温湿度計

技術資料
湿度について
湿度とは
一般に気体
(通常は空気)
に含まれる水蒸気の度合いのことであり、相対湿度
(RH)
としてあらわします。これは気体
(通常は空気)
中に含ま
れる水蒸気量と、
その空気と同じ温度における飽和水蒸気量との比の100倍であらわされたものです。
相対湿度
気体中の水蒸気圧
(e)
、
その気体の飽和水蒸気圧
(es)
とした時、
相対湿度
(RH)
=
(e/es)
×100% であらわす。これを相対湿度と呼びます。
相対湿度100%で大気中の水蒸気量は飽和状態となり結露し、
この時の温度を
「露点温度」
と呼びます。
絶対湿度
絶対湿度には重量絶対湿度と容積絶対湿度と呼ばれるものが有ります。
重量絶対湿度とは、
乾き空気の重量に対する湿り空気中に含まれる水蒸気の重量の比率をいい、
重量絶対湿度
(SH)
=湿り空気中に含まれる水蒸気の重量
(kg)
/乾き空気の重量
(kg)
で表されます。
これに対し容積絶対湿度とは、
大気の単位容積当たりの水蒸気量を重量で表した物をいい、
容積絶対湿度
(VH)
=水蒸気の重量
(g)
/大気の容積
(m3)
で表されます。
露 点
不快指数
各産業における
温湿度条件例
水蒸気を含んだ空気を冷却すると
(このとき圧力は一定)
、そこに含まれている水蒸気量は変化せずに相対湿度は増加し、ある温度になると
相対湿度は100%となり飽和状態になります。これを更に越えて冷却すると水蒸気の一部が凝縮して結露します。この時の温度を露点温度
とよび、
単位は℃であらわします。また0℃以下で凍っていれば霜点と呼びます。
居住環境の目安としてよく使用されており、
不快指数(THI)
=
(乾球温度td+湿球温度tw)
×0.72+40.6 であらわします。これを不快指数と呼びます。
この数値が70∼75で大半が不快、80以上でほぼ全員不快を感じると言われています。
業 種
ホ
テ
ル
農 業 ・ 畜 産
工
美
食
業
術
館
品
使 用 さ れ て い る 場 所
客 室( 夏 )
客 室( 冬 )
人 工 栽 培 室
ブ ロ イ ラ ー 飼 育
繊 維 の 製 造 工 程
半 導 体 工 場
精 密 部 品 の 製 造
保 存
展 示 室
パ ン 発 酵
水 産 物 の 貯 蔵
96
温 度( ℃ )
25∼27
22∼25
18∼22
20∼25
24∼27
23±1
24∼27
18∼22
21∼22
24∼27
−10以下
相 対 湿 度( % R H )
50∼60
40∼50
85∼95
40∼70
60∼70
40±5
45∼50
50±2
50∼55
70∼75
70∼75