シ ラ バ ス [ 2014年度 ] 東 北 文 教 大 学 開講年次 卒 業 認定心理 3・4年次 選択 必修 開講時期 心理検査法実習 授業形態 授業の回数 今 泉 岳 雄 時間数 科目名: 授業担当者: 単位数 この授業では、性格検査、発達検査、知能検査のいくつかについて、実習を通 じて使いこなせるようにすることを目的とする。即ち、なんのためにその心理 検査を行うかを明確に理解するとともに、定められた課題や刺激の提示を誤り なく行うことができ、反応結果についてスコアリングや解釈ができるようになり、 授業の ねらいと概要 その検査法の目的に応じた臨床像を描けるようにすることである。そのために は、同じ検査を対象を変えて何度も施行する体験が必要である。この授業では 、同一検査法について実際に複数回施行する機会を持つとともに、いくつかの 検査事例を提示し皆で検討することにより、検査結果を読めるようにしたい。 単 位 認 定 及の び方 基法 準 後期 演習 15 回 45 時間 1 単位 70% - 授業内試験 - 授業内提出物 30% 授業内活動 - 外部試験結果 - 期末レポート 期末試験 教室外学修 テキストの該当箇所を事前に読み、配布するプリントや検査用紙の項目を授業後に読み返し、検査目的や内 容、施行手順を理解すること。 達成目標・ 到達目標 ①目的によってどのような心理検査が行われるかを述べることができる。 ②実際に代表的な性格検査、発達検査、知能検査のいくつかを使用することができる。 ③代表的な心理検査のスコアやプロフィールを読むことができ、検査対象の臨床像を描くことができる。 単位認定の 要件 ①は性格検査、知能検査、発達検査、言語検査、精神的健康に関する検査などの目的に応じた検査法を複数 言えること。②と③は60%以上達成していること。 授業計画 回 項 目 内 容 1 授業計画と注意点 この授業の目的・方法・計画とともに実習に臨むにあたっての注意点を述べる。 2 エゴグラム 交流分析の理論とエゴグラムの成り立ちについて説明し、実際に自分でエゴグラムを 体験する 3 エゴグラムの様々なプロフィール 提示されたエゴグラムの様々なプロフィールを自分なりに解釈した後、皆で検討する。 エゴグラムで学んだことについてレポートを書き提出する。 4 津守式精神発達質問紙 津守式精神発達質問紙作成の考え方とDQの出し方やプロフィールの理解の仕方を 解説後、実際にDQを出してみる。また、DQやプロフィールから発達特徴を理解する 5 津守式精神発達質問紙を使用した事 例検討 提示された津守式精神発達質問紙の様々なプロフィールを自分なりに解釈した後、皆 で検討する。津守式精神発達質問紙について学んだことについてレポートを書き提出 6 田中ビネー式知能検査 田中ビネー式知能検査作成の考え方と問題の提示の仕方、採点基準、IQの出し方を 説明し、実際に検査を施行しIQを算出してみる。 7 田中ビネー式知能検査を使用した事例 いくつかの田中ビネー式知能検査のIQと個々の課題の反応内容を示した事例から、 検討 知的発達段階や特徴について皆で検討する。また、田中ビネー式知能検査について 8 P-Fスタディ P-Fスタディの作成の考え方やスコアリングや解釈の仕方について解説後、実際に 自分でも行ってみてみる。その結果をスコアリングし、解釈してみる。 9 P-Fスタディを使用した事例検討 提示されたP-Fスタディの様々なプロフィールを自分なりに解釈した後、皆で検討し、 学んだことをレポートにして提出する。 10 WISC-Ⅲ知能検査 WISC-Ⅲ知能検査の作成の考え方や問題の提示の仕方、採点やIQの出し方、プロ フィール作成、解釈について解説する。その後実際に検査を行いIQやプロフィールを 11 WISC-Ⅲ知能検査の事例検討 提示されたWISC-Ⅲ知能検査の様々なIQやプロフィールを自分なりに解釈した後、 皆で検討する。WISC-Ⅲ知能検査について学んだことをレポートに書き提出する。 12 ロールシャッハテスト ロールシャッハテストの作成の考え方や刺激提示の仕方、スコアリングや解釈につい て解説する。 13 ロールシャッハテスト体験 実際にロールシャッハテストを交互に行い、スコアリングを行ってみる。 14 ロールシャッハテストの解釈 13回で行ったスコアリング結果をもとに解釈を試み、その結果のいくつかについて皆で 検討する。 15 ロールシャッハテストの事例検討 ロールシャッハテストの事例を提示し、皆で解釈について話し合う。ロールシャッハテス トについて学んだことについてレポートにまとめ提出する。 16 使用テキスト 心理検査の実施の初歩 (心理学基礎演習) 願興寺 礼子 (編集)・吉住 隆弘 (編集)ナカニシヤ出版 \2,730 ・教材 参考文献等 臨床心理テスト入門―子どもの心にアプローチする 山中 康裕 (編集)・山下 一夫 (編集) 東山書房 ¥ 2 ,100 備考 投影法を用いた心理検査では、検査を受けた人に治療的に働いたり、侵入的に働き不安定になることもあるの で、必ず次の授業に前の授業の振り返りを行うようにする。また、実習が心理的に辛く感じる申し出ること。
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