものの一つ に接続表現がある。 「
接続表現」 とい う表現 は品詞
論的な用語 である 「
接続 詞」 よ り広い範囲の形式 を含 めた もので、具体的 には、所謂接続
詞 の他 に 「
話 は変わ ります が 」「とい うことで」等 も含 まれ る。 また、 「ああ、 さあ、ま
あ」等の感動詞(
の一部)
が持つ 「
談話標識」 としての機能 を扱 った研究 も併せて扱 う。
初期の接続表現の研 究は(
当時は品詞論的な見方が強かったので 「
接続 詞 」 とい う形 で
しか論 じられ ていないが)
、統語 的分類(
佐伯哲夫(
1
96
7)
等)
や用法的分類(
塚原鉄雄 (
1
968
)
、
1
970)
、市川孝 (
1
9
78
)
等)
が 中心で、その分析 は静的な性質が強かった と言 える。
佐治圭三(
また、書 き言葉(
テキス ト)
の用法 を中心 としてい るの も特徴的である。
一方 、1
980年代後半か ら談話/テキス トの構造の解 明 とい う観点か らの接続表現研究が
盛 んになってきた。 この立場の重要な特徴 に研究対象が話 し言葉(
談話)
に移 った とい うこ
1
9
91
,
1
995
)
、浜 田麻 里
とが あ る。 こ う した 路線 上 に位 置 づ け られ る研 究 に蓮 沼 昭 子 (
(
1
991
,
1
9
93,
1
9
95
a
,
1
9
95
b)
、 メイナー ド泉子(
1
993
)
、Ma
y
na
r
d,S.
K.
(
1
993)
、 川越 奈穂 子(
1
9
95
)
等 があ る。 また必ず しも談話 を対象 と した研 究ではない が、北野浩 章(
1
98
9
)
、 山森 良枝
(
1
9
90
)
等 も重要な知見を含んでい る。
1
993
)
、蓮沼昭子(
1
995
)
、浜 田麻里(
1
9
91
)
を取 り上げる。
ここでは、メイナー ド泉子(
1
993
)
は 「
会話分析」 とい う立場か ら日本語 の談話 を分析 した先駆的研
メイナー ド泉子(
究であるが、その第 1
0章で接続詞 「
だって」について論 じてい る。そ こでは 「
だって」が
l
Bu
t
M
にも.
'
Be
c
a
us
e
T
.
にも対応す るとし、その機能を次のよ うにま とめてい る佃.1
89
)
0
英語 の■
- 58-
(
20) 「Xだって Y」にお ける 「
だって」の機能
Ⅹ -会話参加者が とる、又は暗示す る 「
立場」
。
Y-X を 「
支持」す るための話者の情報及び発話行為、であ り、
立場」 Xに 「
反対」又は挑戦す る状況、の時、
コンテ クス ト- 「
「
だって」は、話者が 「自己正 当化」す ることを前 もって知 らせ る役割 を果たす。
21
)
の 「
だって」は Aの行為-の疑問を提示す る とい う 「
反対」の関係
これ によ り、次の(
と、最終的にA の行為 を 「
支持」す るとい う二重の関係 を同時に表 してお り、そのために、
But
.
.
で もI
I
Be
c
a
us
eで も表せ るのだ と説明 してい る。
英語では ●
(
21
) Al:少 し休暇 を とろ うかな。
Bl:だって、ず っ ととってないんで しょ?
A2:うん。
B2:それ な らとった ら。(
メイナー ド泉子(
1
993:
1
89)
)
これ に対 し、蓮沼昭子(
1
995)
は(
21
)
Bl
が 「
支持」 してい るのは(
21
)
B2の発話であるとし、
抗弁型 、b)
挑戦型 、C
)
補足型 、d)
折衷型 に四分 してい る(
私見では
「
だって」の用法 を、a)
0
a
)と b)を区別す る必要はないよ うに思われ る)
その上で、蓮沼は これ らに共通す る特徴 を 「
だって」の意味 を
「
0けれ ども P(
なぜ な
ら)
Q だか ら」 と規定 して説明 してい る。 なお、 メイナー ドや蓮沼が扱 ってい るよ うな問
題 を考えるためには
m Di
j
k,
T.
(
1
979)
の言 う 「
意味論的接続詞(
s
e
ma
nt
i
c c
onJ
l
e
Ct
i
ve
)
」と
va
「
運用論的接続詞br
ag
ma
t
i
cc
on
ne
c
t
i
ve
)
」の区別が有効であると思われ るが、耗幅の関係 で
その詳細 は割愛す る。
1
991
)「
「
デハ」 と推論」 とを取 り上 げ る。 ここで浜 田は 「
デハ系接続語
次 に浜 田麻里(
」の
(
(ソレ)
デハ、(ソレ)
ナ ラ、(ソレ)
ダ ッタラ、(
ダ ト)
スル ト等 を含む。 以下デハ と略称 )
特徴 を新規情報 の取 り入れ と規 定 し、デハが推論過程 を持つ こ とを明 らかに してい る(日
1
985)
を参照)
。 これ か ら例 えば(
22)
A2は よいのに
常言語 にお ける推論 につい ては坂原茂 (
(
23)
A は不 自然 になる理 由が分か る。 なぜ な ら、(
23)
A は(
i
)
の段階で既 に当該 の情報(
桃子
Le
.当該情報は既知 となってお り)
、
たちがいつ ごろ来 るのか)
についての意見を持 ってお り(
(
i
i
)
の段階で(
i
)
を入力 として推論す る必要がないか らである(
(
22)
(
24)
は浜 田麻里(
1
991
)よ り)
0
(
22) Al:何時 ごろ.
来 るか しら、桃子 さんたち-
B:お昼か らって言 ってたか ら、3時頃か らじゃないかA2:上 皇、急いで行 って来 るわ。
(
23)
B:何時 ごろ来 るかなあ、桃子たちA :(
i
)
お昼か らって言 ってたか ら、 3時頃か らじゃないか しら・
・
・
(
i
i
)
*
且 生、急
(
22)
A2と同 じ用法 としては不適格)
いで行 って来 るわ。(
24)
A -の答 えとして Blはよいが B2は不 自然であるO
また次のよ うな現象 もある。即 ち(
(
24)
A:すみ ませ んが、少々お待 ちいただけますか。
Bl:旦生、また出直 しますo
'
B2: じゃ、はい。
24)
の場合、デハ には推論過程があるので、【
相手が待 っ
これは次の よ うに説明できる。 (
て くれ と言 ってい る】
-I
(
なぜ そ う言 ってい るか とい うと)
忙 しいか らだ ろ う】
-【
(
忙 しいの
な ら)
出直 した方が よい】といった推論過程が経た発話 として解釈できる Blはよいが、そ う
した推論過程が読み とれ ない B2は不適格 になるのである。
1
993,
1
995a
,
1
995
b)
等があるが、いずれ も接続表現 を
浜 田の研 究には この他 に も浜 田麻里(
- 59-
通 して談話の構造を明 らかに しよ うとす るもので極 めて興味深い。
1
98
9a
)
)
の枠組みか ら、応答 と談話標識 に
以上の他 に、 「
聞 き手情報配慮理論」(
森 山卓郎(
ついて論 じた森 山卓郎(
1
98
9
b)
も重要な知見を含んでい る。
4- 1- 3.談話の構造 に関す る研究
談話 に関す る 3つ 目のタイプ として挙 げるのは、談話の構造 に関す る研究である。 これ
はいわゆる会話分析に当たるが、現在の よ うに会話の録画 ・録音のための装置が発達す る
以前か ら談話の構造 を捉 えよ うとす る試みが存在 したことを忘れてはな らない。
1
9
42)『話言葉の
そ うした話 し言葉 を対象 とす る初期の研究で最 も重要なものは三尾砂(
文法(
言葉遣篇)
』である。 三尾 はそれまで文法の研 究対象 と考 えられていなかった 「
話言
葉」 における 「
言葉遣」を扱 った もので、その中で最 も重要な概念 は 「
文体」である。 日
です体 」「ございます体」 とい う3つの文体の対立
本語 の文は文末では基本的に 「
だ体 」「
を持つ(
この場合その文 は 「
文体性 を持つ」 と言 う)
が、従属節 の場合 は全てが この対立を
25)
b.は(
25
)
a
.よ りも丁寧であると感 じられ るが、(
26)
のよ う
持つわけではない。例 えば、(
な連体節 の場合は(
26
)
b.の よ うな 「
です体」の使用は余剰的に感 じられ る。 これ は 「
けど
節 Jの方が連体節 よ りも主文-の従属度が低い ことを示 してい る。 なぜ な ら、文全体の丁
寧 さは主文末の 「
文体」が決定す るか らである。
(
25
)a
・
先 日本 を壷 と宣け ど、面 白くなかったですo
b・
先 日本を読みま したけど、面 白くなかったです。
(
2
6) a
.
先 日遜ム宝 木は面 白くなかったです.
b
.
?
先 日読みま した本は面 白くなかったです。
三尾 はい くつかの接続助詞 について、文末が 「
です体」である時にその接続助詞 の前が
「
です体」になる割合 をい くつかの戯 曲の用例 か ら算 出 し、 「
丁寧化 百分率」 として示 し
1
9
4
2:
27
981
)
)
。 この丁寧化百分率は三上章(
1
953)
、南不二男(
1
97
4)
等 に受 け
てい る(
三尾砂 (
継 がれ、 日本語の複文の研究に大きな影響 を与えた。
1
960,
1
963
)『話 しことばの文型(
1
)
(
2
)
』である。 これ
次に取 り上げるのは国立国語研究所(
は当時使われ始 めた録音機 を用いて談話 を録音 し、その事 き起 こ しデー タか ら話 し言葉で
使 われ る 「
文型」 を抽 出 しよ うとした ものである。 この研究の最大の価値は、何 と言って
も初めて戯 曲や小説等の 「
書かれた会話」ではない ものを資料 に研究を行 った とい うこと
a
ut
he
n
t
i
c
i
y)と
t
である。 もちろん、 ここでは実験的 な手法 が多 く用い られ てお り、 自然 さ(
い う点では完全ではないが、 「
表現意図」「
イン トネー シ ョン」等の極 めて扱いが困難 な問
題 に正面か ら取 り組んだ研究 として、未だにその価値 を失わない ものであると言えよ う。
三尾の研 究は(
時代的制約のために)
戯 曲等 を資料 として使 ってい るとい う点において、
国立国語研究所の研究はその中に実験的手法が多 く取 り入れ られ てい るとい う点において、
いずれ も自然 さとい う点では不十分 な点を持 ってい る。 もちろん、 「自然」であるこ とが
望ま しいあるいは必要であると無条件 には言 えないが、少 な くとも会話の構造 を調べ るた
めの手段の一つに 「自然な会話」をデー タ とす るとい うことがあることは認 める必要があ
るOそ うした問題意識の下にな されてい るのが 「
会話分析」 とい う方法論 であるD
1
993
)
を取 り上 げる。 これ は 日本
そ うした会話分析 の例 として ここでは メイナー ド泉子(
語 で書かれ た 「
会話分析」の本 としては初 めての ものであ り、調査法や方法論 について傾
- 60-
聴すべ き議論 がな されてい る。 ただ し問題点 も多 く指摘できる。
問題点の第一は、ここで扱 われてい る現象が果 して 「
会話分析」によらなけれ ば明 らか
にで きない ものなのか とい うこ とである。例 えば、同書で扱 われてい る、 「よ」 と 「
ね」
の違いや 「
だって」の分析 には 「
書かれた談話(
シナ リオ等)
」か ら用例 を得 た研 究 との違
いがあま り感 じられ ないO 同書で強調 されてい るよ うに、一般 に会話分析ではデー タ収集
が非常に難 しく、それだけ 「コス ト」がかか る。そ うである以上、そ こか ら得 るデー タは
「自然談話 を分析 しなければ得 られない」 ものである必要があると思 うのである。
も う一つ論者が ここで問題 としたいのは、会話分析 の結果筆者が引き出 した結論が、 日
本文化 は 「
思いや り文化」であるといった極 めて社会学的性格 の強い ものであるとい うこ
とである。社会学的研究は もちろん重要である。 しか し、社会学的研究 と言語学的研究 と
では 自ずか ら目指す ものが違 うはずである。会話分析 を社会学や人類学の中に位置づける
(
エス ノメ ソ ドロジー的方法論 による会話分析 はそ うした こ とを 目的 としてい ると思われ
nne
n,
D.(
1
98
4)
等の 「
言語学的アプ ロー
る)
のな らばそれ はそれ で問題 ないが、筆者 は Ta
チ」を採 る と主張 してい るよ うに見 える。筆者が繰 り返 し述べてい るよ うに、会話分析が
分析 の手段 であるにす ぎない として も、 「
手段」が言語学的であるな らその 「
結論」 も言
語学的でなければな らないのではないか、 これが論者の印象である。
1
993
)
も重要
会話分析の研 究 としてはこの他 に勧誘表現 を扱 ったザ トラフスキー-ポ リー(
1
99
3:
γol
.
1
21
2)
、「
感
である。 また、雑誌 『日本語学』 にお け る発話行為の特集 、 「
謝罪 」(
1
9
9
4:
γol
.
1
3
8
)
、「
依頼」(
1
995:
γol
.
1
41
0
)
に所収の論 文等 も参考になる。
謝 」(
4- 2. テキス トの構造 に関わ るもの一結束性 を中心に41
.では談話(
話 し言葉)
に関す る研究を取 り上げた。 ここではテキス ト(
書 き言葉)
に関す
る研 究を主に 「
結束性 J とい う観点か ら概観 してみたい。
4-2- 1.主題連続に関す る研究
1
98
7)
である。べケシュはパ ラフ
まず、取 り上げる必要があるのがべ ケシュ=アン ドレイ(
レー ズ(
要約)とい う実験的手法に よって母語話者が どの よ うにテキス トを構造化 してい る
かを明 らかに しよ うとしてい る。実験の具体的な手順 は、一つのテキス トを単文に分 けた
ものを被験者 に提示 し、それ を書 き直 して もらうとい うものである。 これ によ り、文をつ
c
o
he
s
i
ved
e
ic
v
e
)
をよく使 ってい るのかが分か るO
な ぐ時に母語話者が どの よ うな結束装置(
さらに結果 を、類似 した要素 をま とめてい く統計学上 の手法であるクラスタ分析 にかけて
1
995)
はべケシ
テキス トの構造化の実相 を明 らかに してい る。 また、ベケシュ-アン ドレイ(
1
98
7)
の分析方法 に、その名詞句が最後に言及 され てか らの節内での距離を
ュ-ア ン ドレイ(
r
e
f
e
r
e
nt
i
a
ld
i
s
t
a
nc
e
.RD)とい う概念 を加 えて 「この」 と 「
その」の分布の
示す指示的距離(
差異 を考察 してい る。
この研究の長所 は、定量調査 によって、テキス ト形成 に際 し母語話者が利用できる結束
装置の中で どのよ うな要素が使 われやすいのかを明 らかに した ところにある。例 えば、べ
1
995
)
の 「
省略及び ソノ+NPは短い RD で使 われ 声のに対 し、コノ+
ケシュ-アン ドレイ(
N Pにはその よ うな傾 向性 は見 られ ない」 とい う実験結果 は興味深い(
ちなみ にこの結果
1
97S
)
の計量的な調査の結果 とも、 「この」は 「
話
は、実際の文章 を対象 に した大野美代子(
-6
1-
し手/書き手が先行詞をテキス トの トピックとの関連 とい う観点か ら捉 えていることを示
すマーカー」であるのに対 し、 「
その」は 「
話 し手/書き手が先行詞 をテキス ト的意味の
1
9
96
)
の結論 と
付与 とい う観点か ら捉 えていることを示すマーカー」であるとす る庵功雄 (
も一致す る)
。一方、 この研究の短所は結論が結果論 に陥 りやすい とい うことである。つ
ま り、この方法では操作可能的な一般化は困難なのである。
べケシュ-ア ン ドレイ(
1
995
)
の他 に 日本語 の主題連続 を扱 った もの には 、Hi
nd
s
,J
・&
Hi
nds
,
W.
(
1
979
)
、Hi
nds
,
J
・
(
1
98
3
)
、Cl
a
nc
y,
P.
M.& Do
wni
J
l
g,
P.
(
1
987
)
等があるが、そ こで
明 らかになったのは、テキス トのタイプによって結束性の表 され方が異なるとい うことで
nds
,
J
・
(
1
983
)
が救 ってい るような昔話(
f
o
l
kt
le
a
。語 り手が談話を計画す る
ある。例 えば、Hi
度合いが相対的に高い)
では主人公が 「は」でマー クされ る率が高いが 、Cl
a
nc
y,
P.
M.皮
が扱 ってい るよ うな計画性の低い談話ではそのような全域的な 「
は」の
Dov
mi
ng,
P.
(
1
98
7)
使用は少なく、「
は」は局所的に対比的な意味で使 われ ることが多い。 これは 日本人母語
話者が持 っている物語構造に関す る規範意識 とその使用実態の違いを表 してい るもの とも
解釈できる(
テキス トの計画性 が低 くなるにつれて、直前の文脈-の依存性が高まること
hs
,
E.
(
1
97
9:
62)
も指摘 している)
0
は Oc
4- 2- 2.省略をめ ぐって
結束性を表す手段の中で 「
省略」に関す る研究 もある。 この間題は、上述のように、林
1
973
)
や久野嘩(
1
978
)
も論 じてい るが、その後、畠弘 巳(
1
98
0)
、砂川有里子(
1
990
)
、清
四郎(
水佳子(
1
995
)
、甲斐ますみ(
1
995
)
等によって論 じられている。 この内、畠や砂川は文章にお
ける名詞句の省略を結束性を作 り出 した り、テキス トに境界を設定す る装置 と考えている。
一方、清水は省略の可否に文のタイプの違いが関与す ると主張 してお り、甲斐はこの問題
-の運用論的アプローチを試みているが、これ らに共通す るのは省略を結束性 とい う観点
か ら捉 えよ うとしてい る点である(
三上章(
1
9
70
)
の言 う 「
-の ピリオ ド越 え」 とい う現象 も
同様に位置づけられ ると思われ る)
。一方、山田敏弘(
】
99
6)
のよ うに 「
省略」をテキス ト内
での 「
参与者追跡システム(
r
e
f
e
r
e
nc
et
r
a
c
k
i
ngs
ys
t
e
m。c
f
.
Co
mr
ie
,
B.
(
1
98
9)
、Fol
e
y,
W・
A・良
va
n va
li
n,
R.
D.
(
1
98
4)
」 とい う観点か ら捉 えよ うとす る研究もある(
久野嘩 (
1
978
)
の省略に
関す る議論 もこの立場に位置づけ られ よ う。 さらに神尾昭雄(
1
98
6)
も参照)
。後者の研究で
はゼ ロ代名詞の解釈 とい う統語的な側面が問題 とされ るのに対 し、前者の研究では指示対
r
e
t
ie
r
va
bi
l
i
y)
t
よ りも、テキス トの結束性(
よ り具体的には主題連続)
が問題
象の回復可能性(
とされ る.前者の研究の長所は考察が段落等のテキス トの大構造(
ma
c
r
os
t
uc
r
t
u
r
e
)
の解明に
役立つ可能性 を持ってい ることである。一方、短所 としては一般化 された記述が難 しい と
い うことがある。例 えば、甲斐ますみ(
1
995
)
の言 う′
ト談話(
s
ma
ll d
i
s
c
o
ur
s
e
.SD)
は心理言語
学等で盛んに論 じられているフレーム、スク リプ トとい う概念に近い ものか と思われ るが、
それ らの概念が持つの と同様の問題点、即 ち、ある要素が特定のフレーム/スク リプ ト内
に存在す るか しないか、あるいは、フレーム/スク リプ トの中心的な要素か周辺的な要素
か といったことが極 めて個別的 に しか扱 えない といった間者点を持 ってい る(
ただ し、テ
キス ト処理におけるフレーム/スク リプ トの心理的実在性 は Ga
r
r
od,S.
C.& Sa
nf
o
r
d,
A.
J
.
(
1
98
2
)
その他数多 くの研究か ら明 らかである)
.一方、後者の研究は本質的に統語論的アプ
ローチなので、前者のタイプのアプローチを行 うための前提条件 にはな り得てもそれ 自体
- 62-
がテキス トの構造の解明に資す ることはあま りない と考えられ る。
4- 2-3.名詞 と結束性一語嚢的結束性をめ ぐって一
先 にフ レーム/スク リプ トに基づ く研究の問題点を指摘 したが、それ に関連す るのが
「
語桑的結束性(
l
e
xi
c
a
lc
o
he
s
i
o
n)
」 とい う概念である。語柔的結束性 とは、単語(
多 くの場
合名詞)
が持つ語秦 的意味 に基づいて結束性 が成 り立っ こ とを言 う。 これ に関 しては、
Ha
ll
i
da
y,
M.
A.
K.& Ha
s
a
n,
R.
(
1
97
6)
が詳 しく述べているが、彼 らも指摘 しているように英
語の場合は語嚢的結束性が単独で発現す ることは通常なく、普通冠詞な どの他の結束装置
の助けが必要 とされ る。 この点に関 して、 日本語はやや様相 を異にす る可能性がある。例
えば、(
27
)
には名詞の省略や接続表現など結束性 を保証す る要素は何 もない。従って、a
・
b・
両文が結束性 を持 ってい るのは 「
著者」 とい う名詞の力によると考えざるを得ない。 しか
も類似 した意味であ りなが ら 「
作家」にはそ うした能力がない。
(
27)(
a
)
先 日小説を買って読んだ。(
b)
著者/*作家の作品は鋭い社会批判 を含んでい る。
庵功雄 (
1
995
b)
はこれ を、「
著者」 とい う名詞が一般の述語 と同様 に 「
項」を必要 とす る
「1項名詞」であるのに対 し、「
作家」はそれ を必要 としない 「0項名詞」であるためで
あるとしている。つま り、 日本語では名詞の統語的性質のみによって結束性が保証 され得
1
97
7)
の 「
不定時 を基
るのである。 この 「1項名詞/ 0項名 詞 」 とい う考 え方は仁 田義雄 (
準時 とす る相対的時名詞」 とい う概念 に示唆を受けたものである。なお、この両者の区別
1
9
90)
の 「
非飽和名詞句/飽和名詞句」があるが、西山の興味
に類似 した概念に西 山佑 司(
が文文法にあるのに対 し、庵の興味はテキス トレベルにある。
4- 2- 4.テンス ・アスペク トとテキス ト-タクシスー
現代 日本語のテキス ト文法 を考 える上で欠かせ ないのが工藤 (
1
995)
の研究である。工藤
は同書で、J
a
ko
bs
o
n,
R.
(
1
95
7)
の 「
タクシス」 とい う概念 を用いて 日本語のテキス トにおけ
るテ ンス ・アスペ ク ト形式の機能 を論 じてい る。それ によれば、小説の地の文の よ うな
na
r
r
a
t
i
ve
)
」のテキス トではル形 とタ形 とい うテンス形式が持つダイクシス的対立
「
かた り(
は多 くの場合失われ るO一方、アスペ ク ト形式 としてのル形/ タ形(
完了相 be
r
f
e
c
ive
t
)
)
は
i
mpe
r
f
e
c
t
i
ve
)
)
は 「
同時
「
継起性」 とい うタクシスを示 し、テイル形/ティタ形(
未完了相(
性 」 とい うタ クシス を表 す。 工藤 の研 究 は 、J
a
ko
bs
o
n,R.(
1
95
7)
、We
i
n
f
i
c
h.H・(
1
96
4)
、
Be
n
ve
ni
s
t
e,
丘(
1
966
)
、Ho
p
pe
r
,
P.
∫
.
(
1
979)
等の影響 を受けて書かれているだけに、その記述に
は類型論的妥当性 を持つ部分が多い と考えられ る。また、本文中で言及 されている、テキ
ス トタイプによる違い とい う問題 も今後の重要な研究テーマ となるものと思われ る。
4- 2- 5.その他
上述の工藤の研究は文法カテゴ リーのテキス トにおける変容の例 とも見 られ る。同様の
1
995,
1
99
6
)
がある。また、
研究にモダ リテ ィ形式のテキス ト内での機能 を考察 した仁 田義雄 (
「
のだ」の達文的機能を論 じた霜崎実(
1
981
)
、吉田茂晃(
1
98
7)
等 も興味深い。その他の文法
カテ ゴリー としては能動一受動 とい うボイス対立のテキス ト内での機能 も考察す る価値が
あろ う。 これに関 しては 、J
e
s
pe
r
s
e
n,
0.
(
1
92
4:
1
6S
)
が受動態使用の理由の一つ として 「
他の
文 とのつなが りを容易にす る」 とい う点を挙げてい るが、それを具体的には論 じていない。
-6
3-
一方、 これは文法カテ ゴ リーの問題 ではないが、テキス トにおける 「
主題 」 とい う概念
をどう考えるか とい うのも重要な問題 である。例 えば、(
28
)
a.を無題文、(
28)
b.を有題 文 と
28)
C
.や (
28)
d.の文頭 の 「
そ の駅 」(
Ha
l1
i
da
y,M・A・K・
す るの は問題 ない と思 われ るが 、(
(
1
985)
の言 う‖
he
t
me"
に当た る)
を どの よ うに位 置づ けれ ば よいのか とい った こ とは、特 に
(
28)
d.のよ うに文中に他の 「
N Pは」が存在す る場合 には問題 となると思われ る。
(
28)a.太郎がその駅か ら来た。
b.太郎はその駅か ら来た。
その駅か ら太郎が来た。
C.
d.その駅か ら太郎は来た.
1
995
)
が挙
この他 の重要な研 究 としては分裂文のテキス ト内の機能 を論 じた砂川有里子(
げ られ る。砂川の論文は 、「
A ノハ Bダ」「
Aノガ Bダ」 とい う二つのタイプの分裂文を、
A、 Bを占める要素の予測 可能性及 び先行詞 か らの持続距離(
べケシュの論文 を論 じた際
に言及 した RD)とい う尺度で捉 えよ うとした先駆的な研究であ り観察結果 も興味深い。 こ
うした研 究が積み重なっていけば、テキス ト内での情報の受 け継 がれ方やテキス ト内での
「
は」 と 「
が」の機能等がよ り明 らかになると思われ る。
5.今後の課題
本節では、テキス ト文法/テキス ト言語学が今後向か うべ き方向性 についての私見を述
べて全体の結 び としたい。
論者は先 に、テキス ト文法 とテキス ト言語学の関係 を(
I
)のよ うに規定 した。
(
Ⅰ
)テキス ト文法はテキス トレベルで しか解決できない文法的現象 を取 り扱 う分野で
あ り、テ キス ト言語学の中心的位置 を占める。 ここで言 う 「
文法」は 「
母語話者
ul
r
e
)
の総体」を意味 し、 「
適切 な言語運用のために必要
持つ一般化が可能 な規則(
Pr
i
nc
i
pl
e
)
の総体」を扱 う 「
運用論」 とは区別 され る。
とされ る原理(
つま り、「
テキス ト女 法」は(
重要なものではあるが)「
テキス ト言語学」の部分をなすに
す ぎない と考 えるのである。 では、 「
テキス ト言語学」 とは何 を扱 うものなのであろ うか。
論者はそれについて次の よ うに考 えてい る。
(
I
I
)テキス ト言語学は、実時間内 とい う制限 された条件下で人間が行 ってい るテキス
ト処理の過程の解明を主 目的 とす る学問分野である。
3
1
.で deBe
a
ug
r
a
nde,
R.& Dr
es
s
l
e
r
,W.
(
1
981
)
について論 じた際、言語知識は r
潜在的体
系」であるのに対 し、テキス トは 「
実現的体系」であると述べた。 これは換言すれば、文
文法は時間の制約 と独 立に研 究 して もよいが、テキス ト言語学においてはそれだけでは不
十分で、極 めて短時間で言語処理が可能であるのはなぜか とい う問いに答 え られ ばなけれ
な らない とい うことである。 こ うした問題意識か ら見た時、極 めて示唆的なのが寺村秀夫
(
1
987) 「
聴 き取 りにお ける予測能力 と文法的知識」である。
29
)
を 「
その先生は」「
その先生は私 に」 とい うよ うに順 に提示 していき、
寺村は、次の(
そのたびにその後 を続 けて文を完成 させ るとい う実験 を行 ってい る。
(
29) その先生は私に国-帰 った ら父の生きてい る うちに早 く財産 を分 けて貰 えと勧
める人であった。(
夏 目淋石 「
こころ」)
その結果、 「
その先生は」の段階では極 めて多様であった予測の範囲が、「
その先生は私
-6
4-
に」の段階で既 に
「
「
言 う」類
「くれ る」類 の動詞 の過去形 で終わ る」 とい う形 に収欽 し
てい ることが分かった。 この結果は極 めて示唆 に富む。
文文法の世界では殆 ど問題 に され ることはないが、人間の実際 の言語処理 を考 えた場合、
「
文」 とい う単位 の同定は決 して簡 単なものではない。特 に、話 し言葉では文が どこで終
わ るかは厳密 には予見できない。従 って、構文解析 は入力 された要素 を対象 に線条的に行
わ ざるを得 ない ため失敗 も起 こ り得 る(
文文法で こ うした こ とが問題 にな らないのは、書
かれた ものであるにせ よないにせ よ言語形式が 「
文」 とい う単位 の下に提示 され ることが
予 め前提 とされ てい るためであ る)
。 も しこの失敗 が度重 な るよ うだ とコ ミュニケー シ ョ
ンは著 しく阻害 され ることになるが、実際 にはそ うした ことは殆 どない(
deBe
a
ug
r
nde
a
,
R.
& Dr
e
s
s
l
e
r
,
W・
(
1
981
)
は、実際の言語処理 において統語構造(
彼 らの言 う 「
結束性」)
が意識
化 され るこ とは殆 どな く、注意 は専 ら意味的な関係(
彼 らの言 う 「
一貫性」)
に向け られて
い る と述べ てい る)
。 それ は、母語話者 が次に どの よ うな要素が現れ るか とい うこ とにつ
いて(
おそ らく経験的 に)
高い予測能力を持 ってい るか らに他 ない。 この予測能力 について
考 える場合 に重要な役割 を果たすであろ うと考 え られ るのは動詞 の結合価である。実際、
動詞 が決 まれ ばその動詞 が とる項の予測 され る範 囲はず っ と′
J
、さくなる(しか も、多 くの
言語 において主語 は述語 に先行す るか ら予測可能性 は よ り高まる)
。 ただ し、 これ を文字
通 りに取 る と、SVO型 の言語の方が 、 SO V型 の言語 よ りも処理効率が よい とい うこ と
になって しま う。 しか し実際は柴谷方良(
1
981
)
が指摘す るよ うに世界の言語 で最 も多いの
は SO V型 である。 とい うことは、動詞 が最後 に現れ るとい うことが実際の談話処理の障
害 となってはいないはずであるO寺村秀夫(
1
98
7
)
が示唆 してい るのはこの事実であるO
では、上述の よ うな観点を採 るときに重要になるのは どの よ うな研究であろ うか。
第- に挙げ られ るのは心理言語学的アプ ローチである。実際、上述のよ うな文解析やテ
キス ト解析 の問題 は心理言語学 において極 めて精力的に行 われ てい る(日本語 に関す る心
,
J
.
F.& Mj
ya
mot
o,
T.
(
1
99
4)
の詳細な文献 目録が役 に立つ)
.
理言語学的研 究については Ke
s
s
第二に挙 げ るべ きなのは音声 ・音韻論的研 究であ る。 文が常 に発音 され るもので ある
(
書 き言葉 において もそれ を内話 とい う形で発音す ることに代わ りはない)とい うこと、特
に話 し言葉では音声以外 に頼 るべ き情報がない とい うことを考 える時、テキス ト処理 に音
声的情報 は不可欠である。そ うした観点か ら重要であると考 え られ る研究に、杉藤美代子
(
1
98
0,
1
98
9
)
、郡史郎(
1
98
9)
、土岐哲(
1
992)
、Ma
e
ka
wa
,
K.
(
1
993
)
、妻木淳子(
1
9
94)
等が ある。
この内、杉藤美代子(
1
98
0
)「
ア クセ ン トの とらえ方」は 「
桃太郎」の 日本語版 とその英
語訳 を用意 し、英語母語話者 には英語版 を、 日本語母語話者 には英語版 と日本語版 をそれ
ぞれ読んでもらいその特徴 を調べた ものである。その結果、英語話者は新情報の `
ea
p
c
h'
を高 く読んだのに対 し、 日本語話者 は英語 を読む とき、非初出の `
pe
a
c
h'をむ しろ高 く言
う傾 向が見 られ 、この傾 向は 日本語話者が 日本語 を読 んだ ときに も非初出の 「
桃」 をむ し
ろ高 く言 うとい う形 で現れ た。 この よ うに、 日本語 と英語 とでは話 し言葉 にお ける音声 レ
ベルでの結束性 のあ り方がかな り異 なる可能性 があるのである。杉藤 の研究ではテキス ト
理解 にお けるポーズの重要性 を論 じた杉藤美代子(
1
989
)
等 も重要である。
一方、Ma
e
ka
wa
,
K.
(
1
993)
や妻木淳子(
1
9
94)
は、前提 -焦点関係 によって作 り出 され るフ
ォーカスである 「
外部 フォーカス」(
典型的には久野嘩 (
1
9
73)
の言 う総記の場合。 これ に関
す る音韻論的議論 については郡史郎(
1
98
9
)
を参照)と、文脈 自由な場合 に特定の統語上の要
-6
5-
素に置かれ るフォーカスである 「
内部 フォーカス」 とを区別す ることが可能であることを
論 じたものである。内部 フォーカスの実在性 には若干疑問の余地があるが、これ らの研究
1
993)
は(
30)
が文のイン トネーシ ョンの研究を活性化 したことは疑い得ない。一方、土岐哲(
(
31
)とい う2文を 日本人母語話者(
東京出身 と大阪出身)
及び 日本語学習者(
中国語、韓国 ・
朝鮮語、タイ語 の母語話者)
に読んで もらったテープか ら下線部を取 り除いた ものを作成
し、下線部の情報が正確 に回復できたかを調べたものである。
(
30)何査見えますか(
WH疑問文)
(
31
)何と見えますか(
Ye
s
No疑問文)
その結果、東京出身者の発話の回復率が極めてよい ことが分かった。 これは、東京出身者
の発話はイン トネーシ ョンパター ンが明瞭である、即ち重要度の低い要素の抑え込みが強
c
f
・
Pi
e
r
r
e
humbe
r
t
,
J
.
B. & Be
c
kma
n,
M・(
1
988
)
)
ため、主語にプロミネンスが置かれ る(
30)
い(
と述語にプロミネンスが置かれ る(
31
)
の違いが明瞭になるためだ と考えられ る。
このように統語現象 と音韻情報の間には極めて密接な関係が認 められ る。そ うである以
上、今後望まれ るのは文法論 と音声 ・音韻論の共同研究であろ う。そ うした観点か ら重要
と考えられ る研究に、終助詞等の文末形式の意味 と文末イ ン トネーシ ョンの関係 を論 じた
森山卓郎(
1
989C
)
や、連体修飾節の解釈の違い(
制限的(
限定)
か非制限的(
情報付加)
か)と音調
の関係に言及 した金水敏 (
1
986)
がある。 ここでは後者について簡単に言及 してお く。
(
32)
のような普通名詞 を主名詞 とす る連体修飾節 には制限的な解釈 と非制限的な解釈が
あ り、解釈は文脈によって決まる。各々の例は(
33)
(
34)
である(
例は金水敏(
1
986)より)
。
(
32
) 息子が好 きな映画
(
33)今度 どんな映画を見よ うか と家族で相談 した結果、今回は(
a
)
息子が好 きな堕垂 を
見ることに した。(
制限的)
(
34) 日曜 日に何を しよ うか と家族で相談 した結果、今回は(
a
)
息子が好 きな堕
を見る
ことに した。(
非制限的)
33)
では 「
映画」が旧情報で 「
息子が好 きな」の部分が情報上の焦点になって
つま り、(
34)
では 「
映画」が既 に新
い るためこの部分は 「
制限的」修飾節 と解釈 され るのに対 し、(
情報になっているため 「
息子が好 きな」の部分は主名詞 に情報を付加す る 「
非制限的」修
飾節 と解釈 され る。換言すれば、(
33
)
では 「
息子が好きな」の方が 「
映画」 よりも情報の
34)
では 「
映画」の方が 「
息子が好 きな」 よりも情報的価値が高
重要度が高いのに対 し、(
い。そ して、それ に対応 して、(
33)
では 「
息子が好 きな」の部分にプロ ミネ ンスを置いた
発話が適格になるのに対 し、(
34)
ではそ うした発話は不適格 になるのである。
その他にも学習者言語の分析 も重要なものになるであろ うと思われ る。特に、それを誤
用分析(
e
汀O
ra
na
l
ys
i
s
)とい う静的な観点か らではなく、中間言語(
血 e
r
l
angua
ge
)とい う動的な
枠組みで分析す ることが必要になるであろ う。
問題 とすべき対象はまだまだ多い と思われ るが、本稿の記述は以上で終わることにす るO
- 66-
【
引用文献】 (
紙幅の関係上副題は省略す る)
庵 功雄(
1
99
4) r
結束性の観点か ら見た文脈指示 」『日本学報』 1
3 大阪大学
1
995a
)「
テキス ト的意味の付与について」
『日本学報』 1
4 大阪大学
庵 功雄(
1
995
b)「
語桑的意味に基づ く結束性 について」『現代 日本語研究』 2 大阪大学
庵 功雄(
1
996) 「
指示 と代用J『現代 日本語研究』 3 大阪大学
庵 功雄(
1
98
2)r
テクス トとテクス トの構造」『日本語教育指導参考書 11談話の教育 と研究 Ⅰ』国立国語
池上嘉彦(
研究所
池上嘉彦(
1
93
4)「
テクス トと言語学」『言語生活』3
93
市川 孝(
1
978
)『国語教育のための文章論概説』教育出版
1
978)「
文章に使われた指示語 」『東京女子大学 日本文学』48 東京女手大学
大野美代子(
甲斐ますみ(
1
995)「
省略のメカニズム」『岡山大学留学生センター紀要』 3 岡山大学
1
9
35
)r
談話における視点」『日本語学』 4
-1
2
神尾昭雄(
神尾昭雄(
1
990)『
情報のなわぼ り理論』大修館書店
1
995)「ところで、話は変わるけど」仁 田義雄編 『
複文の研究(
下)
』 くろ しお出版
川越奈穂子(
1
98
9)「
「しか し」 と 「ところが」
」『言語学研究』 8 京都大学
北野浩 幸(
1
992)「
中国語、 日本語、英語、フランス語における 3人称代名詞の対称研究」大河
木村英樹 ・田窪行則(
内康憲編 『日本語 と中国語の対照研究論文集(
上)
』 くろ しお出版
1
9$
6)「
連体修飾成分の機能」松村明教授古稀記念全編 『松村明教授古稀記念国語研究論集』明
金水 敏(
治書院
金水 敏(
1
988
)「日本語における心的空間 と名詞句の指示 について」
『女子大文学(
国文篇)
』3
9 大阪女子
大学
金水 敏(
1
992)「
談話管理理論か ら見た 「
だろ う」
J『
神戸大学文学部紀要』 1
9神戸大学
1
993)「
言語学の最新情報 一日本語学 終助詞 ヨ ・ネ」『月刊言語』22
・
4
金水 敏(
金水 敏 ・田窪行則(
1
990)「
談話管理理論か らみた 日本語の指示詞 」『
認知科学の発展』 3 講談社サイエ
ンテイフイツタ
金水 敏 ・田窪行則(
1
992)「日本語指示詞研究史か ら/-」金水敏 ・田窪行則編(
1
99
2)『日本語研究資料
集 指示詞』ひつ じ書房
工藤真由美(
1
995
)『アスペ ク ト・テンス体系 とテクス ト』ひつ じ書房
1
973)『日本文法研究』大修館書店
久野 唾(
1
978)『談話の文法』大修館書店
久野 嘩(
1
98
3)『
新 日本文法研究』大修館書店
久野 唾(
1
979)「
(コ)・ソ ・ア」について」『
英語 と日本語 と』 くろ しお出版
黒田成幸(
1
9名9)「
強調 とイン トネーシ ョン」杉藤美代子編 『
講座 日本語 と日本語教育』 2 明治書院
郡 史郎(
1
960)『
話 しことばの文型(
1
)
』秀英出版
国立国語研究所(
1
963)『
話 しことばの文型(
2
)
』秀英出版
国立国語研究所(
1
967)「
接続語の機能」『
講座 日本語の文法 4 文法指導の方法』明治書院
佐伯哲夫(
1
985
)『
認知科学選 書 2 日常言語の推論』東京大学出版会
坂原 茂(
1
989)「
メンタルスペース理論概説」仁 田義雄 ・
益岡隆志編 『日本語のモダ リテ ィ』 くろしお出版
坂原 茂(
佐久間まゆみ(
1
990)「
接続表現、提題表現、文章の構造類型」寺村秀夫他編 『ケーススタデ ィ 日本語の
文章 ・談話』桜楓社
1
989)『文章表現 と要約文の諸相』 くろ しお出版
佐久間まゆみ編(
1
97
0)「
接続詞の分類」『月刊文法』2-1
2
佐治圭三(
定延利之 ・田窪行則(
1
9
95
)r
談話における心的操作モニター機構」『言語研究』 1
08
ザ トラウスキー-ポ リー(
1
99
3)『日本語の談話の構造分析』 くろ しお出版
1
981
)「日本語は特異な言語か」 『月刊言語』 1
0-1
2
柴谷方良(
清水佳子(
1
995
)「
主題の省略 と顕現か ら見た文連鎖の型」『待兼山論叢』2
9 大阪大学
霜崎 実(
1
981
)「
「
ノデアル」考」So
phi
aL1
n
gut
'
s
t
t
'
c
a・7 上智大学
1
991
)『自然言語の意味論』産業図書
白井賢一郎(
1
980)r
アクセン トの とらえ方 」 『
応用言語学講座 2 外国語 と日本語』明治書院
杉藤美代子(
1
989
)r
談話におけるポーズとイン トネーシ ョンJ杉藤美代子編 『講座 日本語 と日本語教育 2
杉藤美代子(
日本語の音声 ・音韻(
上)
』明治書院
1
990)「
主題の省略 と非省略 」 『文垂言語研究(
言語篇)
』1
8筑波大学
砂川有里子(
砂川有里子(
1
9
95
)r日本語 における分裂文の機能 と語順の原理」
仁 田義雄編 r
複文の研究(
下)
Jくろ しお出版
-6
7-
機 能的構文論に よる 日英語比較』 くろ しお出版
高見健一(
1
995
)『
名詞句のモダ リティj仁 田義雄 ・
益岡隆志編 『日本語のモ ダ リテ ィ』 くろ しお出版
田径行則(
1
989
)「
対話 における知識管理 について」『東アジアの諸言語 と一般 言語学』三省堂
田窪行則(
1
990a
)「
対話 における聞き手簡域の役割 について」『
認知科学の発展』 3 講談社サイエ ンテ イ フ
田窪行則(
1
990
b)「
イ ツク
談話管理の標識 について」 『文化言語学』三省堂
田窪行則(
1
992)「
談話管理理論か ら見た 日本語 の反事実条件文」益岡隆志編 『日本語の条件表現』 くろ し
田津行則(
1
99
3)「
お出版
田窪行則 ・金水 敏(
1
996)「
複数 の心的領域 による談話管理 」 『認知科学』3-3
接続詞 J『月刊文法』 I
-1
塚原鉄雄(
1
968
)「
標準語のイン トネーシ ョン11
993年度大阪大学修士論文
妻木時子(
1
994)「
聴 き取 りにおける予測能力 と文法的知識」『日本語学』6-3
寺村秀夫(
1
987
)「
音声上の虫食い文補填 の手掛か りとなる韻律的要素」カ ッケンプ ッシュ寛子他篇 『日本
土岐 哲(
1
99
2)「
語研究 と日本語教育、竹 内俊男教授退官記念論文集』名古屋大学出版会
時枝誠記(
1
95
0)『日本文法 口語篇』岩波書店
1
98
4)『国語連文論』和泉書院
長 田久男(
1
97
2)『文章論詳説』朝倉書店
永野 賢(
永野 賢(
1
98
6)『文章論総説』朝倉書店
西 山佑 司(
1
97
9)「
新情報 ・旧情報 とい う概念 について 」
『昭和 5
4年度科学研究費補助金特定研 究(
1
)
課題番
号41
021
9 日本語の基本構造 に関す る理論的 ・実証的研究』
西山佑 司(
1
98
3)「
語用理論 における関連性 」『慶慮義塾大学言語文化研究所紀要』 1
5慶応義塾大学
西山佑 司(
1
990)r
r
カキ料理は広島が本場だ」構 文について」『慶鷹義塾大学言語文化研 究所紀要』2
2慶慮
義塾大学
1
985
)r
談話文法 は可能か」『昭和 5
9年度文部省科学研 究費補助金特定研 究(
1
)
課額番
西山佑 司 ・上林洋二(
号5
91
01
007 明確で論理的 な 日本語の表現(
最終報告)
』
仁 田義雄(
1
97
7
)「
「
文の文法」か ら 「
文 を越 える文法」-」『佐藤喜代治教授退官記念国語学論集』桜楓社
テキス トの中の文のテンス ・モ ダ リテ ィ」『現代 日本語研究』 2 大阪大学
1
9
95
)「
仁 田義雄(
語 り物のモ ダ リテ ィ」
『阪大 日本語研究』 8 大阪大学
仁 田義雄(
1
9
96)「
は」 と 「
が」』 くろ しお出版
野 田尚史(
1
9
96)『新 日本語文法選書 1 「
対話 における 「
だか ら」の機能」『姫路濁協大学外国語学部紀要』 4 姫路濁協大学
蓮沼昭子(
1
991
)「
談話接続語 「
だって」について」『姫路濁協大学外国語学部紀要』 8 姫路濁 協大学
蓮沼昭子(
1
9
95
)「
文 とは何か」『日本語教育』41
畠 弘巳(
1
98
0)「
「
デハJの機能」『阪大 日本語研 究』 3 大阪大学
浜 田麻里(
1
9
91
)「
浜田麻里(
1
9
93)「ソレガについて」『日本語国際セ ンター紀要』 3 国際交流基金 日本語国際セ ンター
浜田麻里(
1
995
a
)「トコロガ とシカシ」『世界の 日本語教育』 5 国際交流基金 日本語国際セ ンター
浜 田麻里(
1
995
b)「
いわゆる添加 の接続語 について」仁 田義雄編 『
複文の研究(
下)
』 くろ しお出版
林 四郎(
1
973
)『文の姿勢の研究』明治図書
1
987
)『テキス トとシンククス』 くろ しお出版
ベケシュ-アン ドレイ(
べケシュ-アン ドレイ(
1
995
)「日本語における照応 の語用論」仁 田義雄編 『複文の研究(
下)
』 くろ しお出版
堀 口和吉(
1
978
)「
指示語の表現性 」『日本語 ・日本文化』 8 大阪外国語大学
三尾 砂(
1
942)『話言葉の文法(
言葉遣篇)
』帝国教育会出版部(くろ しお出版か ら復刊(
1
995
)
)
三上 章(
1
953
)『現代語法序説』刀江書房(くろ しお出版か ら復刊(
1
972
)
)
三上 章(
1
97
0)『文法小論集』 くろ しお出版
1
97
4)『現代 日本語の構造』大修館書店
南不二男(
南不二男(
1
995)「
文章 ・文体(
理論)
」『国語学の五十年』武蔵野書院
メイナー ド泉子(
1
993)『日英語対照研究 シ リー ズ 2 会話分析』 くろ しお出版
森 山卓郎(
1
98
9a
)rコ ミュニケー シ ョンにおける聞 き事情軌 仁 田義雄 ・益岡隆志編 『日本語のモダ リテ
ィ』 くろ しお出版
森 山卓郎(
1
98
9b)「
応答 と談話管理 システム」『阪大 日本語研究』 1 大阪大学
森 山卓郎(
1
98
9C
)「
文の意味 とイ ン トネー シ ョン」宮地裕編 『講座 日本語 と日本語教育 1 日本語要説』
安井 稔 ・中村順 良(
1
98
4)『現代の英文法 1
0 代用表現』研究社 出版
山田敏弘(
1
9
96)「日本語の参与者追跡 システムについて(
1
)
」『現代 日本語研究』 3 大阪大学
山森 良枝(
1
9
90)「
接続詞の二類型 と談話の情報構造」『日本語学』9
-5
-6
8-
吉 田茂晃 (
1
987)「ノダ形式の達文的側面」『国文学研究 ノー ト』21神戸大学
渡辺 実(
1
971
)『国語構文論』塙書房
Ba
r
is
w
e,
J
on& Pe
r
r
y,
J
ol
m(
1
98
3)SL
'
t
u
at
L
l
or
L
Sml
dAt
t
l
t
u
de
s
.TheMI
TPr
e
s
s(
土屋俊他訳 (
1
993)『
状況 と態度』
産業図書)
Be
n
ve
n
i
s
t
e,
丘mi
l
e
(
1
966)Pr
obJd
me
s滋 LL
n
guL
'
s
t
i
queGd
ni
r
al
e
.
1Edi
t
i
o
E
)Ga
l
l
i
ma
r
d(
岸本 通夫監訳 (
1
983
)『一般言
語学の諸問題』みすず書房)
Br
o
wn,
Gi
l
l
i
n & Yul
a
e,
Ge
or
ge
(
1
983
)Di
s
c
ou
r
s
eAnal
ys
L
I
s
.Ca
mbr
i
dgeUni
ve
r
s
i
t
yPr
e
s
s
Cha
f
e
,
Wa
ll
a
c
e
(
1
994)DL
'
s
c
ou
r
s
e
,Co
ns
c
t
ou
s
ne
s
s
,m2
dT
i
me・ TheUni
ve
r
s
i
y ofChi
t
c
a
goPr
e
s
s
Cl
a
nc
y,
Pa
t
dc
i
a
・
M・& Do
ni
w
ng,
Pa
me
l
a
(
1
987)'
'
TheUs
eofWA a
saCohe
s
i
onMa
r
ke
ri
nJ
a
pa
L
L
eS
eOr
a
l
Na
r
r
a
ive
t
s
"i
nHi
nds
,
J
・,
Ma
yna
r
d,S・
K・a
ndl
wa
s
a
k
i
,S・(
e
ds
・)Pe
r
pe
c
1
7
Y
e
sonTo
pL
'
c
al
L
'
z
al
i
o
7
1
・
(
Typol
o
iC
g
l St
a
udi
e
si
nLa
ng
ua
ge1
4)J
ohnBe
n
j
a
mi
ns
iC,Bemar
d(
1
98
9).
'
SomeGe
ne
r
a
lPr
o
pe
r
t
i
e
so
fRe
f
e
r
e
nc
e
Tr
a
c
ki
ngSys
t
e
m.
'i
nA
m ol
d,
D.e
ta
l
.
(
e
ds
.
)
Comr
EF
S
qy
SOnGr
ammat
t
c
alThe
or
yandUnl
V
e
r
S
alGr
dmmW.Oxf
or
d
deBe
a
ugr
a
nde,
Ro
be
r
t
la
A
in& Dr
e
s
s
l
e
r
,
Wol
f
ga
n
g,
U.
(
1
981
)I
nt
T
・
OdL
C
t
i
onl
oT
e
xtLl
n
gyl
S
t
L
c
s
.Lon
gma
n(
池上嘉
1
98
4)『テキス ト言語学入門』紀伊国屋書店)
彦他訳(
Fa
uc
o
nni
e
r
,
Gi
l
l
e
s
(
1
98
4)E叩 C
e
SMe
nt
e
au
x.edi
t
i
onsdeMi
nui
t(
坂原茂他訳 (
1
987
)『メンタル スペース』 白水
社)
Fi
r
ba
s
,
J
a
m(
1
964)
t
onDe
f
i
ni
n
gt
heThe
mei
nFunc
t
i
ona
l Se
n
t
e
nc
ePe
r
s
pe
c
t
i
ve"Tr
av
e
az
L
XLmgui
s
t
l
qu
e
sdePr
a
gyel
Fi
r
ba
s
,
J
a
m(
1
992)Fu
7
7
C
l
l
O
nalSe
nt
e
nc
ePe
r
s
pe
c
t
l
VeL
'
nWr
L
t
t
e
nandS
pok
e
nCo
mmu
ni
c
at
i
on.Ca
mbr
id
geUni
ve
r
s
i
t
y
Pr
e
s
s
Fo
l
e
y,
Wi
l
l
i
a
m,
A・& Va
n Va
l
i
n,J
r
・
Robe
r
t
,
D・(
1
98
4)Func
I
L
O
nalS
ynt
L
Z
randUnT
V
e
r
S
aJGr
ammar・Ca
mbr
i
d
ge
Uni
ve
r
s
i
t
yPr
e
s
s
Ga
r
T
'
O
d,SI
C・&Sanford,AIJ・(1982)l
'
TheMe
n
t
l Re
a
pr
e
s
e
n
t
a
t
i
onofDi
s
c
o
ur
s
ei
naFoc
us
e
dMe
mo
r
yS
ys
t
e
m'
l
.
J
oz
L
ma/O
fSe
mant
t
'
c
s.i- I
Gi
vdn,
Ta
lmy(
1
98
3)H
Topi
cCont
i
n
ui
yi
t
nSpoke
nEn
g
li
s
hHi
nGi
v6
n,
T.
(
e
d.1
983)
Ta
lmy(
e
d1
98
3)T
T
o
pi
cConl
i
nul
O71
nDt
s
c
oz
J
r
S
e
.什ypol
o
gi
c
a
lSt
ud
i
e
si
nLa
ngua
ge3
.
)J
oh
nBe
n
j
a
mi
ns
Gi
v6n,
Gr
ic
e,
Pa
ul
,
H・(
1
975
)‖
Logi
ca
ndCon
ve
r
s
a
山)
nHi
nCol
e,
P.皮 Mor
ga
n,
J
.
L.
(
e
ds
.
)S
pe
e
c
hAc
t
.
(
Syn
t
a
xa
nd
Se
ma
n
t
i
c
s3
)Ac
a
de
mi
cPr
e
s
s
Ha
l
l
i
da
y,
Mi
c
he
l,
a
A・
K・(
1
967)"
Tr
a
ns
i
t
i
vi
t
ya
ndThe
mei
nEngl
i
s
h(
pa
r
tI
I
)
HL
/
oumalo
fLmgyl
S
t
l
C
S
I
Mc
ha
e
l
,
A・
K・(
1
970)"
in
L
gui
t
i
cS
t
uc
r
t
u
r
ea
ndLa
ngua
geFunc
t
i
on'
'i
nLyons
,
J
ohn(
e
d・
)Ne
wHol
t
'
z
oT
Z
Sj
7
1
Ha
l
l
i
da
y,
Lmgu
L
S
t
L
C
S
・Pe
ngui
nBooksLt
d.
Ha
J
l
i
da
y,
Mi
c
ha
e
l
,
AI
K・(
1
985
)AnI
nt
r
odz
L
C
t
1
0
nt
oFu
nc
t
l
O
T
l
alGr
ammar
.Edwa
r
dA
m o
l
d
Ha
l
l
i
da
y,
Mi
c
ha
e
l
,
A・
K・& Ha
s
a
n,
Ruq
ui
a
(
1
976)Co
he
s
L
O
ni
nEn
gJ
L
S
h.Lon
gma
n
Hi
nds
,
J
ohn(
1
98
3)"
Topi
cCon
t
i
it
m
yi
nJ
a
pa
ne
s
e
■
-i
nGi
von,
T.(
e
d.
1
98
3)
Hi
nds
,
J
ohn& 沌nds
,
Wa
ko(
1
979)'
'
Pa
r
t
i
c
i
pa
ntl
de
n
t
i
f
l
C
a
t
i
oni
nJ
a
pa
ne
s
eNa
mt
i
veDi
s
c
o
ur
s
e"i
nBe
de
l
l
,
G,
Koba
ya
s
hi
,
E・
a
ndMur
a
k
i
,
M・
(
e
ds
・
)Apl
or
at
l
O
nSl
nLi
n
gui
s
t
T
C
S.
Ke
nk
yus
ya
p
p
e
r
,
Pa
ul
,
J
・(
1
9
7
9
)‖
s pe
A
c
ta
ndFor
e
gr
oundi
n
gi
nDi
s
c
our
s
e
l
'i
nGi
vdn,
T.
(
e
d.
)Dt
s
c
ou
r
s
eOl
dS
y
n
t
w・
Ho
(
Synt
a
xa
n
dS
e
ma
nt
i
c
s1
2)Ac
a
de
mi
cPr
e
s
s
J
a
k
o
b
s
o
n,
Roma
n
(
1
9
5
7
)"
Shi
f
t
e
r
sa
ndVe
r
ba
lCa
t
e
gohe
s
.
'Re
pdn
t
e
di
nWa
ugh,
Li
nda
,
R・皮 Mon
vi
l
l
e
Bu
r
s
t
o
n,
Moni
que
(
e
ds
・
)OnLang7
J
a
ge・Ha
r
va
r
dUni
ve
r
s
i
t
yPr
e
s
s
e
s
p
e
r
s
e
n,
Ot
t
o(
1
9
2
4
)T
hePhL
'
l
os
o
pk
yo
fGr
ammar
.
TheUni
ve
r
s
i
y ofCh
t
i
c
a
goPr
e
s
s(
半田一郎訳 『
文法の原理』
J
岩波書店)
ng&Re
y
l
e
,
Uwe
(
1
993)Fr
o
mDt
'
s
c
ou
r
s
et
oLo
gl
C.Kl
uwe
rAc
a
d
e
i cPubl
m
i
s
he
r
s
Ra
mp
,
Ha
Ka
r
mi
l
o
fSm
it
h
,
nn
A
e
t
t
e
(
I
980)
"
Ps
yc
h
ol
o
iC
g
l Pr
a
oc
e
s
s
e
sUnde
r
l
yi
ngPr
onom
i na
li
z
a
t
i
ona
ndNonPr
o
n
o
in
m
li
a
z
a
t
i
o
n
l
dr
e
n
'
sCo
n
n
e
c
t
e
dDi
s
c
o
ur
s
e
t
■Pa
pe
r
sPom t
hePar
as
e
s
s
L
O
nO
nPr
o
no
un
sandAna
pho
r
a・Ch
i
c
a
g
o
i
nChi
Li
n
gui
s
t
i
cS
o
c
i
e
t
y
Ke
s
s
,
J
o
s
e
phF・& Mi
y
a
mo
t
o
,
T
a
d
a
o
(
e
d
s1
9
9
4
)
J
a
p
a
7
7
e
S
eP
qc
h
o
I
i
n
g
u
L
'
s
t
i
c
s
・
(
L
i
b
r
a
r
ya
ndI
nf
or
ma
io
t
nS
o
u
r
s
e
si
n
ui
s
t
i
c
s2
4
)J
o
h
nBe
n
j
a
mi
n
s
Li
n
g
Ku
n
o
,
S
u
s
umu
(
1
9
8
7
)
Fu
〝
c
t
t
o
〝
a
l
S
y
n
l
-・T
h
eUn
i
v
e
r
s
i
yo
t
fCh
i
c
a
g
oP
r
e
s
s
Le
e
c
h,
J
e
fr
y
(
1
9
8
3
)T
7
1
eP
r
mc
L
Pl
e
so
fP
r
a
g
ma
t
i
c
s
.
L
o
n
g
ma
n
(
池上嘉彦・河上誓作訳 『
語用論』紀伊国屋書店)
-6
9-
Ma
e
ka
wa,
Ki
k
uo
(1
993
)'
'
Pcr
c
ept
i
onofl
nt
on
a
t
i
on
a
lCh
a
T
a
C
t
ds
t
i
c
sofWH a
J
l
dNonWT
Iht
e
z
T
Oga
dve
si
nTok
yo
J
a
pa
J
l
e
S
e'
1水谷修他編 (
1
99
3)『文部省 重点領域研 究(日本語音声)
D l班研 究成果発表論集 平成 4年度
研 究成果報告書』
Ma
yna
T
d,Se
n
ko,
K・
(
1
993
)Dt
s
c
o
uT
・
S
eM bh/
1
07
・J
ol
m Be
n
j
a
i ns
m
Oc
h
s
,
El
i
no<1
979
)'
'
Pl
a
nne
da
ndUnpl
a
nne
dDi
s
c
o
ur
s
e"i
nGi
vdn,
T,
(
e
d・
)Di
s
c
o
z
L
r
S
eandS
wl
u ・(
S
yn
t
a
xa
nd
Se
ma
nt
i
c
s1
2
)Ac
a
de
mi
cPr
e
s
s
n,
Ma
J
Y(
1
988
).
I
a
" s
eTo
neSL
T
yC
t
u
r
e・ n eMI
TPr
e
s
s
Pi
e
r
r
e
hur
n
be
T
t
,
J
a
ne
t
,
B・
良 Be
c
k
ma
Sa
c
ks
,
Ha
r
v
e
y,Sc
he
lof
g
r
,
Ema
nue
la
T
l
dJ
e
f
f
e
r
s
on,
Ga
ll
(
1
97
4)■
■
A Si
mpl
e
s
tSys
t
e
ma
dc
sf
ort
heOr
ga
J
l
iZ
a
adonof
TumTa
ki
n
gf
orConve
r
s
a
don■
l
LL
Z
n
gua
ge・5
0
Sc
hi
l
r
hr
L
,
De
bor
a
h(
1
98
7)DI
'
s
c
ows
eMar
k
e
T
S
・
(
St
udi
e
si
nht
e
ma
t
i
ona
lSoc
i
ol
i
J
l
gui
s
t
i
c
s5
)Ca
L
nbddgeUni
ve
r
s
i
t
y
Pr
e
s
s
a
ir
,
J
・
Mc
H・ 皮 Co
ul
ha
t
T
d.
M・
(
1
975
)T
T
o
wwdmlAnl
ys
I
SO
fDT
'
s
c
oy
r
s
e・Oxf
or
dUn
i
ve
r
s
i
t
yPr
e
s
s
Si
nc
l
spe
r
be
r
,
Da
n&Wi
l
s
on,
De
i
r
dr
e
(
1
986)Re
l
e
v
anc
e.Ha
r
va
r
dUni
ve
r
s
i
t
yPr
e
s
s(
内 田聖二他訳(
1
9
93
)『関連性理
論』研究社 出版)
St
ub
bs
,
Mi
c
ha
e
l
(
1
98
3)Di
s
c
oz
I
T
S
eAna
l
ys
t
'
S
.
Bl
a
c
k
we
l
l
(
南出康 世 ・内田聖 二訳(
1
989)『談話分析』研 究社 出版)
Ta
nne
n,
De
bor
a
h(
1
98
4)Co
nv
e
r
s
at
j
o〝alSo,
/
e.Abl
e
x
va
nDi
j
k,
Tue
n,
A.
(
1
97
7)T
e
xta〃dCont
e
xt
.Lon
gma
n
va
nDi
j
k,
Te
u
n,
A.
(
I
97
9)'
'
Pr
a
gma
t
i
cConne
c
t
i
ve
s
"I
/
oz
L
r
naLo
fPr
a
gT
"
al
t
'
c
s
・
3
j
k,
Tue
n,
A・
(
1
981
)St
〟
dL
e
Sm t
hePr
a
BmaL
L
'
c
so
fDj
s
c
ou
T
Ye.Mout
on
va
nDi
We
i
ic
m
h,
Ha
r
a
l
d(
1
964)T
e
mpu
s
.Koh
l
ha
mm叫 脇坂豊他訳 (
1
98
4)『時制論』紀伊 国屋 書店)
we
i
ic
m
h,
Ha
r
a
l
d(
1
97
6)串r
ac
heL
'
nlhL
e
〝.St
ut
t
ga
r
t
,KI
e
t
tVe
r
l
a
g(
脇坂畳他訳(
1
984)『言語 とテキス ト』紀伊
国屋 書店)
Wi
ddows
on.
H.
G.
(
I
978
)T
e
ac
hi
n
gLOT
)
BMgeaSCommu
nt
c
al
l
On
.Oxf
br
dUni
ve
r
s
i
t
yPr
e
s
s
SOU
:
A
:i
nJ
a
pa
ne
s
e
" 『言語研 究』90(
-吉本啓 「日本語の指示詞
Yos
hi
mot
o,
Ke
i
(
1
98
6)n
Or
lDe
mons
t
r
a
t
i
ve
sKOy
コ ソアの休系」金水敏 ・田窪行則編 (
1
992)『日本語研 究資料集 指示詞』ひつ じ書房)
ー7
0-