" キ | 資料 3 ー 1 2014. 3. 1 1 第33 固有明海・八 代海等総合調査評価委員会 有明・八代海における貧酸素水塊 速水祐一(佐賀大学) 木元克貝lj .徳永貴久(西水研) トピックス I.有明海・八代海等における貧酸素水塊 の発生状況 I·- 貧酸素水塊の経年変動 m. 魚介類への影響 N . 貧酸素化の軽減のための対策 V. まとめ (貧酸素水塊の形成・変動機構については割愛〉 | , 溶存酸素の単位について j容存酸素濃度( Dissolved Oxygen: DO) ゆ 基本的にこの 単位に統一 圃惨 漁業者からはこの方が分 1ml/L=キ 1.428mg/L 1m mol/L=32mg/L かりやすいという意見が あるため , 一部併用す ー る. 試水の溶存酸素量( mg/L )× 100 飽和度(%)=一一一一一山 パ し・『…一一 ’.. ) -, 海域における貧酸素水塊の整理 a 内d - /\ i EL -- m ヰ LTL 目 1L /f uν // gb 山川- a 斗司 d /\ノ \ 屯 mF町 A - 訓 n 541m- 1 * 水産用水基準( 2005) // 水産用水基準(日本水産資源保護協会, 2005) 甲殻類致死濃度 ホ 貝類に生理的変化を引き起こす臨界濃度 * 有明海ではこの 久野( 1996) 伊勢湾 範囲をベースに 村上ら( 2001) 長良川河口域 ・ - 有明海 《 . 徳永ら( 2009) 検討する く2.86mg/L =2ml/L 森脇・大北( 2003) 中海 底生生物の生存可能な最低濃度* D i a zandRosenberg {2 0 0 8 ) 小林(1993) 東京湾 鈴木( 1998) 三河湾 く2.5mg/L 柳( 1989 )正常なベントス分布を保証する限度 (2.14mg/ L=1.5ml/ L 底性魚類致死濃度* l 塩分30 水温25°C-c:' く2mg/ L Diaz (2001) 飽和度 40 助= 2 . 78m~L 環境基準 L環境保全) 飽和度の場合<40% 2 I.有明海・八代海等における貧酸 素水塊の発生状況 5 有明海における貧酸素水塊の分布 L_J (2010 年8 月 4 日: 西海区水研、佐賀 県有明水産振興セ ンタ一、芙蓉海洋 開発、日本ミクニ ヤ、東京久栄によ る共同一斉観測) 6 3 . (2010年8 月 4 日) 有明海奥部における貧酸素水塊の分布 一斉観測 30 " 0 5 IO 官 IS 2 5J 湾奥部西側測線(下図左の赤線) I UV リ" 5 ' 』J J 湾奥部東側測線(下図右の赤線), 332' 〉 強い密度成層形成,躍層以下が 低酸素化 331 ・ 〉湾奥浅海域底層で特に溶存酸素 濃度低下→貧酸素化 3 3. 0' 〉湾奥の貧酸素水塊が沖合の中層 !こ拡がる 7 3 2. 9' 3 2 . 8 ' 130.0・ 1 30: 1 ・ 1 却2・ 1 30:3· 1 3 0 : 4キ 1 3o : sキ 1 3 0: 0 キ (有明海奥部(西水研連続観測) ーー・ 2004年 eORuaqnd 一一 2006年 - 2007年 一一 2008年 i " " 11 -2009年 のζ (」 \凶 E)山市制削除使 一ー- 2005年 一一ー 2010年 一一 2011 年 一一 2012年 。 ー∞ー 、、、、 位。ー由 ,.,圃 c、J '刻 F 、、、 , . 位。戸由..... 、、 ,- C'、~ (0 N . . . . . C"', l . O 、、、 0 ,- t.O . . 口田口寸"'守司サ曲 c:、』 e、a "' 、、 、、 ,ー,- N C'唱 曲由注益治 知 1 !)"盆'.T± ~凋割泊~蜘三 P:i 命 LJ遺書齢強掛鴻縛 中訟注;詰 2詰 【 2000年以前→浅海定線調査(大潮満潮時)以外にデータなし】 2001 年:有明海湾奥西部・諌早湾底層で貧酸素化(広域分布観測) 村上ら( 2001 ),木元ら( 2003) 2002 年:諌早湾小長井沖で間欠的に貧酸素化木元ら( 2003) 2003 年:有明海奥部で3mg/L 以下の貧酸素を観測堤ら( 2007) goo1 年以降,年による変動はあるものの貧酸素水塊は毎年発盆 4 f、 有明海における貧酸素水塊分布の年による違い 3 31 8ー 2010 年 同18・ 3312ー 8月 4日 2011 年 7月 25 日 2012年 / L 8 月 10 日 3306ー 33.凹・ .. 3294• 3282ー 3 2 . 7 6 ー 3'70 "' 3'64ー 福岡県による溶存酸素観測 ( 九州農政局委託調査の結果による) 3 3 . 1 8' 3 3 . 1 2' 3 3 . 0 6ー 3 3 . 0 0 ' 3 2 . 9 4' 3 2 . B B: 3 2 . 8 2' 各地点の海底上 5cm を測定 3 2 . 7 6' 1 3 2 .70・ 3 2 . 6 4' 3 2 . 5 8' 3 2 . 5 2' 1 30. 1 ・ 130. 2・ 130.3 ° 1 30 . 4' 1 30 . 5 ' 1 3 0 . 6 ー 130.7巴 大牟田沿岸浅海域でも夏季は 間欠的に貧酸素化 10 ¥ 5 感潮河道における貧酸素化 目撃 , , . , (~1J .削 ~4)回 闘白咽 i 佐賀県有明水産振興 センター観測 1 2 N a 1(表層〉 1官 1 0 〔」、V 、0 凶0 雇 864 E) (」\ 凶 00 8642 mFZ 橘湾 ~ 宝 1 1 h t t p: / /www . water.go. j p / c h i k u g o / c o o z e k i 長崎県総合水産試験場提供 ペ!, 2 012.9.13 :; )j E 年度 水資源機構筑後大堰管理室 9 6/1 /1 橘湾における貧酸素水塊 ぷ Jfr:t.'"'-""' 空 mwFZ 8 8/1 /1 国 vmwω 0 8 0/1 / 1 ωωω 吉田( 2004 ) を元に作図 - V師” n u 幽酬明山献錨陀使 1 0 24 ;:ジ ll<i昆(℃) 2 5 2 6 2 7 2 8 塩分 3 2 3 3 3 1 . 5 3 2 . 5 翁、〆 r-~6 』] •, _/ 有明海 勘LID .. / 1 0 K ぺ (E)即 v- 時 ν LL二 2 0 3 0 同 かど 海底上 lm の DO(%) 20 40 60 80 1 0 0 120 DO (飽和度% ) 12 6 八代海における貧酸素水塊 熊本県水産研究センター定期観測結果 2013年7 月 2 日 (長潮)に湾奥部底層で 2 3 4 溶存酸素2.1mg/Lの貧酸素水を観測 。 m・ n s キ Jt:γ mキ ns キ , , . . , . , . ,,,・ 3U ・ JtO" 130 1"1 30.2 ・ 130,.日0.4・,羽 5・ t:抱6・ 1307 ・ 鹿児島県海域でも, 1989 年以降 .DOく3mg/ L は 5 回観測 最低値は2mg/L (27.8弘) いず、れも小潮ないし小潮から大潮 に向かう時期 ( 鹿児島県水産技術開発センター観測 ) 培養実験で得られた全酸素消費速度の比較 有明海: 0.28 ~ 1 .39mq/L/dav(西水研測定) 志;章 J 115寄: 0.93mg/L/day 東京湾: 0.19 ~ 1 .48mg/L/day !隆灘: 周防灘: 0.20mg/L/day 0.10 ~ 0.89mg/L/day 大村湾: 0.2'1 ~ 0.28mg/L/day IC柳, 2004) 底泥のみ 有明海: 0.29 ~ 2.38a/m2/dav (西水研測定) 英虞湾(採集直後) :0.91 ~ 1.1.8g/m2/day 広島湾: 豊前海: l 0.7 ~ 1.5g/m2/day |(丸茂・話回 0.12 ~ 0.39 g/m2/day 」 ’ ャ… 7 貧酸素水塊の発生状況まとめ 1 ・有明海の貧酸素水塊は,基本的に有明海湾奥部と諌早湾 の 2力所で発生 . -密度成層の形成に伴い, 密度躍層より下層が貧酸素化 . 干潟縁辺に近い 浅海域で貧酸素が発達することが特徴 . -貧酸素水塊の範囲,強度は年により大きく変動ただし有 明海奥部の貧酸素水塊は2001 年以降 , 毎年発生 ・ 大牟田沿岸 浅海域でも間欠的に貧酸素化発生, 六角川・ 筑後川等の河川感潮域 が貧酸素化する場合もある. - 八代海 , 橘湾の底層においても貧酸素水塊が観測された. ・有明海奥部の酸素消費速度は大きく,東京湾に匹敵する. 1 5 貧酸素水塊の発生状況まとめ 2 0調査・研究の進展で,貧酸素化が生じていることが明 らかになった海域が増えたため,今後も観測1 モニタリン グを継続する必要がある 0漁業生産への影響の大きい有明海奥部・諌早湾につ いては,優先的に対策等を検討する必要があると考えら れる. 16 8 I.貧酸素水塊の経年変動 17 浅海定線調査データの解析 1 •2000年以前の貴重な有明海の溶存酸素データセット 沿岸各県水誌により基本的に大潮満潮時に毎月観測 i i i l H ! J : r JlI i T t if f ! i l! L 1! f 悩!W1雌出叶i~1~~3 随一7 底胞 における DO の緩まE変化(S 4 地点) ・ 1976 年~ 2000 年の観測点 4では4.3mg/L以 下の出現に大きな遣いはなし(滝川ら , 2003) ・ 1972 年~ 20· 12 年のデータから、佐賀県海域 では、 7 ~ 9 月の表底層の差が年によって顕著 で、 Stn3 ~ 5 、 11 では、ス 8 月の値が低下す る傾向(佐賀県有明水産振興センター, 20f3) 9 浅海定線調査データの解析 2 ・夏季の有明海奥部では,成層強度が強いほど底層の 溶存酸素濃度は低く、降水量が多いほど(河川流量が多 いほど)成層は強い。(石谷ら, 2007) 1 6 1 4r ・ ~ 1 2 十・. .・. ' J Ot キ " ~ I ~ι.. ~ 6 ト. t c : 、J • ~ I .. AL ~= - .- .,....,. ・ . ,〆r・.・ ./'・ 2 .L •• 唱"'-·、... ' O .......:....ι__,_ 1 2 4 1 4 1 6 0 2 0 0 3 0 0 R7(mm) 1 0 0 (0-ィ σ治 F i g . 1 3 1 9 72 年~2000 年夏窄における成層の DO と (σ,. - er,...)の関係 ’ Fig・ 14 5 0 0 4 0 0 1972 年~2000 年夏季における (σ同町) とんの関係 Re l a t i o n b伽een tσ向 -u,.) and 鳥 in s ummer clatii、 d u r i n g1972 ~ 2000 底層の酸素飽和度と成層強度 (表底密度差)の関係 降水量と成層強度の関1俵 浅海定線調査データの解析 3 成層強度の影響を 除いた底層 DO 変動 y=' O. S909x+5. 7112 成層強度の影響を除外すると,過去30年間 FD (」 \凶 E)OQ R1=0.5772 • 凋 U 『勾 で有明海奥部の 7 月の底層 DO は低下傾向 にある. d 成層強度に関係なく DO 低下 2 例 ) 測点 1 0 . 1972 ~ 2 思 82 3 酸素消費速度の上昇を示唆 4 成層強度S 過去30年で底層の有機懸濁物質増加? 5 (- h E)問。。 凋“τqdηζ 1. 5 2 2. 5 -ιー CODSt. ト 10 平均 一← DOs S t. 1-10 平均 1980 且 ァ ιJ 3 一ー- D OsS t . I 1975 且喝 3 . 5 1985 1990 1995 2000 (速水ら, 2006; 速水, 2007) 20 年 1 0 浅海定線調査データの解析 3 佐賀県有明水産振興 センターデータ提供 (2012 年度までのデータ解析) DOsvsCOD {底層 11 年移動平均) < ァ 682 コ 1通 3. 5 0 。 2 』測点 1 ~ 10の7Fl 弔均 1 9 7 5 1 9 8 0 1 9 8 5 (ω\”E)咽健三段宮川町 Rh・喧 DO D0 O0 D0 O D 654 32 1990 ・ 1995 卜2.4 2 0 0 0 2 0 0 5 2 0 1 0 1993 宮川町蔵総社= (」、回 九E)白00眼世 4. 5 、、 4 . . 1詰 3 E +7.4275 R 2=0.8726 y =拘 1.8578 x g ”2 1 。 。 I 2 3 底陪 COD(mg/L) 筑後川 1990 年代以降は横ばいか らやや回復.ただし 1970 年代~ 80 年代前半に比べ ると DOs は低 L 、. 1 0 0 やや回復しても河川流量が 1 9 7 5 1 9 8 0 1 9 8 5 1990 1 9 9 5 2 0 0 0 2 0 0 5 2 0 1 0 多いと深刻な貧酸素発~-1 貧酸素水塊連続自動観測( 2004 年~) 海底上 0 . 2m :水深、水温、塩分、溶存酸素,ク ロロフィル、濁度、流向流速を 10分間隔で計測 (九州|農政局は 1 時間に 1 回) 主要な観測地点のデータはメールにより西海 区水産研究所へ送信 , リアルタイム公表. 各観測点では 1 週間に 1 回以上の頻度で各項 目の鉛直観測を実施 一 1 1 ~ 吋 引刊 貧酸素状態の継続時間の経年変化 50 ~40 ~ 蛍 底層溶存酸素濃度が く 3mg/L の期間 品却 若手 2006 年が最も貧酸素継続時 聞が長い. 4・ 1 ・弓‘J 円 Jι n u 1帳 1 ~ ョ I ( E (\ 同 R三 M 円 )川崎健 内 43 場 30 3提 500 400 3 0 0 句t:' 筑年川平の下 2004 2006 2 0 0 8 2010 2012 ....... 5km 3 3 . 1 4 2012 年は 2006 年に次いで継 続時聞が長い . 3 3. 0 4 これは出水による密度成層の 長期継続による . 3 2. 9 4 1 3 0 . 1 平均溶存酸素飽和度の経年変化 ~ 60 7 ~ 9 月の底層溶存 側 酸素濃度平均値 室 40 g r -.ーT1 20ト土品 一合一P1 2~1」←一一 2008 2010 2012 3 3 . 2 4 .... ・・圃 5km 平均溶存酸素濃度は P6 で低い. 2006 ・ 2012 年は特に平均飽和度が 低い →密度成層の長期継続によ り、貧酸素の継続時聞が長く、貧酸 素化が進行したことによる. 3 3 . 1 4 3 3. 0 4 3 2 . 9 4 1 3 0. 1 1 2 浅海定線データと連続観測の比較 ・ 佐賀県浅海定線 .. 9 ・・・圃 5km •. 8 7 -、 6 ・4 1這 5 4 03 g . ・ 2 1 Stn.5 R2=0. 1093 0 1 970 1980 1990 2000 2010 浅海定線底層 DO (?月)との比較佐賀県有明水産振興 80 _ 還 毘 60 . y=l . 2 919x - 10. ~1 5 が = 0 . 61 8 5 ・ ~ g40 漆 ! I 舟 | I | P6平均 vs StS 20 40 似 挺 20 60 平 均 DO(飽和度%) 80 湾奥中央部( st.5 )で、は,出水 によって成層強化される7 月に λ は,成層が維持される. .J 出水による成層で貧酸素化す る7 月の St.5 については,その ; 4点平鈎 vs ~ts 0 0 20 40 浅海定線データは大潮時の データのために,浅海域は鉛 直混合しており比較できないー ~ , 〆 ' . ・ 援 | 剣 。 ↓' 0 R' =0. 6837 I~ ,,. . /一 I l !20 実 ~ 60 Ig 40 ·. ノ 。ぜ 烈 I_80 -一一一一一一一一一一一一一一一 y = l . 9484x- 57 . 7 5日 / . ・ センターデータ提供 一一一一「 60 8 年の平均的な貧酸素強鷹をあ 。る程度反映している可能性, 平 向 DO ( 飽和度% 数値シミュレーションによる検討 (永尾ら, 2010) ・ 3次元数値生態系モデルによる長期的な環境変化と貧 } 〆判 取 泣 --『川ド rJふ リ 3 illl i ro ノづ 町山 川 v h J立川 門 dhb同 m η じ 明 a 仁九戸条 司令 お Jm M ・地 γh 川閉山図 地形改変、外海潮汐、平均水位 流入負荷量、二枚員漁獲量の変 化を考慮 2001 年の再現計算を基本として 計算を実施. s 2001 年 ・ - r FJ 1990 年 一 … 一川 at 十一 1983 年 一 1977 年 j 。ト肌 ' 1930 年代 f → /小川, / 仁会 やし M v ’ f’ ’弘 計算ケース 〆川、, ! 凡w 日 酸素水塊の発生の関係性に関する検討。 13 検討結果 1 (貧酸素水塊の規模) ・ a) i肯拠 1f!i 司;コ リ γ 1 2. 0 i . l 0 . 0 1 ・・ a -10 • ~ 均 三 ( 日 弓削 7.0 主 白 " ,,0 6. 0" 河 尽' "'-4( ! ) F ~ 5 . 0 調r 40 1930 年 f \ 1 9 8 J < j 1977勾 1990旬 ~ . c :.~ ~ 0 屯L 、 2叩 1 • 1'. bl ·可s 'r" 向 z リ ア h ・ OUF4n420 貧酸素水塊の容積は経 年的に増大した onuoohu 会吾 aE FMe uRE sdpb-eE 性 hd s-司曹 ・長 1 . 2 有明海湾奥西部では 1980 年代から 90年代に 円30111\ 1 977年 1 983年 19如年 2帥, ,, l~I内の敏f1i'fは,各年代のτWito#:;Jd庇’fバ到rl).tl }主紡浪の 2001 {ト比でめる 図-4 かけての増大が大きい 1t 1喰ポ水塊の容;ft'! の年川累杭 iflj と i容存陥ぷの存在 1,: 27 ( sn 平均航)の 変 化 拘 110 蜘 同円 川川川 以 内 川川は 山一 円川吐 一 山 b- aU SM -MR ” 叩門 川川川 U 山町 7E h rtiιfal -- L 「 4 図δ ' "" 山門 川川 U '"''' '、 1・’111 - w門川U 川門 川川 U 吋 rlI- T-LI-- 411し 二 川川川は 川 M 川門 44 ELMZNlb援活 M W円川 U 検討結果 2 (貧酸素の経年変化の要因) .’ / ! $ F ~ t中刷1 "刷 " 同""·'' ' " ' " 't旬,,, " ' " ' " " ' " ' !豆1 11’の牧f1l(f 土,各' I"代,l).'l· \'i\.t.'i !llの 200 1 iド比である 水村:で・Ji.均した $iH1'1 拡散係 以 の変化( S}] ' I' 均) 士 ( : 12 一一 ( I0 1 宰' 1192 -0 一一 .95 キ ' " " -、 ~ = ~ 02 0. 0 " " l i o0. 4 f" " ' : r ; : 1 9 3 0 ' ''· :抑内 円SJ!! 円"°" 図- 8 ' キ l ' V i 1 ある i巧 !f! .~ 11111i 店Ii エリアにおけ る水中iーでの全般奈 川 n1, 1 の 比較 (S 月平均 f1!( 1 I問 . . . . ., _ 。 >II ・ ' 訓m " " " , ,・ a,小 U. 'J~刊, 0 .97 ‘ """'・ ""附 ・1・1 図- 7 ""'‘""'。 湾奥西部エリアにおける F~~算出版平均 1930 年代の酸素消費 量は現状の半分以下. 1977 年以降では , 1990 年代にかけて水 2冊l ’l μ|』 I •山紘仙t l . l>lf'.f\~ r~ l l/.<,';;j~,r ,zool I 00 } - 19"勾 1 1:。” ー- f I eま -'"' U .8 . r > . I • } 06 I 州 90 潮汐振幅の変動・地形の改変にともなって鉛直鉱 散係数は変化 . (鉛直混合強度の変化) "η"' 主 1田 柱での酸素消費量は 増大した. 28 14 検討結果 3 (酸素消費速度増大の原因) 21J川 {l" P叫i兄)からの変化・ (; l (o/o) 有機略濁物の分解が酷素消費の要因のうち 6 . 0 約50%を 占 める. 0 . 0 ・ J ,0 3 . 0 有機懸濁物の約95%が一次生産起源 法組主血血f1 二枚貝額による摂企量が 1 983年と同 ~· O JO ~ I 圃 ltl'l !IJ/'.品11\fl:I" IIロ 1rn • .u• r 1 m され ,, _ ‘晶 ~ ~:: [ F ぬT 全? 凶川 ~ a帥 ~ 同m 』,l,川町V酬 盟であれば 1990年田方が利用され ずに残る一次生産物は少な〈なる 品出車E且且本並 ム叫且 山 凶ー JI 二枚貝矧 に 利 ft] さ れない湾奥 部 司次生産法の変化 ( 8 月平均値) 塁 間 主 a叩 し」込旦 抑制句 I\ t凹J<i t噛同 州剛? 2岨1 <1 ※|セl内的J&f11'(1 ,l , 1·ヰ年 f~の計i1•.'iJI!的 引剛 fr1t ·e,1c>0 . 図ーIO 6. 0 泌j処全域での 一次生産1量の変化( 8 月 .lJL ~ 1 .1 0 をど 浮世 1. 00 l ; r: ! ; 均)とそれに占める 二枚貝類 による摂食最 二枚貝類の減少が一次生産 増力日をもたらしている。 i F 随凪小 r " . . . . 2凹1 年(!且況} 『 I 0. 90 1 ,-一一一一一一 0. 80 i 0キ ’ ー . I-- ~l)!f"lill!O.I}ア | 位 95 0 も無視できない。 ー「 。 I 主需 " < ; 外海潮位振幅の変化の影響 図・ 1 2 . , 1 . 2 0 I 主 ' . s ; 1 叫爪偽ニ叫ア • I - る F価&文 」一一一 0. 9 7 5 1 . 0 0 0 1 . 025 . . 1 2 分綱の F f.~ 1 . 0 5 0 29 外 ifii i~111izm111;,\ o> 1 ’ | 然変動と 1'l 限必水械の 'fffi'! の |則係 貧酸素水塊の経年変動まとめ ・過去30年間で有明海の貧酸素化は進行した 可能性が高 い 2004 年以降は一定の経年トレンドはみられない. ・夏季の有明海奥部では 成層強度が強いほど底層の溶存 , 酸素濃度は低く ,淡水供給が多いほど成層は強い. -淡水供給が多い年には , 成層が長期間続き,貧酸素の継 続時間は長く , 貧酸素化も深刻化する ・ 二枚貝類の減少 は有機懸濁物量を増加 させ,貧酸素を促 進し 地形の変化 は,鉛直混合の強度 , 一次生産量の変 化を通して貧酸素化の促進に影響した可能性がある. - 潮汐振幅 が大きいほど鉛直混合は強くなり,貧酸素化し にくくなる月昇交点の変化等自然要因による潮汐振幅の 変化は有明海奥部・諌早湾の底層 oor こ影響し得る . 30 ‘ 15 貧酸素化が魚介類・生物に与える 直接影響と間接影響 0 直接影響 遊泳可能な魚介類の逃避(漁場形成への影響) 魚介類の生理的変化(表弱) 魚介類の築死 底生生物の生理・生態的変化,第死 O 間接影響 栄養塩(アンモニア・リン)の溶出 →水域の富栄養化を助長 硫酸還元・硫化水素の発生 →魚介類・底生生物の表弱・第死 生物の築死 →貧酸素化の助長,水域の生物多様性・浄化機能喪失 16 アサリへの影響 長崎県総合水産試験場提供 長崎県諌早湾小長井地先干潟における貧酸素の状 況とアサリ被害 年 2004年 2007 年 貧酸素持続時間* (漁場別最長) 』 ' 被害額(億円) 2.5億円 3.01:意円 44 時間(釜) 72 時間(長戸) *酸素飽和度 10°/o 以下となった時間 夏季高水温時( 30℃超) 約 14 時間継続した貧酸素でアサ リは大量へい死 . 嫌気代謝継続の限界点近く!こあったと推 察.今大量へい死は,高水温圃貧酸素によるものと示唆さ れた(硫化水素の影響の可能性も . ) タイラギへの影響 松田(20ぬ) 荒巻・大隈 ( 2011) 2010 年夏季の 1 歳貝の大量鍵死 \ふ 2 段階の舞死 7 月上旬:低塩分 8 月上旬:低塩分+ 強い貧酸素 図1 ’1・且 jli、;~. . 判 長地点 Cコ '.";,~キ仰の荷物倶 先4同 ・ 前"'"'点 タイラギ成貝は比較的貧酸素耐性は高い. 10 日間無酸素に 一 近い状況が続いたために大量築死したと考えられる ’ 1 7 低酸素水に対するリシケタイラギの反復暴露実験 郡司掛ら( 2009) コ]画面白百前駆 DOを0.5mg/l 以下に下げ,低酸 素状態で6h ,通気 ·i慮過海水導 入により貧酸素解消を31 日間繰 り返した ド;:.!!象区 。 0... Fほ. l . Thel e v e lo fd i s s o l v e d oxy仰 <DO) 会 ~so e aw a t e r befo1ち ふ さ M m r … 対象区 M -r一一一一 L ~- 出xi:1,1dan~t~:fo:- ~ ~ 6~xi:~~~u;ft~~ m tl : : ~ 低酸素反 /ヘ”ベ (企)閃osure i nc o n t r o l . 通 凹 20 ~ 。暴露日数増加とともにタイラギが砂 00 復暴露区 5 1 0 から露出する程度が大きくなった . 0 その後,表弱した個体増加,最後 日g. に鍵死に至った. 0 海底直上水の DO の重要性を指摘 \ 1 5 2 0 D a ys 2 5 -;: 3 5 e r c e n t a g e so fs u rv i v a l m pen 3 . The p s h el/ 1t r i n al日ch/1eαnα, tI「eated with 四peated h ypoxi a( e) ,and c o8 5 r n l (ム) 佐賀県有明水産振興 センター提供 サルボウへの貧酸素暴露実験 通気区 : 005mg/L 以上 1 0 0 ・ 三与、 nd (次)時桜川相 oonhUJ4 'ti.、 制 、~-色、、 5 - I1 日 1 回 D01mg/L未満の貧 1 酸素海水で水替えを実施 鍵 4 qコ 3 重量! 帯主 0 干ー・字企ヂー--e I 2 3 4 5 6 7 8 9J O J I1 21 31 41 51 61 71 81 92 0 日 貧酸素区ではいずれもサルボウの築死発生 貧酸素連続暴露区で、は硫化水素が発生,同時に生残率急落 1 8 IV. 貧酸素化の軽減のための対策 37 貧酸素化の軽減の目的 1)魚介類の生息の場の確保 →生理的に築死が生じない(少ない)こと (貧酸素の直接影響以外に貧酸素によって生じる硫化水素 の影響を含む) . .2 )魚介類の再生産の場の確保 →幼生期に十分な生残ができること 3 )漁場の確保 →遊泳可能な生物が逃避せずに漁場が形成されること. 38 1 9 生物生息モデル!こよる再生技術の評価 楠田(2012 )編 今貧酸素化(底層 DO )が評価項目の 1 つ No. 再生策 1. 囲続堤 1 2 . 囲綾堤2 3 . 覆砂 1 4 . 覆砂 2 5. 海底耕転 1 6 . 海底耕転 2 対象海域(設定条件) 湾奥部のかつてのアゲマキ漁場 湾奥部および諌早湾沿岸全域 5m 以浅海域 5m 以浅海域(アサリを5倍にした) 10m 以浅海域(底泥の酸素消費量を3/4) 10m 以浅海域(底泥の酸素消費量を 1/2) 7 . なぎさ線の回復1 人ヱ海岸(湾奥部、諌早湾のみ) 8. なぎさ線の回復 2 人工海岸 9. 組架期工 1 湾奥部沿岸の一部 . 10. 粗呆期工 2 湾奥部と諌早湾の沿岸全域 11 . 力キ礁の復元 1 1977 年の力キ礁 12 . 力キ礁の復元 2 1977 年の力キ礁(現存量を5倍、) 13 . ノリ養殖 1 現況のノリ養殖場(ノリ養殖を 1/2) 14 . ノリ養殖 2 現況のノリ養殖場(ノリ養殖を0) 39 各種施策の施工場所 ・!Ill綴!ft I 粗染問工 l ・!ill秘堤 2 粗?j~j商工 2 ・な ささ 斜! の 11 "1\J. 1 ・な ぎさ ~~ilのJiiJ 1!1 ! . ' ・カキ Ii!!\の似7じ l < ' i l 5. 9 X 闇税砂 (Sm 以浅) 1' 1· 1 1 ' 11\: ~o: .l· Q• /1fli l .fij向 ・ ifij}ま:IJt,Ji ~ om以浅) 楠田 (編) 20124}り 20 モデルによる検討結果 貧酸素水塊の年間累積値 al 一次生産量の年平均値 ( km3 日 J 貧俄井,~, lll!:&fi~の 1f'. j川崎; h'tl1/1 l k1 1' /f l l 0 1 0 0 WO 3 00 砂2 1二二三二コ カキ fi!!!l耳元2 固且一一←一一「 ibtl1HJ~~r. 1 l l l 1l 1 1/ / ; -一一一 縦砂 l iflJ"/,伐材ト 1~ 2 カタ f!\!, iU li': i 1111 *主犯 l m 1;H弱」;2 I1 ':,: 川 · I 1 1 J'Jf~dl!f ~111 · / 1! ) .11 1向 なさ・さ紛!1•1!1!.12}:二二二二二コ: •DO <·, ~ 1111 Ir たぎさ線l•~lll l f;二二二三jロ 1 5 ( g /km 3 日) I d (I~ ’ へ,'I' j u )f V, t . キ 1 1 1 1 f 1 1 l i ¥ 11 f lJ . ' l 't l JIf ,.’ 1If 1I~II t l J1 1 ,I ./1 1 1 1 .l t i l l , '-~ 1 f u / l ¥l il 1 .I i f 1 1 1 1 ' U l ll 1 ;2 !!Iii 色Jli'. I Jlli妃 1111*.発泌2 “ J J W t Will LI H f'i~ 鮒 卜 2 判決j弱 工 l J リ JfKfj I ノ リ費量制2 ノ リ ft~1自 l ノ リ先制2 j キ . t j 5 .1 01 各}ヰ1:. 策に よ る a)貧15~紫水JJ\t1手術の ~f'[llJ 県弘 lrl(.f.,; よ ぴ b ) i符奥部の年 1111 ・|え均 ー次1 1 :. 1事 j止の予測が, J~~ なぎさ練の回復の効果が大きい。 なぎさ線の回復 ( 人工海岸の陸側 l こ 1 格子増やしJ普やし た格子の底質には覆砂が施される。 底生動物は全面格子と同じ現存量を初期値とする 。) 凶 期変動) レし 点変動によ る 18.6 年周 変 の 年 経 市叩羽山引 吉田川川 辰必 タ M 剖制 1 . 0 4 官 f(月の昇交 田井ほか( 2010 )に追加・改変 1 60 ・ u " ミ 155 可コ 1.00 』、 E 偲 忍 0 . 9 8 ド 0 . 9 6 fM2(f を含 M2(f を除い た潮汐振幅 (EO) ω宮吾一且 E三時沼ト めた潮汐振 幅変化) 8 5 目。 0 . 9 8 変化) 2 1 唱r 貧酸素化の軽減のための対策のまとめ ・覆砂・海底耕転・微細気泡装置による底質改善*等の対症 療法的対策が実施あるいは現地試験されている. 訪問題点 効果の継続性 嘱回ほか(2007) .数値シミュレーションによる効果の確認 : なぎさ線の回復 今実施可能な規模は? (モデルでは湾奥 J 諌早湾だけで、50km2) : 力キ礁の増加 =今単独では効果不十分 -その他の可能性 H小松ほか( 1997) 流況制御ブロック**等の構造物による流れの制御 干潟の成長促進一海域側へのなぎさ線の回復,堆積に よる有機物除去,潮流強化による鉛直混合促進等 -考慮すべき事項:外海の潮汐振幅一月昇交点変動 により 増大中→貧酸素抑制,ただし前回極大より振幅小さい.叩 V. まとめ 44 22 ‘ 重点海域(有明海奥部・諌早湾)における貧酸素水塊のまとめ ・現状では,夏季に成層が強まるとほぼ必ず貧酸素化. -酸素消費速度が大きい(東京湾に匹敵)ことがその要因 .貧酸素化することにより二枚貝を中心にしたベントスが減 少し植物プランクトンの捕食圧が低くなることで,海域底 層への有機物負荷が増大,貧酸素化をさらに促進 -貧酸素水塊の年々の変動には降水量(河川流量)の影響 が大きい.ただし,トレンドとしては過去の地形改変,外海 潮汐の減少,有機懸濁物量の増加が貧酸素化を進行させ た可能性がある. -根本的対策:人聞が手を加えることで,貧酸素の緩和コ 二枚異類増加訪有機懸濁物量減少=今貧酸素のさらなる緩 和というサイクルヘ. 45 有明海奥部・諌早湾における貧酸素化の現状(仮説) 46 23 カキ礁造成等 構造物・なぎさ線回複 による流れの制御等 47 今後の課題 1 0 二枚貝 -浮遊幼生輸送と貧酸素水塊の関係の解明 ・二枚貝による有機懸濁物除去能力が貧酸素を 抑制する効果の定量化 0 魚類等(遊泳性動物) ・仔稚魚輸送と貧酸素水塊の関係の解明 O 懸濁物と底質 -有機懸濁物の海域での挙動・輸送の解明 .化学的酸素消費の定量的評価 0 モニタリングの重要性 広域連続モニタリングが重要 間欠的に発生する貧酸 素を的確に捉えるた貯 24 .. 今後の課題 2 【今後検討が求められるもの】 0 二枚貝幼生,稚貝,仔稚魚期の貧酸素耐性の解明 =今貧酸素が生活史全般や資源動態に及ぼす影響の 解明ヘ 0 貧酸素が漁場形成に与える影響の解明 0 貧酸素が物質循環や生態系構造に及ぼ寸影響 の定量化 0 貧酸素抑制のための根本的対策の検討 49 文献 1 城久( 1989 ) :大阪湾の貧酸素水塊. 沿岸海洋研究ノート, 26, 87・98 . 鬼塚正光 ( 1989 ) : 東京湾の貧酸素水塊. 沿岸海洋研究ノート, 26, 99-100. T .e taL( 2002): Ther o l eo fc i r c u l a ti oni nt h eqevelopmento fhypoxiai nl s e F u j i w a r a, B a y ,Japan.ECSS,54,19・31 . Rabalais, N.N.e ta l .( 201O )キ : Dynamicsand' d i s t r i b u t i o no fnatur a landhyman-caused hypoxia.Biogeosciences,7 ,585・619. 柳哲雄 ( 2004 ): 貧酸素水埠の生成 ・ 維持・変動・消滅機構と化学 ・ 生物的影響海の研究, 13,451 ・460 . 徳永貴久ほか ( 2009 ) : 有明海湾奥西部海域における貧酸素水塊の形成特性.土木学会論 文集 82 ( 海岸工学 ) , 65 ,1011 ・1015. 久野正博 ( 1996 ) :伊勢湾における海況の季節変化. 三重水技研報, 6, 27・46. 村上哲生ほか (2001 ) : 夏季の長良Ill 河口 堰下流部の貧酸素水塊の発達と解消. 応用生態 工学, 4 , 73・80 . 森脇晋平・大北晋也 (2003 ) 中海に出現する貧酸素水塊の海況学的特性と海洋構造 LAGUNA ( 汽水域研究) 10,27-34 . D i a z ,R .J .andR .Rosenberg( 2008 ) ・: Spreadingdeadzonesandconsequencesf o r marineecosystems. Science,321,926・929 . 50 25 文献2 小林良則( 1993 ):東京湾における低酸素水域の分布と小型底びき網の漁獲量の関係ー神 奈川水試研報, 14, 2 7-39. 鈴木輝明( 1998 ) : 貧酸素化 . in 平野敏行(編)『沿岸の環境圏J. pp.475・479 . 柳哲雄( 1998 ):シンポジウム「貧酸素水塊j のまとめ. 沿岸海洋研究ノート, 26, 1 4 1 1 4 5 . Diaz,R .J. ( 2 0 0 1 ):Overviewo fh y p o x i aaroundt h eworld. J o u r n a lo fE n v i r o n m e n t a l Q u a l i t y ,3 0 , 275・281. 村上哲生ほか( 2001 ):有明海奥部における底層の溶存酸素濃度(速報). http://www.nacsj.or.jp/old_database/isahaya/isahaya・010817・hokoku.html. 木元克則ほか( 2003 ):有明海における溶存酸素分布. 月刊海洋' 3 9 4 ,261 ・265 . 堤裕昭ほか( 2007) :有明海奥部における夏季の貧酸素水発生域の拡大とそのメカニズム. 海の研究, 16:183・202. 徳永ほか( 2012) .有明海湾奥西部海域の底質変動特性.土木学会論文集82 (海洋開 発) '68 ,1139・ 1144 . 吉田賢二( 2004 ) : 有明海佐賀県海域に流入する主要河川感潮域における水質環境の長期 変動. 佐賀県有明水産振興センター研報, 22, 81 ・89 . 丸茂恵右・横田瑞郎( 2012 ) :貧酸素水塊の形成および貧酸素の生物影響に関する文献調 査 . ~毎生研研報, 15, 1 ー21 . 滝川清ほか( 2003 ) : 有明海の過去25年間における海域環境の変動特性海岸工学有界 集, 50, 1001 ・ 1005 . 文献3 石谷哲寛ほか( 2007 ) .: 有明海奥部西岸域における貧酸素水塊の発生と密度成層農業土 木学会論文集 247, 65・72 . 速水祐ーほか(2006) : 夏季の有明海奥部における懸濁物質輸送とその水質への影 響.海岸工学論文集, 53, 956・960 . 速水祐一 (2007 ) : 有明海奥部の貧酸素水塊海洋と生物, 173, 577・583. 永尾謙太郎ほか( 2010 ) : 有明海の長期的な環境変化に伴う貧酸素水塊の発生状況に関す る数値実験. 土木学会論文集 82 (海岸工学) , 6 6 ( 1 ) , 1136・ 1140. 楠田哲也編( 2012 )蘇る有明海ー再生への道程 361pp . 厚生社厚生闇. 小松利光ほか( 1997 ) : 方向性を持つ底面粗度を用いた潮汐残差流の創造と制御 . 水工学 論文集 41 , 323四328 . 国井明ほか( 2010 ):,有明海および八代海における半日周期潮汐の長期変化について,水 工学論文集 54, 1 537-1542. 藤田孝康ほか( 2007) : 有明海奥部サルボウガイ漁場における曳航式微細気泡装置による 底質改善実験. 水産工学, 44, 101 ・ 11 ↑ 松田正彦( 2008 ) : アサリ養殖漁場における夏季大量轄死要因の検討、長崎大学博士論文 荒巻裕・大隈斉( 2011 ):有明海佐賀県海域で2010 年夏季に発生したタイラギ1 歳貝の大量 轄死について佐有水研報, 25, 1 ・7 . 郡司掛博昭ほか( 2009 ) : 低酸素海水に反復暴露したリシケタイラギ (Atrina lischkean訟の 浮上行動とへい死ー九大農学芸誌 64, 19・22. 26 ~ 参考資料 1 ) 海域における貧酸素水塊の整理 飽和度で見た場合 く50 ~ 60% ’ 城( 1 989) く30% 大阪湾 東京湾 F u j i w a r ae ta l(2002)伊勢湾 く 25 % 柳( 2004 )左記または40 ~ 50% 以下と記述 く40% 鬼塚( 1989) R a b a l a i se ta l(2010) 溶存酸素濃度と酸素飽和度の関係 1 3 1 2 1 1 10 ぞ 9 E 8 一・- 5 °C 塩分30 , 水温25 °C で 面白白 li"SOOQ ー・ー 10°c 届母国凪QoOo回目白但ロロ回目ロロ -- 1s・c 〉砂咽督4 司陣h ・世事宅淳司a,三主主泊 -·島崎’.,..宅 F”‘時司略 画#晦 降’掬胃 同’. . ・句骨内 @骨 骨 ・・ ・・・ +++ 制 7 '" 』'" """" !: 一← 30・c ー・- 35'C 259'色 ー←- 25℃ 「一一一 趨 4’ 飽和度 50% 40% 30% 国+ー 20・c = 3.47mg/し = 2. 78mg /L = 2. 08mg /L = 1. 74mg /L 「一一 53 1 0 1 5 2 0 塩分 2 5 3 0 3 5 参考資料2 ) 表ー l 各年代の計算条件 分i~1 外jJ~i'l)J f,'L4b!申1.1 の 200 I1 1 ' キ (l.Jlj記J に対する lt 'f·\ I· 1 930 11'・代 I 1 911 {!'・ I 1 9s 3年 I 1 990年 0 . 9 7 2 外海潮位振幅 - (月昇交点変動) 平均水位 1 977イド 分1倒 82cm 表-3 1 9si .i r I 1 990年 I 89cur I .5 りι ill 筑後 川 町liJflM の流入('.t ~Ii ;~ の 200 1 ,,,,・ [JJl.l兄 ) に対すゐ i七 司I 流入負荷量 (筑後川順流域) 10 30年代 1 977i J o 9~3 ijo I con 0 . 63 un l . } f i rN 0A6 「- P 0 . 4 9 <If・5 二枚貝生息量 ト_E I . J O 斗_ 1 め ー 1.5~ I IQr)(lif1..1 弓 1 .66 ヤーーー一一 l ミ2 . ! U l ' I J ' . 10 7・ 4/'•) + タ イラギ サ !<· ホウ+ 7"1'< '1· カ'\- 27 、, 参考資料3 )力キ礁による貧酸素抑制効果(数値シミュレーション) 現況 筑後川河口沖 ::: HH MM 開門箇 閥圃 -開 ~ ii; カキ礁はごく浅海域に分布するため貧酸素 水塊が発生しても影響を受けω 司 l ・ 1t 酸素 化した体積[湾存強豪;)ifif <3. 0mg / L ) UAUnunU 内 『r RJAH 司令 一円Z2一 U AX hu ’ ハU 111tili -- JTIE -- S ハU 0 . 2 湾奥部 湾奥西岸沿い 計算で用いたカキ礁の分布 (カキの 被覆度の水平分布) カキ篠を増やした 3ケースでは、現 況のバイオマスの 2倍になるように 設定 2007年の気象条件で計算実施 0. 1 7 / 2 7 8/ 6 8/16 8/26 9 / 5 カキ礁は貧酸素化を抑制する効果を持つ. ただし、カキ礁の造成だけでは、カキを現状の 2 倍にしても現在の貧酸素水塊を抑制するには効 果不十分 平成24 年度有明海生態系回復方策検討調査 (二枚貝類の環境浄化機能検討調査)報告f 28 . ー | 資料 3-2 生物園水産資源園水環境問題検討 作業小委員会 ~ H25 年度の検討内容と今後~ H2S 年度 ・第4回:平成25 年 7 月 8 日(月) ( 1 .)有明海・八代海における夏期赤潮の発生状況 の整理と検討について ・第5 回:平成25 年10 月 28 日(月) (1 )夏の赤潮につ い て (2 )貧酸素水塊について ・第6 回:平成26 年2 月 20 日(木) (1 )貧酸素水塊について (2 )海域区分ごとの環境特性と連関図について 1 収集項目(赤潮) ①発生密度、発生時期 、発 生 場所 ( 種 別) ② 発 生時( 発 生前)の 漁場環境 (水温、 塩分、栄養 塩 等 )、気 象条件 ③ 被害水産生物 (種類 ・ 量 ・ サイ ズ・ 死因等) ④ 増 殖速度・増殖条件 ⑤競 合生物調捕食生物 ⑥シスト分布 “発芽条件 ⑦ 対策技術(発生予防 、 被害防止・軽減) 青学は第4 回小委で収集 i 第33回評価委員会で [ 取り纏め結果を提示 赤字は第5 回小委収集 ‘古 川市 仲 件 対 ロ n1 , ”. • Ill" •; • fl' : 仲 1000 1田υ NM刊 AU OO ・・・・a ・m吋 同dh NC ・B・E・---a-E・・・・周 ・回 . 。判。側 na-------- - --E同 町。。内 E・ E・ --a。。刊 F .。 OON ・富田由瞳 E・E・-・ 的。。川 - mmap 円 ” ”。。 川町か 刊 戸c・F 6。。 F Am 創刊 守臥め戸 同ce-戸 鈎h 円。 R- 2 X弘明 円 Fae 円 ., m w 役引 同 h茸 刊 。e’H 的旬。” F dz戸 F 刊 附句創 同 弘い 同 同 四 筑O叫 om 創刊 m h O 4 F hRam 守。。 N ・・・ E E・E ・-- EE ・E ・-- ZQ 向 向 。。 内 同OC 旬 。。。h 剖回目。 752 厳罰窃邸 週 鴨 川 出回 細密 閉回 閣 附聖 誕 250 有明海 ・八代海における Chattonel/a属赤潮の発生状況 2 I - 生物・水産資源 "'・.....住宅金"""'!t隼,!l!IJ低下 4湖水温上卑 潮位差の波動 海域環綴 圃・・-璽~ 園璽盟盟盟盟園霊園 -盟置盟E回圃・ 臨掴 ・園田 -圃・ 鹿圃 / 陸域・河川の影響 生物・水産資源 気象・海象fの影響 海域環境 輔蹴盟国 4早期水温上昇 潮位差の変動 日開‘ Ill . 降雨(台風} .淡水流入 ・・E軍霊園置置・・E -置留置圃・ 隆域・河川の影響 3 室内 曝露試験で、得られたシャットネラの影響試験結果 二次飽弁間細胞の消失、上院浮腫 ブリ幼魚 有 ( 1,000 co ils/ml以上) マアジ 有 ( 2,000 cells/ ml以上) ヒラメ 有 ( 15,000 ce ll s/ml 以上) 偲の物理的聞書 マガキ 無( 10,000 cells/mlまで) ろ水率低下( 2,0 00 cells/ml以上) タイフギ 無 ( 10,000 c e lls/mlまで) る水準低下( 2,0印刷ls/mL以上} アサリ 無( 20,000 cells/mlまで) 飽に異常なし る水準低下( 150-200 臼lls/mL以上) サルボウ 無( 4 , 000 日 lls/m Lまで) ろ水率低下( 2,000 同lls/mL以上) クルマエビ 有 ( 2,500 ce ll s/ml以上) 偲の物理的閉塞.組織傷害なし ガザミ 有 ( 5,000 日lls/mL以上} 一一一一 健の物理的閉審. 組織傷害なし 珪藻混在でる水率は若干回 復 著しい潜砂行動 赤潮被害軽減策について O 赤潮発生状況をリアルタイムで周知し 、 餌止め 、 避難、生賛沈下、早 期出荷 等の被害回避策を徹底する 0 防除技術については 、 費用対効果 、 環境への影響を見極めて慎重 に実施する必要がある 0 赤潮発生海域における養殖業の場合 、 養殖形態の再検討 (魚サイ ズや魚種ごとの漁場選定 ) は慎重に行う必要がある 。長期的には赤潮発生そのものの抑制を目指す必要があるが、何が 赤潮発生抑制に有効なのか 、 科学的知見が不足 している 4 今後( .H26 年度) ・二枚員・夏場の赤潮・貧酸素水塊 の関連性を 検討→連関図の作成(ワーキングG 、生物小 委) ・上記項目(仮説)の 再検討と深化 (ワーキング G 、学会等) ・海域再生小委との連携 (海域区分等のすりあ わせ) 9 5
© Copyright 2025 ExpyDoc