都市公園事業 事後評価結果準備書 平成 26 年度 北海道開発局

資料4-1
都市公園事業
事後評価結果準備書
滝野すずらん丘陵公園事業
平成 26 年度
北海道開発局
都市公園事業の事後評価チェックリスト
公園名
滝野すずらん丘陵公園
種別
イ号公園
全体計画面積
395.7ha
事業の概要
国営滝野すずらん丘陵公園は、札幌市を中心とする広域的なレクリエーション利用に供するため、昭和 53 年度から
北海道開発局が整備を進めている全体計画面積 395.7ha の国営公園である。本公園は、昭和 58 年度に渓流ゾーンの一
部を供用開始して以来、炊事遠足広場、レストラン、オートキャンプ場、宿泊研修施設等の諸施設を整備し、平成 22
年度の滝野の森ゾーンの完成により全面供用を開始している。
昭和 52 年度
(昭和 56 年度)
事業採択年度
昭和 53 年度
都市計画決定(変更)年度
(平成 5 年度)
用地着手年度
昭和 54 年度
工事着手年度
昭和 54 年度
事業終了年度
平成 22 年度
事前評価実施年
年
再評価実施年
平成 20 年
事後評価実施年
事前評価
再評価
事後評価
公園の利用圏域内の市街化の状況、人口
の推移、年齢構成の変化等公園の整備効
果に重大な影響を与える事情の変化
有
無
有
無
有
無
費用対効果分析結果に影響を与える公
園整備内容の大幅な変更、工事単価の著
しい変化等要因の変化
有
無
有
無
有
無
費用対効果
B/C
費用対効果分析
算定基礎となっ
た要因の変化
平成 26 年
総便益(B)
便益の主な根拠
誘致距離
誘致圏人口
総費用(C)
( 重大な変
化が見込ま
れる場合)
(4,125)億円
B/C
(100)km
(6,805)億円
(100)km
( 338)万人
( 305)万人
(1,151)億円
(1,392)億円
3.6
4.9
・公園利用圏内の人口推移では、公園周辺の都市人口が微増。年齢構成では 50 代以上の増加が顕
著
・公園整備計画の大幅な変更なし、滝野の森バリアフリー化対応のため 5 億円増加。
・再評価段階は、有料区域の利用者のみ(総利用者の約5割)を対象とした総便益を算出した厳
しい評価を実施。
事後評価では、有料区域の便益に加え、無料区域(夏期、冬期)の便益を計上した総便益を評
価したため総便益が増加した結果、B/Cが上昇。
(ア)防災に関する機能
・防災拠点、避難地の指定なく、公園避難に影響を与える周辺道路事情等の変更なし。
事 業 の 効 果 の (イ)観光振興等地域活性化に関する効果
発 現 状 況 ・滝野の森交流館にて園内の自然や歴史文化の展示を実施。併せて、動植物の生態情報を含め自
然情報の拠点として活用。また、滝野の森ゾーンを会場とした生き物探しやナイトハイクなど
のイベントを実施。
(ウ)長寿・福祉社会への対応に関する効果
・子供・や高齢者・障害者など幅広い利用者が安全・安心・快適に利用出るよう公園環境の整備
(バリアフリー化)を実施。また、例年こどもの日、敬老の日に無料日を設定。
(エ)都市環境の改善、自然との共生に関する価値
・公園内のため池の復元や野草生育地の整備、間伐により動植物が増加。このため動植物の鑑賞
の場として重要な利用ポントとなった。
事業の効果の
(オ)関連する他事業等の進捗状況
発 現 状 況
・公園は札幌観光の中核を担っているほか、周辺イベントとして「フラワーアートパーク」や構
成施設として地域魅力づくりに貢献
(カ)その他
・除草等、芝刈材を一部堆肥化し施肥として活用。また、間伐材等をチップ化し園路や植栽当の
マルチング材として活用するなど環境配慮に対応したコスト縮減を実施。
・主要な公園施設を整備した中心ゾーンは、昭和 30 年代に米軍演習地跡を利用したパイロットフ
ァーム(養豚、果樹園)として活用された土地を利用したもので、公園整備による環境への影
響は少ない。一部、園路や駐車場などによる改変はあるものの、貴重種が多い谷斜面や源頭部
事業実施による
の多くが残存しているほか、滝野の森ゾーンでは多くの範囲で現状が維持されている。また、
環 境 の 変 化
自然再生を目指した維持管理を実施したことで環境モニタリング調査結果生息する動植物も微
増している。
(ア)上位計画の変化の有無
・平成 20 年(再評価年)以降、滝野すずらん丘陵公園の整備によって札幌市総合計画、緑の基本計
社会経済情勢
画、都市計画変更はなし。
の
変
化 (イ)周辺類似施設の整備状況
・平成 20 年(再評価年)以降、滝野すずらん丘陵公園の利用と競合する規模の公園整備はなし。
本公園では、園内の自然・文化の保全・活用が図られており、特に北海道の冬期を楽しめる場
今後の事後評価 を創出したほか、新たなレクリエーションの導入など利用者の幅広いニーズに対応している。こ
の 必 要 性 のことから、本公園の基本テーマ・基本理念に沿った効果が発現していることが認められ、今後
の事後評価の必要性はないと考えている。
本公園では、誰もが安全・安心・快適に利用できる公園づくりが進められ、運営管理において
もボランティア等の多様な主体参加の場を提供している。
改 善 措 置 の
このため、今後も適切な管理運営により、引き続き利用者満足度の向上を進めることから改善措
必
要
性
置の必要性はないものと考えている。
同種事業の計画・調査のあり方について、見直しの必要とする事項はなし。また、事業評価手
同種事業の計
画・調査のあり 法の見直しの必要性はなし。
方や事業評価手
法の見直しの
必
要
性